塩麹スープはダイエットに効果があるの?おすすめレシピもご紹介!
塩麹スープがダイエットに効果的と聞いたんだけど、本当なのかな?
塩麹を使ったダイエット向けのおすすめスープレシピが知りたい!

インターネットを検索していると、塩麹を使ったダイエットスープのレシピがいろいろと出てきます。

確かに、塩麹は発酵食品なので身体に良さそうなイメージがありますが、果たしてダイエットにも効果があるのでしょうか?

この記事では、塩麹を使ったスープのダイエット効果について解説するとともに、ダイエット中に食べたい塩麹スープのレシピも合わせてご紹介します。

塩麹スープにダイエット効果は本当にあるの?食べて痩せられるの?

塩麹スープにダイエット効果は本当にあるの?食べて痩せられるの?

塩麹を使ったスープには本当にダイエット効果があるのでしょうか?塩麹のスープを食べると痩せられるのでしょうか?栄養や含まれている成分から検証してみましょう。

塩麹にはどんな栄養成分が含まれているの?

塩麹は、蒸した米と塩に麹菌を混ぜて発酵熟成させた調味料です。つまり、主な原料は米と塩と水だけですが、麹菌によって発酵熟成させることで、ビタミンB群を作り出します。

ビタミンB群は、主にたんぱく質、糖質、脂質の代謝を助ける働きがあるので、ダイエットに欠かせない栄養素です。

しかし、1人分の料理に使う塩麹の量は少量なので、その中に含まれるビタミンB群の量も極々わずか。1回の食事で摂りたいビタミンB群の量の1/30程しか摂取できません

つまり、塩麹からは、ダイエットに効果的な栄養素をほとんど摂ることができないと考えてよいでしょう。

塩麹に期待できるダイエット効果とは?

1人分の料理に使う量の塩麹には、ダイエットに効果的なビタミンやミネラルはほとんど含まれていません。しかし、塩麹にはダイエットにまったく効果がないかといえば、決してそうではありません。

塩麹に期待できるダイエット効果として、腸内環境を整える作用があります。腸内環境が良くなると便秘の解消につながるだけでなく、栄養が吸収されやすくなり、代謝を高める効果が期待できます。

腸内環境を良くするためには、腸内の善玉菌を増やす必要がありますが、塩麹には善玉菌のエサとなるオリゴ糖が含まれています。

また、最近の研究では、麹菌が作り出す酵素が善玉菌の仲間であるビフィズス菌を増やす効果があることもわかってきました。

塩麹スープにダイエット効果はある?

塩麹そのものには腸内環境を良くする効果が期待できますが、塩麹を使ったスープにもダイエット効果はあるのでしょうか?

残念ながら、1人分のスープに使う塩麹の量は少量で含まれるオリゴ糖の量が少ないこと、また、善玉菌を増やす酵素は熱に弱いことから、塩麹を使ってスープを作っても、塩麹自体が持つダイエット効果はあまり期待できません

しかし、スープに肉や魚、野菜などをたくさん入れることで、ダイエットに欠かせない栄養素をしっかりと摂ることができます。また、具だくさんスープを食べることで身体も温まり、代謝アップも期待できますよね。

さらに、具だくさんスープの調味料に塩麹を使うと、スープをよりおいしくすることができるのです。

塩麹でスープのおいしさが倍増!ダイエット中の栄養補給にもピッタリ!

塩麹でスープのおいしさが倍増!ダイエット中の栄養補給にもピッタリ!

塩麹の持つダイエット効果自体は、残念ながら塩麹スープではほとんど発揮されませんが、塩麹を入れてスープを作ると、スープのおいしさを格段にアップできるという大きなメリットがあります。

さらに、入れる具材を工夫することで、ダイエットに効果的なスープも作ることもできます。詳しくご紹介しましょう。

塩麹を使うだけでスープのおいしさがアップする!

塩麹は蒸した米に麹菌と塩を混ぜて発酵熟成させて作りますが、その過程で麹菌はさまざまな酵素を作り出します。

なかでも特に多く作られる酵素が、でんぷんを分解する「アミラーゼ」という酵素と、たんぱく質を分解する「プロテアーゼ」という酵素で、スープのおいしさをアップさせる効果があります。

でんぷん分解酵素がスープをおいしくする秘密

アミラーゼという酵素は私たちの胃にも含まれている消化酵素で、でんぷんを糖に分解し体内に吸収するのを助ける働きをしています。

アミラーゼは塩麹を熟成させる過程でも作られ、原料の米のでんぷんを分解して糖を作り出します

塩麹の熟成中に作られる糖の量はなんと食塩の約2倍。この甘味が塩の味をまろやかにして、料理のコクをアップさせる効果を生み出します。

たんぱく質分解酵素でスープのうま味を二重にアップ!

塩麹に含まれるプロテアーゼという酵素も、アミラーゼと同様に私たちの胃に含まれている消化酵素のひとつ。

たんぱく質のままでは体内に吸収できないため、たんぱく質をアミノ酸という小さな分子に分解する働きをします。

プロテアーゼの働きによってたんぱく質から分解されるアミノ酸のひとつが、昆布のうま味成分でもあるグルタミン酸。

塩麹を作る過程で原料の米のたんぱく質を分解してうま味成分を作り出すので、塩麹には昆布だしのようなうま味が含まれているのです。

スープの具材のおいしさを引き出す効果もあり!

塩麹の効果はスープにうま味やコクを付けるだけではありません。スープに入れる具材に含まれるたんぱく質やでんぷんを分解して、スープのおいしさをさらにアップさせる効果もあるのです。

例えば、塩麹の酵素が肉や魚のたんぱく質を分解することで、肉や魚は柔らかくなり、肉や魚そのもののうま味もアップします。

また、いも類やかぼちゃなどでんぷん質の多い根菜類は、酵素によってでんぷんが分解されて糖が増え、素材の甘味を増やすこともできます。

おいしさアップ効果を最大限に引き出す塩麹の使い方とは?

ただし、塩麹の酵素がたんぱく質やでんぷんを分解してスープのおいしさをアップさせるには、塩麹の中で酵素が生きていることが大前提です。

そのカギとなるのが熱です。酵素は熱に弱いため60℃くらいになると失活して、酵素は働かなくなってしまいます。

市販の塩麹の多くは品質を安定させるために加熱処理が施されているため、入っている酵素の大部分が失活してしまっています。

そのため、具材からおいしさを引き出すには、加熱処理が施されていない生タイプの塩麹を使って、スープの具材を加熱する前に、具材を塩麹に漬け込んで下処理をしておくことがポイントとなります。

ダイエット効果を高めるには具材の選び方がカギとなる!

さらに、スープに入れる具材を工夫することで、塩麹スープのダイエット効果を高めることもできます。

ダイエットのために必要な栄養素は、たんぱく質とビタミンとミネラル。筋肉量を増やし、腸内環境良くし、代謝をあげて痩せやすい身体を作るためには、これらの栄養素をバランスよく摂ることが大切です。

肉や魚、野菜やきのこなどをたっぷり入れて具だくさんの塩麹スープを作ると、これらの栄養素をバランスよく摂ることができます。

また、たんぱく質や食物繊維は消化時間が遅く腹持ちの良い食材です。

たんぱく質や食物繊維がたっぷりと摂れる具だくさんの塩麹スープを食べると腹持ちが良くなり、余計な間食を減らすことにもつながります。

塩分の摂りすぎに注意!

塩麹を使った具だくさんスープはうま味もたっぷりでダイエットにも効果的ですが、注意しなければならないポイントが、塩分の摂りすぎです。

塩麹は、10~13%前後の塩分が含まれている高塩分調味料です。塩麹は甘味やうま味が多く、食塩に比べるとまろやかな味になって塩分を感じにくいという特徴があるため、ついつい塩分を多く摂りすぎてしまうリスクがあります。

ですから、スープに使用する場合は塩麹の量に注意し、コンソメや醤油など塩分の多い調味料をできるだけ併用しないようにして塩分を摂りすぎないように気を付けましょう。

メインの味付けは塩麹だけ!ダイエット中に食べたいおすすめスープレシピ

メインの味付けは塩麹だけ!ダイエット中に食べたいおすすめスープレシピ

では、メインの味付けは塩麹だけで簡単に作れる、ダイエット中にもおすすめの塩麹スープのレシピをいくつかご紹介します。

今回ご紹介するレシピは、塩分が多くなりすぎないように、コンソメの代わりにだしパックを使用します。

だしパックの代わりに、昆布やかつお節を入れてもよいですが、顆粒だし、コンソメ、鶏ガラスープの素などは塩分が多いので注意してください。

また、スープに使う塩麹は生タイプのものがおすすめです。

ボリューム満点!挽き肉詰め新たまねぎ丸ごとポトフ

たまねぎをくり抜いてハンバーグのタネを詰めて丸ごと煮込み、肉や野菜のうま味がたっぷりと染み出たポトフです。

ダイエットに欠かせないたんぱく質、食物繊維、ビタミンB群がたっぷりと含まれていて、ボリューム満点なのでメイン料理にもなります。

※1人前のカロリー:409kcal、食塩相当量:約1.5g

材料と作り方
1人前のカロリー:409kcal食塩相当量:約1.5g

【材料】(2人分)

新たまねぎ 中2個

☆豚ミンチ 150g

☆食パン 1/2枚 (パン粉 大さじ2でも可)

☆卵 1個

☆塩麹 小さじ1

☆こしょう・ナツメグなど 少々

小麦粉 大さじ1

水 600ml

だしパック 1袋

にんじん 1/2本

じゃがいも 中1個

しめじ 1パック

塩麹 大さじ1~2

こしょう 少々

オリーブオイル 大さじ1

【作り方】

1.たまねぎは皮をむいて中心部分をくり抜き、くり抜いた中心部分をみじん切りにする。

2.にんじん、じゃがいも、しめじは食べやすい大きさに切り、じゃがいもは水にさらしておく。

3.1でみじん切りにしたたまねぎと☆を粘りが出るまでしっかりと混ぜ合わせて肉ダネを作る。

4.1のくり抜いたたまねぎの内部に小麦粉をまぶし、3の肉ダネをこんもりと詰め込む。

5.鍋にオリーブオイルを入れて熱し、4の肉の面を下にして焼き色を付け、周りの部分でにんじんとしめじを炒める。

6.水とだしパック、じゃがいも、塩麹を入れて弱火で15~20分くらい煮込み、仕上げにこしょうで味を整える。

【ポイント】

・たまねぎがくり抜きづらければ、半分に切ってからくり抜いてもよいでしょう。

・新たまねぎではなく普通のたまねぎでもおいしく作れます。また、冷蔵庫に余っている野菜を適当に入れてもOKです。

圧力鍋なしでもホロホロに!手羽元と大根のたんぱく質補給スープ

こちらもメインの1品になるような食べ応えのあるスープです。

鶏の手羽元を使うことで、鶏肉のたんぱく質に加えて骨からもコラーゲンが出てくるため、代謝アップに欠かせないたんぱく質の補給にピッタリ!

たんぱく質の代謝に欠かせないビタミンB6もたっぷりと入っています。手羽元を塩麹に漬け込んでおくことで、圧力鍋がなくても短時間でホロホロに仕上がります。

1人前のカロリー:352kcal、食塩相当量:約1.7g

材料と作り方
圧力鍋なしでもホロホロに!手羽元と大根のたんぱく質補給スープ

【材料】(2人分)

手羽元 6本

☆塩麹 大さじ1

☆おろししょうが、おろしにんにく 各2cmくらい

大根 1/4~1/3本(300gくらい)

エリンギ 1本

長ねぎ 10cmくらい

塩麹 大さじ1

だしパック 1袋

水 500ml

青ねぎ(長ねぎの青い部分でも可) 適量

オリーブオイル 大さじ1

【作り方】

1.手羽元は骨に沿って包丁で切り込みを入れ、☆をまぶして常温に20分程度置いておく。

2.大根はひと口大、エリンギと長ねぎは薄切りに、青ねぎは小口切りにしておく。

3.鍋にオリーブオイルを熱して1の手羽元を入れ、弱めの中火で焦がさないように表面に焼き色を付ける。

4.手羽元に焼き色が付いたら、長ねぎとエリンギを加えて炒め、水、だしパック、塩麹を入れて10~15分程度煮込む。

5.仕上げに塩麹を入れて器に盛り、薬味に青ねぎを乗せる。

【ポイント】

・煮込み終わってから一旦冷めるまで放置しておくと、材料はさらに柔らかくなり、味もしみ込みやすくなります。

むくみを解消してすっきりダイエット!鮭とかぼちゃの豆乳スープ

身体のむくみは、血行不良などが原因で余分な水分が皮膚の下に溜まっているために起こります。むくみは体内の余分な水分を外に出し、血行を良くすることで改善します。

むくみ解消のためにしっかりと摂りたい栄養素がカリウム、ビタミンE、魚の脂に含まれるDHAやEPAなど

ご紹介するレシピはこれらの栄養素がたっぷりと入ったスープです。鮭を塩麹に漬け込むことでうま味も倍増します。

1人前のカロリー:487kcal、食塩相当量:約1.4g

材料と作り方
むくみを解消してすっきりダイエット!鮭とかぼちゃの豆乳スープ

【材料】(2人分)

生鮭切り身 2切

☆塩麹 大さじ1/2

たまねぎ 1/2個

かぼちゃ 小1/4個

しめじ 1パック

ブロッコリー 小1個

水 200ml

だしパック 1袋

調製豆乳 200ml

塩麹 大さじ1

こしょう 少々

オリーブオイル 大さじ1

【作り方】

1.生鮭はひと口大に切り、☆の塩麹をまぶして20分程度置いておく。

2.野菜は食べやすい大きさに切り、かぼちゃとブロッコリーは600Wの電子レンジで下茹でをしておく。

3.鍋にオリーブオイルを熱し、1の鮭に小麦粉をまぶして両面を焼き、一旦取り出しておく。

4.3の鍋で野菜としめじを炒め、水とだしパックを入れて10分ほど煮込む。

5.豆乳、下茹でをしたかぼちゃとブロッコリーを入れて沸騰直前まで温め、塩麹とこしょうで味を整える。

【ポイント】

・調製豆乳ではなく普通の豆乳を使ってもよいでしょう。

人気のスープジャー調理にも!鶏肉の生姜入り春雨スープで代謝アップ!

朝、スープジャーに野菜などを仕込むと、ランチ時にできたてのスープが味わえることで人気のスープジャー調理にも、塩麹を使ったスープはおすすめです。

鶏ささみと野菜たっぷりのヘルシーな春雨スープに生姜を入れると身体が温まって代謝アップの効果が期待できます。低カロリーなのでおにぎりといっしょに食べてもよいですね。

1人前のカロリー:79kcal、食塩相当量:約1.1g

材料と作り方
人気のスープジャー調理にも!鶏肉の生姜入り春雨スープで代謝アップ!

【材料】(1人分)

鶏ささみ 1本

☆塩麹 小さじ1杯

にんじん 10g

大根 50g

小松菜 30g

しめじ 10g

緑豆春雨 10g

熱湯 200ml

★かつお節 2グラム(1パック)

★塩麹 小さじ1杯

★おろししょうが 2~3cm

★ごま油 少々

【作り方】

1.鶏のささみは筋を取って細切りにし、☆をまぶして10分程度置き、電子レンジで1分ほど加熱をする。

2.大根とにんじんは細切りにし、しめじはほぐし、小松菜と春雨は食べやすい大きさに切る。

3.スープジャーに大根、にんじん、しめじ、春雨を入れて熱湯(分量外)を注ぎ、フタをしないで3~5分ほど放置する。

4.3のお湯を切り、1の鶏ささみ、小松菜、★を入れ、熱湯を注いでフタをする。

5.そのまま2~3時間程度保温する。

【ポイント】

・鍋に全ての材料を入れて一煮立ちさせてから、熱湯で予熱をしたスープジャーに入れて保温してもよいでしょう。

まとめ:ダイエット中はうま味たっぷりの塩麹スープで栄養補給を!

塩麹には腸内環境を良くする効果が期待できますが、塩麹を使ってスープを作っても使う塩麹の量は少量なので、残念ながら塩麹自体のダイエット効果はほとんど期待できません

しかし、塩麹を使うことで肉や魚を柔らかくなり、うま味や甘みがアップしてよりおいしいスープを作ることができます。

また、肉や野菜などをたくさん入れて具だくさんにすることで、ダイエットに効果的な栄養が豊富に取れるというメリットもあります。

塩麹を入れるだけでうま味やコクがアップしてスープがおいしくなるので、ぜひ試してみてくださいね。

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