どうやって食べるのが効果的なの?
そんな疑問にお答えします。
なんだかよくわからないけど、にんにくは栄養があって体に良さそうっていうイメージがありますよね。
今回はにんにくにはどんな栄養があって、どんな効果があるのか。さらに効果的な食べ方や保存方法まで、これさえ読めばにんにくに詳しくなれるぐらい徹底的に解説します!
目次
にんにくの栄養成分と効能
アリシン
アリシンとはにんにくや玉ねぎなどの香り成分でイオウ化合物の一種です。アリシンにはたくさんの効能があります。
にんにくといえば疲労回復や体力増強などのイメージがあると思いますが、にんにくの効能=アリシンの効能といってもいいかもしれません。
実は元々にんにくにはアリシンは含まれていません。にんにくに含まれるアリインという成分が傷つけられると、アリイナーゼという酵素と出会い、アリシンに変化するのです。
アリシンはとても不安定な物質で空気に触れたり、熱を加えたりすると、さまざまな他の物質に変化します。その数はなんと数十種類。この変化によって、アリシンが持っていないさまざまな効果・効能が生まれます。
・殺菌・抗菌作用
・冷え性改善
・がん予防
・抗酸化作用など
ビタミンB6
にんにくにはビタミンB6が豊富に含まれています。私たちの体を作るのに大切なビタミンで、たくさんの効果があります。
神経伝達物質の合成をサポート
セロトニン、アドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の合成をうながす作用があります。ストレスが溜まっていらいらした時や心を落ち着かせたいときにとりたいビタミンです。
たんぱく質の代謝をサポート
食品からとったたんぱく質は体内でアミノ酸に分解され、体に必要なたんぱく質に再合成されます。その時に必要になるのがビタミンB6です。
体づくりのためにたんぱく質を多くとる人は、一緒にビタミンB6もとる必要があります。
免疫機能を高める
免疫抗体を作るのに必要なビタミンで、免疫機能を正常に維持するのに欠かせない栄養素です。アレルギー症状の緩和にも役立ちます。
月経前緊張症(PMS)の緩和
生理前に肩こり、イライラ感、気分の落ち込みなどが起こることがあります。それは生理前に血中のビタミンB6が不足するからだといわれています。ビタミンB6を摂取することでPMSの緩和につながります。
ビタミンC
にんにくには美肌に効果があるビタミンCが多く含まれています。
私たちの体に存在するたんぱく質の約30%がコラーゲンです。ビタミンCはコラーゲンの合成に関わっていて、コラーゲンは細胞同士をつなぐ役割があります。
コラーゲンが不足すると皮膚、骨、血管や筋肉などが健康な状態を保てなくなります。また、ビタミンCの抗酸化作用がメラニンの生成を抑え、日焼け予防にも役立ちます。
にんにくの美容効果については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
カリウム
カリウムは腎臓で塩分を体の外に出す手助けをします。それにより、塩分の摂り過ぎによる高血圧の予防に効果があるとされています。
さきほどご紹介した、アリシンにも高血圧を予防する働きがあるので、ダブルで効果が期待できますね。カリウムはむくみ解消にも効果的です。
体は常に塩分の濃度を一定にしようと調整をしています。だから塩分をとりすぎると、塩分濃度を下げるために水分を身体にため込みむくみやすくなります。
塩分量が多いものを食べたときは、カリウムが豊富なにんにくを食べてむくみ対策をしましょう。また、カリウムは筋肉の収縮を調整する役割もあり、これにより心臓の機能や筋肉の動きを正常に保つことができます。
セレン
セレンは強い抗酸化作用をもっていて注目を集めているミネラルです。がんの原因となる過酸化脂質を分解する働きがあり、がん予防や老化防止の効果があるといわれています。
また、体の有害物質の毒性を消したり、排出したりする効果もあります。詳しいことがまだわかっていない栄養素ですが、不足すると肌の異変、心筋症などが起こることから、体の健康に必要不可欠だと考えられています。
リン
体内にあるリンの量は体重の約1%といわれ、カルシウムの次に多いミネラルです。体内のリンの約80%は骨や歯の材料として使われています。カルシウムと結合して骨格を作り、骨の硬さを保つために働いています。
骨、歯、肝臓、脳などすべての細胞の細胞膜の材料で体には無くてはならない存在です。ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを作る物質で、全身の細胞にエネルギーを運ぶ役割も担っています。
にんにくの特徴的な栄養成分「アリシン」の健康効果とは!?
1.食欲増進効果
香辛料として使われることが多く食欲をそそるにんにくは、胃の消化液の分泌を活発にして、食欲不振、消化不良に効果があります。アリシンが胃の粘膜を刺激し、胃液の分泌をうながします。
また、にんにくの香りを嗅ぐだけでも消化液が分泌されます。たしかに、にんにくの香りがするとおなかが空きますよね。消化液がたくさん分泌されると、消化が促進され吸収も良くなるのです。
さらにたんぱく質を分解するはたらきもあるので、より消化吸収をうながしてくれます。また、アリシンの殺菌作用が腸内の悪玉菌を抑えるはたらきがあり、そのことも消化吸収能力を高めることに関係しています。
胃がんや大腸がんなどの消化器系のがんを予防する効果もあるので、それらも合わさって食欲増進、消化促進の効果があると考えられています。
2.血液サラサラ効果
血液サラサラ効果があり、脳梗塞や、心筋梗塞を予防することができます。ケガをした時、しばらくたつと血が固まってかさぶたができますよね。血管の中にできてしまうかさぶたが血栓です。
血栓はケガの止血などには重要な要素ですが、たくさん作られてしまうと血管を詰まらせ病気につながってしまいます。血栓は主に血小板が集まってできるもの。
アリシンにはこの血小板が集まるのを抑制する働きがあります。血液がドロドロになってしまうと、動脈硬化の原因になります。動脈硬化がひどくなってしまうと、心筋梗塞や脳梗塞になる可能性が高まります。
また活性酸素は血液をドロドロにしてしまう原因になります。コレステロールと活性酸素が結合すると過酸化脂質という物質になります。これが血管にこびりつくと血管を硬くし、血管もせまくなってしまいます。
血管がせまくなると血液の流れが悪くなり、さらに血液がドロドロになってしまいます。アリシンの抗酸化作用が過酸化脂質を抑制することで、血液がサラサラになります。
血液がサラサラで血流がいいと、体全身に栄養をスムーズに届けることができます。また、血流が良くなることで冷え性や肩こりの改善にも役立ちます。
3.抗菌、殺菌作用
抗菌、殺菌作用があり、風邪予防にはもちろん、コレラ、チフス、黄色ブドウ球菌、大腸菌などさまざまな菌を殺菌することができます。
にんにくの殺菌作用はかなり強力で、にんにくのエキスを12万倍に薄めても菌を殺すことができるほどです。
アリシンは空気に触れたり熱を加えたりすることで少し効果は弱まってしまいますが、加熱したにんにくでも十分に殺菌作用があります。
にんにくの殺菌、抗菌作用は体内だけでなく皮膚の細菌やウイルスにも効果が期待できます。その強い殺菌作用で古代から薬品として使われていました。
アリシンを加熱することでできるジアリルジスルフィドは、抗生物質の1000倍の効き目があるという報告もあり、抗菌剤として手術などでも利用されるそうです。
4.コレステロール減らす効果
善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。それにより動脈硬化を予防することが出来ます。コレステロールは生活習慣病の原因になってしまいます。
アリシンはコレステロールの合成を抑える働きと血中のコレステロールを減らす働きがあります。コレステロールは脂質の一種です。
病気を引き起こす健康に良くないというイメージですが、細胞膜やホルモンの材料になったり、消化液の成分になったり重要な役割があります。
コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあります。運動不足などでそのバランスが悪くなってしまうと動脈硬化や、心筋梗塞などのリスクが高まってしまいます。
アリシンはコレステロールを合成する補酵素のはたらきを阻止し、コレステロールの合成を抑えられるのです。
5.二日酔いの予防、改善
肝臓のはたらきを活性化する作用があり、アルコールを速やかに分解してくれるため、二日酔いの予防に期待ができます。お酒をのみすぎた次の日にやってくる二日酔い。
頭痛、めまい、吐き気や食欲不振、だるさなどの辛い症状の予防、改善に効果があります。アルコールが肝臓で分解される際、アセトアルデヒドという物質に変化します。
アセトアルデヒドの分解が追い付かず、体内に残ってしまうことが二日酔いの原因だとされています。
その他、アルコールの利尿作用による脱水や、アルコールが消化器官の粘膜を刺激することで起こる炎症なども原因になります。アリシンは肝臓の負担を軽くして肝機能を高める効果があります。
肝臓がアルコールを分解する解毒作用をサポートしたり、肝臓の活性酸素を抑制したりして、肝臓を健康に保ってくれます。
6.糖尿病の予防・改善
アリシンは糖尿病の予防、改善に効果的です。血液中の糖、血糖は食事からとった糖分が消化・分解されたブドウ糖のこと。
糖尿病とは細胞にブドウ糖を取り込むはたらきのあるインスリンが十分に作用せず、血液中に糖が増加してしまう病気です。このインスリンはすい臓から分泌されます。
アリシンはビタミンB6と結合することでインスリンを分泌するすい臓のβ細胞を活性化させるので、糖尿病に効果があるといわれています。
また、アリシンが糖をエネルギーに変えるサポートをすることで、血糖値の上昇がゆるやかになります。この2つの効果が糖尿病を予防すると考えられています。
にんにくの栄養がもたらす男性にうれしい効果とは?
男性ホルモンが増強
にんにくを食べるとテストステロンが増強すると言われています。テストステロンは男性ホルモンの一種で、男性は約95%が精巣、5%が副腎で合成、分泌されています。
テストステロンが減少する原因は加齢、食生活の乱れ、肥満、ストレスなどです。にんにくに含まれるイオウ化合物がテストステロンを増やす効果があります。
にんにく単体で食べてもテストステロン値がすぐに上がるわけではありません。たんぱく質と一緒に食べることで効果が高まるのです。
・筋肉量を増やす、造血作用がある
・男性機能の維持(精力アップ)
・集中力・記憶力の向上
また、にんにくに含まれる有効成分、スコルジニンがホルモン系を刺激して、精力を増強させる効果があります。
テストステロンを合成する精巣の細胞膜は傷みやすく、活性酸素によるダメージを受けやすいので、抗酸化力の強いにんにくを食べることが良いとされています。
さらに、にんにくに多く含まれるアルギニンというアミノ酸が成長ホルモンの分泌をうながし、血流の増加、筋肉増強、精力アップに効果があります。
にんにくを使って精子を増やす動物実験をしたところ、40%もの精子の数が増えたという報告があり、科学的にも効果が明らかになりました。
※生のにんにくを食べると逆にテストステロンが減少してしまうという報告があるので注意してくださいね。
スタミナアップ
にんにくはスタミナアップや疲労回復に効果があります。とくに効果のある成分を2つご紹介します!
アリチアミン
アリシンとビタミンB1(チアミン)が合わさってできた物質。ビタミンB1はパンやごはんなどの糖質をエネルギーに変えるときに使われるビタミンです。
ビタミンB1が不足すると糖の代謝が悪くなるため、エネルキーが不足し疲れやすくなります。また、脳のエネルギー源であるブドウ糖も足りなくなってしまい、イライラしてしまうことも。
ビタミンB1はもともと水に溶けやすく摂取しても尿として体の外に排出されて、全部は吸収できません。
そこでアリシンと結びついて「アリチアミン」になると油に溶ける性質をもち、腸で吸収されやすくなります。それによりビタミンB1がもつ疲労回復の効果を持続できます。
有名な栄養ドリンク「アリナミンA」はこのアリチアミンをヒントにして作られたものだそうです。疲労回復には「にんにく注射」がいいって聞いたことがありますよね。このにんにく注射もアリナミンが主成分です。
※にんにく注射については、こちらの記事で詳しく解説をしていますので、ぜひこちらもご覧ください。
スコルジニン
にんにくに含まれるにおいのない有効成分でスタミナアップに効果的な成分です。新陳代謝が上がり体に入った栄養素を燃焼させ、エネルギーに変える働きがあります。
また、疲労回復に効果があるビタミンB1のはたらきをサポートします。また血行促進、抗酸化作用もあります。
ねずみを泳がせる実験をしたところ、スコルジニンを与えたねずみは、そうでないねずみの4倍以上長く泳ぐことができたそうです。
働きすぎや睡眠不足、ストレスなどで疲労を感じることがありますよね。そうすると「活性酸素」がたくさん作られてしまいます。活性酸素は正常な細胞を攻撃してしまい、体を老化させたり、病気を引き起こしたりします。
だから、体力をつけたいとき、スタミナアップをしたいときには、活性酸素を抑えてくれる抗酸化作用の強いにんにくを食べるのがおすすめです。
にんにくの栄養は加熱するとどうなるの?生で食べるのとどう違う?
にんにくを生で食べるメリット
生のにんにくには殺菌作用・抗菌作用があり、かぜや食中毒の予防に効果的です。にんにくは葉や球根が傷つけられたり、カビや細菌に侵されたりするとその傷つけられた部位にアリシンを生産、放出します。
アリシンは自身の殺菌作用で細菌やカビをやっつけることができます。強い殺菌作用を持つため、にんにくは昔から医薬品として重宝されてきました。
19世紀中頃、にんにくの絞り汁は外用薬として感染症の治療に使われていたという記録が残されています。抗生物質が作られるようになるまでの間、にんにくが一番の薬でした。
エジプトのピラミッドの建設に関わった人たちもケガをした時の薬としてにんにくを使っていたそうです。また血液サラサラや末梢の血管を広げる効果があり、冷え性改善にもききます。
アリシンの効果は熱を加えると弱くなってしまいます。また、にんにくに含まれるビタミンも熱に弱い性質があります。にんにくは傷つけられることでアリシンを大量に作り出します。
かぜ予防の効果を引き出すには、すりおろしてできるだけ多くのアリシンを発生させて食べるのがいいでしょう。
※生のにんにくは強い殺菌作用が期待できますが、強すぎるせいで胃腸が荒れてしまうことがあります。食べ過ぎには注意してくださいね。
にんにくを加熱して食べるメリット
にんにくに熱を加えるとアリシンが変化していろいろな物質ができます。まずにんにくを調理することでたくさんのアリシンができます。
アリシンに熱を加えると数種類のスルフィド類という臭い成分に変化します。このスルフィド類には健康にいい効果がたくさんあります。
ジアリルジスルフィド:抗がん作用(特に大腸がんに効果がある)、肝臓の解毒作用、活性酸素を除去
アホエン:40℃~80℃の油で生成される 抗がん作用、血液サラサラ、血行促進、肝臓の保護
このように、にんにくを加熱すると、抗がん作用がある栄養素が作られます。がん予防に効果がある成分はにんにくを低温で加熱することで発生します。
1990年、アメリカの国立がん研究所が『デザイナーフーズ プログラム』というプロジェクトを発表しました。食品ががんの予防に対してどんな働きをするのか明らかにするというものです。
がん予防の効果があると言われる食品をピラミッド方式で表しています。数々の野菜や果物のなかで頂点になったのはにんにくでした。
実際に韓国や中国などにんにくをたくさん食べている国では、がん患者が少ないという報告があります。加熱をすることで健康に良い効果が増えるだけでなく、にんにくのにおいも抑えられますよ。
にんにくの栄養を効率よく取る方法
豚肉と一緒に食べる
ビタミンB1を多く含む食品と言えば「豚肉」です。豚肉の赤身に多く、加工品のハムやソーセージにも豊富です。ビタミンB1は魚介類ではうなぎ、たらこにたくさん含まれています。
よく夏バテには豚肉がいいといわれますよね。豚肉には良質なたんぱく質が含まれているほか、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1の量が牛肉や鶏肉の5~10倍。抜群に多い含有量です。
ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変え、疲れをとる働きがあります。にんにくと組み合わせることで、ビタミンB1が水に溶けて体の外に出ていってしまうのを防ぐことができるのです。
にんにくに含まれる香り成分で、食欲も刺激されるので夏バテのときににんにくと豚肉を一緒に食べるのがおすすめです。
また、にんにくにはたんぱく質分解酵素が入っているので、すりおろしてお肉を漬け込むとやわらかくなりますよ。
卵と一緒に食べる
にんにくと卵を一緒に食べることでコレステロール値が下がります。ビタミンCと食物繊維以外のほとんどの栄養素をバランスよく含む卵。
卵と言えばコレステロールが多くて食べ過ぎはよくないというイメージがありますよね。ですが、コレステロールは毎日体の中で作られています。このコレステロールの量は食事から取り入れる量の3~7倍にもなります。
だから「卵は1日1個しかだめ!」と決めてしまう必要はありません。むしろ、卵黄に含まれるレシチンは血管の壁に入り込み、悪玉コレステロールを溶かす働きがあります。
さらに、中性脂肪を低下させる効果も期待できます。その結果、動脈硬化などの生活習慣病の予防や改善につながります。コレステロールを正常に保つにんにくと一緒に食べると相乗効果が期待できますね。
また、卵に含まれるビタミンA・ビタミンEには抗酸化作用があります。にんにくにも抗酸化作用があるので組み合わせると効果が倍増します。
※高コレステロール血症と診断されている人は、コレステロールの摂取制限が必要な場合があります。お医者さんに相談してくださいね。
青魚と一緒に食べる
血液サラサラ効果をアップさせる食べ合わせはにんにく×青魚です。さんま、いわし、さばなどの青魚に含まれる不飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールを減少させる体にいい油です。
DHA(ドコサヘキサエン酸)には血管の弾力性を高めたり、赤血球を柔らかくしたりする効果があります。また、DHAは脳の栄養分となり、脳のはたらきの重要な役割をはたしています。
このため、魚を食べると頭が良くなると言われていますね。EPA(エイコサペンタエン酸)は血栓をできにくくして、血流をよくしてくれます。
日本人は欧米人と比べて、脳梗塞、動脈硬化などの病気にかかりにくいのは、魚を食べる習慣があるからだと言われています。にんにくにも血液をサラサラにする作用があるので、組み合わせることで効果がパワーアップします。
にんにくの栄養を逃さない保存方法と賞味期限
おいしい料理には欠かせないにんにく。一度に少量しか使わないですよね。買ってきたはいいけど、使い切れない!という経験はありませんか?
間違った保存方法をしてしまうと、栄養を失ってしまったり、カビが生えたりして、食べられなくなってしまうこともあります。ここからは、おいしさや栄養をキープできる保存方法をご紹介します!
にんにくの保存法1:常温保法
皮付きで丸ごとのにんにくは常温でも長持ちします。にんにくを皮付きのままネットに入れて風通しの良いところにつるしておきましょう。にんにくを常温で保存するときには湿度に気をつけてくださいね。
吊るしてにんにくの中の水分を飛ばすことで、にんにくの皮の間にカビが生えたり、腐ったりするのを防ぐことができます。
ですが湿気の多い時期や気温の高い夏は常温保存ではカビが生えてしまう可能性があるので、冷蔵、冷凍保存にしましょう。また、直射日光にあたると芽がでてしまうので、注意してください。賞味期限:2週間
※にんにくが変色して、食べられるのか不安になってしまった方はこちらの記事を参考にしてみてください。
にんにくの保存法2:冷蔵保存
にんにくはチルド室に入れることで芽が出にくく長持ちします。にんにくの保存に最適な温度は-2℃だといわれています。
チルド室はだいたい0℃くらいに設定されているので、3~7℃に設定されている野菜室よりも保存に向いています。にんにくを皮付きのままキッチンペーパーに包み保存袋に入れてチルド室に入れましょう。
キッチンペーパーが余分な湿気を吸いとりカビが生えるのを防いでくれます。また、保存袋に入れることで乾燥しすぎることもありませんし、他の食材へのにおい移りの心配もありません。賞味期限:1ヵ月
にんにくの保存法3:冷凍保存
皮付きのまま1かけずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍保存。賞味期限:6カ月
にんにくは冷凍してもカチコチに固くならないので、解凍せずにそのまま使うことが出来ます。皮をむくときは、水に1分ほどつけておくとするっとむけますよ。
また、みじん切りやスライス、すりおろした状態で冷凍することもできます。皮のままの方が風味はいいですが、その都度切らなくていいのも便利ですよね。
お好みの状態にカットし、使いやすい分量に小分けしてラップで包み保存袋に入れて冷凍しましょう。賞味期限:1ヵ月程度(※だんだん風味が弱くなるので早めに使い切りましょう。)
にんにくを長く保存したい場合には、保存食にしてしまうのがおすすめです。ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ:にんにくの栄養がもたらす健康効果は万能だった!
今回はにんにくの栄養と効能について解説してきました。にんにくにはよくいわれている疲労回復効果だけでなく、がん予防や糖尿病予防などさまざまな健康効果があります。
今回ご説明した内容を、以下のとおりまとめておきましたので、こちらでチェックして頂ければと思います。
■にんにくの栄養がもたらす効果12選
1. 疲労回復・体力増強
糖をエネルギーに変えるビタミンB1は水に溶けやすく、吸収されにくい栄養素です。にんにくのアリシンと結合すると、吸収されやすくなりエネルギー代謝をサポートしてくれます。
2.かぜ・インフルエンザ予防
にんにくには血液循環をよくして体を温める働きがあり、免疫力がアップします。また抗菌作用・抗ウイルス作用が強くかぜ、インフルエンザ予防に効果が期待できます。
3..冷え性改善
にんにくは新陳代謝を活発にし、ホルモンの分泌をうながします。また、血管を広げ血流がよくなり、手足の冷えを改善することができます。
4.高血圧、むくみ対策
にんにくに含まれるカリウムが塩分を体の外に出してくれます。塩分の取りすぎなどでおこる高血圧やむくみの解消に効果的です。
5.がん予防
にんにくは低い温度で加熱すると、がん予防に効果のある成分が発生します。アメリカ国立がん研究所の発表で「がん予防に特に効果が高い食品」に選ばれています。
6.動脈硬化の予防
血液中の悪玉コレステロール減らす効果があり動脈硬化の予防につながります。
7.二日酔い防止
肝臓のはたらきを活性化させ、アルコールをすばやく分解します。お酒を飲むときはにんにくの効いたおつまみと一緒に。
8.男性ホルモン増強
男性ホルモンを増強させるアルギニン、スコルジニン、アリシンなどいろいろな成分が含まれています。
9.食欲増進
にんにくの香り成分が、消化液の分泌をうながします。それにより食欲が増進し消化吸収がよくなります。
10.抗酸化作用
疲れを感じるとたくさん作られてしまう活性酸素は細胞を老化させ、病気につながります。にんにくの強い抗酸化作用がそれを防いでくれます。
11.糖尿病の予防、改善
すい臓のはたらきを活性化させ、インスリンの分泌をうながすことで糖尿病を予防・改善します。
12.殺菌・抗菌作用
強力な殺菌作用があり食中毒や結核菌など約70種類もの感染症を抑えることができます。
にんにくは、おいしいだけでなく薬のような役割もしてくれる優秀な食材ですね。疲労回復、コレステロール、血液サラサラに効果的な食べ方も紹介してきました。ぜひ自分の体調にあわせて食べてみてください。