黒酢を飲んでも血圧が下がらない!原因は何?改善する方法はあるの?
黒酢を飲むと血圧が下がると聞いて飲んでいるけど、一向に下がらない。
血圧がなかなか下がらないけど、どうしたら効果が出るの?

と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?効果を期待して飲んでも、なかなか効果が出ないと不安になりますよね。

そこでこの記事では、黒酢を飲んでも血圧が下がらない原因や、改善する方法について詳しく解説します。

黒酢で血圧が下がらないけど、効果はホントにあるの?

黒酢で血圧が下がらないけど、効果はホントにあるの?

血圧を下げる効果を期待して黒酢を飲んでいるのにもかかわらず血圧が下がらないと、そもそも本当に効果があるのかどうか疑ってしまいますよね。

そこで、まずは黒酢に血圧が下げるというのは本当なのか、ということについて探ってみましょう。

酢酸には血圧を下げる効果はあるの?

黒酢などの食酢に含まれる酢酸が、高め(軽症の高血圧)の血圧を下げる効果があることは科学的に証明されています

ミツカングループの研究によると、軽症の高血(最高血圧130~159mmHg、最低血圧85~99mmHg)の男女64人に、15ml(酢酸量750ml)の食酢を含む飲料を10週間毎日飲んでもらったところ、最高血圧・最低血圧ともに有意な低下が見られたそうです(※1)。

また、別の実験では、軽症の高血圧者57名に15mlおよび30mlのリンゴ酢を飲んでもらったところ、30mlの人は4週目から、15mlの人は8週目から有意な低下が見られたそうです(※2)。

※参考文献

(1)梶本修身、大島芳文、多山賢二、他:「食酢配合飲料の正常高値血圧者および軽症高血圧者に対する降圧効果」 健康・栄養食品研究 6(1):51-68,2003

(2)多山賢二:「生活習慣病に及ぼす食酢の効果」 日本醸造協会誌 97(10): 693-699、2002

黒酢は他の食酢より効果的?!

タマノイ酢株式会社の研究によると、黒酢は他の食酢に比べて、血圧の上昇に関与する「アンギオテンシンⅠ変換酵素(ACE)」という酵素を阻害する力が高いことがわかっています。

ラットを用いて行った実験では、高血圧を自然に発症したラットに、黒酢から酢酸を揮発させた黒酢エキスを与えたところ、有意な血圧降下が見られたそうです。

そして、黒酢エキスをさらに長期間与え続けると、血圧上昇を抑えられるということもわかったそうです(※3)。

つまり、黒酢には、酢酸と黒酢エキスの両方に血圧を下げる要素があるため、高めの血圧を下げる効果は他の食酢よりもさらに期待できるということになりますね。

※参考文献

(3)小田原誠、荻野祐司、瀧澤佳津江、他:「高血圧自然発症ラットに対する大麦黒酢の血圧降下作用」 日本食品科学工学会誌 155(3):81-86,2008

実際に黒酢を飲んだ人の口コミは?

では、実際に黒酢を飲んだ人に、血圧を下げる効果は 表れているのでしょうか?

SNSでは、上記の投稿のように、黒酢の効果で高めの血圧が下がったという投稿がいくつも見られます。SNSの他の投稿やWEB上には、次のような口コミが見られました。

・飲み始めて1ケ月で150台が120台に下がった!

・140/90くらいだった血圧が、飲み始めて3ヶ月くらいで正常値内に収まった!

・去年は上が170くらいあった血圧が、今年の健康診断では120台まで下がった!

・血圧が正常値に下がってきたし、フワフワ感もなくなってきた。

・1ケ月で上が10、下が5下がった。

このように、効果が出る時期に差はあるものの、効果を実感している人が多いようです。

黒酢を飲んでも血圧が下がらない人はいるの?

では、逆に黒酢を飲んでも血圧が下がらないという人はいるのでしょうか?Twitterではこのような声も見られました。

上記の投稿の以外にも以下のようなSNSの投稿や口コミがありました。

・毎日穀物酢と黒酢を飲んでいるけど、1ヶ月経っても変化なし

・1ヶ月間、がんばって飲んだけど血圧は下がらない

・黒酢を飲んでも血圧はなかなか下がらない。高くないけど気になるから、130以下にしたい

・血圧降下を期待したけど、効果がなかった

やはり、黒酢を飲んでも血圧が下がらない、効果がない、という人も少なからずいるのは確かのようですね。

黒酢を飲んでも血圧が下がらない!考えられる原因は?

黒酢を飲んでも血圧が下がらない!考えられる原因は?

黒酢を摂取することで高めの血圧の降圧作用があることが、科学的にも証明されていることは事実です。それなのに、黒酢を飲んでも血圧が下がらないのはどうしてなのでしょうか?

考えられる原因をあげてみましょう。

原因その1 必要量が取れていない

黒酢を飲んでも血圧が下がらない原因として、摂取する黒酢の量が1日に必要な黒酢の量に足りていないということが考えられます。

これまで行われてきた数々の研究によると、黒酢や食酢によって血圧を下げるには、酢酸量にして1日に750mgが必要とされています。この量は、黒酢などの食酢に換算すると、15~20ml(大さじ1杯強)になるそうです。

つまり、高めの血圧を下げる効果を期待するには、毎日15~20mlの黒酢を摂取する必要がある、ということになります。

黒酢を摂取する方法

・水や他の飲み物で薄めて飲む

・市販の黒酢ドリンクを飲む

・料理に黒酢を使う

市販の黒酢ドリンクや黒酢を料理に使う場合には、1日に必要な黒酢の量が取れていない可能性があるので注意しましょう。

原因その2 効果が出る前に飲むのをやめてしまった

先にご紹介した口コミを見てもわかるように、高めの血圧を下げる効果を期待して黒酢を飲んでいる人でも、効果が出るまでにはかなりの個人差があるようです。

ミツカングループの研究でも、毎日30mlの黒酢を飲んだ人は4週間後に、15mlの黒酢を飲んだ人は8週間後にようやく有意性のある効果が認められた、とあります。

血圧が下がらなかったという口コミを見ると、1ケ月続けても血圧が下がらない、という人も多いようですよね。

黒酢を飲んでも、すぐには血圧が下がらないこともめずらしくありませんし、効果の出方には個人差があります。

ですから、なかなか血圧が下がらないからと言って飲むのをやめてしまわないで、少なくとも2~3ヶ月以上は気長に飲み続けてみることをおすすめします。

原因その3 そもそも血圧が高めではない

ミツカングループやタマノイ酢が行った研究で、食酢や黒酢を飲んで血圧降下が見られたのは、軽症の高血圧(最高血圧130~159mmHg、最低血圧85~99mmHg)のグループです。

逆に、正常範囲内の血圧(最高血圧130mmHg未満、最低血圧:85mmHg未満)のグループでは、有意性のある血圧降下は見られなかったそうです。

このことは、他の多くの実験結果によっても証明されています。つまり、黒酢や食酢の摂取によって血圧が下がることが期待できるのは、あくまで軽度の高血圧の人に限るということが言えるようです。

ですから、「正常範囲内だけど、ギリギリの値なのでもう少し下げたい!」という場合は、黒酢や食酢による血圧降下はあまり期待できないと考えて良いでしょう。

原因その4 生活習慣を改善していない

高血圧症は生活習慣病のひとつです。つまり、高血圧症の発症には生活習慣が大きく関わっていると言えますよね。

高血圧症を引き起こす生活習慣には、塩分の取りすぎや栄養の偏り、肥満や運動不足、過度の飲酒や喫煙、ストレスや自律神経の乱れなどがあります。

つまり、黒酢を飲んでも血圧が下がらないという場合、生活習慣を改善していないことが大きな要因になっているケースも多いようです。せっかく黒酢を飲んでも、生活習慣が変わらなければあまり意味がありませんよね。

黒酢を飲んでも血圧が下がらないという場合は、一度、生活習慣を見直してみましょう。

原因その5 治療が必要な高血圧の可能性がある

1日に15~20mlの黒酢や食酢を数ヶ月間飲み続けても血圧が下がらない、効果が見られないという場合は、医師による治療が必要であるレベルだと考えた方がよいかもしれません。

軽度の高血圧は自覚症状がほとんどないので放置しがちですが、放置しておくと動脈硬化、脳梗塞、心臓疾患などの合併症を引き起こすリスクが高くなります。

また、腎臓疾患や糖尿病といった他の病気が隠れている可能性もあります。

また、黒酢の血圧を下げる効果には個人差があり、残念ながらあまり効果が期待できない人もいます。血圧がなかなか下がらないような場合は、医師の指導の下で生活習慣の改善や治療を行うようにしましょう。

黒酢で血圧が下がらない人はどう飲むのが正解?!

黒酢で血圧が下がらない人はどう飲むのが正解?!

黒酢を飲んでもなかなか血圧が下がらない人は、その飲み方に原因があるかもしれません。黒酢による血圧コントロールの効果を高めるには、どのように飲むと効果的かというポイントを抑えておきましょう。

血圧降下が期待できる黒酢の量は?

高めの血圧の人が血圧降下を期待して黒酢を飲むなら、15~20mlの黒酢を毎日飲み続けることがポイントです。

飲む黒酢の量はきっちりと計り、最低でも15ml(酢酸量750mg)を下回らないようにしましょう。特に、市販の黒酢ドリンクは黒酢の量が少ない商品もあるので注意が必要です。

商品パッケージの表示やHPなどを見て、含まれている黒酢や酢酸の量を確認するようにしてください。また、期待する効果によって黒酢ドリンクの摂取目安量は変わります。

高めの血圧を下げる効果を期待して黒酢ドリンクを飲む場合、商品パッケージに1日の摂取目安量が書かれていても、黒酢や酢酸の量がわからない商品は避けた方がよいでしょう。

飲む期間や飲み方にも注意しよう!

黒酢のpHは3.1程度とかなり低めです。ですから、空腹時に黒酢を飲んだり、薄めずにそのまま飲んだりしてしまうと胃に負担をかけてしまう可能性があります。

胃に負担をかけないためにも、黒酢を飲む場合は空腹時を避け、水や炭酸水、他の飲料などで5~10倍くらいに薄めて1日数回に分けて飲むようにしましょう。

また、高めの血圧を下げる効果が 表れるまでは、1~2ヶ月以上かかることもあります。また、長期間飲み続けることで血圧上昇を予防する効果も期待できます。

ですから、血圧がなかなか下がらない場合はもちろん、効果が 表れて血圧が下がってきても、短期間でやめてしまわないで毎日飲み続けるようにしましょう。

トマトジュースもおすすめ!黒酢を飲みやすくする方法

高めの血圧の改善を期待して黒酢を飲もうと思っても、酸っぱいのが苦手な人や、黒酢の風味が苦手な人にとっては、なかなか大変ですよね。

そのような場合は、ジュースや牛乳などに混ぜたり、ハチミツなどの糖類を加えて飲んだりすると飲みやすくなります。

特に、トマトジュースと黒酢の組み合わせはおすすめです。トマトジュースに含まれるGABAという成分にも、高めの血圧を下げる効果が実証されているため、黒酢を入れて飲むことでさらなる効果が期待できますよね。

市販の黒酢ドリンクでも、例えばこちらの商品などは、黒酢成分に加えGABAも配合されているため、効果的に血圧対策ができておすすめですよ。

養命酒製造 生姜黒酢 125ml
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黒酢ドリンクや他の飲料に混ぜる時はカロリーにも注意

黒酢を他の飲料に混ぜたり、市販の黒酢ドリンクを利用したりすることで、黒酢が飲みやすくなるのはとてもよいことなのですが、注意したいのがカロリーの取りすぎです。肥満も高血圧に多い原因のひとつです。

せっかく高めの血圧が下がることを期待して黒酢を飲んでも、カロリーオーバーになってしまっては元も子もありませんよね。

黒酢を飲みやすくするためにジュースやハチミツなどを混ぜたり、市販の黒酢ドリンクを利用したりする場合は、カロリーの取りすぎにならないように気を付けましょう。

最近では、ミツカンからもカロリー面に配慮した黒酢ドリンクが発売されて反響を呼んでいます。

並行して生活習慣の見直しが必須!

黒酢を飲むことで高めの血圧を下げる効果は期待できますが、根本的に血圧を下げるためには生活習慣の改善が欠かせません。高血圧を改善のために特に気を付けたいポイントには次のようなことがあります。

・塩分の取りすぎやカロリーオーバーに注意する

・栄養バランスの良い食事をする(特に、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などをしっかり取る)

・適度な運動をする(1日30~60分、週3回程度の有酸素運動がおすすめ)

毎日黒酢を飲むことに加えて、これらを日常的に行うように意識してみましょう。

まとめ:黒酢で血圧が下がらない場合は、飲み方を見直してみよう!

個人差はありますが、黒酢に高めの血圧を下げる効果があることは科学的に証明されていま。適切な量の黒酢を毎日数ヶ月間飲み続けることで、高めの血圧を下げる効果は期待できます。

これまで、黒酢を飲んでも血圧が下がらなかった!という人は、飲む量や飲み方などを見直してみるとよいかもしれません。同時に生活習慣を改善して、健康に生活できるようにがんばってみてください。

ただし、黒酢を飲んでいると絶対に血圧が下がる!と過信するのも禁物です。改善されない場合は、医師による治療を受けるようにしましょう。

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