にんにくは野菜?香辛料?にんにくの分類や似ている野菜を解説!

料理の風味づけに欠かせないにんにく。丸ごと食べるときもあれば、チューブ状、パウダー状になっていたりといろいろな使い方がありますよね。

あの食欲をそそるクセになるにおいから、にんにくって野菜なの?それとも香辛料?と思う方も多いと思います。

そこでこの記事では、にんにくがどんな植物なのかの分類や似ている野菜を解説します。

にんにくは野菜?それとも香辛料?

にんにくは野菜?それとも香辛料?

にんにくはそもそも野菜なの?

にんにくは中央アジアが原産の多年草であり、野菜に分類されます

はっきりとした定義はありませんが、基本的に土から生えている葉、茎、根の部分を食べる植物は野菜であるとされています。あの独特の香りで世界中のさまざまな料理に取り入れられ、香味野菜として食べられています。

古くから日本では滋養強壮、食欲不振に効果がある薬用植物として利用されていました。お肉を食べるようになった戦後から香辛料として使われるようになりました。

 

「香辛料」とは調味料の一種で、食材に(香り、辛味、色)を出す植物全般のこと。そのためにんにくは野菜でありながら香辛料でもあるということになります。

にんにくは部位によって種類が分けられます。にんにくの花をつける茎「花茎(かけい)」はにんにくの芽と呼ばれ、中華料理によく使われています。

葉にんにくはにんにくの成長途中の若い葉のことをいい、ほんのりにんにくの風味があり、ニラに似ている野菜です。

にんにくは何科の植物?

にんにくはヒガンバナ科ネギ属の植物です。ヒガンバナといえば秋に咲く赤いきれいな花ですよね。

意外かもしれませんが、にんにくも紫色の可愛らしい花を咲かせます。最近はガーデニングの花として家庭で育てる人もいるそうです。

 

にんにくはかつてはユリ科に属していましたが、1998年に植物の新しい分類形態が発表され、今の形となりました。ちなみに野菜は植物のどの部分を食べるのかによって根菜類、果菜類、葉菜類に分けられます

 

私たちが普段食べているにんにくはどの部分か知っていますか?「土の中で育つから根っこかな?」思っている人が多いのではないでしょうか。

実は養分を蓄えて厚くなった「葉」が、茎のまわりにたくさん重なって球状になっているものなのです。

これを「りん茎」といいます。ですのでにんにくは野菜の中では、ほうれん草やキャベツと同じ葉菜類に分類されます。

にんにくは6つの食品群のどれに当てはまる?

毎日の食事で、いろいろな食品をバランスよくとれるように「6つの基礎食品群」という考え方があります。その中でにんにくは第4群(身体の各機能を調整)に分類されます。

6つの基礎食品群

1群:魚、肉、卵、大豆、大豆製品(骨や筋肉を作る、エネルギー源となる)

2群:牛乳、乳製品、海藻、小魚類(骨や歯を作る、身体の各機能を調節)

3群:緑黄色野菜(皮膚の粘膜の保護、身体の各機能を調節)

4群:淡色野菜、果物(身体の各機能を調節)

5群:穀類、芋類、砂糖(エネルギー源となる、身体の各機能を調節)

6群:油脂類、脂肪の多い食品(エネルギー源となる)

にんにくは淡色野菜で、ビタミン、ミネラルが多く、冷え性の改善、疲労回復などさまざまな効果があり、身体の機能を整えてくれます。ですので、第4群に入ります。

 

1から6のすべてのグループから、まんべんなくたくさんの種類の食品を食事に取り入れるようにしましょう。

にんにくに似ている野菜

にんにくに似ている野菜

玉ねぎ

玉ねぎもにんにくと同じヒガンバナ科ネギ属、中央アジアが原産の植物で、葉野菜に分類されます。玉ねぎやそのほかのネギ属、にら、にんにくに含まれている辛味成分は共通しています。

 

玉ねぎを切る時、目にしみて痛いですよね。あれは玉ねぎに含まれる硫化アリルが原因で、体内に入ると「アリシン」へと変化します。

「アリシン」はにんにくのにおい成分でもあり、分類的に似た野菜であることがわかります。

ジャンボにんにく

ジャンボにんにくはネギ属の植物で、見た目はにんにくのようですが一般的なにんにくとは違う植物、リーキ(ヨーロッパでよく食べられる長ネギ)の仲間です。

ジャンボにんにくというその名のとおり、大きさは約5倍~10倍にもなります。にんにくに玉ねぎの甘み足したような味わいが楽しめます。

特徴としてはにんにくの独特なにおいが少なく、ジャンボにんにくの中でも特ににおいの少ない「無臭にんにく」という品種も出回っています。食べても次の日までにおいが残らないのはうれしいですね。

 

らっきょう

らっきょうもネギ属の植物です。にんにく、玉ねぎと同じように「アリシン」含まれていますが、それらのネギ属の植物と比べて辛味、においが少なく、かすかな甘みがあるのが特徴です。

 

原産国は中国で、咳による胸の痛み、つかえなどに効果があるとされ薬用植物として扱われていました。日本では江戸時代から食用として食べられるようになったといわれています。

 

らっきょうには食物繊維がたくさん含まれており、便秘の改善に効果的です。ですが、にんにくと同様胃腸を刺激する成分が多いので、食べ過ぎには注意しましょう。

 

ユリ根

先ほどご紹介したように、かつてにんにくはユリ科に分類されていました。白くてキレイなユリの花の球根で、ユリ根もにんにくと同じように「りん茎」の部分を食べます。ですが野菜の分類的には、根菜類に当てはまるそう。

 

見た目と火を通すとほくほくとした食感になる所がにんにくと似ていますね。中国では昔から薬用植物として食べられていて、咳止め、滋養強壮、利尿作用、に効果があるとされていました。

 

まとめ:にんにくの分類と似ている野菜

ここまで、にんにくの分類と似ている野菜について解説をしてきましたがいかがでしたか?にんにくは野菜なの?香辛料?などと疑問に思っていましたが、その2つをあわせ持っていたんですね。

 

葉物野菜だったということは知らなかった方も多いのではないでしょうか。にんにく、にんにくに似ている野菜は栄養価と殺菌作用が高く、薬として使われることも多かったのですね。

普段何げなく食べている食材がどのようなものなのか理解すると、より食事がたのしくなるかもしれませんね。

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