生姜の種類っていくつあるの?種類ごとの味の違いや食べ方等を解説!
スーパーに何種類かの生姜が置いてあるけど、どんな違いがあるんだろう?普段と違う種類の生姜を使ってみたいけど、どうやって食べればいいの…?

そんな疑問にお答えします。

体を温める食材といえば生姜!寒い冬にはもちろん、夏でも冷え性の方は積極的に料理に取り入れたいものです。

筆者も冷え性歴が長く、料理には必ずと言っていいほど生姜を入れます。日本では昔から、「風邪の引き始めには生姜湯」と言われるほど、生姜=体を温める食材のイメージが強いですよね。

そんな生姜、実はたくさん種類があるって知ってましたか?

今回は生姜の種類に注目!種類による味の違いやおいしい食べ方をご紹介します。ぜひ、今晩のおかずの参考にしてみてください。

生姜の種類はいくつある?特徴の違いは?

生姜の種類っていくつあるの?その味は?

国内で手に入る生姜には大きく2つの分類方法があります。一つは出荷方法による分類。もう一つは根茎の大きさによる分類です。この2つから、さらに細かく分けられるのです。

出荷方法による違い

出荷方法により、「ひね生姜」「新生姜」「葉生姜」「矢生姜」の4種類に分けられます。一つずつ見ていきましょう。

【ひね生姜】

別名「囲い生姜」とも言われ、茶色っぽい皮をもち、繊維質でマイルドな辛みが特徴です。

年中出回っている生姜で、生姜といえばこちらをイメージされる方は多いのではないでしょうか。生姜焼きやサバ味噌など、すりおろしたりスライスして薬味や下味として使われますよね。

後述する新生姜とは出荷時期が異なるだけで、実は同じもの。新生姜を2か月以上貯蔵してから出荷されます。ひね生姜と新生姜の総称として、「根生姜」と呼ばれています。

【新生姜】

ひね生姜と異なり、色が白っぽく辛みが少なく、水分が多いのが特徴です。お寿司屋さんのガリはこちらの新生姜を甘酢漬けしたもの。6月~8月にかけてスーパーに姿を現します。

通常、初夏に収穫する新生姜を秋まで植えておき、それを収穫し貯蔵することでスーパーでよく見かける一般的な生姜(ひね生姜)になります。

※新生姜は「佃煮」が断然おすすめです!こちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

【葉生姜】

新生姜がまだ小さく、柔らかいうちに葉ごと収穫した生姜で、生のままかじることができます。ピリッとした爽やかな辛みを特徴とし、5月~9月に多く出回ります。

一番有名な品種は「谷中生姜」で、葉生姜といえば谷中生姜と言われるほど。かつて東京・谷中で栽培されていたことから、この名前が付けられました。

今でも東日本のほうがよく出回っているそう。関西で見つけられたらラッキー!ぜひ使ってみましょう。

【矢生姜】

葉生姜の一種ですが葉生姜より収穫が早く、「金時生姜」という小生姜に分類される品種が使われる葉生姜のみ、この名前で呼ばれています。

主にハウス栽培されているので通年出回っていますが、露地栽培であれば6月~7月に収穫されるので、旬はその頃と言えます。

焼き魚にあしらいとして添えられているのはこの生姜。「はじかみ」といって、お口直しを目的に添えられ、食後のお口をさわやかにしてくれます。

根茎の大きさによる違い

大きさにより、「大生姜」「中生姜」「小生姜」の3種類の呼び名があります。こちらも詳細を見てみましょう。

【大生姜】

生姜の晩生種で、1株の大きさが1㎏前後のものを指します。ひね生姜や新生姜はこちらに分類されます。マイルドな辛みが特徴です。代表的な品種として「おたふく」「印度」などが挙げられます。

【中生姜】

生姜の中生種で、1株の大きさは500g前後です。辛みは大生姜よりも強めで、そのほとんどは加工品や漬物として出回っています。代表的な品種は「三州生姜」「黄生姜」など。

【小生姜】

生姜の早生種で、1株の大きさは300gほど。葉生姜や矢生姜に適した品種が多く、「谷中生姜」「金時生姜」が有名です。

生姜の種類別『おいしい食べ方』をご提案!

種類別!おいしい生姜の食べ方は?

先ほどご紹介した、生姜の4種類(ひね生姜、新生姜、葉生姜、矢生姜)それぞれに合った食べ方をご紹介していきますね。

ひね生姜は「生姜湯」がおすすめ

体の内側からじんわり温めてくれる生姜湯。市販のインスタントもおいしいですが、自分ですりおろした生姜を使うと格別です。寒い冬の朝の一杯にいかがでしょうか?

生姜湯のレシピ

【材料】

・水 200ml

・ひね生姜 8g

・はちみつ 小さじ2

・レモン汁 小さじ2/3

・片栗粉 小さじ2/3

【作り方】

1.ひね生姜は皮をむき、すりおろします。

2.鍋に1と水、はちみつ、レモン汁、片栗粉を入れ、中火で煮立たせたら、弱火で5分ほど更に煮ます。カップに注いで出来上がり。

生姜湯はダイエットにも効果的。生姜湯の効果的な飲み方や飲む際の注意点などについては、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

新生姜はご飯が進む佃煮に

数ある生姜の種類の中でも、新生姜は「佃煮」がおすすめ。冷蔵庫で1週間ほど保存できるので、作り置きもできますよ。

新生姜の佃煮レシピ

【材料】

・新生姜 100g

・醤油 大さじ2

・酒 大さじ1.5

・砂糖 大さじ1

・みりん大さじ1

・いりごま 大さじ1

【作り方】

1.新生姜の皮をスプーンでそぎ落とし、約2mmの細切りにします。切った生姜は水にさらしておきます

2.鍋に醤油、酒、砂糖、みりんを入れ火にかけます。湧いてきたら水気を切った生姜を鍋に入れます。

3.中火で6分ほど煮詰め、汁気が少なくなってきたら鰹節1パックを加えます。さらに1~2分弱火にかけます。

4.最後に炒りごまをふって完成です。

甘辛く独特な触感が病みつき!新生姜の甘酢漬け(ガリ)

新生姜といえばガリ。おうちで作れば甘さも自由自在!ぜひ自分流にアレンジしてみてください。

新生姜の甘酢漬けレシピ

【材料】

・新生姜 150g

・米酢 100cc

・砂糖 50g

・酢 大さじ1

・塩 小さじ1

【作り方】

1.まずは甘酢を煮ておきます。米酢に砂糖を加え、ひと煮立ちさせたら火からおろします。

2.新生姜の皮はスプーンでそぎ落とします。繊維に沿って薄くスライスします。茎の赤い部分は少し残しておきましょう。

3.鍋にたっぷりのお湯を沸かし、酢を加えます。約1分生姜を茹でてざるにあげます。

4.3に塩をまぶし、しっかりと水分を絞ります。

5.4を保存ビンに入れ、1の甘酢を入れます。粗熱を取ったら3時間ほど冷蔵庫で冷やして完成です。

メインのおかずにも!葉生姜の天ぷら

葉生姜は、天ぷらにすればメインのおかずにもなるのでおすすめです。矢生姜を使っても、とってもおいしく出来ますよ。

葉生姜の天ぷらレシピ

【材料】

・葉生姜もしくは矢生姜 4本

・天ぷら粉 適量

・水 天ぷら粉に記載の分量

・サラダ油

【作り方】

1.葉生姜(もしくは矢生姜)はよく洗い、キッチンペーパーで水気を切ります。

2.天ぷら粉に水を加え、衣を作ります。

3.フライパンに油を熱し、葉生姜を衣にくぐらせます。2~3分揚げ、きつね色になったら裏返します。

4.全体がきつね色になったら出来上がり。

あと一品におすすめ!矢生姜の肉巻き

おつまみ用に味を濃いめにしても良いですね。もちろん、こちらも葉生姜・矢生姜どちらを使ってもOK

矢生姜の肉巻きレシピ

【材料】

・葉生姜もしくは矢生姜 4本

・豚バラ肉 4枚

・薄力粉 大さじ1

・サラダ油 小さじ1

・酒 小さじ2

・調味料

 酒 大さじ1

 砂糖 小さじ2

 醤油 大さじ1

【作り方】

1.葉生姜(もしくは矢生姜)はよく洗い、茎の部分を10cmほど残して切り落とします

2.豚バラ肉に塩コショウ(分量外)を振り、小麦粉をまぶします。葉生姜を巻き、熱したフライパンに並べます。

3.中火で返しながら、全体に焼き目が付いたら酒を加え、4~5分蒸し焼きにします。

4.火が通ったらフライパンから取り出します。空になったフライパンで調味料を煮詰め、取り出した葉生姜にかけて完成です。

国外にも様々な種類の生姜がある

国外にも目を向けてみて!世界の生姜の種類

海外で手に入る生姜にも様々な種類のものがあります

近年、海外のアパートの一室を借りて旅をするスタイルが浸透してきました。レストランでの食事も良いですが、時には現地のスーパーを巡って自炊するのも面白いかもしれません。

そんなときは、ぜひ生姜にも目を向けてみてくださいね。

アジアの『ワイルドジンジャー』

アジアの生姜は、辛味がやや少ないのが特徴。生の生姜はもちろん、乾燥生姜も多く売られています。今でも食用以外に、漢方や薬として使われているのだとか。

「ワイルドジンジャー」という生姜の仲間があり、腹痛や下痢など胃腸系の調子を整えるために使われています。日本の生姜に比べて、やや苦みがあるのが特徴です。

インドの『ポンツク生姜』

スパイス大国インドでは、生姜もスパイスのひとつとして使われています。

ターメリックもじつは、生姜の仲間。他にも「フォレスト・ジンジャー」や「ポンツク生姜」と呼ばれるものも。日本には無い、甘みの強い生姜も栽培されています。

アフリカの『辛味の強い生姜』

日本の生姜よりも色が濃く、辛味や香りが非常に強いタイプが多く栽培されています。

これらは、ジンジャーパウダーの原料になっています。日本で手に入るジンジャーパウダーにも、アフリカ生まれの生姜を原材料としているものがあるかもしれません。原産国にも注目してみてください。

いろんな種類の生姜をおいしく頂こう!

いかがでしたか?

体の冷えに積極的に摂りたい生姜。様々な種類の味や使い方をご紹介しました。ぜひ、いつもと違う生姜を試して、毎日の食卓に上手に取り入れてくださいね。

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