そんな疑問に答えます。
より良い食生活に向けて、健康的な油への切り替えを進めている人は多いものです。ブドウの種からできているグレープシードオイルは、香りや味のクセがありません。
普段の油から「たまには違うオイルに切り替えたいな」と考える人が、取り入れやすいオイルの一つです。
この記事では、グレープシードオイルの選び方や使い方、レシピをご紹介していきます。
目次
グレープシードオイルってどんなオイル?使い方は?
健康トレンドに乗っていろいろなオイルが話題になりますが、グレープシードオイルというオイルを聞いたことがありますか?
ワインを作る地方で作られているグレープシードオイル。どのような使い方ができるのかも併せてご紹介していきます。
グレープシードオイルはワインの副産物!
グレープシードオイルとは名前の通り「ブドウの種」を絞ってつくられたオイルです。
同じくブドウを原料とするワインの産地において、ワインを醸造した後に、ゴミとして残ってしまう種を活用するために作られました。
だからこそ、グレープシードオイルはスペインやイタリアなどのワインが有名な地域で作られていることが多いです。
捨てられてしまう種を活用してオイルを作るだなんて、エコな発想ですよね。
グレープシードオイルは体に良い油!
ブドウの種から作られるグレープシードオイルは、体に良い油であり、使い方も簡単であるとして人気です。健康面でどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
ビタミンEがオリーブオイルの約4倍
体に良いオイルとしてよく知られていて人気のオリーブオイルと比較すると、グレープシードオイルにはなんと約4倍のビタミンEが含まれています。
ビタミンEを取ることは高血圧、動脈硬化やがんなどの生活習慣病を防ぐことに繋がります。またアンチエイジングにも効果があり、老化の原因である活性酸素の発生を抑えてくれます。
ちなみに、グレープシードオイルはビタミンEが豊富に入っているため、保存をしていても比較的酸化しにくいというメリットもあります。
オレイン酸で善玉コレストロールをサポート
グレープシードオイルの特徴は、リノール酸が約70%含まれている点です。
これはオメガ6に分類される不飽和脂肪酸の一部で、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレストロールを維持するという働きを持っています。
高カロリーの食事などが原因で増えてしまいがちな悪玉コレステロールを減らしてくれるというのは、嬉しい効果です。
また、グレープシードオイルそのものはコレステロールゼロなので、数値を気を付けている人には安心できるオイルといえるでしょう。
アンチエイジングに嬉しいプロアントシアニジン
グレープシードオイルは、ワインと同じブドウから作られているため、ポリフェノールも豊富に含まれています。
ポリフェノールの一種であるプロアントシアニジンという成分は、体の酸化を防ぐ作用があります。
活性酸素を除去する効果があるので、体のサビつきを抑え、若々しさを維持することができます。さらに、メラニン色素を抑えてシミを薄くするともいわれており、美肌効果も期待できます。
グレープシードオイルは幅広い使い方が可能!
グレープシードオイルの使い方は実は多岐にわたります。毎日の生活の中でいろいろな方法で取り入れることで、飽きることなく楽しむことができますよ。
普段の料理の際に加熱して使う
グレープシードオイルの特徴として、無臭・無味という点があげられます。だからこそ、クセがあるオイルと違い、どんな料理に使うこともできます。
ワインの産地で作られることの多いオイルですが、必ずしも洋食を作る時に使うというものでもありません。和食でも中華でも料理の邪魔をすることなく使えるオイルです。
炒め物に使っても良いですし、揚げ物油として使うこともできますよ。
オイルを生のままで使う
グレープシードオイルを生のままドレッシングとして使うのもオススメです。香りが特徴的なオイルでない分、合わせるハーブやスパイスなどの特徴をいかすことができます。
イタリアンドレッシングから和風ドレッシングまで、バリエーションを楽しめます。家にあるものを混ぜるだけで簡単にドレッシングができるので、毎日のサラダが楽しくなりますよ。
美容のための保湿剤として使う
実はグレープシードオイルの使い方は、料理シーンだけに限りません。なんと美容アイテムとしても使える万能オイルなんです。
無味無臭という特徴を生かして、ヘアケアやスキンケアにも活用できちゃいます。
- 冬場などの乾燥する時期に、頭皮にグレープシードオイルをもみ込んでからシャンプーをすると、パサつきやフケを防ぐことができる。
- ドライヤーで髪の毛を乾かす前に、グレープシードオイルを髪全体に少しもみ込むことで、ドライヤーの熱によるダメージを防ぐことができる。
- ボディマッサージやフェイスマッサージをする時の潤滑油として使う。
- かさつきが気になる箇所に、ボディクリームと合わせて一緒に塗り込む。
グレープシードオイルの効能を、食べるだけでなく、皮膚を経由して取り込むことができる方法です。
特にグレープシードオイルのもつ、保湿や美肌効果、アンチエイジング効果を期待したいですね。
グレープシードオイルは体に悪い・危険って本当?使い方の注意点は?
ネットでグレープシードオイルについて調べてみると「危険」「危ない」「体に悪い」などのネガティブワードが出てくることが多いです。
これはなぜなのでしょうか。使い方によっては危ないのでしょうか?
グレープシードオイルのリノール酸が危険?
グレープシードオイルが危険という噂が流れる理由の一つとして「リノール酸」が入っていることがあげられます。
このリノール酸は悪玉コレステロールを減らす効果があるものですが、その一方で過剰に摂取すると良くないというリサーチ結果があります。
その点だけが切り取られて「危ない!」と話題になっているようです。このリノール酸は、加工食品やインスタント食品に多く含まれています。
最近外食やコンビニご飯が増えているなと感じたときは、グレープシードオイルの使用を抑えるなど、バランスをとっていきましょう。
体に良いオイルだからと過剰摂取するのはNG
グレープシードオイルは栄養素を見ても分かる通り、体に良いオイルです。かといって、毎日の食事で飲むようにどんどん摂取すればいいというものでもありません。
当たり前のことですが、毎食グレープシードオイルで揚げ物を作っていたら、いくら体に良いオイルでも肥満に繋がってしまいます…。
食事ごとのバランスをみながら、グレープシードオイルで料理をしたり、ほかのオイルを使ったりと、過剰摂取にならないように使い分けていきましょう。
どんなオイルも加熱しすぎは注意が必要
グレープシードオイルに限った話ではありませんが、オイルを使用する際は加熱しすぎると成分が変わってしまいます。せっかく持っている栄養素が熱によって壊れてしまうことがあるからです。
さらに、加熱することでオイルそのものの酸化が進んでしまいます。
グレープシードオイルは揚げ物や炒め物などに推奨されているオイルではありますが、本来の栄養素を享受したければ、やはりドレッシングなど生で食べる方が良いでしょう。
やたらと安価なグレープシードオイルは気を付けて
「グレープシードは体に良いオイル」と話題になったことから、比較的安価なものも大量に出回るようになりました。
多くの人に知られるようになったという点はいいことですが、それに伴って質のあまりよくない商品があるのも事実です。
健康を意識してグレープシードオイルを取り入れるのであれば、やはり質の良いものを選びましょう。
品質の良いグレープシードを選ぶ方法
いろいろなグレープシードオイルが売られているけれど、値段や量にバラつきがあって、どれを選んだらいいのか悩んでしまうものです。グレープシードオイルを選ぶときのポイントをご紹介します。
容器の質をチェック
グレープシードオイルを選ぶときは、まずは容器をチェックしましょう。オイルそのものの酸化を防ぐためには、遮光性、つまり色のついた瓶に入っているものが望ましいです。
プラスチック容器に入ったものは軽くて使い勝手は良いのですが、オイルの酸化のことを考えると、やはり瓶ボトルに入ったものが安心です。
サイズをチェック
グレープシードオイルはビタミンEが豊富に含まれているため、比較的酸化しにくいオイルではあります。かといって、ずっと置いておいたら良いかというものでもありません。
未開封の場合1~2年ほど保存ができますが、一度開封したらできるだけ早く食べきりたいものです。約1,2か月で使い切れる量のものを選ぶのが最適です。
製法をチェック
グレープシードオイルを比較していると、値段のバラつきが大きいなと感じますが、その大きな原因は製法です。
ほとんどのグレープシードオイルは「高温圧搾法」という熱を加える方法で作られています。
この難点は、加熱することで、せっかくの成分が減少してしまうという点。よりたくさん摂れるので、値段が安くなります。
一方で、より体によいオイルを摂取したい、ドレッシングなどの生で採りたいという場合は「低温圧搾法」と書かれたものを選びましょう。
前者よりも値段は上がりますが、ビタミンEなどの栄養素がより多く含まれていて、グレープシードオイルの良さを楽しむことができますよ。
グレープシードオイルの美味しい使い方!おもてなしレシピ3選
グレープシードオイルは、炒め物にも揚げ物にも、さらには生でも楽しめる、使い方が万能のオイルです。
さまざまな使い方ができることを楽しめるように、おもてなし料理をイメージしながら3つのレシピをご紹介します。
グレープシードオイルで炒め物:アヒージョ
グレープシードオイルをたっぷりと楽しみたければ、アヒージョにする使い方がおすすめです。
ニンニクの香りをたっぷり効かせるだけで、たちまちお店メニューができてしまいます。具材を味わうのはもちろんのこと、残ったオイルはパンをディップして食べましょう。
【材料】(2人分)
・ブロッコリー 1/2房
・エビ 150gほど
・にんにく 2片
・鷹の爪 お好み
・グレープシードオイル 150ml
・塩コショウ 少々
【作り方】
1.ブロッコリーを小房に分けて、耐熱容器に入れ、600wの電子レンジで3分加熱する。
2.エビは背ワタを取り除いて、流水で洗い流す。
3.にんにくを薄切りにする。
4.鷹の爪を輪切りにする。
5.スキレット(なければ小さめのフライパン)にオイル、ニンニク、鷹の爪を入れて煮立てる。
6.にんにくに色がついて香りが立ってきたら、ブロッコリーとエビを加える。
7.2,3分ほど加熱して、エビにしっかりと火が通ったら完成です。
アヒージョに添えるパンはバゲットが定番です。でも、わざわざバゲットを買うのが手間だなと感じる場合には、食パンでも楽しめるのをご存じでしょうか。
食パンを細長く四等分して、少しだけトースターにかけると、スティック状でディップしやすいパンになりますよ。
グレープシードオイルで揚げ物:フリット
グレープシードオイルは、揚げ物にも最適です。独特な香りがないだけでなく、ベタつきがなく重たい感じがしないので、覚えておきたい使い方の一つです。
サクサク衣のフリットは、グレープシードオイルで揚げるのにぴったりのメニューです。
【材料】(2人分)
・タラなどの白身魚 2切れ
★たまご 1個
★薄力粉 大さじ3
★片栗粉 大さじ1
★ベーキングパウダー 小さじ1/2
★水 大さじ1
★グレープシードオイル 大さじ1
★塩 一つまみ
・グレープシードオイル(揚げる用) 適量
【作り方】
1.白身魚を一口大にカットする。
2.★をすべて混ぜ合わせてる。
3.フライパンに揚げる用のグレープシードオイルを入れて、加熱する。
4.油の温度が170度ほどになったら、白身魚を2にくぐらせて揚げる。
5.上下を返しながら5分ほど揚げ、うすく揚げ色がついたら完成です。
グレープシードオイルに限った話ではありませんが、オイルは加熱のしすぎは酸化を進めてしまいます。
てきぱきと揚げていき、加熱時間をできるだけ短くできるように意識しましょう。
レシピではシンプルに白身魚だけを取り上げましたが、ズッキーニやブロッコリーなどの野菜を同じように揚げるとバリエーションが楽しめます。
グレープシードオイルを生で:イタリアンドレッシング
グレープシードオイルは無味無臭なので、ドレッシングにするのにぴったりです。
クセがないため、和風ドレッシングからフレンチドレッシングまで使い方は色々できるオイルですが、ここではイタリアンメニューをイメージしてイタリアンドレッシングをご紹介します。
【作り方】(2人分)
・バルサミコ酢 大さじ2
・グレープシードオイル 大さじ2
・粒マスタード 大さじ1
・はちみつ 小さじ1
・塩コショウ お好みで
【作り方】
1.すべての材料を混ぜ合わせる。
2.お好みのサラダにトッピングしたら完成。
マスタードはもしも手に入るようであれば粒タイプのものを使うと、よりお店で出てくるドレッシングの味に近づきます。
自家製ドレッシングの楽しみは、好きなようにアレンジできるという点。甘めが好きであればはちみつを多めにいれたり、酸味を足したければレモン果汁などを追加しまししょう。
グレープシードオイルが香りがないという点をいかして、レモンピールやオレンジピールなどを入れると、香りがプラスされて華やかなドレッシングになります。
まとめ:グレープシードオイルは使い方が幅広い便利なオイル
健康のためにより良いオイルを暮らしに取り入れたいと考えている方にとって、グレープシードオイルはおすすめです。
香りやクセがないオイルなので、使い方もとっても簡単。炒め物や揚げ物などの、普段の料理用の油として使うこともできます。
また、ドレッシングとして生のまま食べるのも、アレンジができて楽しい使い方です。さらには、美容のためにマッサージオイルとして使うこともできちゃいます。
お好みの使い方で、ポリフェノールがたっぷり詰まったグレープシードオイルを楽しんでみてください。