そんな疑問にお答えします。
様々な料理のベースに使えるコンソメ。普段は固形や顆粒タイプを使って料理の味を整えることも多いかもしれませんが、材料さえ揃えれば自宅でも作れるのはご存知ですか?
この記事では、そんなコンソメの作り方を本格的なプロの味わいから手軽に作れるレシピまでご紹介していきます!
目次
本格的なプロのコンソメの作り方【準備編】
自家製コンソメを常備しておくと、スープはもちろん様々な料理のベースに使えるので、料理の幅もぐんと広がります!
作り方次第では、顆粒にすることもできるため、料理しやすい形状に仕上げられますよ。作り方とあわせておさえておきたいポイント&準備の手順を、チェックしていきましょう!
本格的に作るなら半日~1日かけてじっくりと…!
本格的な作り方でコンソメを作る場合、半日~1日ほどかかります。顆粒にする場合は、2日かかることも。なので、時間がある時にじっくり作るのがおすすめです。
作るには手間がかかりますが、液体やペーストタイプであれば、表面の油をきれいに取り除いておくと1ヶ月は冷凍保存することが可能です。
製氷皿に入れてキューブ型で冷凍すれば、凍った後に保存袋に入れておくことで取り出しやすく使いやすくなりますよ。
また、顆粒タイプなら瓶に入れて常温で2ヶ月、冷蔵で3ヶ月と長持ちするので多めに作ってストックしておきましょう。
コンソメ作りは「ブイヨン」作りから
まず、コンソメ作りに必要不可欠なのが「ブイヨン作り」です。ブイヨンとは、フランス料理における「だし」のことで鶏ガラ・牛肉・牛骨・香味野菜・スパイスなどをじっくり煮込み、旨味を抽出したものです。
コンソメは、このブイヨンをベースにしてさらに材料を入れて煮込み、調味料を足して味付けして、澄んだスープ状にしていきます。
いかに濁らず、澄んだスープに仕上げられるかが、ベースとなるブイヨン作りが重要ポイントになります。
本格的なプロのコンソメの作り方【実践編1~ブイヨン作り】
次は、本格的なコンソメの作り方を実践していきましょう!まずはブイヨンの作り方からです。ブイヨン作りは、コンソメの味わいを大きく左右するので、食材選びや料理のポイントをしっかりおさえていきましょうね。
ブイヨン作りに必要な食材選び
・にんじん・セロリ・玉ねぎなどの香味野菜
・牛肉(牛すじ・すね肉・牛骨)や鶏肉
・にんにくやハーブなど
にんじん・玉ねぎ・セロリは風味のベースとなるため、必ず必要な野菜です。玉ねぎは皮も一緒に煮込むと、スープに綺麗な色がつきますよ。
また、肉類は本格的な作り方をしたい場合は、牛肉は骨つき肉を使うといい出汁が取れ、鶏は鶏ガラがおすすめです。
これらをもとに、スーパーでも揃えやすい食材をリストアップすると次のようになります。
・鶏ガラ:1羽(500g)
・玉ねぎ:1/2個(100g)
・にんじん:1/2個(100g)
・セロリ(歯付き):1本(80g)
・ローリエ:1枚
・水・3000cc
今回は上記の材料を使って、ブイヨンを作っていきましょう!
『本格ブイヨン』作りの7ステップ!
材料を揃えたら、いよいよブイヨンを作っていきます。ブイヨンの出来上がり量は2000ccが目安です。水が足りなくなったら、その都度足していきましょう。
1.玉ねぎは皮ごと十字に切り、にんじんは斜め切り、セロリは3cm幅に切る
2.鶏ガラは内臓・血合を流水で洗い流す
3.鍋に適量の湯を沸かし、2の鶏ガラを入れて白っぽくなるまでさっと茹でる
4.ざるにあげ、再度洗いながら残った汚れを取り除いていく
5.別の鍋に、1の野菜・鶏ガラ・水・半分に千切ったローリエを入れて軽く煮立たせる
6.アクを取り除き、水分が減ったらその都度足して、弱火で1~2時間ほど煮る
7.火を止めて、ざるで濾したら、ブイヨンの完成
6の作業の時に、沸騰させてしまうとスープが白濁してしまいます。なるべくお鍋から離れず、アクや脂を取り除きながら、弱火でじっくりコトコト煮てくださいね。
ブイヨンを上手に作るためのポイント
ブイヨンの作り方は、野菜や肉類の下ごしらえが重要なポイントとなります。以下の項目を確認しておきましょう!
・野菜は、煮崩れが起こらないように大きめに切り揃える
・鶏ガラは、水でよく洗っておく
・牛骨は、切ったり叩いたりしておく
野菜は小さく切ってしまうと煮崩れしてしまい、濁りの原因となります。
レシピでは、玉ねぎを切っていますが、小ぶりの玉ねぎであればそのまま煮込んでもOKです。
鶏ガラを使う場合は、あらかじめ水でよく洗うと、濁りが出にくくなります。牛骨を使う時は、切ったり叩いたりして少しでも出汁が出るようにしておきましょう。
本格的なプロのコンソメの作り方【実践編2~コンソメ作り】
ブイヨンができ終わったら、次はコンソメ作り実践編です!ブイヨンと似た食材を使うものの、切り方や料理手順が少し異なるのでチェックしてみてくださいね。
コンソメ作りに必要な食材の選び方
完成したブイヨンを使って、いよいよコンソメ作りが始まります。
・ひき肉
・卵白
・にんじん・玉ねぎ・セロリなどの香味野菜
・トマト(お好みで)
ひき肉の出汁が少ないと感じたら、旨み成分の強い昆布を追加しましょう。卵白は、ひき肉のアクを吸着する作用があります。
ひき肉と卵白をしっかり混ぜることで澄んだコンソメが仕上がります。トマトは、1個かトマトピューレを大さじ1~2入れると仕上がりに酸味とコクが出ますよ。
これらをもとに、スーパーでも揃えやすい食材をリストアップすると次のようになります。
・鶏ひき肉(むね):300g
・卵白:2個分
・玉ねぎ:1/2個(100g)
・セロリ(葉付き):1本
・にんじん:1/2個(100g)
今回は上記の材料を使って、コンソメを作りましょう♪
6ステップで作る『本格コンソメ』の作り方
コンソメを作る場合も、じっくり時間をかけて煮込んでいきます。スープが濁らないよう、細心の注意を払いましょう。
1.玉ねぎ・にんじん・セロリはみじん切りにする
2.ボウルに鶏ひき肉・卵白・切った野菜を入れ、粘りが出るまでヘラなどでよく混ぜる
3.鍋を火にかけ、全ての材料とブイヨンを入れていく
4.肉だねが浮いてくるまで、混ぜながら軽く煮立たせる
5.混ぜるのをやめ、弱火で1~2時間ほど煮る
6.ボウルにざるをのせ、クッキングペーパーを敷いて濾したら、完成
2では、しっかりとひき肉と卵白を混ぜ合わせておきましょう!練り込みが足りないと、コンソメが濁るので気をつけましょうね。
美味しいコンソメを作るコツ!
コンソメの作り方は、ブイヨンを入れ方や火の加減が重要なポイントとなります。次の2点を確認しておきましょう!
・冷ましたブイヨンを、5回に分けて少しずつ流し入れる
・煮込む際、具材で水面を塞がないように、真ん中に穴を開けておく
混ぜるブイヨンが熱過ぎると卵白が固まってしまうため、必ず冷ましておきましょう。5回くらいに分けて入れ、ひき肉を伸ばすように粘りが出るまで混ぜていきます。
全てのブイヨンを入れ終えたら、鍋を火にかけて弱火で煮込んでいきます。具材で水面を塞がないように、真ん中に穴を開けておくのがポイントです。こうすることで、温度を保ちながらも、スープが濁らなくなりますよ。
本格的なプロのコンソメの作り方【番外編~顆粒コンソメ作り】
長期保存したい場合は、顆粒コンソメがおすすめですよ。作り方は少々時間がかかりますが、まとめて作っておくと常温で保存可能です。
そのままお湯に溶かしてスープとして飲んだり、煮込み料理の味付け使ったりと使い勝手がいいですよ!
顆粒コンソメ作りに必要な材料
顆粒コンソメ作りに使う肉は、鶏や牛ではなくベーコンを活用しています。低コストで作れますよ。
・玉ねぎ:大1個
・セロリ(葉付き):2本
・にんじん:1本
・じゃがいも:中1個
・ミニトマト
・にんにく:2片
・ベーコン:2枚
・お好みのハーブ:適量
・水:1/4カップ
・塩:適量
・しょうゆ:大さじ1
・こしょう:小さじ1/2
じゃがいものデンプンが、パラパラの顆粒にしてくれます。ハーブは、イタリアンパセリ・タイム・ローズマリーなどを入れると美味しく仕上がりますよ。
これらが配合されたミックスハーブという商品もあります。お手軽便利でおすすめですよ。
「顆粒コンソメ」作りの6ステップ
材料を揃えたら、いよいよ顆粒コンソメ作りに入りましょう!作り方の手順は6ステップです。
1.野菜やベーコンを一口サイズに切っていく
2.切った野菜を軽量し、20%分の塩を用意
3.材料全てをミキサーに入れて、細かくドロドロになるまで攪拌する
4.広めのフライパンを弱火にかけ、3を1時間半程度かけて煮詰め、乾燥させていく
5.ペースト状になり、固くなってきたらヘラでバラバラに細かくしていく
6.完全に水分が飛び、パラパラになったら火を止める
材料を煮詰める時、水分が多いうちはかなり跳ねます。火加減を調整しながら煮詰めましょう。フライパンを振りながら煮詰めると、徐々に固まってきます。
さらに、4~6の工程を時短したい場合は、耐熱皿にペーストを広げ、電子レンジやオーブンにかけるのもおすすめ。ラップはせず、焦げないように少しずつ熱してみましょう。
美味しく作るコツは「1晩寝かせて余分な油分を出す」こと
美味しい顆粒コンソメの作り方のコツは、バッドにキッチンペーパーを敷き、パラパラになったものを広げて、1晩常温で寝かせること。
1晩置くことで、ベーコンに含まれた余分な油分が染み出してきます。あとは、瓶などの保存容器に入れて保存しましょう。常温2ヶ月、冷蔵で3ヶ月以上は保存可能で、豊かな香りも楽しめますよ。
また、上記の作り方工程:5のペースト状でも、冷凍保存も可能です。密閉袋に入れ、菜箸などでスジをつけておくと小分けで使いやすいですよ。
時短のススメ!市販品を活用したコンソメジュレ/パウダーの作り方
コンソメジュレや、コンソメパウダーは、手作りするのはなかなか大変…!そんなときは、市販のコンソメを活用した作り方もあわせて覚えておきましょう。食卓が華やぐこと間違いなしですよ♪
ひんやりタイプの万能調味料!コンソメジュレ
市販の顆粒コンソメで簡単、ジェルタイプのコンソメの作り方です。作り置きしておくと、色んな料理に使えますよ。
<材料>
・水:300cc
・コンソメ(顆粒):大さじ2
・塩こしょう:少々
・昆布だし(顆粒):小さじ1
・うすくち醤油:小さじ1
・粉ゼラチン:1袋5g
<作り方>
1.鍋にゼラチン以外の材料を全て入れて煮立たせる
2.火を止め、ゼラチンを入れて混ぜる
3.容器に移し、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす
4.固まったら、スプーンでほぐして完成
<ポイント>
・ゼラチンを入れたら、泡立て器でよくかき混ぜてくださいね。
野菜や肉にかけやすい!コンソメパウダー
フライドポテトや、唐揚げなどにかけても美味しい、市販品を使った簡単コンソメパウダーの作り方です。
・顆粒コンソメ:大さじ2
・クレイジーソルト:小さじ2
・砂糖:小さじ2
作り方は簡単!調味料をすりこぎで擦るだけで完成です。ただ、使うメーカーによって塩分濃度が異なるので、好みの味わいに微調整してみてくださいね。
まとめ:自分に合ったコンソメの作り方を試してみよう!
様々な料理のベースとして活用されているコンソメは、自宅でも作れます!プロの味わいに仕上げたい場合は、じっくり時間をかけて作りましょう。
また、簡単に作りたい!という場合は市販のコンソメを使ったり、ジュレやパウダーなどにアレンジしたりと自分にあった作り方をしてみましょう!