そんな疑問にお答えします。
日本人の食卓に欠かせない料理のひとつ、味噌汁。味噌は昔から健康食材としても人気がある調味料ですよね。味噌汁は、赤ちゃんへの離乳食にもおすすめです。
この記事では、離乳食で味噌汁を取り入れる時期や飲ませ方、離乳食用のお味噌汁の作り方、赤ちゃんにおすすめのお味噌などについてご紹介していきます。
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目次
離乳食で味噌汁はいつからOK?
味噌汁は、離乳食にも慣れて赤ちゃんの内臓機能が整ってきた離乳食後期(生後9か月以降)から始めましょう。
離乳食の開始時(生後5か月頃~)には、調味料は必要ありません。それぞれの食材の味を生かせるように、離乳の進行に応じて調味料を少しずつ使っていきましょう。
ポイントは「薄味」。大人にとっては驚くぐらい味気のないものに感じるかもしれませんが、常に、薄味を意識して調味していきます。
離乳食中期(生後7,8か月頃)には風味付け程度にごく少量の味噌を使うこともできます。
塩分の濃い食事は臓器に負担がかかってしまうので、離乳食後期(生後9か月以降)に入る前の赤ちゃんにはまだ味噌汁を飲ませないようにしましょう。
大人用味噌汁から取り分けて、離乳食の味噌汁を!
赤ちゃんのお世話は、離乳食作りだけではなく多岐にわたるもの。そして、大人の食事作り等の家事もたくさんありますよね。睡眠不足が続き、しんどいママも多いのではないでしょうか?
そこで、大人のお味噌汁を利用して赤ちゃんの離乳食用のお味噌汁も用意する方法を紹介します。手順や注意点も記載しますので、ぜひ試してみてくださいね。
大人の味噌汁の上澄みを取り分けて活用!
大人用の味噌汁を作る際には、赤ちゃんの離乳食で食べられる野菜や好きな野菜を具として使いましょう。
使用するだしは、添加物の入っていない体に優しいものがおすすめです。食材がそのまま粉末になったものや、食材がそのままティーバッグに入ったものなどが使いやすいでしょう。
そして、大人用味噌汁の上澄みを取り分けて、お湯で2~3倍に薄めます。具は軟らかめに茹でて取り出し、5mm角ぐらいにカットし、さっとお湯にくぐらせて塩分を落とします。
大人の味噌汁作りを利用して、さらに別の離乳食も!
離乳食をもう1品作るためには、大人用の味噌汁を作る際、味噌を入れる前に茹でた具を取り分けて5mm角ぐらいにカット。その具を使って、別の1品を作ることもできます。
例えば、茹でたうどんの上に乗せてトッピングの具としたり、マヨネーズと混ぜてサラダを作ることができます。
そして、大人用味噌汁の上澄みを別鍋に取り分けて薄め、フリージングしておいた野菜を数種類加えて加熱すれば、赤ちゃんの離乳食用味噌汁もできあがり。
あっという間に、離乳食が2品できあがります。このように大人用の食事を作る際に、茹でる工程で野菜を取り分けていくと、ママも離乳食作りが効率よくできますね。
味噌を入れる前に冷凍して離乳食味噌汁作りを簡単に!
離乳食で味噌汁を簡単に作るための工夫として、大人用の味噌汁を作った時に味噌を入れる前のものを冷凍しておくとよいでしょう。
1回分ずつ冷凍ができる容器に小分けしておくと便利です。だし汁100mlと具15g程度入れることができる、電子レンジOKの容器を用意するとよいでしょう。
↓こんな感じの容器です。
離乳食を用意したい時にレンジで解凍し、具を赤ちゃんに適した大きさにカットしてから鍋に入れて加熱し、味噌をとき入れてひと煮立ちすれば出来上がりです。
味噌を入れてから冷凍するよりも、だしの状態で冷凍するほうが直前に味噌を入れて飲ませることができるので、風味のよい味噌汁を与えることができます。
離乳食用お味噌汁の作り方のコツ!NG味噌を押さえよう
離乳食作りを始めてから、お粥をなめらかにすりつぶしたり、野菜を細かく刻んだり。赤ちゃんのために愛を込めて手間をかけて頑張ってこられましたね。
次は、赤ちゃんのお味噌汁作りに挑戦してみましょう。だしの取り方や保存方法、赤ちゃんにオススメの味噌・NGな味噌などのポイントを紹介します。
だしを取ったら『フリージング保存』が便利!
離乳食用の味噌汁を作るために、まずはだしを用意します。だしは旨味がたっぷり。ぜひ赤ちゃんに味わってほしい食品ですね。
水に昆布を入れて30分程度置き、弱火で加熱して沸騰直前に取り出します。沸騰してから、かつお節を加えます。2分ほど煮たら火を止め、キッチンペーパーでこします。
だしはまとめて作り、冷めてから製氷皿の8分目程度まで流し入れ、ふたをしてから冷凍庫へ入れて凍らせましょう。
凍ってから製氷皿から取り出し、冷凍対応のファスナー付きのポリ袋にいれて冷凍庫で保管しておくと、毎日いつでもすぐに赤ちゃんの離乳食用味噌汁が作れるのでとても便利ですね。
赤ちゃんにオススメのお味噌は?味噌の量は?
離乳食に使う味噌については、全国各地に米味噌、豆味噌、麦味噌などたくさんの種類がありますが、どの種類の味噌を使っても大丈夫です。ただ、赤ちゃんの味噌選びについて気をつけたいことが3つあります。
1.豆板醤や甜麺醤のような辛い味噌は使用しない
2.なるべく無添加の身体に優しいお味噌を選ぶ
3.だしを含まない味噌を選ぶ
だし入り味噌の中には塩分量が高いものもあるので注意が必要です。また、味噌汁への味噌の使用量ですが、離乳後期(生後7~9か月頃)の1日当たり食塩目安量は1.5g。
味噌の種類により塩分量に違いがあること、他の食材や他のメニューにもナトリウムが含まれることを考慮すると、1回あたり小さじ1/4~1/2程度の味噌を使うのが好ましいでしょう。
※ご参考までに、こういった無添加の減塩味噌だと赤ちゃんの離乳食にも安心してお使い頂けますよ。
外食先・旅行先・防災時にも便利な顆粒タイプのお味噌汁
ご自宅で離乳食を作れる時はよいのですが、赤ちゃんと一緒の生活では外食先や旅行先での離乳食はどうしよう…と悩む方もおられると思います。
また、自然災害の多い日本なので、ガスや電気が止まったら離乳食はどうやって作ろう…と普段から考えておくことも大切ですね。
そんな時の安心のために、お湯さえ用意できればすぐに作れる離乳食向きのお味噌汁商品もあります(和光堂)。
日ごろから、台所や防災リュックの中にストックしておくと安心です。帰省先やママが体調不良の日にも使えるので便利ですね。
味噌汁は離乳食を作るママの味方!具は何を使う?
離乳食は毎日続きますし、赤ちゃんが9か月以降になり1日3回食になると、離乳食作りもなかなか大変になってきますね。
色々な味噌汁を作ることができればママも楽ですし、赤ちゃんの味覚の体験も増えるので、様々な具を取り入れて味噌汁作りを楽しんでくださいね。
豆腐を使った離乳食味噌汁レシピ
離乳食で大活躍する具といえば、多くの家庭の冷蔵庫にある豆腐。味噌汁に使いやすい具ですね。
豆腐はタンパク質なので、少し野菜を足すお味噌汁がおすすめです。このレシピでは、大根や人参といった根菜類を使用しています。
【材料】(1食分)
・だし汁:100ml
・豆腐:20g
・大根:10g
・人参:10g
・味噌:小さじ1/4
【作り方】
1.豆腐、大根、人参を5mm程度に切っておく。
2.鍋にだし汁を入れて沸騰したら、1を入れて柔らかく煮る。
3.火を止めて、味噌を溶いて入れる。ひと煮立ちしたら、出来上がり。
【ポイント】
豆腐は大豆からできていますので、大豆アレルギーがないことを確認してから使用しましょう。葉野菜を入れても、とても美味しくなります。
ふわふわの麩を使った離乳食味噌汁レシピ
麩は離乳食に使いやすい具ですね。味噌汁ともお吸い物とも相性がよく、クセが少なくて柔らかくてふわふわした食感が赤ちゃんに優しいですね。
【材料】(1食分)
・だし汁:100ml
・麩:2つ
・キャベツ:10g
・味噌:小さじ1/4
【作り方】
1.キャベツを細かく切っておく。
2.麩は水で戻し、細かく刻んでおく。
3.鍋にだし汁を入れて沸騰したら、キャベツと麩を入れて柔らかく煮る。
4.味噌を溶いて入れる。ひと煮立ちしたら、出来上がり。
【ポイント】
麩は小麦からできているので、小麦アレルギーがないことを確認してから使用しましょう。
彩りに、小口ネギを使うとよりおいしそうに見えます。大人はお椀に盛りつけた後にネギを散らすことが多いですが、離乳食では食材に火を通しておくことが必要なので、ネギも鍋で他の具と一緒に煮込みましょう。
卵を利用した離乳食味噌汁レシピ
離乳食で卵を味噌汁に使うこともできます。卵と玉ねぎのかきたま汁は、玉ねぎの甘さと卵の旨味を感じることができてとてもおいしいです。味噌を入れたあとに、強火にして卵を流し入れます。
【材料】(1食分)
・だし汁:100ml
・卵:1/4個
・玉ねぎ:10g
・味噌:小さじ1/4
【作り方】
1.玉ねぎを5mm幅程度に切っておく。
2.卵をボウルにといておく。
3.鍋にだし汁を入れて沸騰したら、1を入れて柔らかく煮る。
4.火を止めて、味噌を溶いて入れる。
5.強火にし、2を流し入れてかきまぜる。卵に十分火が通ったことを確認し、火を止めてできあがり。
【ポイント】
卵はアレルギーが多い食材ですので、卵アレルギーがないことを確認してから使用しましょう。細かく切ったワカメも一緒に煮込むと、彩りにメリハリが出ます。
まとめ:離乳食のお味噌汁はコツを押さえれば簡単♪
赤ちゃんの離乳食用味噌汁を作って試飲してみると「こんなに味が薄いお味噌汁、おいしく飲んでくれているのかな?」と思うような薄味ですよね。
でも、赤ちゃんはそれぞれの食材の持つ味を体験しながら、離乳食を楽しんでいるので安心してくださいね。
赤ちゃん一人一人の好き嫌いや体質もありますから、赤ちゃんの反応を見ながら多様な食材を、味噌汁を通して取り入れてもらえたらと思います。
大人の食事とは別に離乳食だけを作るのは大変手間がかかるのですが、時には大人の味噌汁を利用しながら、ママもラクに乳児期ライフを楽しんでくださいね。