そんな疑問に答えます。
肉や魚の臭みとりから料理のアクセントとしてかかせない薬味まで、様々な場面で使用されている生姜ですが、皮ごと使用していますか?それとも皮をむいて使用していますか?
この記事では、生姜の皮に秘められた魅力や活用方法などについて詳しく紹介していきます。
生姜は皮ごと食べた方がいいの?
皮ごと、皮なし、それぞれ良い点と悪い点があるので、実はどちらも正解なんです。皮ごと食べた場合と皮をむいた場合、それぞれのメリットとデメリットをご紹介していきます。
皮には栄養成分が豊富に含まれている
生姜を皮ごと食べるときの最大のメリットは、生姜に含まれる様々な体に嬉しい栄養成分を余すことなく取れることです。生姜の香り成分やジンゲロールに代表される辛み成分などは皮の部分に最も多く含まれています。
他にもお腹の調子を整える食物繊維や抗酸化作用のあるポリフェノールなど様々な栄養成分が皮の近くに含まれているため、皮をむいてしまうとその一番栄養豊富なところを捨てることになってしまいます。
生姜は一度に大量に食べるのが難しい野菜なので、栄養をしっかり取りたいときや、生姜が本来もっている爽やかな香りやピリッとした特有の辛みを味わいたいときには皮ごと食べるのがおすすめです。
彩りや食感重視なら『皮むき』もあり
生姜を皮ごと食べるときのデメリットは、生姜の皮の色(少しくすんだ茶色っぽい色合い)が彩りとしてあまり良くなく、食感が少々悪くなってしまう事です。
薬味や千切り生姜などにして料理に添える際は、食感や見た目が重要になりますので、そういった際には皮を剥いた方が良いですね。他にも皮に農薬が残っている可能性がある、という点もデメリットの1つです。
一般的に国産品よりも海外産の方が、収穫してからスーパーなどで売り出されるまでに長い時間がかかることが多いため、生姜を長期間保管出来るように農薬が多く使われている傾向にあるようです。
気になる際は生姜をよく洗ってから使用しましょう。
皮ごと食べるなら生姜の選び方にも注意!
生姜の皮の状態
皮ごと食べるのに向いている生姜を選ぶポイントは、皮の状態をしっかりとチェックすることです。おすすめなのは皮が薄く新鮮な生姜です。
保存状態が良い生姜は皮にはりがあり適度に乾燥しているため皮ごと食べるのがおすすめです。
特に生姜の成長が若い状態で収穫されるような新生姜はみずみずしく新鮮で皮もほぼないためぜひそのまま召し上がってみてください。
生姜の切り口の状態
切り口を見る時のポイントはみずみずしさです。生姜は収穫から時間が経てば経つほど切り口から乾燥していきます。
乾燥した生姜は水分が抜け全体的に硬くなっているため、皮ごと生姜を食べると食感が悪く感じることがあります。なるべく新鮮な生姜がおすすめなので、選ぶ際は切り口の状態も確認してください。
栄養を逃さず生姜を美味しく皮ごと食べるコツ
生姜の皮に含まれる栄養成分を逃さずに美味しく食べるには、そのまま皮ごとすりおろすのがおすすめですが、生姜の魅力を最大限生かしてすりおろすにはいくつかのポイントがあります。
すりおろすときは生姜の繊維の方向に気を付ける
一つ目のポイントは生姜の繊維の方向に気を付けることです。生姜の繊維を断ち切るようにしてすりおろすことで口当たりの良いすりおろし生姜がつくれます。
生姜の繊維は表面を回っている線に対して垂直にならんでいます。そのためすりおろす際は、生姜を表面の線と平行におろし金にあてて円をかくようにすりおろしていくと、繊維を断ち切ることができます。
すりおろした後に包丁で軽くたたくことでさらに繊維をきることができるので、口当たりがより一層良くなりますよ。
生姜をすりおろすタイミングも重要
生姜を皮ごとすりおろしても、すりおろしてから長い時間放置してしまうとせっかくの香りや辛み成分が失われてしまいます。
香りや辛味の成分は揮発しやすく、置いておくと空気中に飛んで行ってしまうため生姜はなるべく食べる直前にすりおろすのがポイントです。
先にすりおろしておきたいときはなるべく空気にふれないようにラップなどで密閉しておくと香りが飛んでいきにくくなりますよ。
また使用したい量より多くすりおろしてしまったときには、なるべく早く密閉袋などに入れて冷凍しておくと悪くなりにくいです。
すりおろす道具も確認
すりおろし生姜を作る時によく使われるのはすりおろし器です。生姜の栄養をしっかりとるためにすりおろし器の刃の状態も確認しておくことをおすすめします。
すりおろし器を長年使用していると歯が磨耗して切れ味が悪くなってきます。
切れ味の悪いすりおろし器を使用していると生姜の細胞を傷つけてしまい栄養成分を損なう恐れがあります。せっかく皮ごとすりおろしても栄養成分が減少するのは勿体無いため道具の状態も確認しておきましょう。
少し値は張りますが、純銅製のおろし金は風味が立つと評判です。軽い力でサッとおろせるのもポイントです(その反面、歯がすごくしっかりしているので、すりおろす際、手には注意した方がいいです)。
生姜を皮ごと食べるのに抵抗がある方向け:簡単な剥き方
生姜の皮をむいて使用したいときは、なるべく薄く皮をむくことで生姜の成分を多く残すことができます。ここでは、ご家庭にも置いてあるものを使った簡単な方法からちょっとした便利グッズまで、まとめて紹介します。
スプーンを使って生姜の皮をむく方法
スプーンは包丁やピーラーよりも細長いため、生姜のでこぼこの間の細かいところにも届きやすく薄くきれいに皮がむけます。
皮をむく手順は、まずよく生姜を水洗いをして汚れをおとしていきます。汚れが残っていると身体にもあまり良くありませんし余計に皮をむかなければいけなくなるのでしっかりと洗っておきましょう。
水洗いしたらスプーンでひっかくようにして皮をこそげおとします。この時使用するスプーンは計量スプーンのような厚みが薄く固い金属製のものを使用すると簡単に皮をとることが出来るのでおすすめです。
古い生姜よりも新鮮なものの方が簡単に皮を取り除けます。
使い捨て出来て簡単!アルミホイルで皮をむく方法
皮をむく方法としてアルミホイルを使うやり方があります。方法はとっても簡単で、まず適当な長さに切ったアルミホイルを軽く丸めます。後はその丸めたアルミホイルで生姜の皮を擦っておとしていくだけです。
使用したアルミホイルはそのまま捨てられますし、刃物を使用しないので小さなお子さんのお料理のお手伝いとしてもいいかもしれませんね。
皮むきの便利グッズ!皮むきグローブ
野菜の皮を簡単にむけることで話題になった皮むきグローブをご存知ですか?ゴム製の手袋の表面に細かい突起がついていて、ざらざらとした表面をしているちょっと特殊なキッチンの便利グッズです。
手にそのままはめて使用し、水洗いをするような感覚で皮がむけるので生姜のように複雑で小さな野菜の皮をむくのに適しています。
通販だと1000円程度で販売されているため皮むきのストレスから解放されるためにもっていると便利かもしれません。
ちょっと意外?歯ブラシを使う方法
最後に少し意外なものかもしれませんが、歯ブラシを使う方法をご紹介します。毛先が固めの歯ブラシで生姜の皮の表面をこするようにすると薄く皮をむけます。
歯ブラシは細かな隙間にもよく届くため、まんべんなくきれいに皮を剥きたいときなどは便利な道具です。衛生面から歯ブラシは未使用の新しいものを使用してください。
まとめ:生姜は皮ごと使っても、皮をむいても大丈夫!
いかがだったでしょうか。生姜を皮ごと食べるときのメリットとデメリットから、おすすめのすりおろし方、皮のむき方まで生姜を美味しく食べるためのポイントをご紹介しました。
身体を温め免疫を高めてくれる効果もある優秀な野菜である生姜の栄養成分をしっかりと取りたいときは皮ごとがおすすめですが、見た目や安全面で懸念があるときは皮をむいてしますほうがいい時もあります。
ご自分が料理などで使うときにベストな方法を選ぶのための参考に是非してみてくださいね。