生姜湯の効能とは?効果的な飲み方や飲むタイミングを解説!
生姜湯って体によさそうだけど、具体的にはどんな効能があるんだろう…?

そんな疑問に答えます。

ほっと一息いれたい時に飲みたくなる生姜湯。冬の寒い日に生姜湯を飲むとなんだか身体がぽかぽか温まり、気分良く1日を過ごせる気がしますよね。

この記事では、管理栄養士である筆者が、生姜湯の様々な効能や、より効果的に栄養を取り入れるためのコツ、飲みすぎ等の注意点について解説していきます。

冬だけじゃない!年中飲みたい生姜湯の効能

冬だけじゃない!年中飲みたい生姜湯の効能

生姜湯というと、寒い冬、身体を温めるために飲むものというイメージが強いかもしれません。しかしその効能は幅広く、春夏秋冬いつでも取り入れたい飲み物なのです。どのような効能があるのかご紹介します。

血の流れを良くし、身体を温める

生姜湯には身体をぽかぽか温める効能があります。生姜湯の辛味成分のジンゲロンは体の血行を良くする効果があるからです。

身体を芯から温めると免疫力が高まって風邪などの病気にかかりにくくなると言われています。その他にも発汗作用があり解熱効果も期待できるとのこと。

風邪のひき始めによく生姜湯が飲まれるのは、この解熱作用からきているのです。この身体を温める効果は、冷えが大敵の生理痛にも効能があるとされています。

身体を温め血の流れを良くすることで生理中の痛みが軽減されます。寒い季節だけでなく、夏のエアコンによる冷えの予防にも役立ちそうですね。

質の良い睡眠がとれる

夜寝る前に生姜湯を飲むとぐっすり眠りやすくなるそうです。というのも冷えは安眠の大敵であり睡眠の質を低下させるのです。

夜になると人の身体は手足から放熱することで体温を下げ睡眠の準備に入ります。しかし冷え性の人はこの体温調節がうまく機能しないといわれています。

そのため寝つきが悪かったり睡眠が浅かったりというような睡眠不調に陥ってしまうのです。睡眠の質に悩んでいる人は生姜湯のような身体を温める効果・効能のある飲み物を飲んでから寝るようにしてみてはいかがでしょうか。

生姜湯は身体中の血流を良くし、入眠をスムーズにする手助けをしてくれます。

消化を促進してくれる

生姜湯は消化を助ける効能があります。これは生姜湯に含まれるジンギベレンやシトロネラールという成分は爽やかな香りをしており、その香りが食欲をそそる効果があるためです。

更には胃液の分泌を促すので、夏バテなどどうしても食欲がわかない時は食前に生姜湯を飲んでみてはいかがでしょうか。

他にも胃の調子を整え、健康な胃を保つ効能もあり、胃の不調、吐き気や嘔吐も軽度のものであれば緩和してくれます。

ただし後にも書きますが、生姜湯の飲み過ぎは腹痛や下痢の原因にもなります。自分に合った量を知り適度に取り入れましょう。

むくみ解消で体スッキリ

生姜湯はむくみの解消にも効果・効能があるといわれています。というのも生姜湯には多くのカリウムが含まれており、そのカリウムが体の中の余分な水分やナトリウムを体外に排出してくれるからです。

特に女性は男性よりもむくみやすく、夕方になると脚がむくんで太くなる、顔が腫れぼったいといった状態がしばしば見られます。これは余分な水分が溜まっている状態で体重増加の原因の1つでもあります。

また、辛味成分のジンゲロールも血の巡りを良くし、発汗を促す効果があるため、むくみ解消の手助けをしてくれます。そのためダイエットのお供に生姜湯を飲んでみるというのもおすすめです。

代謝アップでダイエット!

生姜湯は代謝を促進する効能があります。これは生姜湯を飲むことで体内の血流が良くなることと関連しており、その結果体温が上がり基礎代謝が上がるからです。

一般に加齢とともに低下していく基礎代謝ですが、生姜湯をとり適度な運動や健康的な生活習慣を実践することで、代謝を維持していくことができます。

基礎代謝が高いと生活していく上で消費するエネルギー量が多くなるため、痩せやすい体をつくることができます。

肌のターンオーバーも整えられるので、健康的な肌を保つことができます。生姜湯は美容にとっても嬉しい効能を持っているのですね。

生姜湯の効能を高めるおすすめの飲み方&飲むタイミング

生姜湯の効能を高めるためのおすすめの飲み方、飲むタイミングとは?

美容や健康に様々な効能がある生姜湯。早速日常に取り入れたくなりますが、たくさん飲めば良いというわけでもありません。より効能を高めるための飲み方のコツや飲むタイミングをご紹介していきます。

生姜を加熱してつくると温め作用UP

生姜湯には、血行を促し、体を温める効能があることが分かりましたが、生姜湯をつくるときには生姜をしっかり加熱するとより体が温まります。

というのも、生の生姜を加熱して作ることで辛み成分のジンゲロールがショウガオールに変性します。

ショウガオールは冷えによって滞りがちになった血液の流れを良くし、身体の隅々まで血液を行き渡らせる効能を持っています。生の生姜よりも体を芯から温めてくれるのです。

そのため体が冷えているときやダイエットのお供に飲む場合は、生姜自体に熱を加えるか乾燥させた粉末で取り入れることをおすすめします。

市販の生姜チューブでつくっても効能は変わらない?

スーパーなどで売られている生姜チューブはとても簡単に利用できとても便利ですが、残念ながら市販の生姜チューブで作る生姜湯の効能は半減してしまいます。

というのも、じつは生姜チューブの原材料の半分以上は生姜以外のもので作られているからです。その分効能もあまり期待できないのです。

さらに、加工でんぷんや酸化防止剤などの食品添加物も使用しているため、効能を重視するのであれば生の生姜をすりおろして使うことをおすすめします。

生姜チューブは忙しい時の風味づけには最適です。けれども冷え対策にはすりおろした生姜を使いましょう。

生姜湯を飲むおすすめの時間は?

生姜湯はいつ飲んでもある程度の効能は得られますが、特に朝飲むのがおすすめです。

朝の寒さや眠たさで身体がシャキッとしない、なんだか怠いという人は朝に生姜湯を飲んでみましょう。身体がぽかぽか温まっていくうちに頭もスッキリして活動モードに切り替わりやすくなります。

朝飲むと、その日は一日中体温が上がりやすくなり、体調はもとより脳の血流も良くなり記憶力も向上するそうです。

他にもウォーキングやジョギングなどの有酸素運動の前に飲むと代謝が上がった状態になるので、より運動による脂肪燃焼効果が得られます。

まずは朝の出勤前のタイミングに生姜湯を試してみてはいかがでしょうか。

手軽に作れるおすすめの生姜湯レシピ

生姜シロップ(生姜湯の素)は殺菌した保存容器に入れれば長期にわたって保存が可能で、生姜湯のほか料理やお菓子作りにも利用することができます。

手作り生姜湯のレシピ

<材料>

生姜:50グラム

水:1カップ

上白糖:50グラム

生姜のしぼり汁:小さじ1杯

<作り方>

1.生姜の皮をむき、薄くスライスする。

2.鍋に上記1.と水を入れ火にかける。沸騰したら弱火にし蓋をして10分煮る。

3.砂糖を加え、更に蓋を開けたまま弱火で5分煮る。

4.生姜のしぼり汁を加え、一度煮立たせる。

5.保存容器に移し、冷蔵庫で一晩寝かす。

6.上記5.のシロップ小さじ2〜3を150mlのお湯で薄める。

<ポイント>

急いでいる場合は一晩寝かさなくても大丈夫ですが、置いた方がより美味しくいただけます

生姜湯の飲み方Q&A ~しっかりと効能を得るために~

生姜湯の飲み方Q&A~しっかりと効能を得るために~

せっかく生姜湯を飲むのであれば、しっかりと効能を得られるように飲みたいものですよね。ここでは、生姜湯を飲む際に注意したい点や、押さえておいた方がいい点などについてご紹介していきます。

生姜湯の『適量』ってどのくらい?

生姜湯の過剰摂取はかえって体に良くありません。生姜湯の効能のひとつである消化促進作用ですが、胃腸の弱い人が飲み過ぎると胃液の分泌が過多になり、腹痛や下痢、ガスがたまるといった症状が出る可能性があります。

生姜湯の種類や飲む人の体質にもよるので、まずは毎日1杯ずつから様子を見ながら続けていきましょう。自分にとって健康的に美味しく飲める量を見つけていきましょう。

また稀な事ですが生姜湯が体質に合わない人もいます。飲んでから数時間から数日後に倦怠感や肩こり、動機などが起こることもあるそうです。

毎日飲んでいて不調が出る場合にはかかりつけの医師に相談するようにしてくださいね。

市販の生姜湯の素の効能は変わらない?

最近は市販の生姜湯の素をよく目にします。生姜湯を手作りすることが大変だという方はこちらを利用するのはどうなのでしょうか。その効能は変わらないのでしょうか?

その商品の成分にもよりますが手作りの生姜湯と比較すると多少効能は落ちます。さらに甘めに味付けされていることがあるので糖分が多く含まれていることがあります。

そのためダイエット目的に利用したいときは、低糖のものを選ぶよう注意が必要です。

その一方、市販の生姜湯の素は、忙しい朝にさっと飲むときや少量だけ欲しい時など、とても便利がいいという面も持っています。生姜湯を一から作るのが面倒だという方は市販の生姜湯の素を使うのも一つの手です。

※生姜湯のおすすめ商品はこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ本記事と併せて参考にしてみてくださいね。

子どもや妊娠している人は生姜湯を飲んでも大丈夫?

子どもが生姜湯を飲むことはあまり推奨しません。というのも前述した通り、生姜湯には辛味成分があり刺激物になります。まだ大人ほど胃腸が強くない子どもが飲むと、腹痛や下痢の原因にもなることがあります。

それでももし飲ませるのであれば薄めに作ったものにしましょう。妊娠している人は飲み過ぎなければ大丈夫とされており、妊娠の経過や赤ちゃんへ悪影響があることを証明する研究も今のところありません。

そして生姜湯は吐き気や嘔吐などのつわりの症状を軽減させる可能性があることが分かっています。つわり中にもし飲めそうなら試してみるのも良いかもしれませんね。

まとめ:生姜湯の効能は季節を問わず有効です

生姜湯を飲むことによって得られる効能、飲むときのコツや注意点が分かっていただけたでしょうか。生姜湯を上手に生活に取り入れて、健康的で快適な生活を送っていきたいですね。

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