栄養満点!自家製漬物に欠かせない漬物用の酒粕ってどんなもの?
酒粕を使って漬物を作ってみたいなぁ。
酒粕って種類が多いけど、どの酒粕を買えばいいのかな?

そんな疑問に答えます。

最近、栄養効果が高い酒粕を使って、自家製漬物を作る人が増えてきています。

「酒粕を使った漬物」は、手軽に栄養が摂れる上、常備菜として優秀なので、忙しい主婦には特におすすめしたい料理。

ここでは、自家製漬物に欠かせない「漬物用の酒粕」について、くわしくご紹介していきます。あわせて、気軽に作れるレシピも紹介しますので、参考にしてみてくださいね!

漬物用の酒粕を選ぼう!漬物に最適な酒粕はどんなもの?

漬物用の酒粕を選ぼう!漬物に最適な酒粕はどんなもの?

酒粕は、日本酒の製造工程で生まれる発酵食品。最近では「酒粕を使った漬物作り」をする人が増えてきています。

スーパーでは、いろいろな種類の酒粕が手に入りますが、漬物用で使いたい場合はどの酒粕を買うといいのでしょうか?

そして、漬物用の酒粕と、それ以外の酒粕に、何か違いはあるのでしょうか?

浅漬けタイプの粕漬けを作るなら「練り粕」

漬物を作るとき、一般的には「作ったその日か翌日に食べたい」人が多いのではないでしょうか?

すぐに食べられる「浅漬けタイプの漬物(粕漬け)」を作るときは、「練り粕」が最適です。スーパーで簡単に手に入るので、探してみてくださいね。

「練り粕」は、酒粕を練り合わせて、やわらかいペースト状に加工したものです。ペースト状になっているため、調味料として非常に使いやすいです。

また、漬物用と決まっているわけではなく、粕汁に使ったり、魚を漬ける際に使ったりすることができます。

本格的な奈良漬を作るなら「踏込粕」

漬物用の酒粕をネットで探したとき、まず最初にヒットするのが「踏込粕」という酒粕です。「踏込粕」は、一般的な酒粕とは違う特殊な商品なので、よく確認してから買ってください。

「踏込粕」とは、酒粕を半年前後熟成発酵させたもので、茶色や黄金色をしています。コクや甘みが強く、奈良漬などの漬物によく使われます

奈良漬は、瓜などの野菜を「踏込粕」に10ヶ月~2年漬け込んで完成する、本格的な漬物です。

ただし「踏込粕」で、浅漬けタイプの漬物を作ったり、粕汁を作ることはできません。「踏込粕」は、あくまでも、本格的な奈良漬を作るための専用の酒粕となりますので、ご注意くださいね。

漬物用とそれ以外の酒粕の違いは何?

「練り粕」「踏込粕」以外の酒粕は、漬物用に使うことはできないのでしょうか?また漬物用とそれ以外の酒粕にはどんな違いがあるのでしょうか?

板粕

スーパーでよく売られている四角い板状の酒粕。

日本酒を絞るとき、自動圧搾機を使うことにより、酒粕が板状になって残ります。これをそのまま商品にしているものです。

漬物に使うには、少し手間がかかります。

板粕はそのままでは固くて使いにくいので、たっぷりのぬるま湯に半日ほど浸けて、十分にやわらかくしてから、漬物などに使います。

「ぬるま湯に半日ほど浸ける」という手順は、やはり面倒。漬物をすぐに食べたい人には向きません。

【ポイント】

板粕をぬるま湯に浸けると、アルコールが薄まるというデメリットがあります。この点が気になる方は、板粕を使わないようにしましょう。

ばら粕

圧搾機からこぼれたものや、やわらかすぎて板状にならなかった酒粕を集めたものです。

「ばら粕」という言葉から、品質的に劣ると思われがちですが、実は品質は板粕と同じ。しかも、板粕よりやわらかく溶けやすいので、使い勝手がいいです。

漬物に使うには、少し工夫が必要。「練り粕」のようにそのまま使うことはできません。少量のぬるま湯でやわらかくしてから使って下さい。

【ポイント】

「ばら粕」はやわらかそうなイメージですが、漬物にする場合はパサつきが気になります。

米粒が残っていることもありますので、ぬるま湯でやわらかくしてから使うことを忘れないようにしましょう。

授乳中は酒粕のアルコール度数に注意して!

授乳中に「酒粕を使った漬物」を食べてみたい…そんなときに気になるのが、酒粕のアルコール度数。

酒粕には5%~10%のアルコールが含まれています。

一般的な酒類と比較してみると缶ビールのアルコール度数は5%、缶チューハイのアルコール度数は5%~7%。つまり、酒粕のアルコール度数は、これらの酒類より多いんですね。

「酒粕を使った漬物」には加熱していない酒粕を使うので、当然アルコールはそのまま残っています。授乳中の方、および妊娠中の方や子供は「酒粕を使った漬物」を食べないようにしましょう。

漬物用の酒粕と相性のいい野菜は?美味しくて栄養抜群の野菜をご紹介

漬物用の酒粕と相性のいい野菜は?美味しくて栄養抜群の野菜をご紹介

はじめて漬物作りをするとき、どの野菜で作ればいいか迷ってしまう方が多いのでは?ここでは、初心者の方には特におすすめしたい、漬物にピッタリの野菜をご紹介していきます!

夏に漬物を作る人におすすめの「きゅうり」

夏に漬物を作る人におすすめの野菜が「きゅうり」です。夏に旬を迎え、最盛期にはかなり安く手に入ります。浅漬けタイプの粕漬けにピッタリですが、奈良漬にもおすすめできる野菜です。

きゅうりは、漬物にしても食感がコリコリしていて歯ごたえがあるのが魅力。

きゅうりにはビタミンCやカリウムが含まれ、ナトリウム(塩分)を排泄する働きがあるので、むくみが気になる人におすすめの野菜ですよ。

冬に漬物を作る人におすすめの「大根」

冬に漬物を作る人におすすめの野菜が「大根」です。冬に旬を迎え、最盛期にはお手頃価格で手に入れることができます。浅漬けタイプの粕漬けにピッタリです。

大根は、漬物にしても歯ごたえがしっかりしていて、食感を楽しめるのが魅力。大根には食物繊維が豊富に含まれており、便秘に悩んでいる方におすすめです。

リーズナブルで万人受けする「キャベツ」

一年を通して手に入るリーズナブルな野菜「キャベツ」。サラダとして食べる人が多いですが、浅漬けタイプの粕漬けにも向く野菜です。

シャキシャキとした食感が魅力。きゅうりや大根と比べてやわらかく仕上がるので、高齢者にもおすすめできます。

キャベツにはビタミンUという栄養素が含まれています。ビタミンUは潰瘍の治癒効果が高いので、キャベツは胃の調子が優れない方に特におすすめの野菜ですよ。

奈良漬にピッタリの「瓜」

本格的な奈良漬を作る場合、おすすめの野菜は「瓜」です。市販の奈良漬のほとんどは「瓜」で作られています。

「瓜」はあまりメジャーな野菜ではない…そんなイメージがありますが、夏になるとスーパーで簡単に手に入れることができます。

奈良漬を作るなら、もちろん季節は「夏」がおすすめ!夏にスーパーで手に入りやすい瓜の種類として「白瓜」「はやと瓜」「まくわ瓜」などが挙げられます。

そして、あまり知られていませんが、実は「瓜」はとても栄養豊富な野菜

高血圧に効果がある「βカロテン」、アンチエイジング効果がある「ビタミンC」、貧血の人に欠かせない「葉酸」が豊富に含まれていますよ。

漬物用の酒粕で作ってみよう~初心者におすすめ簡単レシピ

漬物用の酒粕で作ってみよう~初心者におすすめ簡単レシピ

「漬物用の酒粕」を手に入れたら、飽きないよう、さまざまなタイプの料理を作ってみたいですね。

ここでは、浅漬け・洋風浅漬け・サラダなど、毎日食べたい簡単なレシピをご紹介していきます。

きゅうりの酒粕浅漬け

「酒粕を使って作る漬物」というと、1週間から1ヶ月といった長い期間漬け込んで作るというイメージですよね。

こちらのレシピは、作ったその日に食べられるレシピなので、気軽に作ることができます!

きゅうりの酒粕浅漬けの作り方
きゅうりの酒粕浅漬けの作り方

【材料】

きゅうり:1

塩:ひとつまみ

酒粕(練り粕):小さじ2

白だし:大さじ1

【作り方】

1. きゅうりは洗ってヘタを落とし、斜め切りにしてから塩をふり、しばらく置きます。

2. ビニール袋に酒粕と白だしを入れ、揉んでなじませます。

3. 2がなじんだら、1のきゅうりを入れて揉み込み、空気が入らないように袋の口を縛り、冷蔵庫でしばらく寝かせたら完成です!

【ポイント】

味噌漬けと比べるとマイルドな味わいになります。きゅうりの代わりに、茄子や大根で作っても美味しいですよ。

キャベツのバルサミコ浅漬け

漬物は和食にしか合わない…そんなイメージがありますよね。洋食に合う漬物を作りたい方は、こちらのレシピをお試しください!

キャベツのバルサミコ浅漬けの作り方
キャベツのバルサミコ浅漬けの作り方

【材料】

キャベツ:100グラム

●酒粕(練り粕):小さじ1

●バルサミコ酢:小さじ1

●柚子胡椒:小さじ1/4

【作り方】

1. キャベツはざく切りにします。

2. ジップロックに●の材料をすべて入れ、混ぜ合わせたら、キャベツを入れ、よく揉み込みます。

3. 冷蔵庫で数時間から半日寝かせたら完成です!

【ポイント】

甘みが足りないと感じた場合は、砂糖を少量加えてください。おもてなし料理に使う場合は、キャベツに代えて紫キャベツを使うと、華やかに仕上がりますよ。

サーモンとアボカドの酒粕サラダ

「サーモンとアボカドのサラダ」は、おもてなし料理の定番ですよね。ここでは、酒粕を加えて和風にアレンジしたサラダのレシピをご紹介していきます。

作り方はとっても簡単なのに、仕上がりは本格的ですよ!

サーモンとアボカドの酒粕サラダの作り方
サーモンとアボカドの酒粕サラダの作り方

【材料(3~4人分)】

サーモン(刺身用)90グラム

アボカド:1

酒粕(練り粕):大さじ11/2

マヨネーズ:小さじ1/2

醤油:大さじ1

わさび:小さじ1/2~小さじ1

こしょう:少々

オリーブオイル:大さじ1/2

万能ねぎ:1

【作り方】

1. ねぎは小口切りにし、酒粕とマヨネーズは混ぜておきます

2. サーモンとアボカドは5ミリ~1センチ角に切り、ボウルに入れます。

3. わさびと醤油を混ぜ、わさび醤油をつくり、2に加え、和えます。

4. こしょうを5ふりし、オリーブオイル、酒粕&マヨネーズと順に和えます。

5. 最後に万能ねぎをかけたら完成です!

【ポイント】

調味料が揃わない場合は、家にあるもので代用可能です。オリーブオイルがない場合はごま油、わさびがない場合は柚子胡椒をお使いください。

まとめ:漬物用の酒粕を活用して自家製漬物を気軽に作ってみよう♪

酒粕を使って漬物を作ってみたい…。しかし、酒粕には取り扱いが面倒なイメージがあり、なかなか挑戦できない人が多いよう。

この記事で紹介したペースト状の「練り粕」を使えば、簡単に漬物を作ることができますよ。本格的な奈良漬を作る場合は「踏込粕」がおすすめ。

この記事を参考にして、さっそく、酒粕を使った漬物作りに挑戦してみてはいかがでしょうか?

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