ポン酢醤油の配合ってどんなの?成分の比較やおいしい使い方も
ポン酢醤油は酸っぱい調味料のイメージがあるけど、酢と醤油以外にはどんな材料が配合されているのかしら?

ポン酢醤油は口に入れた瞬間、酸味を最初に感じることが多いですね。口に入れた時に感じる味の順番は個人差があるものの、苦みが一番早く、続いて酸味、塩味、うま味、甘味の順だと言われています。

 

ポン酢醤油は口に入れると柑橘系の香りと酸っぱさの後に様々な味が広がって、あとを引くおいしさでどんどん食が進む調味料です。

この記事では、ポン酢醤油の配合や原材料の割合、おすすめのレシピなどを詳しくご紹介します。

ポン酢醤油って?どんな配合で作られているの?

ポン酢醤油って?どんな配合で作られているの?

ポン酢醤油は夏にはさっぱりとした料理に、冬は暖かい鍋にと一年中ご家庭で使われる大活躍の調味料です。酸味、塩味、甘み、うまみの複雑な味が、バランスよく組み合わさっています

ポン酢醤油の独特の味はいったいどのような配合で作られているのでしょうか。ポン酢醤油ってどんな調味料なのか、どのような配合なのか見ていきましょう。

ポン酢醤油とは?

ポン酢醤油は柑橘類の果汁に酢を混ぜた「ポン酢」に、しょうゆなどの調味料を入れて味を調えたものです。調味料としては新しく、ミツカンが昭和39年(1964年)に出した「味ぽん」がそのルーツになっています。

 

味ぽんの爆発的な人気が原因で、今ではポン酢市場のシェアほとんどがポン酢醤油で占められています。

「ポン酢=ポン酢醤油」の認識が一般的になっており、もともとのポン酢が今では「生ポン酢」と呼び分けられる逆転現象も起きています

ポン酢醤油の配合ってどんな割合?

ポン酢醤油はメーカーによって多少の違いがあるものの、柑橘類の果汁や酢、しょうゆ、砂糖(みりん)、だしが配合されています。

 

ではどのくらいの割合で成分が配合されているのか、市販のポン酢醤油の糖質や塩分比較をしてみましょう。

市販のポン酢醤油成分比較表

(100mlあたり)

メーカー商品名
塩分炭水化物カロリー
ミツカン味ぽん8.3g12.0g63kcal
ヤマサ昆布ぽん酢8g14.6g73.3kcal
キッコーマンしぼりたて
生ぽんず
9.3g16.7g80kcal
馬路村ゆずの村
ぽん酢しょうゆ
8g10.7g65.3kcal
旭食品旭ポンズ6g6.7g40kcal
ミツカンだしまろぽん6.7g13.9g61kcal
ヤマサ昆布ぽん酢
スーパーマイルド
6g15.3g73.3kcal

メーカーによって100ml15mlあたりの成分表示に分かれていたため、100mlあたりに計算して統一しました。炭水化物は「糖質+食物繊維」の合計で、糖質単体での成分は公表されていません

 

「だしまろぽん」や「スーパーマイルド」といった「まろやかさ」を売りにしたポン酢醤油は、比較的塩分が少ないことがわかりました。減塩されている方はマイルドタイプがおすすめです。

 

驚いたのは旭食品の旭ポンズの塩分とカロリーの低さです。旭ポンズは大阪では知らない人のない有名なポン酢醤油で、発売されてから50年以上のロングセラー商品。大阪みやげに旭ポンズを買う人もいるそうですよ。

醤油なしのポン酢醤油ってあるの?

スーパーのポン酢醤油のコーナーを見ていると、「ポン酢」と書かれた黄色い半透明の調味料を見かけますね。これは醤油の入らないポン酢醤油のように思いますが、実はこれが元々のポン酢です。

ポン酢はオランダの「ポンス」が語源で、「柑橘の果汁」の意味があります。

江戸時代にポン酢が日本に入ると、酸っぱい果汁が酢をイメージさせたことから、ポンスの「ス」に「酢」を当てて「ポン酢」と呼ぶようになりました。

 

昭和に入ってから、当時ミツカンの社長だった中埜又左工門氏が料亭で出された醤油入りのポン酢を商品化したため、現在のポン酢醤油が生まれました。

ポン酢醤油に酢の入る理由

ポン酢醤油に酢が入るのは、保存性を高めるためです。ポン酢醤油は名前の中にも「酢」が入っているので、酢が入るのが当たり前のような気がしますね。実はそもそものポン酢醤油には、酢は入っていませんでした

 

ポン酢醤油の開発当時ミツカンの社長が再現しようとした料亭のポン酢醤油は、柑橘の果汁に醤油とだしを入れたものです。

料亭の味そのままのレシピで作るとどうしてもすぐに劣化してしまって、流通に乗せることができない課題がありました。

 

そこで酢を入れたところ、それまでよりも長く日持ちするようになり商品として店頭に並べることが可能になったのです。

ポン酢醤油の作り方

ポン酢醤油というとお店で買ってくるイメージがありますが、自宅でも手作りのポン酢醤油が作れます。手軽に作るなら、めんつゆと酢を混ぜるか、醤油と酢を混ぜると似た味になります。

 

※自宅で作る本格的なポン酢醤油の作り方や、家にある調味料を使って簡単に代用ポン酢醤油を作る方法は、こちらの記事も参考にしてみてください。

ポン酢醤油の美味しい使い道

ポン酢醤油の美味しい使い道

ポン酢醤油は夏も冬も使うご家庭もある一方、鍋にしか使わないご家庭も多いですね。味ぽんのパッケージを見ると「鍋もの・おろし焼き肉・焼魚」などの他にも、たくさんのおすすめ料理が書かれています。

 

ポン酢醤油に合う料理は思ったより多く、さっぱりと食べられるので、ぜひ鍋以外にも使ってみてください。ここからはポン酢醤油に合う料理と使い方を見ていきましょう。

餃子のつけだれに

餃子のたれといえば、市販の餃子に付いてくるたれを使う人が多いですね。

たれが無いときや手作り餃子を食べるときには、ポン酢醤油を使うと便利です。お好みでポン酢醤油にラー油や一味唐辛子を入れると、市販の餃子のたれに近い味になりますよ。

 

いつもと違う味を楽しみたい時には、ポン酢醤油と味噌を21の割合で配合した「みそだれ」もおすすめです。濃厚で深みのある味が、ビールや焼酎にも合いますよ。

一手間加えて【かつおのたたき】のたれに

かつおのたたきは、たれの付いていないかつおを買ったときは、ポン酢醤油をつけて食べることが多いですね。ポン酢醤油に一手間加えるとコクのあるおいしいたれになりますよ。

かつおのたたきの作り方
かつおのたたきの作り方

【材料】1回分

・カツオのたたき:1

・ポン酢醤油:大さじ3

・しょうが(チューブでもOK):1かけ

・にんにく(チューブでもOK):1かけ

・細ねぎ:12

・青じそ:23

・みょうが:12

 

【作り方】

1.細ねぎは小口切り、みょうがは千切りにします。青じそは洗っておきます。

2.しょうがとにんにくを細かく刻むか、すりおろしてポン酢醤油と混ぜておきます。

3.かつおを食べやすい大きさに切ります。

4.皿にみょうが、青じそ、かつおを盛り付けます。

5.4.に細ねぎを散らして完成です。ポン酢醤油だれをつけて食べましょう。

【ポイント】

かつおのたたきは食べる直前まで冷蔵庫でしっかり冷やすと、さらに味が良くなります。たたきはもちろん、同じレシピでかつおの刺身もおすすめです。

太刀魚の刺身には意外と合う

太刀魚(たちうお)は関西で人気のある魚です。見た目も名前も秋刀魚(サンマ)によく似ているため、混同している人も多いかもしれませんね。

 

新鮮な太刀魚の刺身はわさび醤油で食べるのが一般的ですが、ポン酢を使うのもさっぱりして合うと評判です。

 

ポイントはみょうがや細ねぎ、しょうがなどを細かく刻んで薬味に使うことです。もみじおろしポン酢もおいしいと評判ですので、試してみてください。

もみじおろしは大根おろしに一味唐辛子を混ぜると、簡単に作れますよ。

 

※ポン酢醤油を使った簡単レシピをもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね!

ポン酢醤油は複雑な配合で作られていた

ポン酢醤油は柑橘系の果汁に、酢や醤油、砂糖やだしが配合された複雑な味の調味料です。

味の基本5種と言われる甘味、塩味、酸味、苦味、うま味のうち苦味以外の4種がポン酢醤油の中に入っており、他の調味料では出すことのできない味になっています。

 

ポン酢醤油は塩分が少なめと言われていますが、中でもマイルドタイプのポン酢醤油は塩分控えめなので、減塩中の人におすすめです。

鍋だけでなく色々な料理に使えるので、毎日のお料理にぜひ使ってみてくださいね。

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