そのような疑問に答えます。
バターのようにパンに塗ってサンドイッチを作ったり、野菜やサラダにかけたりと日々の食事にマヨネーズは欠かせないという方も多いのではないでしょうか。けれど、食べ過ぎは体に悪いのではないかと気にすることもあるかもしれません。
今回はマヨネーズは体に良いのか悪いのかということを、含まれる栄養成分の効果や効能からみていきます。食卓にマヨネーズがよく登場するけど、健康のために控えるかどうか悩んでいるという方はよければ参考にしてみてください。
目次
マヨネーズは健康に悪い?
たっぷりと油を使って作られるマヨネーズは健康にあまり良いイメージをお持ちで無い方も多いかもしれません。
マヨネーズは、卵、酢、油、調味料で作られるとろりとした流動的なドレッシングの一つであり、成分の多くが脂質です。主成分が脂質のマヨネーズは高カロリーになっていますが、原料として使っている油の種類によってその効能は大きく変わってきます。
マヨネーズを製造する際に一般的によく使われるのは菜種油や大豆油、コーン油といった「植物油脂」です。この植物油脂と呼ばれる油が健康被害を及ぼすと考えられていることが多くなっています。
植物油脂は健康に悪いの?
植物油脂は常温で液体のものを「植物油」、個体のものを「植物脂」ということが多いですが、植物油脂が健康に悪いと言われる理由には「トランス脂肪酸」と「遺伝子組み換え原料」の二つが挙げられます。
多くのマヨネーズにはこのトランス脂肪酸が微量に含まれています。
トランス脂肪酸の影響とは?
トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やす働きがあると言われています。
善玉コレステロールは余分なコレステロールを回収し、血管を詰まりにくくすることで、心臓病や動脈硬化といった疾患のリスクを下げる効果が期待できる栄養成分です。
反対に悪玉コレステロールはそのような疾患のリスクをあげてしまう恐れがあるため、悪玉コレステロールを増やす恐れのあるトランス脂肪酸は取りすぎは控えたい成分です。
遺伝子組み換え原料の影響とは?
遺伝子組み換え原料とは、もともとの植物にその他の生物の有用な遺伝子情報を組み込んで、よりメリットの大きい植物にするようにして作られた植物です。
マヨネーズの油に使われる植物が物によっては遺伝子組み換え原料であることがあります。遺伝子組み換えによって作られた植物は、病気に強く育てやすかったり、栄養成分が強化されていたりとメリットも多きいのが特徴ですが、まだまだ人体への健康被害は未知数で危険視する声もあります。
マヨネーズの食品表示の使用原材料に遺伝子組み換えの有無を明記しているため、リスクをなるべく避けたいとお考えの方は表示を参考にマヨネーズを選んでみてください。
マヨネーズのカロリーは?
マヨネーズに多く含まれる脂質は、糖質やタンパク質と比べると高カロリーです。
1g当たりのそれぞれのエネルギー量は糖質が4kcal、タンパク質が4kcal、脂質が9kcalとなっていて約2倍以上の差があることからも脂質がカロリーが高いことがわかります。
マヨネーズは脂質が多くカロリーが高いため、カロリー制限をしている方から見るとなるべく控えたい食品かもしれません。
カロリーを控えめにしたいけれど、マヨネーズを食事に取り入れたいという方はカロリーが控えめになった商品も多く発売されているので、そのようなマヨネーズを使うのもおすすめです。
コレステロールの健康効果は?
マヨネーズには、トランス脂肪酸の件で前述したコレステロールも含まれています。コレステロールをとりすぎると、肥満や心疾患といった健康被害を及ぼすこともあります。
過剰な摂取は注意が必要ですが、コレステロールも人が生きていく上で欠かせない栄養成分の一つでもあります。コレステロールには食べ物などの体外から摂取するとものと、体内で合成されるものがあります。
体外から摂取するコレステロールの量は体内のコレステロール量に大きく影響を及ぼさないという説もあり、「日本人の食事摂取基準」でも2015年版からはコレステロールの摂取制限がなくなっています。
確かにマヨネーズにコレステロールは含まれていますが、徹底して避けるべきほどの量とは言えないかもしれません。コレステロールが高めの方におすすめの特定保健用食品(トクホ)のマヨネーズも販売されているので選択肢としてみてはいかがでしょうか。
マヨネーズの嬉しい健康効果は?
たっぷりとマヨネーズの使用した料理などはカロリーが高く、食べるのに少し罪悪感を覚えるので健康のために控えているという方もいるかもしれません。
しかし、マヨネーズは健康に良い効果のある栄養成分も含まれています。マヨネーズに使われる、卵黄に多く含まれる「レシチン」や油に含まれる「リノール酸」、「オレイン酸」などには体に嬉しい効果や美容効果があります。
レシチンの効能は?
マヨネーズに含まれる脂質の一種であるレシチンにはさまざまな効果があります。レシチンとはフォスファチジルコリンとも言われるリン脂質の一種で、不足すると血中にコレステロールが溜まってしまうこともあります。
レシチンは水と油、両方の物質との親和性が高い成分なので、脂質の代謝を助け、余分な脂質が肝臓にたまらないようにして脂肪肝を予防する働きなどがあります。
また、レシチンはアルツハイマー型認知症を予防する効果も期待されています。レシチンは不足すると脳内の神経伝達物質などが減り、物忘れや認知症を引き起こすと言われており、レシチンは積極的に摂取したい成分と言えます。
また、マヨネーズ作りにも利用されるレシチンの乳化作用によってコレステロールが血中から排泄されるため、血流が良くなることに加え、脂溶性ビタミンであるビタミンKやビタミンEの吸収を助け美肌効果も期待できます。マヨネーズ作りに欠かせないレシチンは体に嬉しい効果のある栄養成分なんです。
リノール酸とは?
マヨネーズ作りによく使われる大豆油やコーン油などには脂肪酸の一種であるリノール酸が多く含まれています。
リノール酸には血中のコレステロールや中性脂肪を下げる働きがあります。そのため、脳梗塞や動脈硬化のリスク下げることが期待できます。
リノール酸は体内で合成できない脂肪酸のため、必要な分は食品などから摂取しなくてはいけないので、良質な油でつくられたマヨネーズでリノール酸を摂るのもおすすめです。
オレイン酸とは?
マヨネーズの健康にいい成分としてあげられるものにオレイン酸があります。オレイン酸もリノール酸と同じく、脂肪酸の一種でコレステロールを減らす働きがあります。
特にオレイン酸は善玉コレステロールは減らさずに、悪玉コレステロールのみを減らすことができるとして注目されています。
オレイン酸は酸化しにくく抗酸化作用が高い脂肪酸のため、肌の乾燥を防ぎシミやしわといった肌トラブルにも効果がある栄養成分です。
オレイン酸は油の中でもオリーブオイルや菜種油などに多く含まれているので、マヨネーズでオレイン酸を摂りたいとお考えの際はそれらの油を使用したものを選ぶのがおすすめですよ。
まとめ:マヨネーズは適量摂取で健康にも気を使って楽しもう
いかがだったでしょうか。今回はマヨネーズの健康効果についてまとめてご紹介していきました。
マヨネーズは油たっぷりで高カロリーのため、体にあまり良くないイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、反対に体にいい成分も含まれているので、絶対控えなくてはいけないという食品ではありません。
健康に気を使っている方のための、カロリーオフタイプのマヨネーズやコレステロールが気になる方向けの商品も販売されているので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。
※以下の記事でかなり詳しく解説していますので、本記事と併せてぜひご覧ください。
どんな食品でも取りすぎはいけないように、マヨネーズも過剰摂取しないように気をつけて使えば、料理にコクや風味を追加できるので上手に食生活に取り入れるのがおすすめです。