生にんにく好き必見!板前特製の絶品レシピと食べる際の注意点を解説
生にんにくの上手な調理法が知りたいな!

そんな疑問に答えます。

「生にんにく」、と聞くと普段スーパーに並んでいる「にんにく」を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそれは「乾燥にんにく」なんです。

この記事では、元板前の筆者が、乾燥にんにくと生にんにくの特徴の違いや、生にんにくの風味を活かした絶品レシピなど、詳しく解説していきます。

生にんにくを美味しく食べるための注意点

生にんにくを美味しく食べるための注意点

ここでは、普段食べることの多い「乾燥にんにく」と「生にんにく」の特徴の違いや、生にんにくを美味しく食べるコツ・注意点などについて解説していきます。

乾燥にんにくと生にんにくの特徴の違い

「乾燥にんにく」と聞くと、加工されたにんにく商品を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません!

普段スーパーで皆さんが購入しているにんにくが「乾燥にんにく」なのです。乾燥にんにくは、収穫したての「生にんにく」の30%程の水分を乾燥させて作られています。

乾燥にんにくは、生にんにくを乾燥させることで生の時より保存が効き、にんにくの臭いも抑えられる点が特徴ですが、生にんにくに比べて水分量が少ないため、ジューシーさ・瑞々しさは控えめです。

生にんにくの特徴を活かすなら、食感(ホクホク感)を楽しめる調理法か、風味を感じられるすりおろしなどの調理法がおすすめです。

生にんにくが出回る時期は基本的には6月末~から7月上旬とされています。 1年間でこの時期しか食べることが出来ないので、生にんにくが好きな方は覚えておいてくださいね。

【訂正】最近では特許技術の活用により、通年を通して生にんにくが流通しているようです。筆者も一度食べてみましたが、確かに生にんにく感の強いにんにくでした。便利になりましたね…。

青森県産 生にんにく 1kg
おいらせ大地

生にんにくを長く美味しく食べるには?

生にんにくは新鮮なものであれば、1カ月ほど日持ちします。ですが、大量に買って使いきれない…という場合には、にんにくを醤油漬けにすることをおススメします。

醤油漬けにすることで、1年ほどはもつようになりますし、漬けている醤油自体にもにんにくの香りが付き にんにく醤油として美味しい調味料になります。

筆者が板前だった頃も、にんにくを醤油漬けにして、漬けているにんにくはカツオやマグロなどの薬味に使い、 にんにくの香りの移った醤油はステーキや洋風の炒めめしなどに使っていました

作り方などについてはこちらの記事で詳しく解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

食べ過ぎには要注意!

生にんにくは体にとてもいい食材ですが、その強い殺菌効果により、食べ過ぎることによって腸内のビフィズス菌など、善玉菌までが殺菌されてしまい、腹痛または下痢になってしまうことがあります。

個人差はありますが、生の状態のにんにくの適量は1日で10g(2片)ほど。加熱したものであれば20g(4片)ほどまで大丈夫です。

過去には過剰摂取により死亡した…という人もいるようですので、美味しくても食べ過ぎには注意してくださいね。

生にんにくで腹痛を起こさないコツ(3つ)

生にんにくを食べる際には、食べ過ぎに注意するだけではなく、以下の点にも気を付けることで美味しく食べることができますよ。

空腹時は先に別のものを食べる

空腹の状態は胃液などの消化液が出ますので刺激に対して、敏感になっています。 そこにアリシンなどの刺激物が加わることで、胃にかなりのダメージを与えてしまうことになります。

ですので空腹のときは刺激が強い生にんにくを食べずに、まずはサラダなどの胃の負担がかかりづらいものから食べて、ダメージへの耐性をつけてから生にんにくを食べることで腹痛になりづらくなります。

加熱調理する

にんにくの成分である「アリシン」は熱に弱いため、生のままではなく加熱調理することで、生の状態よりも刺激が少なくなります。 生では辛い…という方は加熱料理をして食べることをおすすめします。

乳酸菌を含むものと一緒に食べる 

アリシンは殺菌作用があるので、善玉菌が死んでしまい腸内バランスが崩れてしまいます。

そこで、納豆やチーズ・味噌汁など乳酸菌が多く含まれている食品を一緒に取り入れることにより バランスを整えることができ、胃腸を保護してくれますよ。

板前直伝!生にんにくを活かした絶品レシピ(2つ)

生にんにくを使った絶品レシピ

元板前の筆者が自信をもっておすすめする、生にんにくの風味と味を活かしたおすすめレシピを2つ、ご紹介していきます。

生にんにくを使った『牛すじ煮込み』

筆者が板前の頃に作っていた、生にんにくをしっかり効かせて作った牛すじ煮込みです。お客様からも絶賛されていた煮込み料理ですので、ぜひお試しください。

牛すじ煮込みのレシピ
(生にんにくレシピ)牛すじ煮込み

【材料】

牛すじ肉…500gほど(1口大よりも少し大きめに切ります)

生にんにく…1片(みじん切り)

大根…1/2本(皮をむき、牛すじと同じ大きさのイチョウ切りにします)

大根は米のとぎ汁を入れた水で10分ほど下茹でしてから、水にさらします

人参…1本(大根と同様に切ります)

長ネギ*青い部分…1本

万能ねぎ…適量(0.5㎜程度にきざみます)

生姜…20g(皮付きのまま薄切りに)

こんにゃく…1枚(スプーンで1口大にちぎります)

*こんにゃくも2分ほどゆでて、水にさらします

~調味料~

水…2000㏄

サラダ油…少々

(合わせ調味料)

酒…200㏄

砂糖…大さじ2杯

赤味噌…60g

固形ブイヨン…1個

【作り方】  

1.フライパンにサラダ油を入れてにんにくを弱火で炒めます。(香りが出てしんなりするまで)

2.牛すじを入れて焼き色が付くまでしっかり焼きます(両面を焼く)

3.焼けたら深い鍋にフライパンの中身を移し入れ、生姜・長ネギ・こんにゃく・大根・人参をいれます。

4.合わせ調味料をいれたら、火をつけて沸騰させコトコトなるくらいの火力にして2時間ほど煮込みます(この時でてくるアクは定期的に取り除きます

6.皿に盛って万能ねぎをかけたら完成です!

【ポイント】

まずは大根を下茹でするときに、とぎ汁を入れる理由ですが、とぎ汁の成分がアクと吸着しアクが戻るのを防ぐためです。さらに味が染みこみやすくなりますのでお試しください。

すじ肉を焼く理由ですが、焼き色をしっかり付けると旨みになりますし、臭み消しにもなります。生にんにくも一度油で炒めることで、成分(アリシン)も旨みもしっかり生かすことができます。

ご飯にかけて食べたら、美味しすぎて止まらないですよ!手間はかかってしまいますが、手間をかけた分本当に美味しいので作ってみてくださいね。

素揚げした生にんにくの『回鍋肉』

生にんにくを素揚げにして入れますので、回鍋肉自体もおいしいですが、生にんにくのホクホク感も楽しめるおすすめレシピです。

回鍋肉のレシピ
(生にんにくレシピ)回鍋肉

【材料】

生にんにく…6片(皮を剝いて素揚げにしておきます)

豚肉(バラ肉)…200g(2~3㎝)ぐらい切ります

キャベツ…1/4(豚肉と同じくらいに切り、軽く下茹でしてください)

ピーマン…2個(タネを取り、乱切りにします)

長ネギ…1本(少し厚めの斜め切りしてください)

~調味料~

甜麵醬…大さじ2杯

豆板醬…大さじ1杯

塩・胡椒…少々

醤油…少々

サラダ油…少々

【作り方】

1.サラダ油をフライパンに少し入れて豚肉を炒めます(焼き色をしっかり付けてください)

2.長ネギ、ピーマンを加えて炒めます。(半生くらいで大丈夫です)

3.甜麵醬と豆板醬をいれて炒めたら、素揚げにしたニンニクとキャベツを加えます。

4.塩・胡椒、醤油を少々いれてさらに1分ほど炒めて、味が良ければ皿に盛りつけて完成

【ポイント】

生にんにくを素揚げにして入れることで、回鍋肉の味がしっかり絡んでご飯がすすむおかずになります!

※にんにくの皮むき方法については、こちらの記事を参考にしてくださいね。

まとめ:生にんにくは美味しくても食べ過ぎないようにしよう

アリシンは、にんにくが傷つけばつくほどどんどん分泌されます。つまり切れば切るほど分泌されるということです。

ですので一番効率よくにんにくの効果を得たい場合は、みじん切りにして油で炒めるのがおススメです!

油で炒める際にも、低温でじっくり炒めることで熱に弱いアリシンも体にちょうどいいくらいの効果になりますので、 パスタなどでにんにくを使う際の炒め方は、まさに効率のいい調理方法だと言えますね!

生にんにくでも、乾燥ニンニクでもいえることですが食べ過ぎず少量におさえる方が、 美味しく、体にも良いのでにんにくのことを正しく理解して食べるようにしましょう!

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