バターは油分だけを集めたもの。そのため、バターではアレルギーを発症しないようにも思えます。
果たしてバターでアレルギーは発症するのでしょうか?
この記事では、バターとアレルギーの関係や、バターアレルギーに対応する対応食品について解説していきます。
目次
バターでもアレルギー症状はでるの?
実は、バターを食べて、アレルギーの症状が出てしまう人もいます。
バターには、牛乳に比べると量は少ないですが、乳由来のたんぱく質「カゼイン」が含まれています。そのたんぱく質「カゼイン」が体の中や外でアレルギー反応をおこしてしまうんです。
バターのアレルギー物質は「乳」
バターのアレルギー物質は「乳」になります。そう、牛乳です。
同じ乳という漢字が含まれる「豆乳」や、ミルクとあっても「ココナッツミルク」は、乳アレルギーの対象ではありません。
「乳」アレルギーの原因「カゼイン」は熱に強く、加熱しても構造がほとんど変わらないため、牛乳単体で飲むときだけではなく、牛乳の加工食品にも注意しなければいけないんです。
バターの成分は脂肪分84%、水分15%、タンパク質0.6%。牛乳のたんぱく質が約3%といわれていますから、たんぱく質「カゼイン」はかなり量を減らしてはいます。
ですが、完全になくなることはないので、バターでもアレルギーは起きる可能性があります。
バターアレルギーの症状はどんなもの?
バターアレルギーの代表的な症状には「下痢、嘔吐、発疹」などが挙げられます。
発疹は皮膚の表面に出るだけではなく、のどの粘膜にも出ることがあります。のどが腫れて呼吸困難になると、とても危険です。
もしバターを食べて、下痢、嘔吐、発疹がでた、息が苦しくなったなどがあれば、すぐに病院に行って診察を受けることが大切です。
マーガリンは食べられる?
マーガリンは普通、コーン油、大豆油やベニバナ油などの食用油脂を原料にしているため、乳成分は含まれていません。
そのため、マーガリンは食べられるように見えますが、実は市販のマーガリンはほとんどのものが、バターにアレルギーのでる人は食べることができないんです。
マーガリンは、バターに近い風味を出すため、乳製品が添加されているので注意が必要です。市販されているマーガリンには、原材料の部分にアレルギー表示がありますから、必ず表示を確認してください。
離乳食にバターは使ってもいい?
赤ちゃんは、小麦、卵、乳でアレルギーが出てしまうことも多いもの。バターでもアレルギー症状はでるので、初めて赤ちゃんに食べさせるときは細心の注意が必要です。
離乳食なら中期(7-8か月)ごろから、ごく少量(1g程度)。平日の、時間帯は朝か昼ごはん。
初めて食べさせるときは、もし症状が出てしまっても、すぐに病院に行くことができる日に食べさせるようにしてください。
加工食品にも要注意!
バターなど乳製品は食材として使われることも多く、ちょっと考えつかなかったような意外なものに使われていることがあります。
例えば、パン、パン粉、ホットケーキミックス、から揚げ粉。ケーキやチョコレートなどお菓子にもよく使われます。意外なところではハムやウィンナーなどにも含まれていることも。
スーパーに並んでいる加工食品は、原材料表示の中に必ずアレルギー表示がされています。バターのアレルギーがある方は必ず原材料表示を確認するようにしてください。
原材料表示のアレルゲン表示には、「チョコレート(乳成分を含む)」や、原材料表示の一番後ろにまとめて「(一部に乳成分を含む)」というように表示されます。
わかりやすくアレルギーだけ別に表示してくれる包装もありますが、通常は原材料表示の部分だけですので、注意して見なければいけません。
バターアレルギーでも食べられる対応食品
バターでアレルギーがでたら、パンもグラタンもあきらめなきゃいけないんでしょうか。
いいえ、そんなことありません!バターにアレルギーがあっても、食べられるよう工夫された対応食品もあるんです。
バターにアレルギーが出たことで、食生活を見直し、より良い食習慣、食生活をおくるきっかけになったという方もいます。これを機会に安心安全な食品を選んでいきたいですね。
ここでは、バターアレルギーに対応した、安全、安心な対応食品について詳しく解説していきます。
タカキベーカリー「すこやかのパン」
アンデルセンでおなじみのタカキベーカリー。タカキベーカリーでは2006年から食物アレルギー対応のパンやケーキを販売しています。
「すこやかのパン」は、小麦粉は使っていますが、卵と牛乳は使っていません。小麦粉のアレルギーはなくバターにアレルギーがでるだけという方なら、普通のパンに一番近いパン。
パンなら毎日毎朝食べたいもの。冷凍で買いだめするのも大変です。
「すこやかのパン」は、楽天で通販できるほか、スーパーなど小売店でも売っているところがあります。タカキベーカリーに問い合わせるとあなたの住所から最寄りの販売店を教えてくれますよ。
「すこやかのパン」以外にも、おやつ、ケーキもアレルギー対応商品があります。バターにアレルギーが出ると特に洋菓子は食べられないことが多いので、これはとてもうれしいですね。
明治「明治ケーキマーガリン」
スーパーでよく売られているマーガリンは、ほとんどがバターの風味をつけるために乳成分が含まれています。バターでアレルギー症状が出てしまう人には食べることができないんですね。
そんな中、スーパーにもよく置いているこの「明治ケーキマーガリン」は、アレルギーは大豆のみ。
バターのアレルギー症状が出る方でも安心して食べられるマーガリンになります。無塩タイプなので、パンにつけて食べるときは少し塩をふりかけてたほうがおいしいですよ。
マリンフード「私のおいしいヴィーガンソフト」
アレルギーの方にも安心のマーガリン。この商品は、動物性原料を一切使っていないので、バターにアレルギーのある方はもちろん、ヴィーガンでも食べられるマーガリンです。
特定27品目のアレルギー原料はすべて不使用のため、バター、乳だけではなく、他のアレルギーを抱えていても安心して食べられます。
なんといってもおいしいのが特徴。きちんと味付けされているので、パンに塗っても、ソースに使ってもバターのようにおいしく食べられるのがいいですね。
シャトレーゼ「デコレーションケーキ」
アレルギーがあってもおいしいケーキが食べたい!と思うのは当然。
人気のお菓子屋さんシャトレーゼでも、デコレーションケーキを牛乳、卵、小麦粉不使用で販売してくれるんです。スポンジは米粉を使い、生クリームは豆乳クリームを使っています。
アレルギー対応食品って味は普通よりおいしくないなんてこともありますが、さすがは人気店のシャトレーゼ、これはとてもおいしいんです!ふつうのケーキよりおいしいなんて口コミもありました。
シャトレーゼは、ケーキのほかにも焼き菓子、アイスなどアレルギー対応のお菓子を種類豊富に販売しています。もしお近くに店舗がなくても、オンライン販売を利用することもできますよ。
樽の味「とってもおいしいホワイトソース」
ホワイトソースは牛乳もバターも使っているので、バターでアレルギーの出る人は食べられないように思えます。
でも、この商品は甘酒から作ったホワイトソース。牛乳を一切使用していないので安心して食べられます。牛乳だけではなく、小麦粉も、大豆も使っていません。
特定7品目のアレルギー対応と、他のアレルギーがあっても安心して食べられます。
しかも保存料や化学調味料無添加。それどころか砂糖や人工甘味料までも使用されていません。麴由来の自然な甘さが優しい味わいです。
辻安全食品「冷凍総菜」
バターアレルギーになると、パン粉や、から揚げ粉も避けなくてはいけなくなります。そうなると、スーパーの総菜や冷凍食品などはほとんど食べることができなくなります。
でも毎日の食卓、お弁当など、おかずを全部手作りするのは本当に大変。そんな時は、辻安全食品の冷凍総菜がとっても便利です。
揚げ物、煮物、和食に洋食中華といろいろ選ぶことができますし、冷凍なので日持ちもしてとっても使い勝手がいいんです。
製造メーカーの辻安全食品は、40年以上アレルギー対応の商品を作り続けている老舗。
1979年から専門医師と連携しつつ商品開発を続け、病院で提供されるの除去食を製造するなど、アレルギー除去食のエキスパートです。冷凍総菜も安心して食べることができますよ。
まとめ:バターでもアレルギー症状には要注意!
バターでもアレルギーになるんです。バターは牛乳からできているので、乳アレルギーの症状がでます。
もしバターでアレルギー症状が出てしまっても、対応食品を利用することで、今までと同じような食生活を続けることもできます。バターのアレルギーとうまく付き合っておいしい食生活をおくりましょう。