食塩相当量と塩分との違いは?減塩はナトリウム量の管理が大事!

食品を購入するときに、パッケージの裏側に印刷されている「栄養成分表示」を確認する人は多いでしょう。

そんなの常識よ!賢い大人ならみんなやってるわ。私は必ずカロリーをチェックするの、ダイエット中だから

平成27年から塩分の表示方法が変わったのをご存じですか?「食塩相当量」と書かれるようになったのですが

食塩相当量ってことは、塩分だけじゃないってことかしら。塩分と食塩相当量って何か違いがあるの?表示方法が変わっただけじゃないの…?

塩味のしない食品にも、塩分に相当する成分が含まれています。この塩分に相当する成分を食塩相当量として表示することが義務付けられました。

 

この記事では食塩相当量と塩分との違いや、食塩相当量が多く含まれる食品の紹介や減塩する際に気を付けることなどを詳しく解説していきます。

食塩相当量と塩分はどう違うの?

食塩相当量と塩分はどう違うの?

厚生労働省から出されている2020年版の「日本人の食事摂取基準」では、一日の食塩相当量摂取の目標値を、男性が7.5g、女性が6.5gとしています。

 

実際に日本人が日々摂取している食塩摂取量を見てみましょう。令和元年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、男性が10.9g、女性が9.3gで目標値をかなりオーバーしていることがわかります。

 

健康で長生きするためには減塩が欠かせないため、食品には食塩相当量を表示することが義務付けられました。では食品相当量と塩分はどう違うのか、計算方法などを詳しく紐解いていきましょう。

ナトリウムと塩分の違い

塩分(食塩)はほとんどの成分が「塩化ナトリウム(NaCl)」で構成された調味料です。体の中に入ると、「塩素」と「ナトリウム」に分解されます。

 

ナトリウムは体内の水分量の調整をしたり、神経や筋肉の働きを正常にしたりしているミネラルです。ナトリウムを摂り過ぎると高血圧や死蔵疾患のリスクを高める可能性があります。

 

食塩以外にも多くの食品添加物などにナトリウムが含まれています。塩味は全然しない食品なのに、含まれるナトリウムを食塩量に換算すると数グラムにもなることもあるのです。

 

ちなみに塩素は胃酸の材料になったり、血液の酸性・アルカリ性のバランスを取ったりするミネラルです。塩素を摂り過ぎても、余った分は排出されるので問題はありません。

食塩相当量の計算方法

ナトリウム(mg)を食塩相当量(g)に換算するには以下の式を使います。

 

食塩相当量(g)=ナトリウム量(mg×2.54÷1000

ナトリウム1000mgは、1g同じ量です。ナトリウム量がgで表示されている場合には単位が同じなので、以下の式になります。

 

食塩相当量(g)=ナトリウム量(g×2.54

健康アプリやダイエットアプリなどにナトリウム量を入れて計算したい場合もあります。食塩相当量からナトリウム量を計算するには以下の式を使います。

ナトリウム量(mg)=食塩相当量(g÷2.54×1000

0表示していいのは何グラムから?

消費者庁の「食品表示基準」によると、栄養成分表示に「0」と表示することが出来るナトリウムの量は食品100g(飲料は100ml)当たり「5mg」とされています。

 

これを食塩相当量に換算すると、「0.0127g」です。小数点二けたで四捨五入しても0.01g程度ですので、0表示で差し支えない量ですね。

 

ところで、輸入食品の成分表示が英語表記で困った時には「Sodium」の項目を見ましょう。Sodiumは「ナトリウム」のことで、mgで表示されていることが多いです。

 

Sodium chloride equivalent」と書かれていたら「chloride(塩化)」「equivalent(同等)」で、「塩化ナトリウムと同等」つまり食塩相当量のことです。

塩分が含まれない食品の食塩相当量との違い

塩分が含まれない食品の食塩相当量との違い

ナトリウムは塩分が含まれていない食品にも、食品添加物の形で含まれていることが分かりました。「グルタミン酸ナトリウム」はうまみ成分として有名なので、知っている方も多いでしょう。

 

食べたり飲んだりしても塩味を感じない食品に、食塩に相当する成分が入っているなんて不思議ですね。ここからは、よく使ったり口にする食品に入っている食塩相当量について見ていきましょう。

毎日口にする白米やパンの食塩相当量は?

毎日口にする主食のご飯やパンの食塩相当量はどのくらいなのでしょうか。可食部100g当たりに含まれる食塩相当量を見ると、白米は0gです。ちょっと安心しましたね。

 

ではパンはどうでしょうか。食パン可食部100g当たりの食塩相当量は1.3gです。6枚切りの食パンが約60gなので、1枚の食パンで約0.8gの食塩相当量が含まれている計算になります。

 

そうめんは乾麺100g当たり3.8gの食塩相当量が含まれています。そうめんは2束で100gのものが一般的なので、かなり食塩の量が多いようですね。ただしゆでる時に食塩はお湯に溶けますし、水でしっかり麺のぬめりを取ることで洗い流されます。

 

ゆでたうどんの食塩相当量は0.3gです。うどんもそうめんも生地の作り方はほぼ一緒ですので、ゆでたそうめんも同じくらいの食塩相当量であることが予想できます。

ヨーグルトにも食塩相当量があるの?

ヨーグルトに含まれる食塩相当量はどのくらいでしょうか。塩分とは違いがあるため塩味は感じませんが、牛乳に自然に含まれるナトリウム分があるようです。

 

牛乳は子牛のためのご飯ですので、いろんな栄養素が入っているのは当たり前ですね。様々なメーカーのヨーグルトの食塩相当量の平均は100g当たり0.1g程度です。

 

1度にどのくらい食べるのかによりますが、小分けのヨーグルトは80g~100gのものが多いので毎日食べても問題のない食塩相当量ではないでしょうか。

緑茶は淹れかたで食塩相当量が違う

緑茶と言えば、最近はペットボトルで飲む人が増えています。ペットボトルの緑茶の100g当たりの食塩相当量は、0.03g程度です。

 

ところで、茶葉を自分で淹れた緑茶の食塩相当量は0gになります。正確にはナトリウム量で3mgなので、食塩相当量に計算すると0.00762gになります。

 

この差はどこから来るのでしょうか。メーカーのQ&Aを見ると「材料の緑茶に、自然にナトリウムが含まれているため」との説明がされています。

自然にナトリウムが含まれているなら、茶葉から淹れたお茶にも同じくらいのナトリウムが入っているはずですが、不思議ですね。

びっくり!料理酒の食塩相当量は海水並み?

料理の時に使う酒、料理酒は安いし使っている人も多いでしょう。料理酒の食塩相当量は、100g当たり23gです。海水の塩分濃度は約3%なので、海水に近いしょっぱさだと言えます。

 

料理酒は飲むとしょっぱい味がします。酒税法の「不可飲処置」と言われるもので、飲めないレベルの食塩を入れることで飲み物ではなく調味料として流通させることが出来るようにしました。いわゆる大人の事情ですね。

 

酒税がかからないため料理酒は安価で、お酒を置けないお店にも置くことが出来ます。減塩を気にするなら料理用の清酒か、普通の日本酒を使って料理をした方がよさそうですね。

食塩相当量と塩分の違いを調べたら、意外な食品があった

食塩相当量と塩分の違いを調べたら、意外な食品があった

減塩を気にするなら実際の塩分だけでなく、含まれるナトリウムの量に気を付ける必要があります。中には思いがけない食品の食塩相当量が高い場合もあるため、気を付けなくてはならないですね。

 

日々口にする食品の食塩相当量は、どのくらいなのでしょうか。食塩相当量の多い食品のランキングや、意外に食塩相当量の高い食品について見ていきましょう。

食塩相当量の多い食品一覧

食塩相当量の多い食品と言うとどのような食品でしょうか。塩辛い味の付いたものはもちろんですが、意外な食品もあります。

 

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」から、一般的な加工食品や液体の調味料の食塩相当量の高い順番に並べてみました。

食品100g当たりの食塩相当量の多い食品

 加工食品食塩
相当量
液体調味料食塩
相当量
1位昆布茶
51.3 g
しょっつる
24.3 g
2位カットわかめ
23.5 gナンプラー
22.9 g
3位あみ 塩辛
19.8 g
豆板醤
17.8 g
4位梅漬け
19.3 g
薄口しょうゆ
16.0 g
5位塩昆布
18.0 g
濃口しょうゆ
14.5g
6位ベーキング
パウダー
17.3 g
オイスターソース
11.4 g
7位ザーサイ 
13.7 g
麺つゆ(3倍濃縮)
9.9 g
8位アンチョビ
13.1 g
ウスターソース
8.5 g
9位唐揚げ用
プレミックス粉
9.7 g
ポン酢しょうゆ
7.8 g
10位粒ウニ
8.4 g
和風ドレッシング
7.4 g

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より

加工食品の一位は昆布茶でした。昆布茶を浅漬けに使う人もいるくらいですから、昆布茶はお茶というよりはスープに近い感覚かもしれませんね。

 

梅漬けや塩こぶ等しょっぱい食品が並ぶ中、ベーキングパウダーの食塩相当量に驚きました。気を付けて使わないといけない食品かもしれません。

 

液体調味料では一位は「しょっつる」という、魚から作られた醤油でした。薄口や濃口の醤油よりもかなり多くの塩分が含まれています。

 

豆板醤は液体かどうか微妙なところですが、思いのほか食塩相当量が多かったので載せました。辛みの強い印象の豆板醤ですが、使いすぎると塩分の摂り過ぎになるので注意が必要です。

ベーキングパウダーは取扱注意

全く塩辛いイメージがないのに、食塩相当量の多い食品に「ベーキングパウダー」があります。ベーキングパウダーの一度に使う量は5g程度ですが、醤油などの調味料と比べても食塩相当量がかなり多いことがわかります。

 

ベーキングパウダーの主な成分は「重曹」です。重曹は「炭酸水素ナトリウム」で、このナトリウムが食塩に相当します。お菓子作りに欠かせないベーキングパウダーですが、食塩相当量に気を付けて使いましょう。

めんつゆの食塩相当量は計算が面倒?

麺つゆは食塩相当量の多い液体調味料の7位にランクインしました。ランクインしたのは3倍濃縮の麺つゆで、麺つゆには他にも2倍濃縮のものや濃縮していないタイプもあります。

 

濃縮タイプの麺つゆは薄めて使うため、実際に使う食塩相当量の計算が面倒ですね。うどんやそばのつゆで使う時には、つゆを飲まずに残すと食塩相当量をどのくらいで計算するのか悩むところです。

 

厳密に計算するなら残ったつゆの分量を調べて計算して…となるのでしょうが、現実的ではないですね。汁を残すと食塩相当量は全体の半分くらいに減少するようですので、大体の目安にしてみてください。

まとめ~食塩相当量と塩分の違いをきちんと把握しよう

ラーメンやお寿司、ヘルシーなサラダにも日々食卓に上る料理には、食塩が入っています。減塩にはナトリウムの摂取量の把握が大切でした。

 

塩辛くない食品の中には思ったより多くの食塩相当量の含まれるものがあります。料理酒やベーキングパウダーなど、想像以上の食塩相当量に驚きました。

 

食塩相当量をきちんと管理するには、栄養成分表示をきちんと見るクセを付けた方がよさそうです。塩分と食塩相当量の違いを理解して、おいしく食べて健康で長生きできる生活を目指しましょう。

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