そんな疑問にお答えします。普段使いだけでなく、ギフトやプレゼントにも最適な高級ごま油。普段使っていないと、いざ購入するとき何を選べばよいのかわからないですよね。
そもそも高級ごま油とはどのようなものなのでしょうか?この記事では高級ごま油の特徴と、おすすめの商品について詳しくご紹介します。
高級ごま油の特徴|高級品はここが違う!
普通のごま油でも十分おいしいですが、高級ごま油とは何が違うのでしょうか?ここではごま油作りにこだわっているからこそ値段が高くなる、高級ごま油の特徴をご紹介します。
原材料の産地・生産方法への強いこだわり
高級ごま油のごまは何が使われているのか見てみると、おおよそ以下のものが選ばれています。
・ごまの原産地と言われているアフリカのごま
・オーガニックのごま
・ごまのなかでも希少品種と呼ばれている「金ごま」
・国産のごま
ごまは元々熱帯地方の植物で比較的乾燥に強いため、原産国と言われているアフリカや南国は産地に適しています。また世界には約3000種類のごまがあるため、そのなかから厳選したごまを選んでいます。
日本で食べられているごまのなかで、国内生産されているのはわずか0.1%。天候が安定せず降雨量が多い日本では、ごまの収穫量は安定しにくいため、国産のごまの値段は高い傾向にあります。
高級ごま油は、希少価値の高いこれらのこだわりの原材料を使用しているものが多く、値段も高くなることが多いようです。
生のごまで作る「未精製の生ごま油」
ごま油の種類には、主に「高温焙煎ごま油」「低温焙煎ごま油」「太白ごま油」の三種類がありますが、最近では新たに「バージンごま油」というものが登場しています。
「バージンごま油」とは「太白ごま油」同様、生のごまを搾ったものです。
「太白ごま油」はごまの主張を避けるために脱臭や脱色するなどの精製処理をして、色や匂いがほぼないのでお菓子作りにも向いています。
一方「バージンごま油」は生ごまを搾ったままの色と風味を活かしているため、油の色は黄色味を帯びています。
ごまの匂いはするものの生ごまのため焙煎したときほどの匂いはなく、炒め物をした際に野菜の味を活かしてくれるので、味付けなしで食べることもできますよ。
高級ごま油はあくまでも厳選したごま自身を活かしたいので、あえて未精製を選んでいます。
あえて手間のかかる「圧搾法」を選ぶこだわり
ごま油の製造方法には「圧搾法」と「抽出法」がありますが、高級ごま油は手間がかかる「圧搾法」をあえて選択します。
「圧搾法」はごま本来の風味や栄養分を残してくれるので、「抽出法」よりもごまの自然な味や香りを楽しむことができます。
また、圧搾法には「玉締め圧搾法」というものがあります。「玉締め圧搾法」は、上に半円の鉄球、下の半円の窪んだ部分に蒸したごまをいれて、油圧で下の部分を上げて鉄球にかませ、圧をかけてごま油を搾り上げます。
20kgのごまから7kgほどの油しかとれないため生産に時間がかかってしまうのですが、ごま油を搾るときの圧力が低いので摩擦熱がほとんどなく栄養がたっぷりと残ります。
生産性が悪いとわかっていながらも、質の高いごま油を作りたいという信念のもと、あえて「玉締め圧搾法」を選んでいる高級ごま油メーカーがあります。
ギフトにも最適!高級品のごま油 おすすめ9選
普段使いだけでなくギフトにも最適な高級ごま油。せっかく渡すのであれば「自分が送りたい!」と思う高級ごま油を選びたいところ。ここではおすすめの高級ごま油とそれぞれの特徴についてご紹介します。
和田萬 金の雫ごま油
金ごまの主な生産地であるトルコ地中海沿岸の金ごまを選び、圧搾法で一番搾りのごま油を瓶詰めしています。
今でこそ一般に定着してきた金ごまですが、元々は「黄ごま」と呼ばれていて、和田萬が金ごまと名前を変えて販売を始めました。
「金の雫ごま油」は雑味がなくてピュアな味わいと豊かな香りが特徴です。金ごまならではの香り高い匂いがしつつも、上品な風味・風合いがある高級ごま油です。
和田萬は「食べものを作る人間と「こころ」をきちんとする」をモットーに、「ISO22000」という食品安全マネジメントシステムの国際基準に適合した規格をクリアしていて、日本以外にも、アメリカとEUでも販売できる製造認証を受けています。
原材料と品質管理、製品の仕上がりにこだわった「ほんまもん」の老舗です。こだわりの詰まった商品は一度買う価値ありです。
和田萬 有機金ごま油
こちらも「金の雫ごま油」と同じ和田萬の高級ごま油です。「金の雫ごま油」と異なる点は、エジプト産のオーガニック金ごまを使っているところで、よりごまにこだわった方向けの商品となっています。
強めの直火で長時間焙煎して圧搾した逸品です。力強い香ばしさからは想像できないほど繊細な味わいで後味もスッキリしています。
山田製油 ごま油
山田製油の「ごま油」は、ごまの原産地と言われているアフリカや南米などの厳選された白ごまを使い、玉締め圧搾法と一番搾りで製造している高級ごま油です。
製法は創業当時のままに、ごま職人が季節や天候によって一番おいしくなるタイミングを見極めて丁寧に仕上げています。
白ごまの香ばしさとやわらかくクセのない味わいは料理を選びません。在庫を持たずに作りたてを届けていることから出荷までに時間がかかるため、欲しい方は早めに注文しておきましょう。
山田製油 エキストラバージンごま油
こちらも山田製油の「エキストラバージンごま油」です。生ごまを使ったバージンごま油で、玉締め圧搾法を使って一番搾りのみを瓶詰めしています。
焙煎工程のある先ほどの商品と比べ、ごま本来のナッツのような甘みがあり、さらっとした口当たりがします。スッキリした透明感のある油なので、薬味に漬けて香味油にしたり、炒め物や揚げ物にも最適です。
しも農園 黒ごま油 国産圧搾絞り
しも農園の「黒ごま油 国産圧搾絞り」は希少な国産の黒ごまを使用した高級ごま油です。更に栽培期間中は農薬不使用、有機肥料で生産されたオーガニックの黒ごまです。
温暖な気候と水はけのよいごまの栽培条件に適した土壌ですべて手作業中心で栽培しており、良質な水と土、人の手がおいしいごまを作り出しています。
圧搾法で絞り出されたごま油は炒め物に使用すると、黒ごまの濃厚な香りが際立ち料理がさらにおいしくなります。
みな館 胡麻油一番搾り
みな館の「胡麻油一番搾り」は、国内の自社農園で作った白ごまと、南さつま市金峰町の金峰ごま生産組合で栽培されたごまをブレンドした国産高級ごま油です。農薬と化学肥料を使わず自社製有機肥料で栽培しています。
自社有機肥料は地元の牛や豚などの畜ふんや炭木くずなどを使っていることから、環境に配慮した農業計画をおこなっている会社に認定されるエコファーマーとなっています。
低温焙煎と圧搾法で製造し、甘い香りと深い風味を放っていてアイスにかけてもおいしいです。現在は無印良品でも取り扱われています。
BIO PLANETE オーガニック 一番搾り 焙煎ごま油
アフリカ産のオーガニックのごまをじっくり丁寧に焙煎したあと、40℃以下の低温圧搾法(コールドプレス)で絞り出して作られた高級ごま油です。
有機ごまを完熟前に収穫して熟成させて栄養成分を引き出しており、ごま油を絞り出したあとの搾り粕は廃棄せずに飼料として有効活用しています。
また、フェアトレードという、発展途上国の貧困生産者や労働者の生活改善と自立を支援する国際的な運動に参加していて、購入すると生産者への支援となります。驚くほど香り高く、料理の仕上げに大活躍します。
三宗貿易 有機バージンごま油
「有機バージンごま油」は輸入商品で、キレイな雨水が得られるメキシコの高地で有機栽培したごまを使用した、本邦初の高級バージンごま油です。
海外で60℃以下でコールドプレスしたのち、日本に輸入されてから瓶詰めしています。
雑味がなくごまの自然な香りを楽しめて、有機バージンごま油と醤油をかけるだけで簡単手作り和風ドレッシングに早変わりします。他にも有機バージンごま油で豚肉を炒めると肉の臭みが消えておいしいです。
また、卵かけご飯にかけたり、お菓子作りに使うとさりげないごまの香りがアクセントになります。
平出(ひらいで)の胡麻油
「出来るだけ自然に、そして香りが良くおいしい油を」という信念のもと、明治時代から変わらない方法で油を搾っています。
中国産のオーガニックごまを使用し、玉締め圧搾法で、最も贅沢な方法といわれる人毛マットを敷いて搾りだしています。
搾った後は手漉(す)き和紙を筒状にしてゆっくりと時間をかけて水分やごみの除去などをおこない最後に瓶詰めをします。昔ながらの機械を使用しているため、一度に大量生産ができません。
この時間と手間のかかる製法と紛れもないおいしさから、リピーターが続出しています。
ゴマの匂いはそのままに、さっぱりした味わいで揚げ物にしても胃もたれしにくいです。平出のごま油を嗅ぐと、高温圧搾したごま油は焦げ臭さを感じてしまいます。
しかし後継者がいないことや歴史ある機械の補修ができないことから、周りに惜しまれつつも2020年で廃業となってしまいました。
現在は数量限定で再販売されていますが、いつ終了になるかは分からないので、気になる方はすぐに購入されることをおすすめします。
おすすめ高級ごま油 一覧表
こちらは上記で紹介してきた高級ごま油を一覧表にしたものです。
商品名 | ごまの種類 | ごま産地 | 焙煎 | 製造方法 | 味・匂い |
---|---|---|---|---|---|
和田萬 金の雫ごま油 | 金ごま | トルコ | 高温焙煎 | 圧搾法 | 雑味が無くピュアな味わいと豊かな香り |
和田萬 有機金ごま油 | 有機金ごま | エジプト | 高温焙煎 | 圧搾法 | 力強い香ばしさと繊細な味で後味すっきり |
山田製油 ごま油 | 白ごま | アフリカ | 高温焙煎 | 玉締圧搾 | 白ごまの香ばしさと柔らかでくせのない味わい |
山田製油 エキストラバージンごま油 | 白ごま | アフリカ | 焙煎なし | 玉締圧搾 | ナッツのような甘さとさらっとした口当たり |
しも農園 黒ごま油 国産圧搾絞り | 有機黒ごま | 日本 | 高温焙煎 | 圧搾法 | 黒ごまの風味と際立つ濃厚さ |
みな館 胡麻油一番搾り | 有機白ごま | 日本 | 低温焙煎 | 圧搾法 | 低温焙煎ならではの甘い香りと深い風味 |
BIO PLANETE オーガニックごま油 | 有機白ごま | アフリカ | 高温焙煎 | 低温圧搾 | 驚くほどの香り高さで料理の仕上げに |
三宗貿易 有機バージンごま油 | 有機白ごま | メキシコ | 焙煎なし | 低温圧搾 | 雑味がなくごまの自然な香り |
平出(ひらいで)の胡麻油 | 有機白ごま | 中国 | 高温焙煎 | 玉締圧搾 | ごま本来の匂いがしてさっぱりした味わい |
どの高級ごま油も引けを取らないこだわりがありますね。
まとめ:高級ごま油で1ランク上の料理を楽しもう
高級ごま油はそれぞれこだわりぬいた特徴があり、それがさらなるおいしさにもつながっています。質の高いごま油を一度食べると普通のごま油との違いに驚くことでしょう。
いつもより1ランク上のごま油を楽しんでみたいという方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね。