自家製ごま油
えっ!ごま油って自家製で作れるの?作り方は?

料理の風味をアップしてくれるごま油は、常備しておきたい食用油です。調味料としても大活躍のごま油が、自家製で作れるんですよ。

 

今回は、家庭での自家製ごま油の作り方をご紹介します。フレッシュな自家製ごま油は風味やコクも高くて美味しいですよ。

 

自家製ごま油の作り方のコツ~「ごま」の種類にもこだわりを

白ごま

ごまには、抗酸化作用があるといわれるセサミンが含まれていることはよく知られていますが、他にも体に大切な栄養がたくさんあります。

 

ごまは約50%が脂質です。その多くは体をコントロールするのに必要な必須脂肪酸。また、たんぱく質も豊富なので、積極的に摂りたい食材です。

 

自家製ごま油は、栄養満点のごまから油を抽出して作るので、栄養たっぷりなんですよ。

 

白・黒・金!色によって風味が違うごま

ごまには、白・黒・金と3種類の色のごまがあり、それぞれ風味が異なります。自家製ごま油を作る際には、それぞれのごまの特徴を抑えて、好みのごまを使うようにしてくださいね。

 

白ごま

日本で最も多く使われていて、生産量も日本一です。家に常備しているという方も多いのではないでしょうか。

 

香りと風味のバランスがよく、脂質が高めな白ごま。一般的に市販されているごま油は、白ごまをメインに黒ごまをミックスしたものがポピュラー。

 

白和えや担々麺、ごまドレッシングなど、和洋折衷、料理の種類を問わず幅広く使えるのも特徴です。

 

黒ごま

目に良いとされるアントシアニンや食物繊維が豊富な黒ごま。カルシウムなども豊富ですが、皮が硬いのが難点。ごま和えなどで擦って食べる方が、栄養が吸収しやすいためおすすめです。

 

ごま和えやごまダレなど、調味料としてだけでなく、お弁当の時、ご飯に一振りすれば色合いがよくなります。

 

黒ごまを使った自家製ごま油は香りが強く、甘味やコクもありますが、一般的なスーパーなどではあまり取り扱いがありません。

 

金ごま

金ごまは一般的にはあまり目にすることはないかもしれません。脂質が高く、味にコクがあり、種皮には抗菌作用のあるフラボノイドが含まれています。

 

使い方は白ごま・黒ごまと変わりませんが、風味が高く高級感のある味わい。ですが、価格も白ごま・黒ごまに比べると高価です。

 

洗い・煎り・すり・練りの4つの形状

販売されているごまには、洗いごま・煎りごま・すりごま・練りごま4つの形状があります。

 

洗いごま

栽培したごまを洗い、乾燥させただけのもの。香ばしさも少なく、消化にも悪いため自分で加熱する必要があります。

 

煎りごま

洗いごまを加熱し、焙煎することで香りを引き立たせたもの。煎り方の加減で、香ばしさに違いが出ます。

 

すりごま

すりごまは、いりごまを擦ったもの。香りがよく、擦っているので栄養も吸収しやすいです。

 

練りごま

ごまをペースト状にしたものです。料理に使うだけでなく、和菓子作りにも使いやすいのが特徴です。

 

自家製ごま油を作る際には、煎りごまが使いやすくおすすめです。手間はかかりますが、香りにこだわりたいから最初の火入れの工程から自分でやりたい…!という方は洗いごまも選択肢に入ります。

 

家庭で簡単にできる!自家製ごま油の作り方

ごまとごま油

家庭でもできる簡単な自家製ごま油の作り方は、サラダ油を使います。難しい材料や道具は必要ないので、自家製ごま油を作ってみたい方は是非試してみてくださいね。

 

用意するもの
  • 煎りごま(好きなだけ)
  • サラダ油
  • 保存瓶

ステップ1.ごまを焙煎する

手軽に焙煎したい時は、フライパンを使います。直火加熱なら、より香ばしさが増しますよ。

 

フライパンを使ったごまの焙煎方法

1.フライパンにごまを入れます

2.弱火~中火に掛けます

3.フライパンを揺らしながら満遍なく加熱します

4.しっかり色づき、煙が立つまで加熱します

ポイント

  • 油は使用しません。必ず乾煎りしてください
  • 時々ごまが弾けるので気を付けてください

ステップ2.ごまにサラダ油を加える

瓶に焙煎したごまを入れ、サラダ油を加えれば出来上がり。すぐ使うこともできますが、このまま数日置くことで油にごまの風味が移り、味がなじみます。

 

ろ過する必要がない簡単な作り方で、家にあるものだけでできるのもポイント。調理の際にはごまもそのまま使用してくださいね。

 

もっと美味しく作るには?

家庭でも作りやすい簡単な自家製ごま油を、もっと美味しくする作り方もあります。まずは焙煎したごまをミルミキサーなどで粉砕しましょう。

 

粉砕したごまにサラダ油を入れ、味をなじませれば、より香りの引き立った自家製ごま油の出来上がりです。粉砕したごまの舌触りが気になる場合は、ろ過してください。ろ過することで、滑らかなごま油になりますよ。

 

圧搾機を使った本格的な自家製ごま油の作り方

ごまとごま油

本格的な自家製ごま油の作り方をご紹介します。圧搾機を使った作り方なら、一度にたくさん作ることも可能ですよ。

 

ここでは白ごまを使うことを前提にしていますが、黒ごまに替えたりお好みでブレンドしたりしても、作り方は変わりません。

 

用意するもの
  • 煎りごま(好きなだけ)
  • 圧搾機
  • コーヒーフィルター(ろ過用)

ステップ1.ごまを焙煎する

自家製ごま油の作り方では、ごまを焙煎する作業が重要です。煎りごまを使うのなら、焙煎は必要ないと思いがちですが、再度焙煎することでより香りが立って美味しくなります。

 

また、焙煎の度合いによって風味や色合いも変わってきます。お好みの加減を見つけてくださいね。

 

オーブンを使ったごまの焙煎方法

1.天板にオーブンシートを敷き、ごまを入れる

2170度~180度に熱したオーブンで5分~10分程度加熱する

ポイント

  • 加熱ムラを防ぐために、加熱中ときどきかき混ぜましょう
  • 加熱温度・時間はお好みで加減してください

 

ステップ2.ごまを圧搾する

圧搾機を使ってごまを圧搾し、油を抽出します。煎りたてのごまを圧搾機に入れ、ぎゅうぎゅうと絞っていきましょう。

 

手動の場合は、かなり力がいるかもしれません。搾り方にもよりますが、ごまの量の30%~48%程度の脂が抽出できます。

 

圧搾機から抽出した手のごま油は、かなり濁っているので驚く方もいるかもしれませんが、ろ過前なので心配ありません。

 

ごまやアーモンド、オリーブからも圧搾できる!おすすめの圧搾機です↓↓

 

ステップ3.圧搾した油をろ過する

容器にコーヒーフィルターをセットし、抽出したごま油を入れてろ過します。ろ過には時間がかかるので、一晩くらい置いておきましょう。

 

翌朝には、琥珀色のきれいな自家製ごま油の出来上がりです。さらに沈殿させ、もう一度ろ過することでより透明度の高い綺麗な自家製ごま油になりますよ。

 

自家製ごま油の搾りかすを使ったタレの作り方

ごまダレ

圧搾機を使った自家製ごま油を作ったら、必ずごまの搾りかすがでます。油分がなくサラサラしていますが、栄養は残っているのでそのまま捨てちゃうのはもったいないですね。

 

ごまの搾りかすを有効利用できるタレの作り方をご紹介します。

 

調理前に、ごまの搾りかすをミルミキサーなどで細かく粉砕し、再度焙煎しておきましょう。舌触りがよく、香ばしいタレになりますよ。

 

搾りかす+醤油

用意するもの
  • ごまの搾りかす…45g
  • だし汁…30ml
  • 醤油…15ml
  • 酢…15ml
  • 砂糖…10g

すべての材料を混ぜ合わせて完成です。ごまに油分が残っていないので、滑らかさが欲しいときは自家製ごま油を少々追加するとよいでしょう。

 

また、分量は目安なので、タレをゆるめに作りたい時はだし汁や醤油の量で調整するなど、お好みで加減してください。

 

酢を多めにして餃子のタレとしてや、野菜炒めの味付けにも使える万能タレです。

 

搾りかす+マヨネーズ

用意するもの
  • ごまの搾りかす…45g
  • マヨネーズ…45g
  • だし醤油…30g
  • 砂糖…10g

こちらも、すべての材料を混ぜ合わせるだけ。お好みで酢を少々入れると、さっぱりした仕上がりになります。分量はあくまでベースなので、お好みで調整してくださいね。

 

マヨネーズに合わせるなら、白ごまがおすすめ。冷しゃぶサラダのドレッシングにピッタリ。ラー油を少し入れると、大人向けのピリ辛味になります。

 

自家製ごま油の作り方を実践してみて

ごま油

自家製ごま油の、本格的な作り方から家庭でできる簡単な作り方までご紹介しました。難しかったでしょうか。

 

フレッシュな自家製ごま油は、香りだけでも食欲をそそり、口に含めば思わず「美味しい!」と声に出るほどなんですよ。

 

ごまが好きな方、食生活にごまを取り入れたい方は、自家製ごま油の作り方を参考に、ごまをたっぷり摂取してくださいね。

 

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