飲むポン酢や、ポン酢サワーなど、ポン酢を使ったドリンクはさっぱりとしておいしいですよね。
確かに「酢」は健康にいいのですが、ポン酢となると注意が必要!種類や飲み方を押さえないとかえって体に悪い、ということにもなりかねません。
今回は、ポン酢を飲むと得られる健康効果と正しい飲み方を解説します。
目次
ポン酢を飲むと体にいいってホント?
ポン酢はすっぱくて、なんだか体によさそうな味がしますよね。
ポン酢を飲むときは種類にも気を付けないと、逆に健康を損ねる原因にもなってしまいます。ここでは、飲むのに向いているポン酢の種類とポン酢を飲むメリットをご紹介していきます。
『ポン酢』には種類がある
飲むポン酢やポン酢サワーを飲んでいる方はご存じだと思いますが、「ポン酢の種類」を間違えてしまうと塩分の摂りすぎなどに繋がってしまいます。
この記事では、お酢とかんきつ系の果汁のみからできている純粋なポン酢についてご紹介をしていきますが、一般的にポン酢には広い意味で醤油や塩を加えたポン酢しょうゆが含まれることがあります。
醤油や塩が含まれたポン酢しょうゆは、調味料としては優秀ですが飲むのには適していませんので、その点注意するようにしてくださいね。
健康効果のポイントはかんきつ果汁とお酢
ポン酢の原材料は、かんきつ果汁と醸造酢(お酢)です。場合によっては、味を整えるための酸味料や保存料を加えています。
想像しただけですっぱくて唾液がでてしまいそうな、かんきつ果汁とお酢の組み合わせ。このすっぱい味のもとが、酢酸やクエン酸を中心とする有機酸です。酢酸とクエン酸には様々な健康に良い効果があるとされ、研究が進められているんです。
さらに、お酢にはタンパク質の合成やエネルギー代謝に関係するアミノ酸が、かんきつ果汁にはビタミンCがたっぷり含まれています。
ポン酢を飲むことで得られる4つのメリット
では実際に、ポン酢を飲むとどんな健康効果が得られるのでしょうか?ポン酢を飲むことで得られるメリットをご紹介していきます。
1.ダイエット効果
ポン酢を飲むことで、ポン酢に含まれる酢酸、クエン酸、アミノ酸によるダイエット効果が期待できます。酢酸は脂肪の過剰な蓄積を抑える効果があります。
クエン酸は、脂肪をエネルギーに変えるのに必要な栄養素。また、アミノ酸は運動時の脂肪の燃焼を促すといわれています。
2.生活病予防
酢酸が血糖値や血圧の上昇を抑えることは科学的に証明されています。また、最近ではコレステロール値の上昇を抑える効果も期待され、研究が進められているそうです。
さらにクエン酸は、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラルの吸収を助け骨粗鬆症や貧血の予防にもつながります。
ポン酢を飲むことで、様々な生活習慣病の予防に効果が期待できるんですね。
3.疲労回復効果
激しい運動をしたとき、体に疲労物質の乳酸が生成されます。このとき、糖質と合わせてクエン酸を摂取することで乳酸の分解が促進され、疲労回復に効果的。
疲れたときにすっぱいものを食べる、というのは理にかなっていたというわけですね。
4.美容効果
ポン酢に含まれる酢酸は、腸内環境を整える役割もあります。腸内環境が整うことによって、便秘の改善が期待できます。
さらに、かんきつ類に多く含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、肌を丈夫に保ちます。また、ビタミンCにはメラニン色素の合成を抑え、肌を明るく保つ効果も。
薄めて飲むが正解!ポン酢の正しい飲み方
ポン酢はそのまま飲むとすっぱすぎますよね。また、酢酸もクエン酸も強い酸なので胃などの消化器官に負担を与えてしまいます。
薄めて飲む方が、おいしく、体にもいいんです。ここでは、ポン酢を美味しく健康的に飲むためのポイントを解説します。
ポン酢のおすすめの飲み方
お酒を飲む方にとっては、焼酎を使ったポン酢サワーが定番の飲み方かもしれません。
しかし、健康効果を期待して習慣的に飲むなら、ノンアルコールで飲みましょう。おすすめのポン酢サイダーの作りかたをご紹介します。
【材料】(1人分)
ポン酢…大さじ2
炭酸水…180ml
氷…適量
氷を入れたグラスに、ポン酢と炭酸水を注ぐだけ。体を動かした後に飲みたいクエン酸たっぷりのドリンクの完成です。
すっぱいのが苦手という方は、糖分の入ったサイダーで割ると飲みやすくなりますよ。
飲むのにおすすめのタイミングは?
消化器官への負担を減らすために、空腹時にたくさん飲むのは避けましょう。朝起きてすぐや、空腹を紛らわせるのに飲むというのには向いていません。
逆に、ポン酢の健康効果を活かすタイミングもあります。ポン酢の疲労回復効果を期待するなら、スポーツの後糖分と一緒に。
また、酢酸はアルコールの吸収を穏やかにする作用もあるため、二日酔いの予防にも効果があると考えられています。焼酎をポン酢と炭酸で割ったポン酢サワーは、相性バッチリだったんですね。
しかし、二日酔いで胃が弱っているところにポン酢を飲むと、さらに胃に負担をかけることになるので、やめておきましょう。
飲みやすいおすすめのポン酢
最近ではポン酢醤油が主流になってきたこともあり、純粋な柑橘+酢の「ポン酢」はスーパーでもあまり見なくなった、という声も聞きます。
ここでは飲むことに焦点を当てた、続けやすく飲みやすい「ポン酢」を2つご紹介していきます。
ミツカン ぽん酢 1.8L(大容量サイズ)
大手お酢メーカーのミツカンが製造するポン酢です。
スーパーに売っているのはほとんどが小瓶タイプ。小瓶タイプは試しに飲んでみたいという方には向いていますが、ポン酢のドリンクにしてしまうと、数回分しか作れません。
ご家庭に1本あると飲む以外にも醤油を足してポン酢しょうゆに、お酢の代わりに使ってドレッシングやお酢のものにとお料理にとっても便利なんです。
普段の生活に、飲むポン酢を取り入れていきたいと思われたらこのサイズはおすすめです。
オーサワ 心の酢 ゆず香 360ml
こちらは、醸造酢に有機栽培の柚子の果汁のみを加えたポン酢です。お酢にもこだわっていて、有機コシヒカリと富士山のバナジウム水で仕込んだ「心の酢」を使用しています。
ゆずのさわやかな香りと、深い味わいが特徴。ゆず風味のドリンクを作ることができますよ。もちろん、調味料としても優秀なポン酢です。
ポン酢を飲む際に押さえておきたい注意点
ここまで、ポン酢を飲むメリットや飲み方のポイントを紹介してきました。しかし、本来は飲み物ではない調味料であるポン酢。そのため、ポン酢を飲むときには、いくつか注意点があります。
空腹時等に飲む場合は注意が必要
ポン酢に含まれる酢酸もクエン酸もとても強い酸です。ポン酢を使った料理を食べると唾液で酸が中和されますが、そのまま飲んだり空腹時に飲んでしまうと、ダイレクトに胃の粘膜を刺激してしまいます。
ポン酢を飲んだ後に胃が荒れてしまう、という方は、いつもより多めの水や炭酸水で割って飲むことをおすすめします。
口内炎の悪化など、お口のトラブルに注意
ポン酢の強い酸は、歯の表面のエナメル質を溶かしてしまいます。そうすると、虫歯や知覚過敏になりすやく、口腔内のトラブルの原因に。
また、口内炎や傷があるときも刺激になり悪化してしまいます。ポン酢を飲んだ後は、お口をゆすいだり、他のものを食べて中和させるとトラブルを防ぐことができますよ。
飲むのが向いていない人も
小学校入学前までの小さな子供は胃腸の粘膜が弱く、また乳歯は大人の歯に比べてやわらかく酸に溶けやすいんです。そのため、乳歯がすべて生え変わる年齢までは、ポン酢を飲むのはおすすめできません。
また、大人でも知覚過敏や口内炎などのお口のトラブルを抱えている方、胃腸がもともと弱い方も飲むのを控えておきましょう。
まとめ:ポン酢を飲むなら毎日のバランスのよい食事にプラスして
当たり前ですが、ポン酢だけで必要な栄養素を補えるわけではありません。日々のバランスのよい食事と一緒にポン酢を飲めば、たくさんの効果が期待できます。
ポン酢を飲むときはたっぷりの水や炭酸水で割って、飲むタイミングにも気を付けて楽しんでくださいね。