おそらく多くのご家庭に常備されているであろう調味料の一つ、にんにくチューブ。手軽で便利なので、料理の際には生のにんにくよりも出番が多いのではないでしょうか?
健康食材として知られるにんにくですから、にんにくチューブにも味や香りだけでなく、栄養素も期待したいところですよね。
そこでこの記事では、にんにくチューブの原材料から含まれている栄養、長く保存できるおすすめの方法やにんにくチューブを使った簡単レシピなどをご紹介します!
目次
にんにくチューブの原材料や栄養、臭いは?
にんにくチューブに使われている原材料
普段私たちが使っているにんにくチューブには、一体どんな材料が使われているのでしょうか。実は商品名に「生にんにく」と書かれていても、にんにくチューブは100%にんにくで出来ているわけではありません。
手軽に美味しくにんにくを楽しめて、生のにんにくと比べて日持ちもする便利なにんにくチューブですが、そうするために、『にんにく』の他にも以下のような調味料・添加物が含まれていることも少なくありません。
・塩分
・糖類
・保存料
・香料
添加物が気になる方もいらっしゃると思いますが、にんにくの風味や色を保った状態で長期保存ができるのはこの添加物の効果であるところが大きいのです。
ただ最近では、商品数は少ないものの無添加のにんにくチューブというのも売られているようです。少しお値段は高くなりますが、添加物が気になる方にはそういった商品を使うこともおすすめします。
また、塩分に関しては意外と含有量が高いので、塩分を控えた方が良い方は使用量に注意することが必要です。
栄養素は『にんにくチューブ』にも含まれている?
にんにくチューブにはにんにく以外の材料も色々と使われていることが分かりましたが、それではにんにくチューブにはにんにくの栄養なんてほとんど入っていないんじゃないか?と思われる方もいらっしゃるかも知れません。
まず、にんにくの栄養の主成分は「アリシン」という成分で、このアリシンにはにんにく特有の臭いや辛味を出し、強力な殺菌・抗菌作用があります。
・疲労回復
・血行促進
・免疫力アップ
・美肌
このアリシンですが、実はすりおろしてから10分以上たつと徐々に効果を失っていくという特徴があります。それを防ぐためには油でコーティングをすること。
そのため、にんにくチューブの場合は原材料に何らかの油が使われている商品であれば、生のにんにくとあまり変わらずアリシンの効果が期待できると思います。
しかし油が含まれていない場合は、にんにくとしての栄養価は低いと思いますので、栄養というよりもにんにくの味、風味を手軽に楽しむ目的で利用されることをおすすめします。
『生にんにく』と『にんにくチューブ』の臭いの違い
にんにくチューブの臭いは、生にんにくやすりおろしにんにくと比べても同じくらいかやや薄いように思います。
特に料理に使った際には、生ニンニクがより風味が強くなるのに対して、にんにくチューブの場合は強まることはありません。
それは開封したばかりのにんにくチューブよりも、開封からしばらく時間がたったにんにくチューブの方が顕著に現れ、臭いは少なくなる傾向にあります。
そのため、あまりにんにくの風味を強く出したくない場合の料理には、生にんにくよりもチューブタイプのにんにくを使用した方が良いかも知れません。
ちなみに、臭いの薄いにんにくチューブであれば、食べた後の口臭や体臭は気にしなくても良いかというと、残念ながらそうではありません。
にんにくに含まれる口臭や体臭の原因となる「アリシン」や「硫化アリル」といった成分は、にんにくチューブにも含まれていますので体に臭いは残ります。
にんにくチューブは手軽に使えることがメリットでもあるため、しばしば使用量が多くなりがちです。臭いが気になる場合は過剰摂取に気を付けて、調整しながら使用するようにしましょう。
にんにくチューブの賞味期限と栄養を保つおすすめの保存方法
にんにくチューブの賞味期限
にんにくチューブの大きなメリットの一つとして、生にんにくと比べて賞味期限が長いということがあります。
通常生のにんにくをすりおろした場合の賞味期限は、常温保存では約2週間、冷蔵庫保存で約1か月と言われています。
それに対しにんにくチューブの場合は、商品によっても違いはありますが、基本的に未開封であれば6か月~12か月保存が可能になります。
開封後に関しては生にんにくのすりおろしと同様、冷蔵庫で保存し1か月ほどで使い切っていただいた方が美味しくいただけます。
おすすめの保存方法は?冷凍?冷蔵?
あまり知られていませんが、つかいかけのにんにくチューブは冷凍保存することもできます。
風味はやや落ちますが冷凍保存をすることにより賞味期限は約6か月まで延びますので、これまでにんにくチューブを使い切れずにやむなく処分していた方などには是非試していただきたい方法です。
1.使用時に解凍しやすいように、1回分ずつを平らにしてラップに包む
2.冷凍用のフリーザーパックに入れて冷凍庫に保存
※何度も冷凍と解凍を繰り返すとにんにくが傷みますし風味も落ちますので、1回分ずつ包むのがポイントです。
また、解凍する際は使う分だけ冷蔵庫にうつして自然解凍させるか、急ぎの場合は電子レンジで解凍してください。ただし電子レンジでは解凍時間が量によって違うため、10秒ごとくらいに確認しながら温めてくださいね。
にんにくチューブを使った簡単!栄養満点レシピ
栄養もしっかりと摂れる、にんにくチューブを使った時短レシピを6つ紹介します。健康的なサラダレシピからメイン料理までバラエティーに富んだレシピがありますよ。
にんにく香る韓国風チョレギサラダ
にんにくチューブを使った栄養満点レシピ1つ目は、材料を混ぜるだけで作れる、韓国料理店で食べるような美味しいチョレギサラダです。野菜が苦手な方にもおすすめです。
■材料(2~3人分)
サニーレタス(レタスでも可):5枚
きゅうり:1本
韓国のり:適量
にんにくチューブ:2cmくらい
ごま油:大さじ1
醤油:小さじ1
砂糖:小さじ1
酢:大さじ1/2
鶏ガラスープの素:小さじ1
■作り方
1.サニーレタスを洗って水気を切り、食べやすい大きさにちぎる
2.きゅうりはスライスでも千切りでもお好みで
3.にんにくチューブ、ごま油、醤油、砂糖、酢、鶏ガラスープの素を混ぜ合わせる
4.3をサニーレタスときゅうりに混ぜ合わせる
5.仕上げに韓国のりをちぎってのせて完成!
※お好みでにんじんやわかめを入れたり、白すりごまを混ぜても美味しいですよ。
時短で作れる本格派ガーリックシュリンプ
にんにくチューブで作る栄養満点レシピ2つ目は、少ない材料でお家でとても簡単に作れるガーリックシュリンプです!にんにくチューブがほどよく香る、おすすめレシピです。
■材料(2人分)
むきえび:200g
にんにくチューブ:3cm
オリーブオイル:大さじ1と1/2
塩コショウ:少々
ドライパセリ:お好みで
■作り方
1.むきえびとすべての材料を軽く混ぜ合わせて冷蔵庫に入れ、30分ほど寝かせる
2.フライパンを熱してから1を入れ、えびに火が通るまで炒める
3.器に盛り付け、お好みでドライパセリを散らせば完成!
にんにくチューブで簡単中華!よだれ鶏
にんにくチューブの栄養満点レシピ3つ目は「よだれ鶏」です。鶏むね肉なのに柔らかくて、ヘルシーなよだれ鶏があっという間に完成します!
■材料(2人分)
鶏むね肉:300g(1枚)
酒:大さじ1
塩:小さじ1
<タレ>
にんにくチューブ:2cm
しょうがチューブ:2cm
ごま油:大さじ1
醤油:大さじ1
砂糖:小さじ1
酢:小さじ1
ラー油:小さじ1/2
白すりごま:小さじ2
万能ねぎ:小口切りを適量
■作り方
1.鶏むね肉に塩と酒を揉みこみ、30分ほど寝かせる
2.鍋に400ccほど水を入れ沸騰させる
3.沸騰したら寝かせていた鶏むね肉を入れて3分ほど茹で火を止め、鍋にふたをして30分ほど置いておく
4.その間にタレの材料ををすべて混ぜ合わせておく
5.鶏むね肉を鍋から取り出し、お好みの厚さに切る
6.鶏むね肉を器に盛り付け、上からタレをかけて完成!
※鶏むね肉は温かいうちに召し上がった方が柔らかいので、食べる直前に切ることをおすすめします。召し上がるまでに時間がある場合は、少しかたくなってしまいますが冷蔵庫で保存してください。
レンジで簡単!ローストビーフ
にんにくチューブの栄養満点レシピ4つ目は、我が家の定番、電子レンジで作れるローストビーフです!
■材料(2~3人分)
牛もも肉(かたまりのもの):400g
にんにくチューブ:3cmくらい
塩コショウ:適量
■作り方
1.牛肉に塩コショウ→にんにくチューブの順番ですり込み30分ほど寝かせる
2.牛肉の汁気を切り、きっちりとラップで包む。しっかり包むため2重にしてください。
3.耐熱皿にのせて電子レンジへ。600Wで2分加熱し、裏返して更に2分加熱。
4.電子レンジから取り出し、アルミホイルで更に包んで1時間ほど常温で寝かせる。
5.お好みの厚さにスライスして器に盛り付け完成!
※お好みでしょうゆやポン酢などをかけてお召し上がりください。
ピリ辛&ニンニクが効いた麻婆豆腐
にんにくチューブを使った栄養満点レシピ5つ目は、麻婆豆腐です。市販の麻婆豆腐の素を使わなくても、かなり簡単に作れます!
■材料(2~3人分)
絹ごし豆腐:1丁
豚ひき肉:150g
長ネギ:1/2本
にんにくチューブ:3cmくらい
しょうがチューブ:3cmくらい
豆板醤:小さじ2
醤油:大さじ1
砂糖:小さじ1
鶏ガラスープの素:小さじ1
お水:140cc
サラダ油:適量
水溶き片栗粉:適量
■作り方
1.豆腐を一口サイズに切り、長ネギはみじん切りにする
2.フライパンに油を入れて熱し、ひき肉を炒める
3.お肉に火が通ったら、豆板醤、醤油、砂糖を加えて炒める
4.鶏ガラスープの素とお水を入れ、沸騰したらにんにくチューブ、しょうがチューブ、豆腐、1のネギを加えてひと煮立ちさせる
5.水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成!
にんにく風味のブリのガーリックソテー
にんにくチューブを使った栄養満点レシピ5つ目は、ブリのガーリックソテーです!にんにくチューブでの味付けで、魚が苦手な方でも食べられるソテーです。
■材料(2人分)
ブリの切り身:2切
黒コショウ:適量
小麦粉:適量
バター:適量
<タレ>
にんにくチューブ:3~4cm
砂糖:大さじ1/2
しょうゆ:大さじ1
みりん:大さじ1
酒:大さじ1
■作り方
1.ブリに黒コショウをふり、小麦粉を薄くまぶす
2.フライパンにバターを入れて熱し、ブリを入れて両面をこんがり焼く
※焦げやすいので弱火~中火でじっくり焼いてください
3.その間にタレの材料をすべて混ぜ合わせておき、スプーンでブリにかけて全体に絡まれば完成!
まとめ:にんにくチューブには栄養もあり料理にも便利!
いかがでしたでしょうか?にんにくチューブは手軽ににんにくの味や風味を楽しむことができ、商品の原材料によってはにんにくの栄養価をしっかり期待できるものもあります。
しかし、意外とにんにく以外の原材料も多く使われているため、生のにんにくと同じ感覚で使わないように注意が必要です。使用量や保存期間に気を付けながら、にんにくチューブを料理に一味加えて美味しく楽しみましょう!