胡椒の効能や栄養成分を解説!種類によっても違う?驚くべき健康効果
胡椒って当たり前に使っているけど、どんな効能があるのだろう?色々な種類の胡椒があるけど栄養価に違いはあるのかな?

今回はそんな疑問にお答えします。和洋折衷、どの料理にも必要不可欠な胡椒ですが、栄養成分など詳しく調べる機会はあまり無いのではないでしょうか。

 

私も辛味がある調味料という認識しかありませんでしたが、体にいいと聞いて効能や栄養価・成分に興味を持ちました。健康にいいというメリットの他にも気を付けなければならない点もありますので、合わせて紹介します。

胡椒の8つの効能!ストレス軽減~美容効果まで多様な健康効果

胡椒の8つの効能!ストレス軽減~美容効果まで多様な健康効果

胡椒には”ピぺリン”という辛味成分があります。 特に黒胡椒に含まれてあり、全体量の6~13%を占めています。胡椒の主な効能としては以下の8つのものがあげられます。

効能その1:血行の促進

ピぺリンには毛細血管を拡張させる作用があり、血液の循環をスムーズにしてくれる効果が期待できます。血液循環の不良の原因は冷たい食べ物の摂りすぎはもちろん、ストレスや寝不足など様々な原因が考えられます。

 

胡椒を食べてすぐに身体がポカポカして汗が出てくることがありますよね。効果の速さを実感できます。血液の循環が良くなると、肩こりにも効果があり、温かい血液が末端にまで行き渡るので末端冷え症の人は特に効果が実感できるようです。

 

温かいスープに足して食べるとより温まるでしょう。

効能その2:消化機能の向上

適量摂取することで、食欲増進・消化吸収を助けてくれます。

これもピペリンの効果で、血行促進が胃や腸にまで作用し、十分な血液を送り込みます。胃腸の調子を整えてくれるので、食欲不振や消化不良・吐き気・下痢に効果があり、お腹に溜まったガスも排出してくれます。

 

胡椒の原産国であるインドではピッパリ(長胡椒)という胡椒を原材料にして蜂蜜と白湯を混ぜ合わせて飲めば、消化を助け、消化不良を改善すると考えられ愛飲されています。

効能その3:栄養素の吸収力アップ

栄養素を体の中で効率よく利用する為には、吸収した栄養素を体のすみずみまで運ばなければなりません。ピペリンは血中濃度を高めてくれます。消化器系への血液循環が良くなるので、体内への消化吸収や栄養素運搬も促進されます。

 

それに伴い、胡椒と一緒に摂取した栄養素の吸収率もアップします。いくらたくさんの栄養素を摂取しても、処理スピードが追いつかないと全て便に出てしまいます。

効能その4:貧血の予防

胡椒には鉄分も含まれているので、貧血気味の人や生理中の人は積極的に摂取しましょう。摂取量を見ると即戦力にはなりませんが、サポートとしては十分の力を発揮してくれます。

 

なぜなら、胡椒1g(小1/2)の量で鉄分は0.2mgも含まれています。想像しやすい食べ物と比較すると、アボカドには100mg(3/4ヶ)中0・7mgの鉄分が含まれています。胡椒にいかに多くの鉄分が含まれいるか分かると思います。

 

一度にたくさん食べれない分、毎日少しずつ料理に取り入れてみましょう。

効能その5:若返り・美容効果

抗酸化作用が含まれているので、美容にも効果があります。

 

抗酸化とは、名の通り”酸化に抗う(あらがう)”という意味で、体を錆びさせてしまうと言われている”活性酸素”の発生を抑えてくれ、そのダメージも修復してくれる効果が期待できるので、若返り・美容に効果があると言えます。

 

抗酸化物質は体内でも産生されますが、20代をピークにその量は徐々に下降していきます。なので、食品からの摂取も必要になります。

効能その6:ストレスの軽減効果

胡椒にはセロトニンを増幅させる効果があり、この成分は”幸せホルモン”と呼ばれるほどです。セロトニンが増えるとやる気が出て気分も落ち着いた状態になり、不足すると怒りっぽくなりイライラしたり、うつになってしまったりと精神の安定が保てなくなります。

 

更に、寝つきが悪い・夜眠れないなどの睡眠障害を引き起こします。セロトニンはストレスに対して非常に効果があると言われており、天然の精神安定剤と言っても過言ではありません。

効能その7:高血圧の予防

胡椒にはカリウムという、塩分の排出を促してくれる作用がある成分が多く含まれています。

 

なので、高血圧の方は積極的に取り入れることをお勧めします。高血圧を診断を受けている人は、あまり塩辛いものや味が濃い料理は食べないように指導されていると思いますが、胡椒を一振りするだけでいいアクセントになり満足感を感じることができます。

効能その8:痩身(ダイエット)効果

胡椒の皮の部分には脂肪の分解を促す働きがあります。更にピペリンの効果により、汗もかきやすく体温が上昇し代謝がアップしますし、唐辛子と同じようにアドレナリンの放出を促してくれます。

 

唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、刺激が強すぎるので過剰摂取が危惧されていますが、胡椒は比較的安全性が高いので、過剰に摂らなければ毎日食べても問題は無いと言われています。

 

高い基礎代謝はエネルギー消費が多くなるので、体内の脂肪が分解・燃焼されやすくなるのでダイエット効果が期待できます。

胡椒と同じく風味付けに使われる生姜やにんにくにもダイエット効果があるといわれています。こちらについては以下の記事で詳細を解説していますので、ぜひ本記事と併せてご覧ください!

胡椒のカロリーは?効能を効率よく得るための『コツ』も解説!

胡椒のカロリーは?効能を効率よく得るための『コツ』も解説!

胡椒はフードシナジー(食べ合わせ)によっては、より効率よく栄養を摂取できます。

胡椒の栄養成分と栄養価

胡椒のエネルギーは100gあたり371kcalです。しかし、一度に100gも食べることはありませんよね。使う量は家庭によってそれぞれですが、使うとすれば、だいたい0・5g(小1/4)1.7kcal程度でしょう。

 

胡椒にはビタミンB1・ビタミンB2・鉄分・マンガンなどの微量栄養素とカルシウム・カリウム・マグネシウムなどの多量栄養素が含有されていますが、これらの栄養素も胡椒を大量に食べる訳ではないのであまり期待はできません。

 

胡椒の成分で体にいいとされているのは”ピぺリン”と”チャビシン”の辛味成分です。これらの成分の4分の3は果皮に含まれています。

胡椒の効能を効率よく得る食べ方

胡椒は熱に弱く、加熱すると辛さと風味が飛んでしまいます。食材の臭み消しに使用する場合は、下準備の時に使用し、味の調節には最後の仕上げに使用してください。

牛肉料理には味・香りが強い黒胡椒を使用し、鶏や魚料理には味が優しく色が付かない白胡椒を使用するのが一般的になっています。

 

黒胡椒とターメリックを同時に摂取することでターメリックの吸収率が20倍にも跳ね上がり、肝機能の向上や抗酸化作用・コレステロールの吸収抑制など生活習慣病予防に繋がると言われています。ターメリックと言えば、よくカレーに使われています。

 

市販のカレー粉にも胡椒とターメリックは含まれていますが、仕上げに胡椒をミルで挽いて掛けると、より風味も楽しめる美味しいカレーに仕上がるでしょう。

胡椒の種類による効能の違いとは?摂取時の注意点も解説

胡椒の種類による効能の違いとは?摂取時の注意点も解説

胡椒はインドが原産です。12世紀では、食品の保存にとても有効だったことから、疑似通貨として使用され税金や給料も胡椒で支払われていたという事例もありました。現在、一般的に家庭で使われているのは黒胡椒が多いと思います。

 

しかし、胡椒には黒・白・赤・緑と種類があり、違いがあるのでしょうか?また、胡椒には副作用もありますので合わせて紹介します。

胡椒の種類と効能の違い

色の違いはありますが、同じ木から採れたもので製法に違いあるだけで、栄養価や効能に違いはありません。違いについて簡単に説明します。

・緑胡椒

未熟なまま収穫された実

・黒胡椒

緑胡椒を乾燥させたもの

・赤胡椒

完熟した頃に収穫された実

・白胡椒

赤胡椒を水に漬けて皮を剥いだもの

このように、収穫時期や収穫後の製法で色も変わります。風味や辛さに違いはありますが、成分はほとんど変わらないでしょう。日本でよくみかける”テーブル胡椒”は日本独自のものになり、黒胡椒と白胡椒がミックスされています。世界的にみても2つの胡椒を合わせるのは珍しく、日本料理に合うように作られています。

胡椒を食べる際の注意点

胡椒には健康にいい栄養素が含まれていますが、過剰に摂取しすぎると、以下のような症状が出る場合もありますので注意が必要です。適量としては、1日小さじ1~2杯程度(小さじ12gですので、小さじ2杯で4g程度)だといわれています。

 

・消化器官への影響

過剰摂取により胃痛・腹痛・胃の不快感・下痢・嘔吐など胃腸系に影響がでます。

・呼吸器系への影響

辛味が強いので、呼吸器系にも影響があります。過剰摂取により、声がかれてしまったり喉を傷めてしまいます。その状態でも食べ続けてしまうと、さらに重篤な喘息などの症状を引き起こしますので注意してください。

・味覚の異変

 胡椒は刺激が強く辛味も強いので、過剰摂取を続けていると味覚が壊れてしまい、味オンチになってしまいます。食材の良さを引き出す程度の使用量でいいので過剰摂取には十分注意してください。

まとめ:胡椒には体にいい効果がいっぱい!

今回は胡椒の効能について紹介しました。

血行促進、ストレス軽減、貧血や高血圧予防、ダイエットから精神面にも効果があるのは驚きだったのではないでしょうか。

その反面、過剰摂取により胃腸や味覚への影響も考えられますので食べすぎには注意してくださいね。

おすすめの記事