唯一無二の黒糖焼酎!かめ仕込みで造られる『龍宮』の魅力をご紹介

『龍宮』という銘柄の黒糖焼酎を知っていますか?

黒糖焼酎のなかでも珍しい、昔ながらの「かめ仕込み」にこだわって造られていて、黒糖焼酎ファンに根強い人気のある黒糖焼酎です。

この記事では、蔵元がこだわり抜いて造っている、黒糖焼酎『龍宮』の魅力をたっぷりとお伝えします。

かめ仕込みで造られる黒糖焼酎『龍宮』

かめ仕込みで造られる黒糖焼酎『龍宮』

黒糖焼酎『龍宮』は、奄美大島の蔵元「富田酒造場」の看板商品です。富田酒造場は昔ながらの製法にこだわった蔵元で、造られる黒糖焼酎も希少で質が高く、黒糖焼酎ファンの間で高い人気があります

まずは、『龍宮』を製造する富田酒造場についてご紹介します。

富田酒造場とは

黒糖焼酎『龍宮』を製造している富田酒造場の創業は、奄美群島がまだアメリカ占領下にあった1951年(昭和26年)。奄美大島・名瀬にある蘭舘(らんかん)山の麓で、「らんかん酒造」として焼酎の製造を始めました。

『龍宮』をはじめ、年間で400石ほど(1石=180L、一升瓶なら100本分)の黒糖焼酎を造っている、奄美大島で最も小さな蔵元です。

創業してから70年以上経った現在もずっと、創業当時と同じ540Lの大がめで仕込む、昔ながらの製造方法にこだわり続けています。

かめ仕込みの蔵元は希少

一般的な黒糖焼酎の製造は、以下のような工程で行われます。

1.製麹

洗米をして蒸した米に麹菌(種麹)を混ぜて、35~40℃前後で40~45時間熟成させて米麹を造る

2.一次仕込み

タンクやかめに、水、米麹、酵母を入れ、適温で1週間程度かけて酵母を増やし酒母(一次もろみ)を造る。

3.黒糖液を造る

主原料である黒糖はブロック状なので、粉砕して水や蒸気を加えて煮沸し、黒糖液を造る。

4.二次仕込み

タンクやかめに、酒母と黒糖液を入れ、適温で2週間前後かけて発酵・熟成を行い、二次もろみを造る

5.蒸留

アルコール以外の不純物を取り除き、アルコール純度を高める。蒸留の方法には伝統的な常圧蒸留と、ここ数十年で開発された減圧蒸留がある。

6.貯蔵・熟成

タンク・かめ・樽などで数ヶ月から数年間貯蔵して、黒糖焼酎を熟成させる

宮田酒造場では、一次仕込みと二次仕込みの両方をかめ仕込みで行っています。

一部の工程や特定の銘柄の黒糖焼酎をかめ仕込みで行っている蔵元は他にもあります。しかし、『龍宮』をはじめ、蔵で造る黒糖焼酎の一次仕込みと二次仕込みをすべてかめ壺で行っている蔵元は、宮田酒造場を含めたほんのわずかの蔵元だけです。

かめ仕込みのメリットとは?

黒糖焼酎を仕込むかめ壺は土に半分埋めて使うため、仕込み中の温度を一定に保ちやすいというメリットがあります。

また、陶器には小さな気孔がたくさんあり、そこから入る空気が発酵に良い影響を与えます。さらに、その小さな気孔には蔵付き酵母(※)が棲み付いていて、その蔵ならではの風味を作り出すのです。

かめ仕込みは製造量が少ない上、数多くの手間がかかります。蔵の命とも言えるかめを長く使うために入念な手入れや補修も必要です。

昔ながらのかめ仕込みは手間暇こそかかりますが、その分タンク仕込みでは生み出せない、まろやかでやわらかい味わいと豊かな芳香を持つ、上質の黒糖焼酎に仕上がるのです。

※蔵付き酵母:長年醸造を行っている酒蔵には、蔵の内部や道具などに酵母が付着していて、その蔵独自の風味を生み出すと言われています。

黒糖焼酎『龍宮』の味わいはどのような特徴がある?

黒糖焼酎『龍宮』味わいはどのような特徴がある?

伝統的なかめ仕込みで造られた『龍宮』は、どのような味わいの黒糖焼酎なのでしょうか?

『龍宮』の味の特徴

『龍宮』の特徴は、70年以上使い込まれて蔵持ち酵母が棲み付いたかめで造られることと、国産うるち米を使った黒麹を使用していることです。この2つの要素は、『龍宮』の味の特徴そのものと言えます。

富田酒造場が、”自然と身体に馴染み、飲み疲れしない”味わいを目指したという『龍宮』は、

・沖縄産の黒糖由来のナッツを炒ったような香ばしさのある甘い風味

・かめ仕込みならではのまろやかさ

・黒麹が作り出す喉越しのキレの良さ

を併せ持った深い味わいです。

『龍宮』を使った梅酒も人気

『龍宮』は、梅酒を仕込む焼酎としても人気があります。

一般的な焼酎だとアルコール度数が20~25度のものが多いので、梅酒を作るには保存性の点で注意が必要です。しかし、『龍宮』は30度とアルコール度数が高めなので梅酒作りにも適しています

『龍宮』で梅酒を作る際、『龍宮』そのものの味を生かすには甘さは控えめがおすすめです。『龍宮』1.8Lに対し、氷砂糖は200gくらいに抑えておきましょう。

https://twitter.com/shishokutantou/status/1398455127338414082

※一般的な黒糖焼酎を使った梅酒の作り方については、こちらの記事でも紹介しています。

『龍宮』の個性を生み出すこだわりの数々

『龍宮』の個性を生み出すこだわりの数々

富田酒造場の代表酒である『龍宮』には、蔵元のこだわりが詰まっています。『龍宮』の個性を生み出す富田酒造場のこだわりの数々をご紹介します。

原料へのこだわり

米麹には、鹿児島県産のうるち米と黒麹を使用しています。

黒麹は黒糖焼酎ならではの甘い香りに、重厚さとキレの良い味わいを与えます。また、黒麹はクエン酸を多く生成するので雑菌の繁殖が抑えられ、本来なら焼酎の仕込みに向かない初夏にも、他の季節と同じような発酵・熟成ができるそうです。

仕込みや割水(※)に使用する水は、奄美大島の秘境・金作原(きんさくばる)の原生林に水源を持つ、サッパリとした口当たりの軟水です。

そして、『龍宮』の主原料の黒糖は主に波照間産と多良間島産を使っています。富田酒造場によると、波照間や多良間島は年間雨量が少ないため、黒糖は塩のほろ苦さを含んでいて、”酒質はキリッと潮風を感じる味わい”になるそうです。

割水:でき上がった焼酎の原酒に水を足して、度数を調整すること

そこでしか造り出せない『龍宮』の個性

黒糖焼酎に使う大がめは、半分ほどを土の中に埋めて使います。そのため、その土地の土壌の温度や湿度、ミネラル分などが、かめ仕込みの黒糖焼酎に与える影響は大きく、土壌の個性がそのまま『龍宮』の個性を生み出すそうです。

また、仕込みや割水に使用する金作原の水は、実は水道の蛇口から出てくる水なのです。『龍宮』は、水割りの水やロックの氷によっても変わる繊細な味わいの黒糖焼酎なので、仕込み水や割水の質がいかに重要かということは想像できますね。

つまり、『龍宮』の個性は、蘭舘山の麓でしか造り出せないのです。

端々にうかがえるこだわりの数々

富田酒造場には40個ほどの大がめがあるそうですが、実際に使用しているのは32個だそうです。富田酒造場しい味にならないかめでの仕込みは行わない、という杜氏の強いこだわりが感じられますね。

また、『龍宮』の喉越しのキレを生み出す黒麹造りのために、自動製麹装置を導入したものの、米麹の出来に物足りなさを覚え、わざわざ人の手を加えて米麹を造っているそうです。

ここにも、良い黒糖焼酎を造るには手間を惜しまない、という職人のこだわりを感じます。

蒸留によっても味が変わる

32個の大がめで熟成された二次もろみは、かめ毎に微妙に味が変わります。32個の大がめの二次もろみをひとつの味に整えていくのは、蒸留の工程で行います。

昔ながらの常圧蒸留で行っているため、1度に蒸留できるのは大がめ2個分だけ。ですから、32個の大かめを16回に分けて蒸留していきます。

昔ながらの蒸留方法なので、1回1回味が変わることもあるそうです。職人が1回ごとに状態を見極めながら、32個のかめの二次もろみがひとつの味の『龍宮』になるように、味や香りの濃淡やキレ具合を調整していきます。

こうして、39~44度の『龍宮』の原酒ができ上がり、7〜8ヶ月ほど貯蔵・熟成された後に出荷されます。

黒糖焼酎『龍宮』のラインアップ

黒糖焼酎『龍宮』のラインアップ

黒糖焼酎『龍宮』にはいくつかの銘柄が存在します。度数や限定品はその時々で変わるため、『龍宮』の代表的なラインアップを紹介します。

龍宮 30度

富田酒造場の『龍宮』と言えば、一般的にはこの30度の『龍宮』を指します。富田酒造場の代表酒と言われる銘柄です。

容量は、1,800 ml 、900 ml 、300 mlの3種類。『龍宮』を飲んだことがない人は、まずはこの銘柄から飲むことをおすすめします。

ストレートやロック、水割りやお湯割りなどはもちろん、ソーダ割りや梅酒などどのような飲み方にも合う黒糖焼酎です。「商売大繁盛」、「幸運健康圓満」などと書かれたラベルは、何だかご利益がありそうな気がしてきますね。

※黒糖焼酎の飲み方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

蔵和水(くらわすい)

『龍宮』に仕込み水を加えて15度になるように調整した、なめらかな飲み心地の黒糖焼酎です。

『龍宮』の地元・奄美では、『龍宮』を水割りやお湯割りで楽しむのがスタンダードだそうで、地元で飲む『龍宮』の味を再現する目的で造られました。ストレートやロックの他、日本酒と同じように、冷蔵庫で冷やしたり熱燗にしたりするのがおすすめです。

容量は、1,800 ml、720 ml、300mlの3種類です。

https://twitter.com/beerboy__26/status/1094919510753079297

らんかん

『龍宮』の原酒を2年間貯蔵・熟成した商品です。アルコール度数は44度ですが、製造年によって多少異なります。

『龍宮』は、7~8ヶ月貯蔵・熟成してから出荷されますが、2年間熟成させることで濃厚な風味になり、黒蜜のようなコクのある香りを楽しめます。なめらかな口当たりながらもキレがあり、44度という高い度数を感じさせないことが特徴的な黒糖焼酎です。

容量は、1,800 ml、720 ml、300mlの3種類があります。

龍宮 琥珀

『龍宮』の原酒を樽で貯蔵・熟成した数量限定の商品。容量は720mlです。

樽で熟成させることで樽由来の木の香りが移っています。『らんかん』と同じような濃厚な黒蜜の風味に加え、飲んだ後にほんのりとやさしい樽特有の甘い香りを楽しめます。

ラム酒に近い風味でありながら、ラム酒にはない米麹の深い味わいも楽しめます。まさに、『琥珀』という名がしっくりくる黒糖焼酎です。

毎年数量1,000本ほどの限定商品なので12月くらいになったら、早めにHPやFacebook等をチェックしてみてくださいね。

富田酒造場の公式HPはこちら

黒糖焼酎『龍宮』の販売店はどこにある?

『龍宮』はかめ仕込みで製造しているため、造る量が限られます。そのため、蔵元が直に卸している店も限定されています。

公式HPに販売店情報が載っていますので、チェックしてみてください。また、HPで問い合わせると、最寄りの販売店を教えてくれるそうです。

オンライン販売では、富田酒造場の公式オンラインショップをはじめ、オンラインの酒販売店でも購入できます。

販売店情報はこちら

富田酒造場公式オンラインショップはこちら

まとめ:黒糖焼酎『龍宮』で伝統のかめ仕込みの味を味わおう!

日本全国で奄美群島でしか製造されていない黒糖焼酎のなかでも、かめ仕込みの黒糖焼酎は特に希少な存在と言えます。昔ながらの大がめを使った伝統製法で手間暇かけて造られる『龍宮』は、他の黒糖焼酎では味わえない、独特の風味を楽しめます

焼酎好きの人もそうでない人も、ぜひ一度『龍宮』を飲んでみてくださいね。

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