そんな疑問にお応えします。
今回は、ホワイトペッパーとはどんな胡椒なのか、またブラックペッパーとの違いや種類、使い方、おすすめレシピなどをご紹介していきます。
また、通販で買えるホワイトペッパーも併せてご紹介していきますので、是非チェックしてください。
目次
ホワイトペッパーとは?ブラックペッパーとの違い
ホワイトペッパーとは、日本では「白胡椒」と呼ばれている香辛料の一つです。「ブラックペッパー」(黒胡椒)とホワイトペッパーは、同じ胡椒の木から収穫されている同じ種です。
では、どんな所に違いがあるのか詳しく解説していきましょう。
収穫時期や加工方法が異なる
ホワイトペッパーとブラックペッパーは、収穫するタイミングや製造方法に違いがあります。ホワイトペッパーは、完全に熟した赤い胡椒の実を収穫し、収穫した実を水に浸した後、柔らかくなった外皮を剥いで天日乾燥させています。
一方のブラックペッパーは、まだ熟していない実を収穫し、収穫した実をそのまま天日乾燥しています。同じ胡椒という植物が原料なのに、外皮を剥ぐだけで、見た目や特徴の異なる2種類の胡椒ができあがります。
ホワイトペッパーは、製造工程に手間がかかり、収穫量が少ないため、ブラックペッパーと比べると価格が高い傾向にあります。
辛味や香りも違う
ホワイトペッパーとブラックペッパーは、独特の辛味や香りも異なります。辛味成分であるシャベリンとピペリンは、完熟する前の胡椒の実に多く含まれるため、ホワイトペッパーがマイルドで、ブラックペッパーが辛味が強くなっています。
香り成分は、外皮に多く含まれるため、ホワイトペッパーがおだやかで上品な風味、ブラックペッパーが野性的な強めの香りがします。収穫時期や製造方法が異なるだけで、同じ胡椒の実であるのにこんなにも違いが出てきます。
使い方も違う
辛味や香りが異なるホワイトペッパーとブラックペッパーは、使い方も違います。ホワイトペッパーは辛味や香りが弱いため、白身魚・鶏肉・卵などの淡白な料理に良く合います。
ブラックペッパーは、辛味も香りも強いため、濃い味の料理によく使われています。肉の臭い消しや風味づけに使われる事が多いですね。
また、胡椒特有の効能は、両方とも同じ性質となっています。詳しい胡椒の効能については、下記の記事を参照してみてくださいね。
代用はできる?
ホワイトペッパーとブラックペッパーは、合う料理が異なるため、代用するのは不向きです。
ブラックペッパーの使用量を少なめにすると、ホワイトペッパーに似た風味に味付けする事はできますが、白いソースやスープの色が変わってしまい、せっかく作った料理が台無しになります。
また、ホワイトペッパーは香りがとてもマイルドなので、ブラックペッパーのように肉の臭い消しとしては使うには弱々しく、臭みを抑えるのに向いていません。
ホワイトペッパーの種類とは
ホワイトペッパーは、加工によりホール(粒胡椒)・粗挽き・パウダー(粉末)の3種類の形状があります。粒の大きさによって、使い分けができるので詳しく説明していきましょう。
ホール(粒こしょう)
ホワイトペッパーのホールタイプは、その名の通り粒状のものです。ホールを使う場合は、香りをしっかり付けたい時におすすめです。
マリネに漬け込む時や野菜のピクルス、だし汁・煮物・汁物などの煮込み系など、油脂分や煮汁に辛味や香りが溶け出す料理と相性良く使えます。
また、ホールタイプを叩いて潰したり、ペパーミルで挽いて使う事も多いですね。挽きたては、香りが高いので、料理にインパクトを与える事ができます。ステーキなどの香りを生かした料理に使いたい場合は、料理の都度に挽いて使ってみましょう。
粗挽き
ホワイトペッパーの粗挽きタイプは、ホールを粗く砕いたものです。ペパーミルがなくても手軽に使える便利さがあります。
ただし、胡椒のインパクトはホールに比べると少なく、香りも若干飛びやすくなっています。ホワイトペッパー特有の風味を染み込ませたい時に便利です。透き通ったラーメンのスープなどに相性良く使えます。
パウダー(粉末)
粗挽きタイプよりもさらに粒子が細かいのが、ホワイトペッパーのパウダー(粉末)タイプです。適度な辛味と香りがあり、食感を邪魔することもないので、料理に幅広く利用できます。
例えば、下ごしらえや料理中、仕上がった料理に使うなど様々な使い方があり、3種類の中では一番活用しやすくなっています。ただし、ホールや粗挽きに比べると一番香りが飛びやすくなっています。
臭いについて
ホワイトペッパーは、人によっては「臭い」という意見があります。豚の臭いや腐敗臭、チーズ臭などの不快感を感じる臭いです。
これは、ホワイトペッパーの製造過程で減量を水に浸け、外皮を腐敗させて除去する際に発生する腐敗臭が原因の一つと言われています。
しっかりとした製造工程を経ていれば、臭いはしないそうなので、購入する際時は信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。
ホワイトペッパーの使い方とは
次は、ホワイトペッパーの使い方についてご紹介していきます。白い色味で、辛みや香りがマイルドなホワイトペッパーを使って、日々の料理にインパクトをプラスしてみましょう。
ホワイト系の料理に
ホワイトペッパーは、牛乳やクリームなどの乳製品を使用したホワイト系の料理との相性が抜群です。主にホワイトシチュー・グラタン・ポタージュなどに活用しやすく、ホワイトソースの色が崩れることなく、綺麗に仕上げる事ができます。
ただし、ホワイトペッパーの香りは熱を加えると飛びやすい傾向にあります。香りを残したい場合は、料理を仕上がる直前で加えるか、調理の最後に使用するようにしましょう。
白身魚・鶏肉の下ごしらえや卵料理に
白身魚でムニエル・ソテーを作る時や、鶏肉料理の下ごしらえにホワイトペッパーが活用できます。ハーブや小麦粉との相性がいいので、魚の臭み消しや香り付けとしてもプラスするのがおすすめです。
素材の風味を生かしながら、ほんのりとした辛味や香りを足す事で、料理にインパクトを与えてくれます。また、目玉焼きやオムレツなどの卵料理とも相性も良く、やわらかな香りや辛味を表現するのに適しています。
ただ、カルボナーラのようにこってりした卵を使った料理には、ホワイトペッパーよりブラックペッパーの野性的な香りの方がおすすめです。
ホワイトペッパーを活用したおすすめレシピとは
それでは、ホワイトペッパーを活用したおすすめのレシピをご紹介していきます。食材さえ揃えれば、簡単にできるレシピばかりなので、ぜひ挑戦してみましょう。
1.むき海老とスナップえんどうのいり卵炒め
卵と相性のいいホワイトペッパーのマイルドな辛味が効いた、むき海老とスナップえんどうのいり卵炒めです。
<材料2人分>
・むき海老:100g
・スナップえんどう:60g
・卵:2個
・酒:大さじ1
・片栗粉:小さじ1
・ウェイパー:大さじ1
・塩:適量
・砂糖:適量
・ホワイトペッパー:適量
・ぬるま湯:大さじ2
・サラダ油:大さじ1
<作り方>
1.むき海老は背ワタを取り、酒をふって片栗粉をまぶしていきます。
2.スナップえんどうは筋を取り、鍋に塩を適量加えて2分茹で、冷水に浸し、水分を拭き取ってから半分にカットします。
3.割った卵に塩・砂糖・ホワイトペッパーを加えてよく溶いていきます。
4.フライパンで大さじ1/2の油を熱し、炒り卵を作ったら一旦お皿に取り出しましょう。
5.残りの油をフライパンに入れ、むきえびを炒め、炒り卵とスナップえんどうも入れて一緒に炒めます。
6.フライパンの端から円を描くように、ぬるま湯で溶いたウェイパーを流し入れ、全体的に火が通ったら、お皿に盛り付けて完成です。
スナップえんどうは好みの固さに茹でましょう。ウェイパーはしっかりぬるま湯で溶かしてから、具材に流し入れます。
2.白身魚のハーブソルトソテー
ハーブとホワイトペッパーの下味が効いた美味しい白身魚のソテーです。
<材料2人分>
・白身魚:4枚
・いんげん:50g
・パプリカ:1/2個
・小麦粉:大さじ1
・バターorマーガリン:20g
・ハーブソルト:小さじ1
・ホワイトペッパー:適量
・塩:適量
・胡椒:適量
<作り方>
1.白身の皮と骨を取り、水分をキッチンペーパーで拭き取り、ハーブソルト・ホワイトペッパーを振り、茶こしに小麦粉を入れて、薄く均等に振りかけていきましょう。
2.パプリカを千切りにしていきます。
3.フライパンにバターを溶かし、白身魚を入れて片面ずつ焼いていきます。
4.両面焼けたら、端に移動してパプリカといんげんを焼き、塩・胡椒で味を整えていえ、お皿に盛り付けたら完成です。
白身魚はカレーを使うのがおすすめです。薄味なので、お好みで塩を足しましょう。
3.しっとり鶏ハム
しっとりとしていて、ほのかにホワイトペッパーの風味がある美味しい鶏ハムレシピです。
<材料6人分>
・鶏胸肉:3枚(800g)
・砂糖:4g
・塩:8g
・ローズマリー(乾):小さじ1/4
・ホワイトペッパー:適量
<作り方>
1.鶏肉に砂糖をすり込んでから、塩・ローズマリー・ホワイトペッパーをすり込んで、冷蔵庫で1時間以上寝かせます。
2.1枚ずつラップに鶏皮を表にして円柱状に丸く置いて、包み込みます。さらに上からもう1枚ラップしていきましょう。
3.鍋に鶏肉が全て浸るぐらい水を入れて火にかけます。沸騰してきたら鶏肉を入れて蓋をし、弱火で10分煮ていきます。
4.火を消した後、冷めるまでそのまま放置します。冷めた鶏肉を水から取り出し、切り分けてお皿に盛り付けたら完成です。
保温性の高い鍋や鍋カバーを使用するとしっとり仕上がりますよ。ぐらぐらと沸騰させてしまうと、硬くなります。
4.ホワイトビーフストロガノフ
ホワイトペッパーの風味がピリッと効いたホワイトビーフストロガノフです。
<材料2人分>
・玉ねぎ:1個
・マッシュルーム:1パック
・牛肉(薄切り):150g
・にんにく:1/2片
・強力粉:大さじ2
・バター:大さじ2
・コンソメキューブ:1個
・牛乳:400cc
・レモン汁:大さじ2
・ホワイトペッパー:2つまみ
・パセリ(あれば):2つまみ
・トリュフ(あれば):2つまみ
<作り方>
1.牛肉は1口サイズ、マッシュルームは薄切り、玉ねぎをくし切り、にんにくをみじん切りにしていきます。
2.鍋にバターを入れて溶かし、にんにく・玉ねぎ・マッシュルーム・牛肉の順に入れて、弱火で炒めていきましょう。
3.玉ねぎが透明になったら、強力粉を加えてなじませながら炒めます。
4.牛乳・コンソメを加えて混ぜ、沸騰直前に弱火にして5〜6分煮込んでいきましょう。
5.火を消したら、最後にホワイトペッパーとレモン汁を加えて味を整え、お皿に盛り付け、パセリやトリュフを散らしたら完成です。
食材はよく炒めて、強力粉をしっかりとなじませましょう。そうすることで、ダマにならず美味しく仕上がりますよ。
通販で買えるおすすめのホワイトペッパーとは?
1.GABAN ホワイトペッパーパウダー
粉末タイプのGABANのホワイトペッパーです。インド・インドネシア・マレーシア・ブラジルなど多数の国が原産となっています。
賞味期限は2年と長持ちで、缶に入っているので、料理する際にささっと振りかけやすいですね。魚料理の下ごしらえや料理中、仕上げなどに使えます。
ラーメンや炒飯とも相性がよく、まろやかな辛味がプラスされます。また、GABANではホールタイプも販売しているので、料理によって使い分けを楽しむ事もできますよ。
2.S&B ミル付きホワイトペッパー
ミル付きのS&Bのホワイトペッパーです。専用ミルが付いているので、いつでも挽きたての香りと辛味が楽しめるタイプです。
使用する前に上部のミルを外して、瓶の口元のアルミシールを取り除きます。白身魚のフライや、ホワイトソースなどに使うと、普段慣れている味にアクセントを加える事ができますよ。
3.ユウキ食品 MCホワイトペッパー
ユウキ食品で取り扱っている、アメリカ最大のスパイスメーカー「マコーミック」のホワイトペッパーです。マレーシア原産で、マイルドな香りとピリッとした辛味が特徴です。
パウダータイプなので、魚や肉の下ごしらえから、ホワイトソースなど様々な料理に使えます。瓶の蓋に、細かめと大きめの2種類の穴があり、料理に振りかける時に調整ができます。
まとめ:ホワイトペッパーを使っていつもの料理にアクセントを!
マイルドな香りと上品な風味のあるホワイトペッパーは、ブラックペッパーとはまた違う魅力を持った胡椒です。いつもの料理にアクセントが欲しい場合は、ぜひホワイトペッパーを使ってみましょう!