確かに、「特濃」と聞くと、濃厚でおいしそう!身体に良さそういうイメージがありませんか?
豆乳の場合はどうなのでしょうか?身体には良さそうな感じがしますが、成分の濃い豆乳は飲みにくいというイメージもありますよね。
そこで、「特濃」や「濃厚」という名前が付いた豆乳の味や成分、身体への効果などについて探ってみました。
目次
味は?成分は?「特濃」の豆乳の特徴に迫ってみよう!
「特濃」の豆乳とはどのような豆乳のことを指すのでしょうか?また、普通の豆乳といったい何が違うのでしょうか?「特濃」の豆乳の特徴について調べてみました。
「特濃」の豆乳は何が特濃なの?
「特濃」という名前の付いた豆乳には、キッコーマンの『特濃調製豆乳』があります。キッコーマンは、『特濃調製豆乳』の特徴について以下のように示しています。
通常の調製豆乳より大豆固形分が10%多く含まれています。(当社比)
https://www.kikkoman.co.jp/products/product/K581005/index.html
つまり、『特濃調製豆乳』の「特濃」の意味は、大豆固形分が多いということになりますね。
大豆固形分とは、豆乳から水分を取り除いた残りの成分のことです。農林水産省の規格で、調製豆乳は6%以上、無調整豆乳は8%以上の大豆固形分を含む必要があると決められています。
「特濃」や「濃厚」の豆乳の大豆固形分を比較
一方、大手豆乳メーカーの「マルサンアイ」には、「特濃」と名の付く豆乳商品はなく、代わりに『濃厚10%国産大豆の無調整豆乳』と『特製濃厚14.0無調整豆乳』という商品があります。
これらの商品の大豆固形分を比較してみました。
商品名 | 大豆固形分 |
---|---|
キッコーマン 調整豆乳 | 7% |
キッコーマン おいしい無調整豆乳 | 8%以上 |
キッコーマン 特濃調整豆乳 | 8%以上 |
マルサン 有機豆乳無調整 | 9% |
マルサン 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳 | 10% |
マルサン 特製濃厚14.0無調整豆乳(125ml) | 14% |
キッコーマンの『特濃調製豆乳』は、通常の調製豆乳より大豆固形分が10%多いということなので、17%以上の大豆固形分が含まれていると思われます。
一方、マルサンアイの2商品の大豆固形分は10%と14%で、一般的な無調整豆乳よりも大豆固形分が多く含まれていることがわかりますね。
「特濃」や「濃厚」と名前ではなくても大豆固形分が多い商品も!
商品名に「特濃」や「濃厚」と付いている豆乳は大豆固形分が多いことがわかりました。
しかし、さらに調べていくと、商品名に「特濃」や「濃厚」と付いていなくても、大豆固形分の多い商品がありました。それが以下の2商品です。
・マルサン 『国産大豆の調製豆乳l』 大豆固形分 9%
・スジャータ 『豆腐もできます有機豆乳』 大豆固形分 10%
マルサンの通常の『調製豆乳』は、キッコーマンの『調製豆乳』と同じく、大豆固形分が7%なので、マルサンの『国産大豆の調製豆乳』は、一般的な調製豆乳よりも大豆固形分が多いことがわかります。
また、スジャータの『豆腐もできます有機豆乳』は、マルサンの『マルサン 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳』と大豆固形分が同じ10%です。
カロリーは?糖質は?「特濃」の豆乳の栄養素や成分を比較
大豆固形分が通常よりも多い豆乳は、他の栄養素や豆乳の特徴的な成分の量も一般的な豆乳と比べて多く含まれているのでしょうか?
200ml1本あたりの栄養成分を比べてみました。(※但し、『マルサン 特製濃厚14.0無調整豆乳』だけは125mlです。)
商品名 | エネルギー (Kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 炭水化物 (g) | レシチン (mg) | イソフラボン (mg) |
---|---|---|---|---|---|---|
キッコーマン 調整豆乳 | 116 | 7.0 | 7.7 | 4.8 | 324 | 45 |
キッコーマン 特濃調整豆乳 | 108 | 8.0 | 6.0 | 5.5 | 316 | 40 |
マルサン 国産大豆の調整豆乳 | 139 | 9.2 | 6.2 | 11.6 |
商品名 | エネルギー (Kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 炭水化物 (g) | イソフラボン (mg) |
---|---|---|---|---|---|
マルサン 有機豆乳無調整 | 103 | 8.0 | 6.1 | 4.1 | 86 |
マルサン 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳 | 113 | 10.5 | 6.6 | 3.0 | 49 |
マルサン 特製濃厚14.0無調整豆乳 125ml | 97 | 8.5 | 5.3 | 3.8 | 49 |
スジャータ 豆腐もできます有機豆乳 | 110 | 10.0 | 5.8 | 4.4 | 60 |
上の表を見ると、たんぱく質は通常の豆乳に比べて多いですが、その他の栄養素や成分は高くないことがわかります。
また、大豆固形分の多い調製豆乳は、通常の調製豆乳よりもたんぱく質が多いことはもちろん、無調整豆乳よりも多めに含まれていることもわかりますよね。
「特濃」の豆乳は賞味期限や価格に違いはあるの?
「特濃」の豆乳は大豆固形分が多い分、一般的な豆乳と比べて賞味期限や値段に違いはあるのでしょうか?
商品名 | 賞味期限 | 希望小売価格 (税抜き) |
---|---|---|
キッコーマン 調整豆乳 200ml | 180日 | 95円 |
キッコーマン おいしい無調整豆乳 200ml | 180日 | 95円 |
キッコーマン 特濃調整豆乳 200ml | 180日 | 127円 |
マルサン 有機豆乳無調整 200ml | 150日 | 95円 |
マルサン 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳 200ml | 120日 | 108円 |
マルサン 特製濃厚14.0無調整豆乳 125ml | 150日 | 100円 |
マルサン 国産大豆の調整豆乳 200ml | 120日 | 108円 |
上の表を見ると、大豆固形分が多くても賞味期限には差はないと考えて良さそうです。製造過程で殺菌を施し、無菌状態で充填されるので、どちらも長期間の日持ちが可能です。
希望校売り価格を比べてみると、キッコーマン、マルサンとも「特濃」や「濃厚」の豆乳は一般的な調製豆乳や無調整豆乳に比べるとやや割高です。
大豆固形分が多いということは原料の大豆の量も多くなるため、必然的に価格も高くなると言えそうですね。
「特濃」の豆乳はコレステロールを下げる効果があるって本当?!
健康のために豆乳を飲んでいるという人も少なくないですよね。豆乳には身体に良い成分がたくさん含まれていて、様々な効果が期待されています。
なかでも、特に注目されているのはコレステロールを下げる効果です。「特濃」の豆乳にコレステロールを下げる効果があることは本当なのでしょうか?
コレステロールを下げる効果のある「トクホ」の豆乳は2商品!
キッコーマンの『濃厚調製豆乳』とマルサンの『国産大豆の調製豆乳』の2商品は、コレステロールを下げる効果が期待される商品として、消費者庁から「トクホ(特定保健用食品※)」の許可を受けています。
キッコーマンとマルサンアイが行った研究では、どちらも同じような効果が確認されています。
その内容は、コレステロールが高めに人にそれぞれの商品を12週間継続的に飲み続けてもらったところ、4週目から血中のLDL(悪玉)コレステロール値が下がり、12週間後に飲用を中止すると、再びLDLコレステロール値が上昇した、というものです。
※特定保健用食品:身体に良い影響を与える保健効能成分を含んでいて、摂取することで特定の効果が期待できるということを表示できる食品のこと。つまり、特定の効果があることを国が認めた商品とも言えます。
コレステロールを下げたのは大豆たんぱくの力!
豆乳を飲み続けることでコレステロール値が高めの人のコレステロールが下がった原因について、両社とも大豆たんぱくに血中のコレステロールを下げる効果があることを理由としてあげています。
大豆たんぱくにLDLコレステロールを下げる効果が期待できることは、これまで多くの研究によって明らかにされてきました。
また、豆乳には大豆たんぱくの他にも、コレステロールを下げる効果が期待できるとされる成分がたくさん含まれています。
キッコーマンの『濃厚調製豆乳』とマルサンの『国産大豆の調製豆乳』がトクホとして認められたことで、豆乳にもLDLコレステロールの減少が期待できるというこということが国に認められたということになりますよね。
実際にコレステロールを下げる効果はあるの?
キッコーマンとマルサンアイの研究では、コレステロールが高めの人が1日200mlのキッコーマンの『濃厚調製豆乳』もしくはマルサンの『国産大豆の調製豆乳』を飲み続けると、LDLコレステロール値が下がったということですが、実際に効果はあるのでしょうか?
SNSでは、実際に豆乳を飲み続けるとコレステロール値が下がった!という投稿がたくさん見られました。
トクホの豆乳でなく、味付きの豆乳を飲んで効果が出たという人もいるので、一般的な調製豆乳や無調整豆乳でもある程度の効果は期待できることがわかります。
その一方で、豆乳を飲んでもコレステロールが下がらないという人もいるようです。食品なので、その効果にはもちろん個人差はあります。しかし、可能性があるなら試してみる価値はありそうですね。
『特濃調整豆乳』と『国産大豆の調製豆乳』の味は?まずい?美味しい?
200mlの豆乳を毎日飲み続けるとコレステロールを下げる効果が期待できるということですが、おいしくないとなかなか飲み続けられませんよね。
無調整豆乳は大豆固形分が多めですが、青臭さや渋みが苦手な人も多いようです。では、キッコーマン『特濃調整豆乳』とマルサン『国産大豆の調製豆乳』の味はどうなのでしょうか?
キッコーマン 『特濃調整豆乳』の口コミ
キッコーマンの 『特濃調整豆乳』の口コミを、SNSや通販サイトで調べてみました。
SNSでは、「飲みやすい」、「おいしい」、「濃厚なのに飲みやすい」という投稿が目立ちました。では、通販サイトの口コミはどうでしょうか?以下のような口コミが見られました。
・普通の豆乳よりミルキーでかなり飲みやすい
・無調整豆乳と比べて、青臭さがなくてとても飲みやすい
・無調整豆乳よりも甘くて飲みやすい
・大豆があまり得意ではないけど、これなら問題なく飲める!
・色々試してみた結果、豆乳はキッコーマンの特濃がいちばん飲みやすい
大豆固形分が多いにもかかわらず、飲みやすくておいしいという意見が多数見られました。
無調整豆乳派の人の意見には「甘い」、「すっきり感がない」、「香料が強い」などという意見もありましたが、それ以外はマイナス評価はあまり見られず、評判は上々のようです。
マルサン 『国産大豆の調製豆乳』の口コミ
では、マルサン 『国産大豆の調製豆乳』の口コミはどうでしょうか。
こちらも、キッコーマンの 『特濃調整豆乳』と同じように、おいしい!飲みやすい!という投稿が多く見られました。通販サイトの口コミでも以下のようなコメントがありました。
・くせがなくて飲みやすい
・豆の青臭さが苦手な私にはぴったりの調整豆乳
・同じマルサンの有機無調整豆乳よりも美味しくて飲みやすい
・国産大豆を使っているのがいい!
キッコーマンの『特濃調整調乳』との大きな違いは、『特濃豆乳』がカナダとアメリカの大豆を使っているのに対し、マルサンの『国産大豆の調製豆乳』は国産大豆を使っていること。
国産の原料にこだわりたい人は、こちらを選ぶと良いかもしれませんね。
「濃厚」な無調整豆乳もおすすめ!
キッコーマンの『特濃調整調乳』の200ml中のたんぱく質は8.0gで、マルサン 『国産大豆の調製豆乳』は9.2g。それに対し、マルサン 『濃厚10%国産大豆の無調整豆乳』とスジャータの『豆腐もできます有機豆乳』のたんぱく質は10g以上です。
大豆たんぱくが多いので、トクホの調製豆乳同様にコレステロールを下げる効果が期待できますよね。
ただし、成分の濃い無調整豆乳は青臭さやえぐみが多く、飲みづらいことが難点でもあります。その場合は、他の飲み物で割ったり、スープなどの料理やお菓子作りに利用したりすることもひとつの方法ですよね。
大豆固形分が多い無調整豆乳は、手作り豆腐も作れるのでそちらもおすすめです。
まとめ:「特濃」の豆乳を毎日飲んで健康になろう!
豆乳には、大豆たんぱくをはじめ、大豆サポニンや大豆レシチンなどの成分がたくさん含まれていて、血中のLDLコレステロールを下げる効果が期待できます。
大豆固形分が多ければ多いほどコレステロールを下げる効果がより期待できますが、大豆固形分が多くなると大豆特有の青臭さやえぐみも増えてきてしまいます。
そこで、コレステロールを下げる効果はそのままに飲みやすく調製された豆乳が、キッコーマン『特濃調整豆乳』屋マルサン『国産大豆の調製豆乳』です。
トクホの割には値段も手頃なので、一度ぜひ試してみてはいかがでしょうか。