バターミルクフライドチキンが熱い!おすすめの店やレシピもご紹介

バターミルクフライドチキンを知っていますか?数年前に日本に上陸し、SNSなどを通してじわじわと人気が広がってきている話題のフードです。東京では専門店も登場しました。

バターミルクフライドチキンとはどういう食べ物なのでしょうか?おいしさの秘密からおすすめの店やレシピまで、バターミルクフライドチキンの魅力をたっぷりとご紹介します!

バターミルクフライドチキンってどういう食べ物?

バターミルクフライドチキンってどういう食べ物?

バターミルクフライドチキンと聞くと、甘くて濃厚なフライドチキンというイメージがありませんか?いったいどのようなフライドチキンなのでしょうか?

バターミルクフライドチキンとは?

バターミルクフライドチキンの発祥はアメリカ南部。スパイスや調味料を入れたバターミルクに鶏肉を漬け込み、小麦粉を付けて揚げたフライドチキンです。

ソウルフード(アメリカ南部、アフリカ系アメリカ人の伝統料理)の代表格ともいえるフライドチキンは、家庭によってさまざまなレシピやオリジナルな調理法があり、バターミルクフライドチキンもそのひとつです。

アメリカ南部料理はバターミルクビスケットやバターミルクパンケーキをはじめ、バターミルクを使うことが特徴で、フライドチキンにもバターミルクを使う家庭が多いそうです。

バターミルクって何?

日本では馴染みのないバターミルクですが、アメリカではどこのスーパーにも売っているくらいメジャーな食材です。

もともとは、バターを作る時にできる副産物、つまり、クリームからバターの成分を採った残りの液体のこと。日本とは違ってアメリカのバターは発酵バターなので、バターミルクには乳酸菌が含まれています

現在、アメリカで市販されているバターミルクは、「培養バターミルク」と呼ばれるもので発酵バターの副産物ではありません。

乳脂肪分が1~2%程度の低脂肪乳や無脂肪乳に乳酸菌を加えて作られています。つまり、乳脂肪分がほとんど入っていない発酵乳ということになりますね。

培養バターミルクは、発酵バターの副産物である天然のバターミルク同様に、クリーミーで強い酸味があることが特徴です。

バターミルクに鶏肉を漬け込むと、バターミルクに含まれている乳酸菌や酸の力によって、鶏肉が柔らかくしっとりとした食感になります。

NYで人気のバターミルクフライドチキンが2018年に初上陸!

日本でバターミルクフライドチキンの存在が知られるようになったのは2018年

ニューヨーク・ブルックリンの人気レストラン「BUTTERMILK CHANNEL(バターミルク チャネル)」が、原宿に日本1号店をオープンしたことがきっかけです。

「BUTTERMILK CHANNEL」は、南部料理を中心としたアメリカのコンフォートフード(食べると心が和むような懐かしい味の料理のこと)を提供するレストランで、NY本店の一番人気のメニューがバターミルクフライドチキンです。

そして、2021年に、ロイヤルホストなどを展開する「ロイヤルホールディングス」がバターミルクフライドチキン専門のファストフード店「Lucky Rocky Chicken(ラッキー ロッキー チキン)を武蔵小山にオープンしたことで、さらに注目を浴びるようになりました。

バターミルクフライドチキンはおいしいの?食べ方やカロリーは?

バターミルクフライドチキンはおいしいの?食べ方やカロリーは?

SNSなどでじわじわと話題になっているバターミルクフライドチキンですが、どのような味がするのでしょうか?バターミルクチキンを食べた人の感想や食べ方などについてご紹介します。

バターミルクフライドチキンってどんな味?

バターミルクフライドチキンは、たくさんのスパイスや調味料、香味野菜などをバターミルクに混ぜた調味液で少なくとも数時間以上マリネをした鶏肉を、油でじっくりと揚げたフライドチキンです。

スパイシーでクリスピーな衣とジューシーでしっとりとした柔らかい肉が特徴です。

実際に食べた人はどのような感想を持ったのでしょうか?SNSでは、次のような口コミが見られました。

・チキンが超しっとり柔らか

・チキンの柔らかさにビックリ―!!

・外はザクザクでパリパリ、中はしっとりジューシー!

・衣がパリッパリで鶏肉の旨味をしっかりと感じる!

・外はカリカリ中はしっとり柔らかで、思ったよりも重くなかった!

バターミルクフライドチキンを食べた人は、外側の衣がサクサクで中はしっとりと柔らかい!と感じた人が多いようですね。

バターミルクフライドチキンの食べ方は?

フライドチキンの本場アメリカの人たちは、バターミルクフライドチキンをいろいろな食べ方で楽しんでいます。

アメリカ南部での定番スタイルのひとつは、「ケンタッキー・フライド・チキン」でおなじみのバターミルクビスケットとコールスローとの組み合わせ。ディップソースを付けて食べる方法が一般的のようです。

そして、日本ではあまりなじみがないけれどもアメリカでは定番の食べ方が「チキン&ワッフル( chicken and waffles)」という料理です。

文字通り、フライドチキンとワッフルの組み合わせで、通常のワッフルと同じようにバターやメープルシロップが付いています。スパイシーなチキンとワッフルやシロップの甘さとの組み合わせが絶妙なんだとか。

その他にも、バターミルクフライドチキンをバンズに挟んだ「チキンサンド」や、サラダに乗せた「チキンサラダ」も人気があります。

カロリーがめちゃくちゃ高そうだけど?

バターミルクフライドチキンというネーミングからも、衣がたっぷりと付いたその見た目からも、カロリーがすごく高いように思えますが、実際のところはどうなのでしょうか?

バターミルク自体は、乳脂肪分が1~2%の発酵乳なので、カロリーはそれほど高くはありません。

栄養成分表によると、牛乳100gあたりのカロリーは61kcal、低脂肪乳のカロリーは42kcalなので、牛乳の2/3程度のカロリーと言えますね。

参考までに、市販のフライドチキンのカロリーは以下のとおりです。

1個あたりの平均重量(g)カロリー(kcal)
KFCオリジナルチキン87237
モスチキン90269
ローソン Lチキ270
ファミマ プレミアムチキン(骨付き)236.3
コストコ バターミルクフライドチキン55116

バターミルクフライドチキンはカロリーの低いバターミルクを使っているのでカロリーも特別高いわけではなく、一般的なフライドチキンのカロリーと同じくらいと考えてよいでしょう。

バターミルクフライドチキンが食べられるおすすめの店3選

バターミルクフライドチキンが食べられるおすすめの店3選

バターミルクフライドチキンを食べられる店は、東京を中心にじわじわと増えてきています。そのなかからおすすめの店を3つご紹介します。

BUTTER MILK CHANNEL(原宿・横浜)

アメリカ・ニューヨークのブルックリンにある超人気レストランの支店で、日本で最初にバターミルクチキンを紹介したレストランです。

原宿と横浜に店舗があり、特に日本1号店である原宿店は、NY本店の雰囲気が再現されています。

NY本店で一番人気メニューの『バターミルクフライドチキン&チェダーチーズワッフル』も、もちろん本店の味をそのまま再現しています。

国産の「大山どり」の骨付き肉をバターミルクに2日間漬け込んでいて、しっとりと柔らかい食感。「大山どり」の旨味が閉じ込められていて、チェダーチーズワッフルとの相性もピッタリです。

チキン・&ワッフルに特製バルサミコメープルシロップをかけると、ひと味違った味わいを楽しめます。平日のランチタイムは、お得なランチ価格で食べられるので特におすすめ。テイクアウトも可能です。

BUTTER MILK CHANNEL 原宿

住所:東京都渋谷区神宮前1-11-11

電話:03-5413-5300

営業時間:

Brunch Time 11:00~15:00 (L.O 15:00)

Cafe Time 15:00~17:00

Dinner Time 17:00~22:00 (L.O 21:00)

Lucky Rocky Chicken(武蔵小山・吉祥寺・新小岩・代々木八幡)

ロイヤルホールディングスが展開するバターミルクフライドチキン専門のファストフード店。2021年に、武蔵小山、吉祥寺、新小岩、代々木八幡の4店舗が相次いでオープンしました。

本場アメリカ南部の味を追及したというバターミルクフライドチキンは、国産むね肉を使用。

ヨーグルトとスパイスを混ぜたバターミルク液にむね肉を一晩漬け込み、12種類のオリジナルスパイスミックス&ハーブを混ぜ込んだ衣を付けてザックリとした食感に揚げています。

レッドオニオンとキャベツのビネグレットドレッシングサラダの酸味との相性も抜群で、サッパリとした味わいを楽しめます。

バターミルクフライドチキンバーガーの他、チキン単体や、パクチーとハラペーニョ入りのチキンサラダなどのメニューもそろっています。

Lucky Rocky Chicken 武蔵小山店

住所:東京都品川区荏原3-6-6 パルム商店街奥

電話:03-3785-3155

営業時間:

10:00~20:00(L.O. 19:45)

デリバリー注文受付時間 10:00~19:30

テイクアウト注文受付時間 10:00~19:30

Mother Moon Cafe(兵庫・大阪)

マザームーンカフェは神戸を中心に16店舗を展開するカフェです。地元の食材を生かした料理をおしゃれで居心地のいい空間で楽しめます。

バターミルクチキンはマザームーンカフェの一番人気メニュー。地元産の鶏肉をバターミルクでじっくりとマリネし、スパイスの効いた衣を付けて揚げています。

ディップソースはアメリカで一番人気のランチソース(※)で、サクサクでスパイシーなチキンとの相性がピッタリです。

バターミルクチキンは単品もありますが、たっぷりの野菜と玄米のジンジャーライスやフォカッチャ、スープがセットになったランチプレートがおすすめです。

※ランチソース(Ranch dressing):バターミルク、サワークリーム、ヨーグルトにエシャロットやハーブ・香辛料を混ぜたドレッシング。

アメリカで最も好まれるドレッシングで、フライドチキンやポテトのディップソースとしてもよく使われる。

Mother Moon Cafe 三宮本店

住所:兵庫県神戸市中央区三宮町2-6-9

電話:078-334-1999

営業時間:11:00~21:00 (L.O.20:00) 金・土・祝全日は22:00(L.O.21:00)まで

定休日:不定休

バターミルクフライドチキンを家で作ってみよう!

バターミルクフライドチキンを家で作ってみよう!

じわじわと人気が広がっているバターミルクフライドチキンですが、食べられる店はまだまだ限られています。近くに食べられる店がない!という場合は、家で手作りしてみるのもよいですね。

バターミルクはどこで入手できる?代用品は?

通販などで購入できる日本のバターミルクは、日本のバター(非発酵バター)を作る時にできる副産物なので、乳酸菌が含まれていません。

バターミルクフライドチキンは、酸と乳酸菌の効果で柔らかくジューシーに仕上げるので、日本のバターミルクは不向きです。

アメリカではバターミルクの代用として、酸性バターミルク(Acidified buttermilk)と呼ばれるものが使われています。身近な材料で簡単に作れるので便利ですね。

・牛乳 240cc+酢 大さじ1

・牛乳 240cc+レモン果汁 大さじ1

・牛乳 120cc+ヨーグルト 180cc

・牛乳 120cc+サワークリーム 180cc

上記のうち、いずれかの組み合わせで材料を混ぜ、5~10分ほど放置すると緩やかに固まります。

普通の牛乳でも問題ありませんが、バターミルクに近付けるには低脂肪乳を使うとよいですね。ヨーグルトやサワークリームには乳酸菌が入っているので、アメリカのバターミルクにより近くなります。

バターミルクフライドチキンのレシピ

酸性バターミルクを使ったバターミルクフライドチキンの作り方をご紹介します。漬け込む時間はかかりますが、作り方はとても簡単です。

材料と作り方
バターミルクフライドチキンのレシピ

【材料】(3~4人分)

鶏肉 1kgくらい

★マリネ液の材料★

酸性バターミルク 1カップ

塩 小さじ1

ガーリックパウダー 小さじ1/2 (おろしにんにく 少々)

パプリカパウダー 小さじ1

こしょう 小さじ1

※オレガノまたはコリアンダー 小さじ1/2

※オニオンパウダー 小さじ1

★衣の材料★

小麦粉 1カップ

塩 小さじ1/2

パプリカパウダー 小さじ1/2

ガーリックパウダー 小さじ1/4

こしょう 小さじ1/4

※コーングリッツ 1/4カップ

※オニオンパウダー 小さじ1

揚げ油

※印はなくても可

【鶏肉の準備】

1.むね肉やもも肉は4等分くらいのそぎ切りにする。骨付き肉や手羽元は骨に沿って包丁で切れ目を入れる。

2.マリネ液が浸み込みやすいように、フォークや包丁の先で穴をたくさん開けておく

【作り方】

1.マリネ液の材料をボウルに入れてよく混ぜる。

2.フリーザーバックなどのチャック付きの袋にマリネ液と鶏肉を入れて、よく揉みこむ

3.冷蔵庫で数時間(できれば一晩)寝かせ、揚げる30分ほど前に冷蔵庫から出して常温に戻しておく

4.衣の材料を合わせてよく混ぜ、3の鶏肉を1つずつていねいにまぶす。

5.170℃に熱した油に4を入れ、時々返しながら火が通るまでこんがりと揚げる。

バターミルクフライドチキンを作る際のポイント

バターミルクフライドチキンを上手に作るポイントをいくつかご紹介します。

鶏肉の種類

鶏肉は、むね肉、もも肉、骨付き肉、手羽元、ささみなど何を使ってもOKです。

柔らかくあっさりとしたフライドチキンが食べたい場合はむね肉やささみを、ガッツリとしたフライドチキンを食べたい時はもも肉、手羽元などを使うとよいでしょう。

マリネ液への漬け込み

マリネ液に使うスパイスはお好みで加減してください。こしょうはホワイトペッパーとブラックペッパーのどちらでもかまいません。

漬け込み時間は短くても3~4時間程度、できれば半日~2日程度寝かせておくと、味がしっかりと浸み込みしっとり柔らかく仕上がります。

衣に使う粉とスパイス

コーングリッツとは、トウモロコシを乾燥させて砕いた粉です。衣に入れるとザクザクとした食感になります。ない場合はコーンフレークを細かく砕いて混ぜてもよいでしょう。

小麦粉は薄力粉でもよいですが、中力粉や薄力粉と強力粉を1:1で混ぜると本場の食感に近くなります。入れるスパイスはお好みで加減してください。あっさりと食べたい場合は小麦粉と塩だけでもよいでしょう。

揚げる際のポイント

170℃くらいのやや低めの油でじっくりと揚げることがポイントです。揚げ時間は、大きめのもも肉・むね肉・手羽元で7~10分程度、ささみや小さめに切ったむね肉の場合は3~5分程度を目安にするとよいでしょう。

バットにあげた際に、赤い肉汁が染み出てくるようならもう少し揚げる時間を増やしてください。また、サラダ油にラード(サラダ油の1/4~1/2程度の量)を混ぜると、本場の味に近づきます。

まとめ:バターミルクフライドチキンはクリスピーでしっとり柔らか!

ここ数年でじわじわと人気が広がっているバターミルクフライドチキン。

名前だけ聞くとこってりと濃厚なフライドチキンを思い浮かべるかもしれませんが、その特徴は外はザクザクのクリスピーな食感で、中は驚くほどしっとりと柔らかです。

本場の味を楽しめるレストランが近くにない!という場合は、手に入りやすい材料を使って家庭でも簡単に作れるので、是非試してみてくださいね。

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