生わさびは長期保存できる?賞味期限や冷蔵庫での保存方法を解説

普段は口にすることの少ない、ちょっとお高い生わさび。思わず衝動買いしてしまったり、ギフトでいただいたりして使った残りの生わさびの保存方法に悩みますね。

そのまま冷蔵庫に入れて保存してもいいのかな。うちでは生わさびはお刺身やお寿司にしか使わないから、なかなか出番がない。長く保存できる方法はないの…?

最近生わさびはそのすごい健康効果が注目されています。高価なものだし、せっかくなら残さず食べきりたいですね。この記事では生わさびの賞味期限や、保存方法についての疑問に答えます。

余った生わさび、どうやって保存する?

余った生わさび、どうやって保存する?

生わさびは160g100gと言われています。薬味にして使うのは1人前3g5g程度ですので、1本の生わさびを一度で使い切るのはなかなか難しいですね。

 

生わさびには抗菌作用があると言いますが、腐ったり、賞味期限があったりするのでしょうか。まずは生わさびを保存する際の疑問について見ていきましょう。

生わさびに賞味期限はあるの?

お土産などでいただいたり、自分で買ったりした生わさびに賞味期限の表示はありません。生わさびには賞味期限が無いのでしょうか。

 

正確には生わさびは「賞味期限を表示する義務が無い」食品です。賞味期限は「加工品」に表示が義務付けられているもので、野菜や果物、パックされていない魚や肉にはその義務が無いのです。

 

とはいえ、野菜や果物だってそのまま置いておけば腐ったりカビたりします。生わさびも同じで、表示されていないだけで賞味期限はあると考えていいでしょう。

辛味が落ちた生わさびはどうする?

生わさびは保存していくうちに、どうしても辛味が落ちていきます。生わさびに限らず生ものはだんだん味や風味が落ちていくものなので、仕方ないのでしょうか。

 

お寿司屋さんなどでは、辛味が落ちた生わさびを砂糖を使って蘇らせています。砂糖が生わさびのアクを取るとか水分を砂糖が吸うとか、理由にはいくつか説があります。

 

方法はすりおろした後の生わさびに砂糖を少量加え混ぜるか、生わさびをすりおろす時におろし金や生わさび本体に砂糖を少し振りかけるようにします。砂糖を加えると甘くなるような気がしますが、実際は甘みはあまり感じず辛味を強く感じるようになるそうですよ。

抗菌効果のある生わさびは腐るのか

生わさびには抗菌効果があるのは、よく耳にすることです。では生わさびは自らの抗菌効果で腐らないのでしょうか

 

残念ながら生わさびはそのままで置いておくと、普通の野菜や果物と同じように腐ってしまいます。

わさびの抗菌効果は辛味成分「アリルイソチオシアネート」の働きのおかげです。この物質はすりおろすことで化学反応によって始めて生まれ、揮発性で壊れやすい性質を持っています。

 

すりおろした後の生わさびも揮発性の辛味成分がどんどん失われていくため、きちんと保存しなければあまり日持ちはしません。

生わさびを常温に置いておくと?

使った後の残った生わさびを、そのまま常温に置いておくとどうなるのでしょうか。

生わさびを常温に置いておくと?

【腐敗の初期の状態】

・表面が乾燥してくる

・薄い黄色っぽい色に変わる

 

【腐敗が進んだ状態】

・表面がドロドロと溶けてくる

・カビが発生する

・色が茶色~黒に変色してくる

・酸っぱいにおいがする

初期の状態なら、味や風味は落ちますが食べられる可能性があります。腐敗が進んだものは危険ですので、口に入れないようにしましょう。

生わさびを長く保存する方法

生わさびを長く保存する方法

生わさびは高価で流通量も少ないため、日常の料理で生わさびを使っている家庭は少ないでしょう。いただきものやお土産でもらった生わさびを、どう保存していいかわからない人がほとんどかもしれません。

 

生わさびはおいしいだけでなく栄養も豊富で、様々な健康効果が期待できます。せっかくならわさびを余さず全部使い切りたいですね。

 

ここからはわさびの鮮度をできるだけ落とさずに長く保存する方法を見ていきましょう。

そのまま冷蔵庫で保存する

生わさびをすりおろさずにそのままの形で冷蔵庫で保存する方法は、2つあります。

 

1つはキッチンペーパーや新聞紙を濡らして生わさびを包み、ラップで密閉して冷蔵庫の野菜室で保管する方法です。保存できるのは1~2週間程度ですので、早めに生わさびを食べきれる場合に使える方法です。

 

もう1つはコップや深めの器に水を張って生わさびを入れ、冷蔵庫の野菜室で保管する方法です。しっかりと根の部分が水に浸かるようにして、立てて入れましょう。毎日こまめに水を替えてあげれば1ヶ月は保存できます。

 

水に入れる方法は手間がかかり場所を取るなどちょっと不便なものの、長期保存できる利点があります。水耕栽培で作られる沢わさびは水の中で育つため、水の中に入れて保存する方法は理にかなっていると言えるでしょう。

冷凍させてそのまま保存する

生わさびをすりおろさずに冷凍保存するには、乾燥しないようにラップできちんと密閉して冷凍庫に入れましょう。使うときには解凍はせずに、凍ったまま使う分だけすりおろします。

 

使い終わったらまたすぐにラップで密閉して冷凍庫に戻してあげると、何度でも使えて半年~1年くらいは保存できます。毎回使うたびにすりおろす手間はかかりますが、すりたてのわさびを長く楽しめる保存方法です。

すりおろして冷凍保存する

生わさびをそのまま冷凍すると毎回すりおろす手間がかかって面倒な人は、全部すりおろしてから冷凍しましょう。風味や香りは少し落ちますが、なんといっても後で手間がかからないのが利点です。

 

生わさびを全部すりおろします。次にラップの上に薄く広げて伸ばし、そのままラップで包んで冷凍保存します。箸などを使って使う分ずつの大きさに筋を入れておくと、後で割る時に便利でおすすめですよ。

 

薄く伸ばす方法のほかに、箸くらいの細さの細長い筒状にする方法もあります。これもラップで包んで、使う分ずつ筋を入れておけば後で折って使いやすいですね。

冷凍庫に入れて約1年保存できるそうですが、風味がだんだん落ちるので早めに使いましょう。

 

1度解凍した生わさびの再冷凍は風味や辛味が損なわれるため、あまりおすすめできません。使う分だけ解凍して使い切ってくださいね。

まとめ~生わさびはひと手間かければ長く保存できる

ツーンと鼻に通る風味と辛みのある生わさびは、日本人の食卓に欠かせない香辛料ですね。生わさびは意外と高価で、普段の生活ではなかなかお目にかかれません

 

すりおろす前の生わさびには抗菌作用のある成分は存在しないため、常温に置いておくと思ったよりも早く傷んでしまいます。わさびには殺菌のイメージがあるのに意外ですね。

 

正しい方法で冷蔵や冷凍保存すれば長持ちさせることができるので、少し面倒ですが一手間かけて長くおいしさを楽しんでくださいね。

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