バターは食べ過ぎるとどうなる?適量と糖質制限する際の注意点も解説
バターを食べ過ぎたら体に悪いのかな…?
適量ってどのくらいなんだろう?

そんな疑問にお答えします。

バターはパンに塗って食べると味のアクセントに、調理用の油として使うとコクが出たりと、味を楽しむためには欠かせない食べ物です。バターのあまりのおいしさについつい食べ過ぎてしまうことも。

もし食べ過ぎた場合、身体にどのような影響があるのでしょうか?ここではバターを食べ過ぎた場合に起こる身体の症状と、適切な食事量についてご紹介します。

バターを食べ過ぎるとどんな症状が起こるの?

バターを食べ過ぎるとどんな症状が起こるの?

バターはパンやお菓子に入っていることが多いので、知らない間にたくさん摂取しているかもしれません。ここではバターを食べ過ぎると、身体にどのような症状が起こるのかをご紹介します。

髪の毛に影響がでることも

バターは食べ過ぎると、髪の毛が薄くなりやすいと言われています。

実際に近畿大学薬学部の研究で、「バターをたくさん食べさせるマウス」と「普通の食事を与えるマウス」の毛の生え方を比較したところ、「バターをたくさん食べさせるマウス」の方が毛の生えるスピードが遅かったそうです。

毛の生えるスピードが遅くなる原因として、マウスの毛は毛穴にある「毛包幹細胞」と呼ばれる細胞によって再生されますが、脂質が多いバターを食べることで「毛包幹細胞」のなかに中性脂肪が溜まり、発毛サイクルに悪影響を及ぼしているためだそう。

マウスも人間も発毛メカニズムはほぼ同じなので、人間にも当てはまるといえるでしょう。

心筋梗塞などの病気の要因になりえる

バターの食べ過ぎは心筋梗塞など病気の要因になるとも言われています。

バター以外にもチーズや赤身の肉、ベーコンなどの動物性の脂には「飽和脂肪酸」が多く含まれていて、これらは悪玉のLDLコレステロールを増やす作用があります。

LDLコレステロールは本来ホルモン産生や細胞膜の形成などの役割がありますが、多くなってしまうと血管壁に沈着、蓄積し、血管の内壁を傷つけて動脈硬化の原因となります。

動脈硬化はやがて高血圧、脳卒中、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こす要因となるので注意が必要です。

腹痛・下痢・吐き気を感じやすくなる

バターは食べ過ぎてしまうと消化不良を起こす可能性があります

というのも、実はバターは消化しにくい食べ物No.1と言われていて、牛肉やアイスは100gを3時間で消化できるのに対し、バターは50gの消化に12時間もかかります。

消化に時間がかかると胃腸の働きが低下して消化不良を起こし、腹痛や下痢、吐き気をもよおしやすくなってしまうのです。

バターの食べ過ぎによる消化不良を起こしたら、まずはゆっくりして胃と身体を休ませて、体調が戻るまでの食事は消化のよいものを食べるようにしてください。

下痢をしている場合は脱水症状にならないよう、水分を摂ることを心がけてくださいね。

ニキビができやすくなる

バターを食べ過ぎるとニキビができやすくなるとも言われています。

その理由として、バターを含む乳製品には「アンドロゲン」という男性ホルモンが多く含まれており、「アンドロゲン」が血液のなかで増えてしまうと、油分が必要以上に分泌されて角栓やニキビとして肌に悪影響を及ぼしてしまうのです。

いわゆる「思春期ニキビ」と同じ状態です。

さらに「アンドロゲン」が多くなり体内の女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが悪化してしまうと、女性は排卵障害や生理不順などの要因にもなりますので注意が必要です。

おいしくて食べ過ぎちゃう!バターの1日の摂取量はどれくらい?

おいしくて食べ過ぎちゃう!バターの1日の摂取量はどれくらい?

一度口に入れると止まらなくなってしまうほどおいしいバター。パンにつけるとついつい多く塗って食べ過ぎてしまう…なんてことありますよね。一体バターの適量はどれくらいなのでしょうか?

ここではバターの1日の適切な摂取量をご紹介します。

大人は大さじ1程度

バターは10gあたり74.5kcalで、脂質であるコレステロールは21mg含まれています。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準ではコレステロールは1日200mg未満が望ましいとされているので、少量ならばそこまで気にすることはないでしょう

ただ、カロリーには注意が必要で、大さじ2杯でご飯1杯食べるのと同じカロリー量になってしまいます。

このことから、1日のバターの摂取量は大さじ1(約12g)程度にすれば食べ過ぎにはならず、身体への影響を受けることはほとんどないでしょう。

バター大さじ1は少なく感じますが、パン2枚分を塗れる量ですので比較的満足しやすい量ですね。

こどもは成長に合わせた摂取量にする

こどものバターの摂取量は成長度合いで変わってきます。こどもがバターを食べられるようになるのは生後7ヵ月からです。

ただし乳製品は食物アレルギーが起こりやすいため、初めてあげるときは小さじ1以下からにしましょう

また、バターは塩分不使用の無塩バターを選ぶようにしてください。月齢ごとに食べられるバターの目安は以下の量です。

月齢1回あたりの目安量
7〜8ヵ月(中期離乳食)約1〜2g
9〜11ヵ月(後期離乳食)約2〜3g
1歳以降(完了期含む)約3〜4g

最初のうちは風味づけ程度にして徐々に増やしていき、食べ過ぎに気をつけながら料理やおやつのなかに取り入れてきましょう。

糖質制限中に食べても大丈夫?

脂質やカロリーが高いバターですが、実は糖質はほとんど含まれていません。100gあたりの糖質は0.1g〜0.2gと、ほぼないに等しい状態なので多少食べ過ぎても糖質を摂りすぎることはないでしょう。

そのため糖質制限との相性は抜群ですが、注意しなければならないのがバターと一緒に食べる食品です。

糖質が高いじゃがいもなどと食べてしまうと結果的に高糖質な食事になってしまいますので、食べる組み合わせと摂取量に気を付けながらバターを摂取しましょう。

健康を気にする方は「グラスフェッドバター」がおすすめ

グラスフェッドバターとは、牧場を自由に動き回りながら牧草のみをエサにして育てられた牛の乳だけでつくられたバターです。

自由に動き回って健康的に育った牛から出た乳は栄養価も高く、健康志向の高いアメリカのセレブ層を中心に近年流行していて、日本でも注目されている食品です。

なかほら牧場の「グラスフェッドバター」は、日本では1%未満しか飼育されていないジャージー牛から出た牛乳によってつくられてたバター。

ジャージー乳は普通の牛に比べて脂肪分やタンパク質などが多いため、濃厚でコクがあるのが特徴です

国内では貴重な昼夜放牧で育てられ、エサは国産の農薬不使用の草を食べているので、非常に質が高く安心して食べられますよ。

バターは食べ過ぎに気を付けて適量をおいしく食べよう

バターはビタミンAが豊富に含まれていて、肌や粘膜を健康に保ち細菌に対する抵抗力を強くしてくれます。

他にも老化を防ぐビタミンEやカルシウムの吸収を促進するビタミンDも入っていたりと栄養価が高い食べ物です。

バターのおいしさについつい食べ過ぎてしまいがちですが、必要以上に摂取してしまうと身体への負担があるため、適量を味わいながら楽しく食べましょう。

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