そんな疑問に答えます。
お菓子作りって、慣れていないとお料理を作るよりもハードルが高い感じがしますよね。その理由の一つに、普段見慣れない材料が多い、ということがあるかもしれません。ベーキングパウダーもそのうちの一つではないでしょうか?
家庭料理にはあまり使われることのない材料ということもあり、いざお菓子を作ろうと思っても、ベーキングパウダーがない!ということはよくある話…ですよね。
今回は、そんなベーキングパウダーなしでも作れるお菓子を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
ベーキングパウダーなしで作れるお菓子にはどんなものがある?
ベーキングパウダーなしでも作れるお菓子には、どんなものがあるのでしょうか?ベーキングパウダーと言えば、生地を膨らませるために使うものなので、膨らまないお菓子なら作れるのでしょうか?
ここでは、ベーキングパウダーなしで作れるお菓子の例を挙げていきます。
和菓子はベーキングパウダーなしで作れるものが多い
ベーキングパウダーなしで作るお菓子のジャンルというと、まず和菓子が挙げられます。みなさんは、和菓子と聞いてどんなお菓子が思い浮かびますか?
お団子、わらび餠、ようかん、大福、寒天、もなか・・・。ざっと思い出してみても、生地を焼いて膨らませるようなものはあまり出てこないのではないでしょうか。
・米粉
・小麦粉
・白玉粉
・上新粉
・寒天
・豆類
・砂糖
なじみ深い和菓子のひとつにどら焼きがありますが、どら焼きの生地には、よく重曹が使われています。どら焼きの生地はしっとりした焼き上がりで、茶色い色がついていますが、そのどちらも重曹の役割が大きいのです。
ベーキングパウダーでも作れないことはないですが、縦に膨らむ性質があるため、厚みのある軽い生地になると予想できます。
ベーキングパウダーなしでも簡単に作れるパイのお菓子
パイのお菓子は膨らませる要素が全くないので、ベーキングパウダーなしで作ることが出来ます。
パイ生地は、生地を練ってから、伸ばしてたたんで、伸ばしてたたんで…と少し手間はかかりますが材料自体はとても少なく、家にあるもので作れるので、思い立った時にすぐ挑戦しやすいですよ。
・強力粉
・薄力粉
・バター
・塩
・水
パイは、お菓子のみならず、ミートパイやソーセージパイなどの、おかず・ご飯になるようなパイも作れるところが良いですね!
焼き菓子はベーキングパウダーなしでしっとり食感
焼き菓子にも色々ありますが、手作りお菓子で大人気のクッキーも、ベーキングパウダーなしで作れるんです。特におすすめしたいのが、ソフトクッキーです!
市販のソフトクッキーだと、カントリーマアムや、スタバで買える、アメリカンなチョコチャンククッキーなどがありますが、あのようなしっとりした食感は、ベーキングパウダーなしでこそ出せる食感です。
他にも、型抜きのクッキーなんかはお子様と作るのも楽しいですよ。クッキーに似たお菓子の、ビスコッティやサブレなどもベーキングパウダーなしで作ることが出来ます。
ビスコッティに関しては、ベーキングパウダーを入れるレシピが多く見受けられます。
しかし、コーヒーや甘いワインに浸して柔らかくして食べるビスコッティは、浸す前は硬い食感であるため、おそらく飲み物に浸さずそのままでも食べやすいよう、硬さをやわらげサクッと焼くために入れられているのだと思われます。
本来は、飲み物に浸して食べるお菓子ですので、ベーキングパウダーなしでも大丈夫なのです。
工夫次第ではスポンジ系のお菓子も作れる!
マドレーヌ、シフォンケーキ、カップケーキ、パウンドケーキ、スポンジケーキ、マフィンといったふっくらしたスポンジ系の焼き菓子でも、使う材料や工程を工夫すれば作れるお菓子がもたくさんあります。
これらに共通するのは、生地をふっくらと焼き上げることですが、ベーキングパウダーの代わりに、以下のものが使える場合があります。
特にホットケーキミックスは、様々なお菓子作りに応用が出来る万能な粉ですので、ご家庭に常備しておくと便利ですよ。
・重曹(ベーキングソーダ)
・ホットケーキミックス
・卵白(メレンゲ)
・ドライイースト
・炭酸水
ベーキングパウダーを切らした際などに使える、代わりの食材や使い分けのコツなどについては、以下の記事も参考にしてみてください。
ベーキングパウダーなしで作れる人気のお菓子5選!
初めてのお菓子作りにおすすめ!さつま芋パイ
ベーキングパウダーなし、その他の材料も少なくシンプルなので、お菓子作りの初心者さんにとてもおすすめなレシピです。中に入れるさつまいも餡は、作りながら味見してみて、好みの甘さに調節して下さいね。
■材料:4個分
・冷凍パイシート:2枚
・さつまいも:中くらいのもの1本
・牛乳:50cc
・はちみつ:大さじ1~2
・卵黄:1個
・打ち粉用薄力粉:適量
■作り方
1.冷凍のパイシートを室温で5分ほど置いておく
2.さつまいもの皮をむき、輪切りにする
3.輪切りにしたさつまいもを5分ほど水にさらし、あく抜きをする
4.耐熱ボウルにさつまいもを入れ、電子レンジで柔らかくなるまで加熱する(600Wで5~6分が目安)
5.柔らかくなったさつまいもを、マッシャーやフォークで潰す
6.オーブンを200℃で予熱しておく
7.はちみつと牛乳を加えてよく混ぜる
8.打ち粉をした上に、室温に戻したパイシートを置き、麺棒で少し伸ばす
9.パイシート2枚をそれぞれ4等分に切り、そのうち半分には全体的にフォークで穴を開け、もう半分には数本切れ目を入れておく
10.穴を開けた方のパイシートを下にして、上にさつまいも餡を乗せる
11.その上に切れ目を入れたパイシートを重ね、端をフォークの先で押しながら閉じる
12.クッキングシートを敷いた天板の上にパイを乗せ、表面に溶いた卵黄を塗る
13.200℃のオーブンで15分焼く
■ポイント
・はちみつがない場合は、砂糖に変えてもOKです
・途中で味見して、さつまいも自体の甘さや好みによって、はちみつ及び砂糖の量を調節して下さい
・仕上げに黒ごまを振っても美味しいです
・表面が焦げそうな場合は、上にアルミホイルをかぶせて下さい
・牛乳を生クリームに変えて作ると、もう少し濃厚な味わいになりますよ
お子さんと作るのも楽しい型抜きクッキー
少ない材料で簡単に作れることで、お菓子作り初心者にも人気のクッキーですが、生地を伸ばしたり、型を抜いたりする工程は、小さいお子様でも楽しめます。親子でクッキー作りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
■材料:約40枚分(型による)
・薄力粉:200g
・無塩バター:100g
・砂糖:60g
・卵:1個
■作り方
1.バターを室温に戻し、砂糖と共にボウルに入れ、白く色が変わってくるまで泡だて器でよく混ぜる
2.1に卵を割り入れ、さらに混ぜる
3.薄力粉をふるって2に入れ、木べらやゴムベラで切るように混ぜて生地をまとめる(練りすぎないように注意)
4.生地をラップにくるみ、冷蔵庫で1時間ほど寝かせる
5.ラップで生地の両面を挟んだまま、麺棒で3~5mmにのばして型抜きする
6.クッキングシートを敷いた天板に生地を並べ、170℃に予熱したオーブンで15分焼く
■ポイント
・サクサクのクッキーにするために、小麦粉をふるいにかけること、バターと砂糖を白くなるまで混ぜることにこだわりましょう(空気を含ませる)
・生地が温まってしまうと、クッキーが硬くなりやすいので、出来るだけ涼しい環境で作ることをおすすめします
・お子様と作る際は、表面にチョコペンで顔や絵を書くのも楽しいですし、チョコチップをまぶすのも美味しいですよ
・湯煎したチョコレートで表面や半分など、コーティングすると少しおしゃれで、プレゼント用、おもてなし用におすすめです
ベーキングパウダーなしのケーキならこれ!王道ベイクドチーズケーキ
ベーキングパウダーなしでしっとり焼き上げるベイクドチーズケーキは、いくつか種類のあるチーズケーキの中でも人気が高く、王道ケーキと言っても良いでしょう。
ずっしりとして食べごたえもあり、自分で作るとかなりコスパが良いのではないでしょうか?それほど難しくありませんし、生地を寝かせる必要がないので、焼くまでの工程は案外サクッとできちゃいますよ!
■材料:18cm丸形1台分
・クリームチーズ:200g
・薄力粉:30g
・砂糖:70g
・生クリーム:200cc
・レモン汁:大さじ1
・卵:2個
■作り方
1.クリームチーズを常温に戻し、オーブンを170℃に予熱しておく
2.ボウルにクリームチーズを入れ、なめらかになるまでゴムベラや木べらで混ぜる
3.2に砂糖を加えて混ぜる
4.3に卵を2,3回に分けて加え、混ぜる
5.4に溶いた卵を加えて混ぜる
6.5に生クリームと、レモン汁を加えて混ぜる
7.6にふるいにかけた薄力粉を加えて混ぜる
8.型にオーブンシートを敷き、生地を流し込む
9.170℃に予熱したオーブンで45分焼き、焼きあがったら粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やす
■ポイント
・最初はクリームチーズを混ぜるのが少し大変ですが、混ぜているうちに段々と柔らかくなっていきます
・土台にクッキーのような生地を足したい場合は、ビスケット約18枚を細かく砕き、溶かしたバター40gと混ぜ合わせて型に敷いてくださいね
・型に生地を流し込んだ後、型を少し持ち上げてトン、と落とす作業を数回行うと、中の空洞ができにくいです
ふんわり食感が美味しいシフォンケーキ
これは通常、ベーキングパウダーなしで作るのは難しいお菓子です!
しかし、材料を工夫すれば、ふんわりと美味しいシフォンケーキが作れますので安心してください。今回のレシピでは、メレンゲで生地をふっくらと仕上げます!
■材料:17cmシフォン型1台分
・卵:4個
・砂糖:70g
・牛乳:50cc
・サラダ油:35cc
・薄力粉:70g
・バニラエッセンス:数滴
■作り方
1.オーブンを180℃に予熱しておく
2.卵を卵黄と卵白に分け、卵白の方は冷蔵庫で冷やしておく
3.ボウルに卵黄と砂糖3分の1を加え、白っぽくなるまで泡だて器で混ぜる
4.3にサラダ油と牛乳を少しずつ入れていき、さらに混ぜる
5.4にふるった薄力粉、バニラエッセンスを数滴加え、全体を混ぜる
6.別のボウルに卵白を入れ、砂糖を残りの3分の1ずつ3回に分けて加えながら、しっかりと泡立てる
7.6のメレンゲが、角が立つくらいになったら、3分の1を5の生地に加え、全体を泡だて器で混ぜる
8.さらに3分の1のメレンゲを7に入れ、今度はゴムベラで切るように混ぜる
9.残りのメレンゲを8に足し、もう一度ゴムベラで切るように混ぜる
10.型に生地を流し込んだら、竹串でぐるっと周りをかき回し、整える
11.180℃に予熱したオーブンで25~30分焼く
12.焼きあがったら逆さまにして粗熱を取り、冷めたら型から外す
■ポイント
・卵白が冷えていた方が、メレンゲが作りやすいです
・素手でメレンゲを作ることも可能ではありますが、とても根気のいる作業なので、電動の泡だて器の使用をおすすめします
・生地にメレンゲを入れた後は、出来るだけ泡を潰さないように混ぜる意識を持ちましょう
米粉を使ってパリッと!もっちり!なたい焼き
お菓子作りに慣れてきたら、ベーキングパウダーなしで和菓子にチャレンジしてみませんか?今回は米粉をつかったたい焼きです。
たい焼きの型を持っている方は希少かとは思いますが、家庭用の物は意外と2000円もせずに買えてしまうんです。自宅で作ればアレンジも自由自在ですよ!
■材料:4個分
・米粉:100g
・水:80cc
・牛乳:80cc
・重曹:4g
・砂糖:10g
・塩:一つまみ
・あんこ:好きな分
・サラダ油:適量
■作り方
1.ボウルに米粉、水、牛乳、重曹、砂糖、塩を入れて混ぜる
2.型に薄く油を塗り、温める
3.生地を流し込み、上にあんこを乗せる
4.あんこの上から再度生地を流し、型のもう片面を閉じる
5.3~5分くらいずつ両面を焼き、火が通ったら完成
■ポイント
・使う米粉の種類によって、生地の緩さは変わりますので、牛乳を少しずつ加えて様子を見て下さい
・ハムやソーセージを入れれば、ごはんたい焼きも出来てしまいます
・あんこ以外にも好きなものを包んで、手作りだからこそできるアレンジを楽しんでみて下さい!
・小麦粉を使っていないので、小麦アレルギーの方でも食べられます
まとめ:ベーキングパウダーなしでも幅広いお菓子作りが楽しめる!
ベーキングパウダーなしでも作れるお菓子がたくさんあることが分かりましたね。
お菓子作り初心者でも失敗しにくいものや、お子様と楽しく作れるもの。一見、上級者向けのように思えるが、案外材料も工程もシンプルなものなど、様々なお菓子をご紹介してきました。
少しでも興味を持って、お菓子作りを楽しんで頂ければ幸いです。