リンゴ酢を置き忘れて、ずいぶん長い時間が経ってから棚の奥などから出て来ることってありますね。
お酢は一度にたくさん使うものではないし、リンゴ酢は飲む以外には普段の料理に使いにくいイメージがあるかもしれません。でも賞味期限が切れてしまったからと言って、捨ててしまうのももったいないですね。
この記事ではリンゴ酢の賞味期限がどのくらいなのか、賞味期限切れのリンゴ酢の活用方法などを詳しく解説します。
目次
リンゴ酢の賞味期限はどのくらい?
リンゴ酢はリンゴを原料にして作られたお酢です。リンゴ果汁を二段階に発酵させて作られたものと、通常のお酢にリンゴ果汁を混ぜて作られたものがあります。
リンゴ酢は体に良いイメージがあり、最近ではダイエットや長寿に効果があると話題になりました。買ったものの余ってしまったリンゴ酢は、賞味期限が切れたらどうなるのでしょうか。
リンゴ酢と他の酢との賞味期限の違いや、保存方法、賞味期限切れのリンゴ酢はどうなるのか詳しく見ていきましょう。
他の酢に比べて賞味期限が短い?
リンゴ酢の賞味期限は、開封前の状態で約1年です。日本で一般的な米酢や穀物酢は、約2年となっています。それぞれ商品の原料やメーカーによって、多少の違いがあります。
開封した場合はアルコールなどの添加されているリンゴ酢は開封後半年、冷蔵庫で保管した場合には1年が使用目安です。
リンゴ果汁だけを原料にしたいわゆる「純リンゴ酢」は開封後3か月、冷蔵庫で保管すると半年が使用目安です。
リンゴ酢は冷蔵庫で保管すると長持ちするようですね。2倍も長持ちするなら、封を開けたら冷蔵庫に入れて保管するのが良さそうです。
賞味期限切れになると腐るの?
リンゴ酢はPH3~3.5と強い酸性の物質のため、賞味期限を超えても腐ることはありません。ではなぜリンゴ酢には賞味期限が決められているのでしょうか?
リンゴ酢は腐ることはありませんが、時間が経つと酸味が抜けたり濁りが出たり、白い膜ができたりします。発酵食品ですので時間が経つと発酵が進んで、味や風味が劣化してしまうのだそうです。
腐っていないとはいえ、味やニオイが普段と違っているようなら食べるのには使わない方が良さそうですね。
リンゴ酢に浮いた白いものって何?
リンゴ酢に白い膜や、ふわふわした白いものが浮いていることがあります。これは空気中の酢酸菌がリンゴ酢の中に入って増えることで、「セルロース」と呼ばれる白い物質が作られることが原因です。
セルロースも酢酸菌も無害なものだそうですが、見た目ちょっと気持ち悪いですね。リンゴ酢の味や風味も悪くなり、一度できると取り除いても何度もできるそうです。白いものが浮いたら、リンゴ酢を食用に使うのはやめましょう。
この白い膜が出来ないようにするには、使ったらすぐフタを閉めるといいそうです。冷蔵庫などの涼しいところに保管するのも、セルロースの発生の予防になります。
賞味期限の切れたリンゴ酢の活用方法
リンゴ酢はお酢なので賞味期限が切れても、すぐに食べられなくなることはありません。長い期間放置して味や風味が劣化してしまったリンゴ酢は、食べるのには使えませんが、生活の様々な場面で役に立ちます。
ここからは食べられなくなってしまったリンゴ酢の活用方法を見ていきましょう。
台所やお風呂の掃除に使おう
賞味期限の切れたリンゴ酢は、掃除に活用しましょう。リンゴ酢は台所の水あかや、お風呂の石鹸カスの掃除に効果を発揮します。
水あかや石鹸カスはアルカリ性の汚れなので、酸性のリンゴ酢がアルカリを中和して汚れを落としてくれます。
水とリンゴ酢を1:1の割合で薄めた液をスプレー瓶に詰めて使います。気になるところにシュッとひと吹きしたあと、スポンジや乾いた布巾でふき取ると除菌もできてピカピカになりますよ。
ガンコな汚れにはリンゴ酢の原液をキッチンペーパーにつけて、しばらく湿布すると汚れが取れやすくなります。乾いたタオルやいらなくなった歯ブラシなどでこすり取りましょう。
リンゴ酢は食品ですので、強い化学洗剤を使いたくない台所回りやお風呂場の掃除にも安心ですね。
酸性のお酢はトイレ掃除にもってこい
リンゴ酢の賞味期限が切れてしまったら、トイレの掃除に使う方法もあります。
トイレの気になるアンモニア臭はアルカリ性のため、酸性のリンゴ酢が臭いを中和して消臭効果が期待できます。さらにお酢の除菌作用で、雑菌の繁殖も防いでくれますよ。
水とリンゴ酢のスプレーを使って拭き取ることで、尿石などにも効果があります。ただしリンゴ酢スプレーは酸性のため、塩素系漂白剤などのアルカリ性の洗剤との併用はNG。
塩素ガスなどが発生することがあるため気を付けましょう。
虫よけスプレーにしよう
お掃除に使うリンゴ酢のスプレーにエッセンスオイルを入れれば、虫よけスプレーとして使うことができます。リンゴ酢のツンとする臭いも、エッセンスオイルのおかげで気になりません。
※リンゴ酢の効果や使い方については、こちらの記事に詳しくまとめていますのでチェックしてみてくださいね。
臭い消しに使える
賞味期限の切れたリンゴ酢は、臭い消しとして使うことができます。気になるゴミの臭いにはゴミ箱などの底にキッチンペーパーを敷き、リンゴ酢を振りかけることで防臭効果があります。
ペットシートや使用済みのおむつにも、リンゴ酢スプレーをシュッとかければ臭いを軽減してくれますよ。
足の臭い対策には洗面器にぬるま湯とリンゴ酢を大さじ1~2杯入れて、足を5~10分くらい浸します。後でシャワーなどで洗い流してよく乾燥させると、リンゴ酢の殺菌効果で足の臭いが減少するそうです。
まとめ~リンゴ酢の賞味期限は「おいしく食べられる期限」
リンゴ酢は健康やダイエットに効果があると注目されているお酢です。できれば賞味期限内に食べ切りたいですが、余ってしまっても掃除や消臭などに使えることがわかりました。
リンゴ酢は腐りませんが、賞味期限が過ぎると味が落ちます。購入時にはパッケージの裏などで、賞味期限を確認しましょう。
リンゴ酢はしっかりフタをして冷蔵庫で保管すれば、通常より長めにおいしさを保つことができます。上手な保管方法で美味しいうちに、リンゴ酢の健康パワーを味わってくださいね。