酒粕甘酒は、日本酒の芳醇な香りをほんのり感じるホッとする飲み物です。寒い冬だけでなく、暑い夏の日にキンと冷やして飲むのもいいですよね。
酒粕甘酒は美味しいだけでなく健康にうれしい効果も盛りだくさん。今回は酒粕甘酒を効果的に飲むタイミングや、注意点、アレンジ方法についてお話しします。
目次
酒粕甘酒にはどんな効果がある?
酒粕は栄養をたっぷり含む食材。その酒粕で作った甘酒にも、さまざまな健康効果が期待されています。
- コレステロールの低下
- 冷え性の改善
- 睡眠の質向上
酒粕甘酒の健康効果は、飲んですぐ実感できるものではなく習慣化することが大切です。毎日飲むのは難しいかもしれませんが、自分のペースで飲んでみてくださいね。
人気情報番組『ためしてガッテン』では、他にも美肌や腸内環境の改善、疲労回復などの効果もあると放送されていました。
酒粕甘酒は砂糖を使うため、糖尿病など糖質が気になる時は飲んでよいか迷いますよね。酒粕の糖質は、酒粕甘酒1杯分(30g)で約6gなので、多くありません。
糖尿病の方や糖質が気になる方は、砂糖の分量を減らす、別の甘味に置き換えるなどするとよいでしょう。飲み過ぎには注意してくださいね。
酒粕甘酒の作り方
酒粕甘酒習慣を始める前に、酒粕甘酒の基本的な作り方をマスターしておきましょう!
材料(1人前)
- 酒粕…30g~40g
- 砂糖…12g~15g
- 水…200ml
作り方
1.鍋にお湯を沸かし、酒粕をちぎって入れる
2.沸騰しない程度の温度で加熱、酒粕を溶かす
3.酒粕がきれいに溶けたら砂糖を入れて混ぜる
ポイント
- 加熱時間によってはアルコールが強く残ります
- 酒粕、砂糖の量はお好みで加減してください
- 最後にしょうが汁をプラスするのもおすすめです
- スーパーでよく見かけるのは板状の「板粕」ですが溶かすには少し固いため、柔らかい「バラ粕」を使うと作りやすいですよ
酒粕甘酒と米麹甘酒との違い
酒粕甘酒と米麹甘酒の最大の違いはアルコールの有無。
日本酒を作る時の副産物である酒粕が原料の酒粕甘酒にはアルコールが含まれています。対して、米に麹菌を加えて発酵させた米麹にはアルコールは含まれません。
もう一つの違いは砂糖の有無。米麹甘酒は多くの場合、米麹の自然な甘みを楽しむため、砂糖なしで作られますが、酒粕甘酒の場合は砂糖を入れて甘味を調整しています。
酒粕甘酒の効果を高める飲むタイミングは?
酒粕甘酒の1日当たりの適量は、100ml~200ml。飲み過ぎに注意すれば毎日飲んでも大丈夫です。
でも、いつ飲んだらいいのかわからないですよね。酒粕甘酒の効果がアップする飲むタイミングってあるのでしょうか。
代謝をアップしたい時は朝!
朝に酒粕甘酒を飲むと、体が温まり血流もよくなります。代謝がアップするので1日をより活動的に過ごせますよ。
甘酒に含まれる糖分(ぶどう糖)が吸収されることで脳がしっかり目覚めるので、勉強が進むなどの効果も期待できますね。
ただし、酒粕甘酒には微量でもアルコールが含まれています。市販の場合も同様です。アルコールに弱い方や運転前の摂取には気を付けてください。
脂質の代謝を上げたいなら食中!
酒粕甘酒を飲むタイミングを食中におすすめする理由は、酒粕にはレジスタントプロテインが含まれているからです。このレジスタントプロテインのうれしい効果は次の3つ。
- 脂質(胆汁酸)を包み込んで体外に排出する
- 水溶性食物繊維と同じく腸内環境を整える
- 乳酸菌が活性化し、免疫力を整える
これらの効果によって、コレステロールの低下や肥満抑制につながり、ダイエット効果も期待できるんですね。食中に飲むのが難しい場合は食前や食後、あるいはおやつの時間に飲んでもよさそうです。
睡眠効果を高めたい時は寝る前!
酒粕には、アデノシンという物質が含まれています。このアデノシンは、覚醒成分ヒスタミンの放出を抑え、眠気を誘発してくれます。
酒粕で作る酒粕甘酒を夜寝る前に飲むことで、スムーズに睡眠へと誘ってくれるというわけですね。寝つきが悪いと感じている方は、寝る前に酒粕甘酒を飲んでみてください。
ただし、酒粕甘酒には砂糖が含まれているので、ダイエット中の方や糖尿病に罹患している方は、寝る前に飲むのを控えた方がよいでしょう。
酒粕甘酒は授乳中に飲んでも大丈夫?
アルコールは母乳に出てしまうため、授乳中のアルコール摂取は控えた方がよいですが、授乳時間を調整すれば、少量飲むくらいは大丈夫です。
酒粕甘酒を飲んだあとは、2時間~3時間、授乳を控えましょう。うっかり飲んじゃった、と言う場合も同じく、2時間~3時間は空けてください。
酒粕甘酒に含まれるアルコール量は微量なので、少量飲んだ程度では問題ありませんが、気になる場合はノンアルコールの米麹甘酒を選ぶと安心です。
酒粕甘酒は作り置きできる?飽きない?
毎日飲みたい酒粕甘酒だけど、1回ずつ作るのはちょっと大変ですよね。酒粕甘酒の作り置きは可能なのでしょうか。また、毎日飲むなら試してみたいアレンジ法もご紹介します。
酒粕甘酒を作り置きする時の注意点
酒粕甘酒は作り置きできますが、あまり日持ちしません。作り置きの酒粕甘酒の場合は、冷蔵で2日が目安です。多めに作り置きしたい時は1回分ずつ冷凍すれば、1カ月程度保存が可能です。
酒粕甘酒は、時間が経つと発酵が進んで味が酸っぱく感じたり、色が茶色くなったりすることがありますが、基本的に問題ありません。
ただし『においまで酸っぱい』『カビのようなものが見える』という時は注意です。傷んでいる可能性があるので、飲まないでください。
毎日飲むなら試したいアレンジ術
酒粕甘酒をアレンジしてさらに美味しくしちゃいましょう。できるだけ毎日飲みたいから、バリエーションは豊富な方がいいですよね。
酒粕甘酒×はちみつ×豆乳
酒粕甘酒を豆乳で作ると、口当たりがまろやかで飲みやすくなります。作り方は、基本の作り方を参考に水を豆乳に変えるだけ。
砂糖なしで作り、仕上げにはちみつを加えましょう。冷やしても温めても美味しい酒粕甘酒の出来上がりです。
酒粕甘酒×フルーツ×ヨーグルト
ミキサーに酒粕甘酒とプレーンヨーグルト、冷凍フルーツを入れてスイッチオン♪シャリシャリ食感の酒粕甘酒スムージーが出来上がります。
冷凍フルーツがない時は、そのままでもOK。おすすめのベリー系やバナナです。朝食やおやつにもピッタリですよ。
酒粕甘酒×ココア
市販のココアを温めた酒粕甘酒で溶くだけだから、手軽にできます。酒粕甘酒は砂糖を使っているので、ココアは砂糖なしのものを選ぶとよいですね。
ココアも、酒粕甘酒と同じく睡眠の質を向上させる効果がありますから、夜に飲めば相乗効果で質の良い眠りを得られることでしょう。
酒粕甘酒は飲むタイミング次第で効果アップ!
酒粕甘酒の効果は、体にうれしいものばかり。飲むタイミングによって感じる効果が違うのも、おもしろいですね。
できるだけ毎日飲みたいから、上手に作り置きしたりアレンジしたりしながら、酒粕甘酒を活用してみてください。