味噌は日本人の食卓に欠かせない調味料です。味噌と言えばドロッとしたペースト状が普通ですが、その味噌を粉末にした「味噌パウダー」が静かなブームになっています。
この記事では、新しいタイプの味噌として注目を集める味噌パウダーの魅力や、おすすめのレシピなどを紹介します。
目次
味噌パウダーってどんなもの?
味噌パウダーは粉末味噌汁と違い、味噌をフリーズドライにした調味料です。
味噌はおいしくて消化にも良い食品ですが、料理に使うときに溶けにくいのが残念なところです。炒め物などに味噌を使って、食べた時にしょっぱいかたまりが残っていてがっかりなんてことも。
味噌パウダーは溶けやすくて忙しい主婦の時短になるメリットがいっぱいです。では味噌パウダーがどんなものなのか、使い方や特徴などを見ていきましょう。
粉末で使い方いろいろ
味噌パウダーの魅力は粉末で溶けやすい点です。お椀に味噌パウダーと味噌汁の具を入れてお湯を入れるだけで簡単に味噌汁を作ることができたり、調理の途中で振りかけて味付け出来たりと便利です。
また、今まで味噌を使わなかった料理に使えるのもうれしいポイント。和食だけでなく幅広い用途に使うことができます。
メーカーによってだし入りや調理味噌、だしの入らないプレーンな味噌などさまざまな種類が販売されていますので、使い道によって選べます。
賞味期限が長め
味噌は大豆たんぱく質をはじめとして、栄養豊富な食品です。毎日の食事に取り入れたい味噌ですが、家族の人数が少なかったり小食だったりすると、せっかく買った味噌が使い切れないこともありますね。
味噌パウダーの賞味期限は9カ月~3年。メーカーによってばらつきがあるものの、賞味期限が長いのも魅力の一つです。
味噌は封を開けたら冷蔵庫で保存するのが一般的ですが、味噌パウダーは常温で保存ができ、コンパクトで場所を取らないのもありがたい点です。
スィーツにも合う
各メーカーから味噌パウダーが販売されていますが、特に赤味噌パウダーがアイスとの相性がばっちりと話題になっています。
味噌の塩気がアイスの味を引き立てて、塩バニラのような味わいになりやめられないおいしさです。
赤味噌パウダーはカルディとカクキューから販売されており、ネットの口コミでは「予想外のおいしさ」など好評なコメントが目立ちました。
カルディの赤味噌パウダーは1袋40g、カクキューの八丁味噌パウダーは200g入りのほかに、2g入りの使い切りサイズで販売されています。
味噌パウダーを使ったレシピ
味噌をそのままフリーズドライにした味噌パウダーは、さらさらとして溶けやすいのが特徴です。
通常の味噌は料理の味付けに使うときに、一度水やお湯で溶かす手間がかかりますが、味噌パウダーはパパっと振りかけるだけ。ここからは味噌パウダーを使った、簡単に作れる料理のレシピを紹介します。
定番の焼きおにぎりに
味噌おにぎりは味噌を表面に塗るタイプと、味噌を混ぜ込むタイプがありますが、今回は味噌を混ぜ込むタイプの味噌おにぎりのレシピです。
通常の味噌だとべちゃっとなりやすい味噌おにぎりが、味噌パウダーならさらっと食べやすく作れますよ。
【材料】1個分
・ごはん:茶碗1杯分
・味噌パウダー:大さじ1杯
【作り方】
1.ごはんに味噌パウダーをよく混ぜます。
2.お好みの形に握って、トースターや魚焼きグリルで2~3分焼けば完成です。
【ポイント】
お好みでごまや大葉を混ぜたり、チーズを乗せて焼いたりしてもおいしいです。
※生味噌をそのまま塗り込むタイプのおにぎりについては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
チーズトーストにトッピング
チーズトーストは簡単に作れておいしい料理ですね。味噌パウダーでコクが増して味わい深くなりますよ。
【材料】1人分
・パン:1枚
・スライスチーズ:1枚
・味噌パウダー:少々
【作り方】
1.パンにスライスチーズを乗せ、味噌パウダーをお好みの量振りかけます。
2.トースターでチーズがこんがりするまで焼いて完成です。
【ポイント】
お好みで焼きあがった後に「追い味噌パウダー」をするのもおすすめ。ピザソースを塗ればコクのあるピザトーストになりますよ。
切り身魚の味噌漬けも簡単に
いつもの魚の味噌漬けも、味噌パウダーなら簡単に作れます。
【材料】1人分
・魚の切り身:1切
・味噌パウダー(だし入り):大さじ1杯
・はちみつ(みりんでもOK):小さじ1杯
【作り方】
1.切り身魚にはちみつを塗り、味噌パウダーを振りかけます。
2.ラップできっちりと包んで冷蔵庫に半日くらい置き、味をなじませます。
3.キッチンペーパーなどで表面を軽くふいて、両面を焼けば完成です。
【ポイント】
甘味が苦手な方ははちみつを塗らずに味噌パウダーだけでもOK。
クリームパスタに絶妙の味
乳製品と味噌は相性が良いので、クリームパスタに味噌パウダー使うとコクのある濃厚な仕上がりになります。今回はフライパン一つで簡単に出来るクリームパスタのレシピです。
【材料】1人分
・スパゲティ:100g
・ベーコン:1枚
・玉ねぎ:1/4個
・きのこ(しめじなど):50g
・オリーブオイル:大さじ1/2杯
(ソース)
・水:200ml
・牛乳:200ml
・味噌パウダー:大さじ1杯
【作り方】
1.ベーコンは5mm~1cm幅、玉ねぎは薄切り、きのこは食べやすい大きさに切り分けます。
2.フライパンを熱し、オリーブオイルを入れてベーコン、玉ねぎ、きのこを加えて炒めます。
3.具に火が通ったら水と牛乳、味噌パウダーを加えて混ぜます。
4.スパゲティを半分に折って入れ、パッケージに表示されているゆで時間加熱します。
5.水分が残っていたらソースがドロッとするまで煮詰めて完成です。
【ポイント】
お好みでパセリやバジルを乗せると色合いが良くなります。食べるときに粉チーズの代わりに味噌パウダーを振るのもおすすめですよ。
ネットで購入できる味噌パウダーおすすめ4種
味噌パウダーは少人数のご家族にはもちろん、普段使う味噌の他にちょっとだけ違う味噌を使いたいときにも便利な調味料です。
近所のスーパーで手に入らないときは、ネットで取り寄せするのがおすすめです。ここからはネットで購入できる味噌パウダーを4種類紹介します。
神州一味噌【パパっと味噌パウダー】
「神州一味噌」は長野県で1662年(寛文2年)に創業した、醤油や味噌のメーカー。1968年(昭和43年)に業界初のフリーズドライ味噌を発売した、味噌パウダーのパイオニア的存在です。
神州一味噌の「パパっと味噌パウダー」は、だし入り味噌をそのままフリーズドライにした調味料です。専用のボトル入りでフタが二種類に分かれ、スプーンで量るほかパパっと振りかけることもできます。
内容量は1本120g入りで味噌汁15杯分が作れます。価格は1本428~1,080円で、100g入りの詰め替え用もあります。
マルコメ【オーガニックみそパウダー】
「マルコメ」は長野県で1854年(安政元年)に創業した、味噌や麹食品のメーカーです。マルコメの「オーガニックみそパウダー」は、有機米味噌に有機だしを入れたオーガニックな粉末味噌です。
「かつお昆布だし」と「野菜だし」の2種類があり、かつお昆布だしは和風の料理に、野菜だしは洋風の料理に合います。だしが入っているのでそのまま料理に使えて、お湯を入れるだけで味噌汁も作れます。
内容量は1本200gで、味噌汁25杯分です。価格は1本1,167~1,357円で販売されています。
早川しょうゆみそ【MISOパウダー】
「早川しょうゆみそ」は宮城県で1885年(明治18年)に創業した、醤油や味噌を中心とした調味料のメーカーです。「MISOパウダー」は、麦麹から作られた麦味噌をフリーズドライした調味料です。
「みそ(プレーン)」「ゆず」「ごま」の3種類があり、だしは入っていません。おしゃれなパッケージが特徴で、自分で使うだけでなくギフトとしても喜ばれそうです。
内容量は1本70g。味噌汁用ではなく、料理に振りかけて使う調味料です。価格は1本850円前後で販売されています。
カクキュー【八丁味噌パウダー】
「カクキュー(合資会社八丁味噌)」は愛知県で正保年間に創業した、八丁味噌のメーカーです。「八丁味噌パウダー」は、八丁味噌をフリーズドライで粉末にした味噌パウダーです。
原材料は大豆と食塩だけで、だしは入っていません。そのままお湯で溶いてお味噌汁にしたり、料理の隠し味やバニラアイスにトッピングしたりさまざまな使い道があります。
内容量は200g入りのほか、2g×10個の個包装もあります。価格は200g入りが2,540円で販売されています。
味噌パウダーは可能性を秘めた新しい調味料
味噌パウダーは新しいタイプの味噌として、静かなブームになっています。今までの味噌ではできなかった使い方もでき、常温で保存できるなど優れた点が多い調味料です。
使ってみると驚くほど便利で、味も通常の味噌と遜色ありません。使い勝手の良さから、まだまだ広がりを見せる可能性があります。
現在は限られたメーカーからしか販売されていませんが、今後種類が増え価格も下がることで定番の調味料になるかもしれませんね。
便利でアレンジしやすい味噌パウダーを、ぜひ一度手に取って使ってみてくださいね。