味噌汁やサバの味噌煮など、味噌は日本人の食卓に欠かせない「ふるさとの味」です。
味噌は毎日使う実用的な食品のため、買う時には味や原材料のことは気にしてもパッケージを気にする人は少ないかもしれません。
最近は若い人や女性にもっと味噌を手に取ってもらえるように、デザイン性の高いパッケージにしている味噌蔵が出始めています。
この記事では思わず手に取ってしまう、おしゃれなパッケージの味噌10種類をご紹介します。
目次
おしゃれな味噌のパッケージデザイン【老舗の味噌蔵編】
味噌は大豆と塩、米や麦の麹から作られる食品で、各地で製法や材料の違うさまざまな種類の味噌が売られています。
味噌のパッケージはおなじみのカップのほか、昔ながらのポリ袋入りや便利なチューブ入りなど使い方に合わせていろいろなタイプがお店の棚に並んでいます。
ではまず何世代にも渡って作られてきた老舗の味噌蔵で作られる、おしゃれなパッケージの味噌を見ていきましょう。
加糖兵太郎商店【いいちみそ】
加藤兵太郎商店は神奈川県で1850年(嘉永3年)に創業した、味噌の製造販売を行うお店です。明治時代から「いいちみそ」のブランド名で味噌を作っています。
機械化の波の中で手作りにこだわり、現在でも木桶で味噌を熟成させています。
いいちみそはどれもパッケージが凝っていて、特に「神奈川ブレンド」のパッケージは「まるでコーヒーのパッケージのようだ」とネットで話題になっています。
加藤兵太郎商店の味噌は白味噌や赤みそなど8種類あり、カラフルなパッケージの調理味噌もかわいらしくて魅力たっぷりです。いいちみそは加糖兵太郎商店の蔵元直売店または、公式ページから購入できます。
【蔵元直売店】
住所:神奈川県小田原市扇町5丁目1-6
TEL:0465-34-7488
営業時間:10:00~18:00(日曜・祝日定休日)
神保栄三久商店【野州吟醸味噌】
「神保栄三久商店」は栃木県で1902年(明治35年)に創業した味噌の製造販売を行っている蔵元です。
2015年にリニューアルされた店舗はまるでおしゃれなアイスクリーム屋さんのような見た目で、ガラスのショーケースの中にジェラートのように並べられた味噌を量り売りしています。
黒を基調にした上品でモダンなパッケージは、「ギフトボックスkuro」に箱詰めしてギフトとしても販売されています。
「田舎づくり」「糀ざんまい」など6種類の味噌から選べ、ネットからでも量り売りで購入できるのが特徴です。野州吟醸味噌は蔵元本店の店舗または、公式サイトから購入できます。
【蔵元本店】
住所:栃木県日光市今市1402
TEL:0288-21-0237
営業時間:8:00~18:30(日曜定休日)
蛭子屋合名会社【エビス味噌】
「蛭子屋合名会社」は福岡県で1916年(大正5年)に創業した、味噌の製造販売を行っている会社です。
蛭子屋合名会社の「エビス味噌」には米味噌6種類、麦味噌2種類、合わせ味噌2種類の合計10種類の味噌と、ソースやドレッシングとして使える液体タイプの味噌「ミソ屋のキッチン」シリーズがあります。
味噌のパッケージには一つ一つに象形文字のような独特の漢字で商品名が書かれています。「若者の味噌離れに歯止めをかけたい」との思いから、2011年にパッケージデザインを一新しました。
エビス味噌は蛭子屋合名会社の店舗やネット通販などで購入できます。
【蛭子屋合名会社】
住所:福岡県飯塚市口原746
TEL:09496-2-1134
営業時間:(平日)9:00~19:00(日祭日)10:00~18:00(第1・3日曜定休日)
岩木みさきプロデュース【ガチみそ】
「ガチみそ」は、実践料理研究家の岩木みさきさんがプロデュースした味噌のシリーズです。「伝統ある木桶仕込みの味噌を未来に残したい」との思いから、8つの蔵元の味噌を200gサイズでラインナップしています。
パッケージは味噌らしい褐色とベージュを地色に、高級感のある見た目になっています。
ガチみそは職人醤油ストアのサイトと、職人醤油の前橋本店で販売されています。白、麦、赤辛などを単品で購入できるほか、8個セットや4個セットでの購入もできます。
【職人醤油 前橋本店】
住所:群馬県前橋市西片貝町5-4-8
TEL:027-225-0012
営業時間:10:00~18:00(月曜定休日)
ルーツピュアリィ【PURE味噌】
「ルーツピュアリィ」は「かねくら株式会社」の運営するブランドの名前です。ルーツピュアリィは九州産の自然栽培されたお米や野菜にこだわり、発酵食品は蔵つき天然菌による発酵で作られています。
白と基調としたシンプルで上品なパッケージは、「ピュア」のイメージにぴったりです。
味噌を作っているのは福井県の蔵元「マルカワみそ」。マルカワ味噌は100年以上木桶・天然醸造での味噌作りを続けてきた蔵元です。
価格は白味噌が1パック400gで1,267円、米味噌は1パック400gが1,296円、750gが1,890円です。PURE味噌は、ルーツピュアリィの公式サイトから購入できます。
おしゃれな味噌のパッケージデザイン【小さな味噌工房編】
昔は各家庭でそれぞれ味噌を作って食べていました。たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが発酵によって吸収しやすい形になった味噌は、調味料としてだけではなく保存食としての役割もあったそうです。
味噌は材料と知識があれば、大きな設備投資をしなくても作れるのが魅力です。ここからは日本各地にある小さな味噌工房の作る、秀逸なパッケージデザインの味噌を見ていきましょう。
カネサオーガニック味噌工房
「カネサオーガニック味噌工房」は宮城県にある、国産有機の発酵食品にこだわった味噌の工房です。
自社の有機JAS認証のオーガニック農場から採れたお米と大豆をベースに、生糀や5種類の生味噌、3種類の糀甘酒などの発酵食品を作っています。
カネサオーガニック味噌工房の味噌は、シンプルで「大人カワイイ」パッケージ。このまま箱に入れてプレゼントにしても喜ばれそうです。カネサオーガニック味噌工房の味噌は、公式サイトから購入できます。
蔵楽【那須雄の味噌】
「蔵楽(くらら)」は栃木県にある、味噌の製造販売と地酒の販売を行っているお店です。蔵楽で販売している「須賀雄の味噌」は、地元の農家から直接仕入れた無農薬の材料で作られています。
味のある独特のパッケージは、店主の猪口加奈子さんによる手書きだそうです。味噌は「米麹味噌」「麦麹味噌」「米麦混合麹味噌」などの7種類があります。
那須雄の味噌は蔵楽店舗内で販売しています。ネット販売はありません。
【蔵楽】
住所:栃木県那須郡那須町高久乙593-299
TEL:0287-74-5068
営業時間:9:30~18:00(水・木曜定休日)
石元淳平醸造【COCOROMISO】
【石元淳平醸造】は、鹿児島県の味噌の醸造所です。生産者の石元淳平さんは味噌メーカーに勤務した後、実家の漁師の仕事を継ぎました。現在では漁師のかたわら、味噌作りをしています。
「KOKOROMISO」は、九州産の裸麦に、気候に合わせて日本全国から取り寄せる大豆で作られています。発酵期間が3週間と短いのが特徴で、通常より短い発酵期間にも関わらず角のないマイルドな味が魅力です。
クラフトの化粧箱のパッケージは、まるでお菓子のようです。短い熟成期間のため、味噌は白っぽくて粒が残っています。残った粒もおいしいですが、気になる人は味噌濾しを使ってください。
KOKOROMISOはネット通販で購入できます。価格は1パック500gで748円です。
いやしライフ【とつきとおか味噌】
「いやしライフ」は長崎県壱岐市にある、湯谷恵理さんの工房です。
いやしライフの「とつきとおか味噌」は、おからから作られた珍しい味噌です。壱岐産大豆を使ったおからと、壱岐産米の米麹、壱岐島の海水から作られた天然塩で作られています。
女性らしい柔らかな色合いのパッケージ。通常の味噌の他に、壱岐島で海水を汲むところから手作業で行っている名取寛人さんの「神塩」を使った味噌も販売中です。
とつきとおか味噌はいやしライフの公式サイトから購入できます。
ヒトネ味噌【金山寺味噌】
「ヒトネ味噌」は大阪府の味噌の工房です。地元の販売会で味噌を販売しているほか、手作りにこだわった「お味噌を作る会」を行っています。
味噌は加熱処理をしておらず時間がたつと熟成するので、季節によっては冷凍で販売をしています。
まるで高級なお茶のようなパッケージ。通常の味噌(銀)と柚子味噌(金)、うめ味噌(赤)、金山寺味噌(黒)の4種類があります。
ネット販売や店舗販売はしておらず、大阪府佐野市の手作りマーケットなどでしか買うことのできない味噌です。
味噌のパッケージは日々進化している
日本で昔から食べられている味噌は、離乳食にも使われる安全で栄養豊富な食品です。毎日食べている人は多いですが、味噌をパッケージで選ぶ人は少ないかもしれません。
今回ご紹介した味噌は、パッケージだけでなく原料や製法にもこだわった味噌ばかりです。
味噌をもっと多くの人に食べてもらいたいとの思いから、パッケージにも力を入れているメーカーが全国にたくさんあります。ぜひ一度素敵なパッケージの味噌を手に取って味わってみてくださいね。
また、味噌を長く美味しく楽しみたい、という方の中には味噌用のストッカーを使われる方もいらっしゃるかもしれません。
こちらも、見た目にも楽しめるデザインの商品が多く発売されていますので、商品パッケージとあわせて、ぜひチェックしてみてくださいね。