酒粕
酒粕ってどこに行ったら買えるんだろう?

10月下旬から始まる酒造り。その工程で副産物として誕生する酒粕は、日本酒の旨味をたっぷり残しています。

 

せっかくなら、お気に入りの日本酒から搾った酒粕を使いたくないですか?今回は、日本酒の蔵元で販売している酒粕について調べてみました。

 

酒粕は蔵元でも販売している?

日本酒の蔵元

酒粕は日本酒を作る工程で必ずできるもの。料理やお菓子作りなど用途も広いため、多くの蔵元では酒粕を販売しています

 

酒粕を売っています!と大々的に宣伝していなくても、取り扱いがある場合があるので、気になる蔵元には問い合わせてみるとよいでしょう。

 

蔵元まで足を運ばなくても、配送してくれたり、オンラインショップや特約店で購入できたりしますよ。

 

酒粕の販売時期はいつ?

酒粕の販売時期は、日本酒造りが始まるタイミングによります。多くの酒蔵は10月後半~11月のはじめに酒造りが始まるので、酒粕ができるのは11月後半~12月にかけて。

 

したがって、酒粕の販売もその頃から、と言うことになります。ただし、一般に踏込粕と呼ばれる酒粕は、約半年程度の熟成が必要なため、販売時期は夏頃になります。

 

商品によっては通年購入できるものもありますが、搾りたてのフレッシュな酒粕が欲しい場合は、12月以降の購入がよいでしょう。

 

酒粕を販売している蔵元は減っている?

実は、日本酒の生産量は年々減っています。そのため、副産物である酒粕の生産量も少なくなっているんですね。

 

加えて、大手酒造メーカーでは酒粕が出ない融米造りという生産方法を採用しだしたことも、酒粕の生産が減少している理由のひとつです。

 

とはいえ、多くの蔵元では酒粕を販売しているので、酒粕の季節が来たら蔵元に問い合わせてみるとよいですね。

 

【東北・北海道】酒粕を販売している蔵元2選

酒蔵

東北や北海道など、寒い地域では、キリッとした辛口のお酒が好まれるようです。北国の酒粕は、そんな日本酒の芳醇な旨味をたっぷり含んでいるんですよ。

 

【北海道】国稀 国稀酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

日本列島最北にある『国稀』は『全国燗酒コンテスト2018』のプレミアム燗酒部門で金賞を受賞するなど、全国に名を轟かせ始めている蔵元です。

 

歴史ある石造りの蔵は圧巻の見応え。当時の暮らしを再現した和室や、ニシン漁に使用したニシン船も見学できるんですよ。

 

国稀の酒粕は、蔵元にある売店で購入できます。板酒粕は毎年12月ごろ~4月ごろまで、諸白粕は9月ごろの時期を目安に店頭に並ぶようです。

 

国稀酒造株式会社

住所:北海道増毛郡増毛町稲葉町1-17

電話番号:0164-53-1050

営業時間:9:0017:00

休業日:年末年始/

【福島】大七 大七酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

現在は10代目が運営する『大七酒造』は、1752年に創始して以来、昭和天皇陛下御即位式典に選ばれるなどし、知名度を上げていきました。

 

酒米の美味しさを極限にまで引き出す、独自の精米技術は他の蔵元ではまねできません。ふわりと甘く香る香りとコク、豊かな旨味はこの技術がある故、なのですね。

 

大七酒造の酒粕は3種類。伝統的な生酛造りの風味を残した酒粕です。ペースト状で使いやすいスタンドパックタイプの酒粕がおすすめです。商品によっては時期を問わず通年購入できるのもうれしいポイントですね。

 

大七酒造株式会社

住所:福島県二本松市⽵田1-66

電話番号:0243-23-0007

営業時間:8:3017:00

休業日:土曜日/日曜日/祝日

【関東】酒粕を販売している蔵元2選

酒蔵

関東の蔵元は、酒蔵見学など観光スポットとしても楽しめます。自由に散策したり、美味しいお酒を飲み比べしたり。日本酒をたっぷり味わった後は、お土産に酒粕をどうぞ。

 

【東京】澤乃井 小澤酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

創業300年を超える『小澤酒造』では、多摩川のほとりにある庭園・澤乃井園にて自然を感じながらショッピングや食事、酒蔵見学ができます。

きき酒処を併設していて、10種類ほどのお酒を少しずつ楽しめるのも魅力です。

 

酒粕は11月~3月ごろの期間限定で販売しています。甘酒や粕汁にしてもよし、粕漬けにすれば日本酒の豊かな香りをぎゅっと詰め込んだような美味しい粕漬けになりますよ。

 

澤乃井園の売店だけでなく、オンラインショップなどでも販売しているので、手軽に購入できます。

 

清流ガーデン 澤乃井園

住所:東京都青梅市沢井2-770

電話番号:0428-78-8210

営業時間:10:0017:00

休業日:月曜日※祝日の場合は翌日

【東京】多満自慢 石川酒造

蔵元直売…〇

通販…×

その他販売店…〇

1863年創業の『石川酒造』は日本酒だけでなくビール造りの歴史も長い蔵元です。その長い歴史をたどることができる雑蔵資料館は、一度は足を運んでみたい場所。

 

売店・酒世羅では、搾りのある時期に酒粕を販売しています。搾りたてでフレッシュな酒粕は、鼻腔をくすぐる酒粕の香りがたまらなく魅力的です。

 

甘酒や粕汁といった定番だけでなく、お菓子作りにもピッタリな、香り豊かな酒粕なんですよ。

 

石川酒造 酒世羅

住所:東京都福生市熊川1

電話番号:042-530-5792

営業時間:10:0018:00

休業日:火曜日

【関西】酒粕を販売している蔵元4選

酒蔵

関西は、京都の伏見、兵庫の灘など、日本を代表する酒処が集まる場所。美味しい日本酒につきものの美味しい酒粕は、季節限定の人気商品なんです。

 

【奈良】春鹿 今西清兵衛商店

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

『今西清兵衛商店』の創業は1884年。春鹿を代表とする華やかで軽やかな口当たりの日本酒は、国内のみならず海外でも親しまれています

 

春鹿の酒粕は『春鹿 蔵SHOP』にて販売しています。きき酒をしたり、春鹿の酒粕で作った奈良漬けの試食をしたり。ショップに立ち寄る楽しみも盛りだくさん。

 

販売開始時期は11月末~12月ごろ。売り切れ次第終了の、数量限定販売です。

 

今西清兵衛商店 春鹿 蔵SHOP

住所:奈良県奈良市福智院町24-1

電話番号:0742-23-2255

営業時間:9:0017:00

休業日:夏季/年末年始/

【京都】玉乃光 玉乃光酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

『玉乃光酒造』の創業は1673年。以来、真面目に、丁寧に、ただ良い酒を造ることだけに力を注ぎ、できた酒は派手さとは無縁の実直な味わいが魅力です。

 

蔵元にショップは併設されていませんが、希望があれば事務所での購入も可能。下京区には、レストランを併設したアンテナショップがあるので、足を運んでみてください。

 

原則として通年購入できますが、フレッシュな酒粕がいい場合は11月末以降にその年の酒粕ができるので、その頃に注文するとよいでしょう。

 

純米酒粕 玉乃光 アンテナショップ

住所:京都市下京区因幡堂町658-1

電話番号:075-352-1673

営業時間:11:3014:00/17:0022:00

休業日:なし

玉乃光 純米吟醸の酒粕 500g
玉乃光酒造

【京都】月桂冠 月桂冠

蔵元直売…×

通販…〇

その他販売店…〇

京都伏見で最も古い酒蔵である月桂冠。伝統的な手法を守りながら作られた酒は、これまで数々の賞を受賞しています。

 

現在、月桂冠の酒粕は蔵元での販売は行っておらず、主にスーパーなどの小売店での販売が中心です。不定期ですが、オンラインでも購入できるようです。

 

より多くの方が手軽に購入できるため、昔から愛用している方が多いのも特徴です。

 

月桂冠

住所:京都市伏見区南浜町247番地

電話番号:075-623-2056

営業時間:9:3016:30

休業日:夏季/年末年始/その他

【兵庫】白鹿 辰馬本家酒造株式会社

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

灘五郷酒造協会に名を連ねる『白鹿 辰馬本家酒造株式会社』は創業350年を超え、江戸時代中期には、灘の銘酒としての地位を不動のものにした蔵元です。

 

酒粕は、吟醸酒粕スパウトパウチタイプ・板粕・成形酒粕・踏込粕4種類。用途に合わせて選べるのはうれしいポイントですね。

 

いずれも直営ショップである『白鹿クラシックス』やオンラインなどで販売しています。

 

白鹿クラッシックス

住所:兵庫県西宮市鞍掛町7-7

電話番号:0798-35-0286

営業時間:10:0018:00

休業日:火曜日

【中部】酒粕を販売している蔵元2選

蔵元の杉玉

 米処としても有名な新潟や石川にも、美味しい日本酒を提供する蔵元があります。日本酒が一流なら、酒粕だって一流なんです。

 

【石川】加賀鳶 福光屋

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

安永の頃に、1625年創業の酒蔵を買い取ったことから始まった『福光屋』は、1990年代に『加賀鳶』『黒帯』など数々のブランドを立ち上げています。

 

加賀鳶を元にした『純米大吟醸酒粕』は、ペースト状で使いやすく、甘酒や粕汁の他にお菓子作りにもおすすめなんですよ。

 

蔵元での販売の他、オンラインショップ、金沢と東京にある直営店でも販売しています。

 

SAKE SHOP福光屋

住所:石川県金沢市石引2-8-3

電話番号:076-223-1117

営業時間:10:0018:00

休業日:なし

【新潟】八海山 八海醸造株式会社

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

『八海醸造株式会社』の創業は1922年。他の蔵元に比べて新しくはありますが、銘酒『八海山』は新潟を代表する酒として広く知られています。

 

販売している酒粕は、大きく分けて2種類。秋から春にかけて販売される板粕と、半年熟成させるため、夏季販売となるねり粕です。

 

いずれも、蔵元にある売店『千年こうじや 本店』やオンラインなどで販売しています。

 

千年こうじや 本店

住所:新潟県南魚沼市長森627-8

電話番号:025-775-2604

営業時間:10:0017:00

休業日:元旦

【中国】酒粕を販売している蔵元2選

日本酒の瓶

数々の賞を受賞している日本酒が多い中国地方。一世を風靡した獺祭をはじめとした有名なお酒が楽しめます。酒粕も、特徴的なんですよ。

 

【広島】賀茂鶴 賀茂鶴酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…〇

1873年創業の『賀茂鶴酒造』は、全国新酒鑑評会において、数々の賞を受賞してきた蔵元です。

 

種類によって分けることがない酒粕は、搾ったタイミングで硬いものや柔らかいもの、吟醸・大吟醸などは米の粒が残っていることも。そのため、酒粕本来の自然な味わいを感じられますよ。

 

酒粕は蔵元にある見学直売所やオンラインショップなどで販売しています。

 

賀茂鶴 見学室直売所

住所:広島県東広島市西条本町9-7

電話番号:082-422-2122

営業時間:9:0018:00/土日祝10:0018:00

休業日:夏季/年末年始/

【山口】獺祭 旭酒造

蔵元直売…×

通販…〇

その他販売店…〇

『旭酒造』の『獺祭』は、今や知らぬ人のいない日本酒といえるのではないでしょうか。圧倒的な飲みやすさは万人受けする味わいで、コスパがよいのも特徴です。

 

そんな獺祭の酒粕ですが、数年前から取り扱いがないようです。ですが『内富海苔店』にて、パウダータイプの酒粕が販売されています。

 

溶けやすいため、使いやすいパウダータイプの酒粕は、お菓子作りにもピッタリ。主に通販などで販売しています。

 

内富海苔店

住所:山口県周南市五月町3-13

電話番号:0834-21-1183

営業時間:9:0017:00/9:0012:00

休業日:日曜日/祝日

【九州・沖縄】酒粕を販売している蔵元3選

蔵元の杉玉

九州のお酒と言えば焼酎ですが、佐賀や熊本など、日本酒に熱い情熱を注ぐ地域もあります。沖縄には、日本最南端の蔵元もあるんですよ。

 

【佐賀】鍋島 富久千代酒造

蔵元直売…×

通販…〇

その他販売店…〇

佐賀を代表する銘酒『鍋島』は、様々な鑑評会で賞を受賞しています。『富久千代酒造』の鍋島を守り、育てるという強い信念が見えますね。

 

鍋島の旨味、栄養をたっぷり残した純米吟醸酒粕は、そのまま焼いて食べるのもおすすめです。

 

蔵元見学はできますが、蔵元での販売は行っていません。全国に鍋島の取り扱い店舗があるので、酒粕の取り扱いがあるか問い合わせてみるとよいでしょう。オンラインでの購入も可能です。

 

富久千代酒造

住所:佐賀県鹿島市浜町1244-1

電話番号:042-530-5792

営業時間:9:0017:00

休業日:土曜日/日曜日/祝日/

【熊本】千代の園 千代の園酒造

蔵元直売…〇

通販…×

その他販売店…×

『千代の園 千代の園酒造』の創業は1896年。平成以降は新酒鑑評会やコンテストなどで金賞をはじめとした多くの賞を受賞している蔵元です。

 

酒粕は数に限りがあるため、原則として蔵元での直売のみ。オンラインや他の販売店での購入はできません。

 

季節限定商品のため、売り切れ次第今年分は終了、翌年の酒粕の時期を待つことになります。

 

千代の園酒造株式会社

住所:熊本県山鹿市山鹿1782

電話番号:0968-43-2161/売店直通080-3357-2103

営業時間:8:0017:00/土日祝9:0016:30

休業日:11日~4/

【沖縄】黎明 泰石酒造

蔵元直売…〇

通販…〇

その他販売店…×

沖縄県で唯一の日本酒の蔵元『泰石酒造』は、もともと蒸留酒を作る酒蔵でした。しかし、1967年から日本酒の製造を開始、試行錯誤の末、南国の銘酒『黎明』が生まれたのです。

 

重厚でありながら穏やか、沖縄の気候によく合うドライな口当たりは、沖縄を訪れた多くの人の心を虜にしています。

 

そんな『泰石酒造』の酒粕は、蔵元にて販売しています。電話などで問い合わせをすれば取り寄せもできるので、南国の酒粕に興味がある方は、是非取り寄せてみてください。

 

泰石酒造

住所:沖縄県うるま市字平良川90

電話番号:098-973-3211

営業時間:8:0017:00/土日祝9:0016:30

休業日:11日~4/

蔵元で販売している美味しい酒粕を楽しんで♪

酒粕

多くの蔵元では、搾りたての新鮮な酒粕を販売しています。日本酒の旨味をたっぷり残した酒粕は、そのまま食べても美味しいんですよ。

 

お気に入りの日本酒の酒粕なら、その味わいもひとしお。是非、蔵元に足を運んで新鮮な酒粕を手に入れてください。もちろん、お取り寄せもおすすめです。

 

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