冷蔵庫に余っている具材ごごはんを炒めるだけで簡単にできるチャーハンは、お昼ごはんに最適ですよね。
しかし、ごはん主体の料理なので、気になる点がカロリーではないでしょうか。特にダイエット中には気になってしまいますよね。
そこでおすすめしたいメニューがオートミールを使ったチャーハンです。この記事では、オートミールチャーハンがダイエットの味方になる理由や、とても簡単に作れるレシピをいくつかご紹介します。
目次
オートミールのチャーハンはダイエットに良いって本当?
オートミールを使って作るチャーハンはダイエットの味方になるというのは本当なのでしょうか?最初に、オートミールのチャーハンのメリットについてご紹介します。
オートミールっていったいどんな食べ物?
オートミールの原料はオーツ麦という穀物です。穂の形が燕(ツバメ)に似ていることから燕麦(えんばく)とも呼ばれています。オーツ麦の実を脱穀して食べやすく加工したものがオートミールです。
欧米では古くからなじみがある穀類で、朝食の定番としてよく食べられています。
日本ではあまり一般的ではありませんでしたが、コロナ禍でのコロナ太りや健康増進意識の高まりからSNSを中心に関心が広がり、一気に注目されるようになりました。
欧米では、ミルクでふやかしたりお粥にしたりする食べ方が一般的ですが、日本ではお米を炊くように加熱してよく食べられています。オートミールを米化することでチャーハンも簡単に作れます。
オートミールのチャーハンの最大のメリットは?
白米の代わりにオートミールでチャーハンを作る最大のメリットは、カロリーの低さにあります。
下の表は、白米で作った卵チャーハンとオートミールで作った卵チャーハンの栄養価を比較したものです。
オートミールの卵チャーハンは白ごはんで作った卵チャーハンのカロリーの約6割。糖質が少ない分、カロリーも低くなっています。
このカロリー差は、だいたいクロワッサン1個分に相当します。また、カルシウムなどのミネラルが白米よりもたくさん含まれていることも大きなメリットですよね。
オートミールチャーハンがダイエットに良い理由は他にもある!
オートミールのチャーハンで、ダイエットに良いもうひとつのメリットは食物繊維が多いことにあります。
白米のチャーハンと比較すると含まれている量は大差ありませんが、特筆すべきものはその内容です。
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、健康のためには2:1の割合で摂ることを推奨されています。オートミールに含まれる食物繊維は不溶性と水溶性が2:1なのでまさに理想のバランス!
そのため、腹持ちが良い、糖質の吸収を抑える、血糖値上昇を抑えて脂肪が蓄積しにくい、腸内環境が整って便通が良くなるなどダイエットにうれしい効果がたくさん期待できるのです。
オートミールが苦手な人でも食べやすい!
ダイエットにうれしい効果の多いオートミールですが、白米に比べると糖質が少ないために味や食感はあまり良いとは言えません。そのため、オートミールを苦手と感じる人も少なくないようです。
しかし、オートミールをチャーハンにすると、他の具材が入り味付けもしっかりすることでオートミールが苦手な人でも比較的食べやすくなります。
和洋中とさまざまなアレンジができることもうれしいポイントですよね。
また、普通のチャーハンはお米を炊くところから始めないといけませんが、オートミールの米化は電子レンジでわずか数分!思い立ったらすぐに作れる点もメリットと言えますね。
オートミールチャーハンのデメリットは?不足する栄養の補い方
オートミールチャーハンは低糖質・低カロリーでミネラルの多いことがメリットですが、逆に、ダイエットに欠かせないたんぱく質とビタミンが少ない点がデメリットと言えます。
そのため、チャーハンの具材にはたんぱく質が豊富な肉や卵、ビタミンが豊富な野菜をたくさん入れるようにするとよいでしょう。
また、野菜のたくさん入ったスープやサラダ、魚・肉・卵・大豆製品などのたんぱく質を副菜としていっしょに食べる方法もおすすめです。
低糖質・低カロリーでもたんぱく質やビタミンが不足すると痩せやすい身体にはならないので、足りない栄養素は意識的に摂るようにしましょう。
オートミールでチャーハンを上手に作るコツを伝授!
チャーハンは炒めるだけの簡単な料理に思えますが、白米で作る一般的なチャーハンでもパラパラに作ることは意外と難しいですよね。
オートミールで作るチャーハンも同じで、失敗例としていちばん多いパターンはベタッとする、パラパラにならないというものです。
では、オートミールチャーハンを上手に作るにはどのようにすればよいのでしょうか。ちょっとしたコツを抑えておくと失敗が少なくなるので、ぜひ覚えておきましょう。
チャーハンに適したオートミールの種類は?
オートミール初心者が最初に悩む点が、どのオートミールを購入すれば良いかということではないでしょうか。オートミールは加工の仕方によって数種類のタイプが存在します。
このうち、チャーハンに適しているオートミールは「ロールドオーツ」です。
ロールドオーツは脱穀したオーツ麦を蒸してローラーで薄く伸ばしたタイプのオートミール。あらかじめ加熱処理がしてあるので電子レンジで簡単に米化ができ、粒感もしっかりと残るため、チャーハンを作るには最も適しています。
オートミールチャーハンをパラパラに仕上げる作り方のコツは?
では、オートミールのチャーハンがベタッとせずパラパラになるように作るにはどのようにすればよいのでしょうか。失敗なく作るためのポイントは3つあります。
その1:水加減に注意!
最大のポイントはオートミールを米化する際の水の量です。
オートミールを白ごはんの代わりに食べる場合の基本の水加減はオートミール30gに対して水は50cc。しかし、チャーハンを作る場合は少し硬めの方が良いため、水を少し減らしましょう。
オートミールが30gの場合は水は45cc。オートミールが40gなら水は60cc。オートミールの1.5倍の量で米化すると良いでしょう。
また、オートミールを米化するとくっつきやすくなるので、米化した後はしっかりとほぐしておくことも大切です。
その2:卵は火を通さずにからめる
オートミールチャーハンに卵を入れる際は、卵に火を通して固めてから混ぜるのではなく、生卵もしくは半熟の状態でオートミールと混ぜるようにしましょう。
これは、白米のチャーハンでも同じですが、オートミールの粒を卵でコーティングすることでパラパラの状態になりやすくなるためです。
フライパンで作る場合は、溶き卵をフライパンに流したら卵をかき混ぜないで生の状態で米化したオートミールを混ぜ込みます。
また、米化したオートミールと溶き卵をあらかじめ混ぜておいてから加熱してもよいでしょう。電子レンジで作る場合は、米化したオートミールと溶き卵を混ぜてから加熱します。
その3:油脂は必ず入れる
フッ素樹脂などでコーティングされたフライパンや電子レンジを使って調理をする場合は、油を使わなくても調理できますよね。
特に、ダイエット中はカロリーダウンのためにも油脂を使わずに調理をする人も多いかもしれません。
しかし、パラパラのオートミールチャーハンを作るためには、ごま油やバターなどの油脂を必ず入れるようにしましょう。
卵と同様で、油脂でオートミールの表面をコーティングすることで、チャーハンがパラパラに仕上がりやすくなります。
卵なしのオートミールチャーハンを作る場合は、油脂を少し多めに入れてもよいでしょう。
オートミールのチャーハンは冷凍できる?お弁当にできる?
パラパラに仕上がったオートミールチャーハンは、冷凍保存やお弁当にも向いています。
白米のごはんは時間が経つと老化して硬くなりやすいですが、そもそもオートミールは糖質が少なめのため白米よりも硬くなりにくいというメリットがあります。
ですから、オートミールチャーハンをお弁当にしても硬くなりにくくパラパラの状態が長続きしますし、もちろん、冷凍してもパラパラの状態のまま保存できます。
お弁当が傷みやすい夏場は、冷凍したオートミールチャーハンを解凍せずにそのまま詰める方法もおすすめです。
フライパンを使ったオートミールのチャーハンレシピ3選
普通のチャーハンは、具材を炒めて炊いたごはんを混ぜて作りますよね。
同じように、オートミールを米化してからフライパンで作るチャーハンのレシピをご紹介します。1人分だけでなく、2倍量、3倍量で作ると複数人数分をまとめて作れるので便利です。
シンプル!簡単!オートミールの卵炒飯
具材は長ねぎと卵だけ。味付けもシンプルなオートミールの卵チャーハンのレシピです。
【材料】(1人分)
オートミール 40g
お湯 60cc
長ねぎ 5cmくらい
卵 1個
ごま油 大さじ1/2+大さじ1/2
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
こしょう、しょうゆ 適宜
【作り方】
1.長ねぎはみじん切りにし、卵はほぐしておく。
2.耐熱容器にオートミールとお湯を入れて軽く混ぜ合わせ、5分ほど吸水させる。
3.ラップをせずに電子レンジに入れて600wで2分ほど加熱し、加熱後はよくほぐしておく。
4.フライパンを熱してごま油大さじ1/2を入れて長ねぎを炒める。
5.長ねぎに火が通ったら3のオートミールを入れて炒め、鶏ガラスープの素を入れ全体が混ざったら一旦取り出しておく。
6.フライパンにごま油大さじ1/2を入れて熱し、フライパンが温まったら溶き卵を入れる。(卵はかき混ぜない)
7.取り出したオートミールを戻して、卵をからめるようにして炒める。
【ポイント】
・フライパンに溶き卵を入れたら、かき混ぜないようにしてください。半熟のままオートミールを投入して卵をからめましょう。
・ウインナー、ハム、カニカマなどを入れるとオーソドックスな炒飯になります。
たんぱく質かさましでダイエット!納豆オートミールチャーハン
低糖質で食物繊維豊富なオートミールはダイエットの味方ですが、納豆を入れることで高タンパクで低カロリーなダイエットにピッタリのチャーハンになります。
【材料】(1人分)
オートミール 30g
お湯 45cc(大さじ3)
納豆 1パック
ちりめんじゃこ 5g
卵 1個
ごま油 小さじ2
青ネギ 6g(大さじ1程度)
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
塩・こしょう 適宜
【作り方】
1.青ネギは小口切りにしておく。
2.耐熱容器にオートミールと水を入れて軽く混ぜ合わせ、5分ほど吸水させる。
3.ラップをせずに電子レンジに入れ、600wで2分ほど加熱し、よくほぐしてから粗熱を取っておく。
4.ボウルに卵を溶き、ちりめんじゃこ、納豆、納豆のタレ、オートミールを入れて全体を混ぜ合わせる。
5.フライパンにごま油を入れて熱し、4を入れて中火で手早く炒める。
6.鶏ガラスープの素と青ネギを入れて全体を混ぜ、必要なら塩・こしょうで味を整える。
【ポイント】
・ちりめんじゃこの代わりに塩昆布を入れてもよいでしょう。
ガッツリ食べたい!オートミールのガーリックビーフライス
低カロリーであっさりとしたイメージのあるオートミールですが、ガッツリと食べたい時にはガーリックビーフライスがおすすめです。夏のスタミナ料理にも良いですね。
【材料】(1人分)
オートミール 30g
お湯 45cc(大さじ3)
牛肉薄切り 70g
塩こしょう 適量
にんにく 1かけ
オリーブオイル 大さじ1/2
バター 5g
しょうゆ 小さじ1
青ネギ 適量
【作り方】
1.牛肉は2~3cmくらいに切り、塩こしょうで下味を付けておく。
2.青ネギは小口切りにして、にんにくは薄くスライスする。
3.耐熱容器にオートミールとお湯を入れて混ぜて5分ほど吸水させ、ラップをせずに600wの電子レンジで2分ほど加熱してよくほぐしておく。
4.フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、にんにくを焦がさないように炒める。
5.にんにくの香りが立ってきたら、牛肉を入れて炒める。
6.米化したオートミールとバターを入れてよく炒め、しょうゆ入れて全体をよく混ぜる。
7.皿に盛り、上に青ネギを乗せる。
【ポイント】
・あらびきのブラックペッパーをかけて食べてもよいでしょう。
・コーン缶を入れてもおいしく食べられます。
火を使わない!電子レンジだけで作るオートミールチャーハンのレシピ3選
オートミールのチャーハンは、フライパンを使わずに電子レンジだけで作ることもできます。火を使わないので暑い夏にも重宝しますよ。
卵なし!ツナと塩昆布の和風オートミールチャーハン
ツナ缶と塩昆布を使うと調味料をほとんど使わずに簡単に和風チャーハンが作れます。
ツナ缶と昆布のうま味がたっぷり入ったオートミールチャーハンです。卵を使わずにあっさりと仕上がっています。
【材料】(1人分)
オートミール 40g
お湯 60cc
☆ツナ缶 1/2缶
☆塩昆布 10g
☆マヨネーズ 大さじ1
☆青ネギ 10g
☆白ごま 大さじ1
【作り方】
1.耐熱容器にオートミールとお湯を入れて全体を混ぜて5分ほど吸水さえ、ラップをせずに600wの電子レンジで2分くらい加熱する。
2.1に☆を入れてよく混ぜ、600wの電子レンジでさらに1分半ほど加熱する。
3.電子レンジから取り出し、全体を軽く混ぜる。
【ポイント】
・味が足りなければ、塩・こしょうで調整してください。
・青ネギは2回目の加熱が終わってから混ぜてもよいでしょう。
ピリ辛!ちくわのキムチオートミールチャーハン
冷蔵庫に残っているキムチを使って、火を使わずに簡単なオートミールチャーハンを作れます。冷蔵庫に余っているキムチの消費にもなるので便利ですよね。
【材料】(1人分)
オートミール 30g
お湯 45cc(大さじ3)
キムチ 50g
ちくわ 1本
ごま油 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
青ネギ 適量
白ごま 適量
【作り方】
1.ちくわは1cm角に切り、キムチは2cmくらいに切っておく。青ネギは小口切りにする。
2.耐熱容器にオートミールとお湯を入れてよく混ぜて5分くらい吸水させ、ラップをせずに600wの電子レンジで2分ほど加熱する。
3.2にちくわ、キムチ、ごま油、しょうゆを入れてよく混ぜ、600wの電子レンジでさらに1分ほど加熱する。
4.電子レンジから取り出して全体をよく混ぜ、皿に盛って上から青ネギと白ごまをかける。
【ポイント】
・べたつく原因になるので、キムチの汁はあまり入れないようにしてください。
米化なしで混ぜるだけ!ねぎとチーズのオートミールチャーハン
オートミールでチャーハンを作る場合、基本的にはオートミールに水を入れて加熱(米化)してから作りますが、事前に米化せずに、材料を混ぜてチンするだけでもおいしいチャーハンを作れます。
【材料】(1人分)
オートミール 30g
お湯 50cc
玉ねぎ 1/4個
ごま油 小さじ1
卵 1個
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
とろけるチーズ 大さじ1
青ネギ 大さじ1~2
ブラックペッパー 適宜
【作り方】
1.玉ねぎはみじん切りに、青ネギは小口切りにしておく。
2.耐熱容器にオートミール、水、玉ねぎを入れてよく混ぜ、そのまま5分ほど置いておく。
3.表面を平らにならしてからラップをかけ、500wの電子レンジで3分加熱する。
4.電子レンジから出し、ごま油、溶き卵、鶏ガラスープの素を入れてよくかき混ぜる。
5.再度ラップをして500wの電子レンジで2分加熱する。
6.電子レンジから取り出してよく混ぜ、とろけるチーズ、青ネギ、ブラックペッパーをトッピングする。
【ポイント】
・熱いうちに、チーズと青ネギをよく混ぜて食べましょう。
まとめ:オートミールチャーハンは簡単!一人分でも手軽に作れる!
オートミールとチャーハンと聞くと意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、実はとても相性が良い食べ物です。
具材がたっぷりと入っていてしっかりと味が付いているので、オートミール初心者でも食べやすいというメリットがあります。
白ごはんから作るチャーハンよりも低カロリーでミネラルもたっぷり!腹持ちも良く脂肪になりにくいので、ダイエット中にもおすすめです。
オートミールさえあれば1人分から手軽に作れ、冷蔵庫の残り物でアレンジも自在!ごはんを炊く手間もいらず、ほんの10分程度で作れるので便利ですよね。ぜひ一度、作ってみてくださいね!