魚の味噌漬け~残った味噌を無駄なく活用する方法は?
魚の味噌漬けをたまに作るんだけど、味噌が結構余っちゃうのよね…うまく活用する方法はないかな?

そんな疑問に答えます。

生の魚を味噌床に漬け込んで、2~3日置いてから焼いて仕上げる、和食の定番「魚の味噌漬け」。

昔からある料理ですが、和食の良さが見直されている今日このごろ、魚の味噌漬けを頻繁に作る若い女性が増えてきています。魚を取り出した後に味噌床に残った味噌とてもおいしいので、無駄なく活用したいですよね。

この記事では、案外知られていない「魚の味噌漬けの残った味噌の活用法」について、くわしくご紹介していきます!

魚の味噌漬けの残った味噌の活用法~基礎知識編~

魚の味噌漬けの残った味噌の活用法~基礎知識編~

魚の味噌漬けの残った味噌を活用するために、まずは、魚の味噌漬け・味噌床とは何か…という基本的なことを知っておく必要があります。あわせて、味噌漬けを作る際の注意点についても解説していきます。

意外と知られていない味噌漬けの基礎知識…簡単にまとめましたので、どうぞお読みください。

味噌漬けに使う味噌床ってどんなもの?

味噌漬けとは、魚や肉などの食材を味噌床に漬け込んだもののことです。2~3日置いた後で、フライパンやグリルなどで焼いて仕上げると、懐かしく深みのある味わいの料理が完成します。

「味噌床」の材料は、味噌(200グラム)・みりん(大さじ2)・酒(大さじ2)・砂糖(大さじ2)です。

大きめのタッパーなどにすべての材料を入れよく混ぜ合わせたあと、冷蔵庫で半日ほど寝かすと「味噌床」が完成します。

残った味噌を活用しやすくするコツ

魚の味噌漬けの残った味噌を活用しやすくするには、味噌漬けを作る最初の時点で「味噌床に、魚の血・雑菌・余分な水分が残らないようにする」ことが大切です。

魚の血が味噌床に付着しないようにするコツ

生の魚を直接味噌床に漬けてしまうと、当然、味噌床に魚の血が混ざってしまいます。これを避けるために、魚を漬け込むときに「キッチンペーパーで包む」ことをおすすめします。

雑菌が残らないようにするコツ

味噌床から魚を取り出したときに、味噌床の表面に水分がたまっていることがあります。この水分は雑菌なので、キッチンペーパーでしっかり拭き取っておきましょう

余分な水分が残らないようにするコツ

魚の下処理が大事。魚を漬けるときに必ず、あらかじめ魚に塩をふり水分と臭みを抜いておきましょう。これを省略すると、味噌床に水分と臭みが出てしまい、残った味噌を活用しにくくなってしまいます。

残った味噌は魚の味噌漬けに再活用!

残った味噌は魚の味噌漬けに再活用!

味噌床から魚の味噌漬けを取り出すと、味噌床には、まだたくさんの味噌が残っています。捨ててしまうのは、あまりにもったいない!

この残った味噌を味噌床として再利用して、別の種類の魚を漬け込めば、違った味わいの料理が楽しめ、食卓を豊かに彩ることができますよ。以下で、そのやり方についてご説明していきます。

再利用するときの注意点

残った味噌を味噌床として再利用するとき「必ず加熱して、それを冷ましたものを味噌床として使う」ようにしてください。

残った味噌にそのまま生の魚を漬けてはいけません。生の魚を漬け込んだ味噌床には雑菌が繁殖しています。そのまま使うと食中毒を引き起こす危険性があります。再加熱して使えば、雑菌を殺すことができ、安心ですよ。

また、再利用する味噌床には「魚」を漬けるようにしてください。味噌床に魚の匂いが残っていますので「肉」「野菜」を漬けることはおすすめしません。

味噌床として再利用する手順

残った味噌を味噌床として再利用する手順について説明していきます。味噌床を焦がさないようにという点にだけ注意すれば、特に難しいことはありませんよ。

残った味噌を味噌床として再利用する手順
味噌床として再利用する手順

【手順】

1.魚の味噌漬けを漬けた「味噌床」を鍋に入れます。

2.味噌床を焦がさないように弱火で加熱しながら、材料からしみ出た余分な水分を飛ばします。

3.冷ました味噌床がそのまま使えるかどうかを確かめ、薄い場合は新しい味噌を足して味をととのえると完成です。

4.完成した味噌床に、鮭・鯛・さわら・ぶりなどを23日漬けると、味噌漬けの完成です。フライパン・グリルなどで焼いてお召し上がりください。

【ポイント】

新しく足す味噌は、元の味噌と同じメーカーの商品でなくても大丈夫ですが、必ず「西京味噌」を足すようにしましょう。

開封前の味噌は、常温保存可能&日持ちしますので、ネットでまとめ買いをしておくとお得ですよ。

魚の味噌漬けの残った味噌は『味噌風味調味料』にアレンジ

魚の味噌漬けの残った味噌には、味噌床として再活用する以外にもさまざまな活用法があります。

残った味噌を『味噌風味調味料』にアレンジすると、本格的な和食を手軽に作ることができ、あっという間に夕食の準備が終わってしまいますよ!いくつかおすすめのレシピをご紹介していきますね。

魚のソテー・味噌バターソース

魚の味噌漬けを焼くときにヘラで落とした味噌がなんだかもったいない…そう思ったこと、ありませんか?ここでは、ヘラで落とした味噌をかけソースとして活用できるお役立ちレシピをご紹介していきます!

魚のソテー・味噌バターソースの作り方
魚のソテー・味噌バターソース

【材料】

魚の味噌漬け:1

小麦粉:適量

サラダ油:適量

(調味料)

●日本酒:適量

●バター:適量

【作り方】

1.味噌漬けについた味噌をヘラなどで落とします。この味噌は後でかけソースとして利用します。

2.クッキングペーパーなどで味噌漬けについた味噌を軽くふきとります。

3.魚の裏表に軽く小麦粉をつけ、温めたフライパンにサラダ油を入れ、皮目の方から弱火で焼いていきます

4.フライパンのふたをして焦げ目がつくまで焼きます。同じように裏面も焼きます。

5.先ほどベラで落とした味噌に日本酒とバターを適量入れて混ぜ合わせ、かけソースを作ります。

6.かけソースをフライパンで炒め仕上げして、焼き上がった魚の上にかけたら完成です!

ポイント】

魚を焼くとき、ふたをすることで中まで早く火が通り、ふっくらと仕上がりますよ。

残り野菜の味噌バター炒め

魚の味噌漬けを食べるとき、野菜料理は何を作るか…迷ってしまいますね。

冷蔵庫の残り野菜を、残った味噌とバターで炒めれば、簡単でおいしい付け合わせの出来上がり!お子さんにも食べやすい味つけになっていますよ。

残り野菜の味噌バター炒めの作り方
残り野菜の味噌バター炒め

【材料】

魚の味噌漬けの残った味噌:適量

キャベツ:1/4

玉ねぎ:1/2

ピーマン:1

バター:適量

【作り方】

1.キャベツはざく切り、玉ねぎとピーマンは細切りにします。

2.温めたフライパンにバターを入れ、野菜を炒めます。

3.野菜がしんなりしたら味噌を適量加え、軽く火を通したら完成です!

【ポイント】

使う野菜は、ご自宅にある野菜でアレンジ可能です。お気軽にお試しくださいね。

味噌の風味香る魚のあら煮

残った味噌を後日使い回したいという方には、こちらのレシピがおすすめ。魚のあらは安く手に入りますから、節約料理としても一押しのレシピですよ!

味噌の風味香る魚のあら煮の作り方
味噌の風味香る魚のあら煮

【材料】

魚のあら(魚の味噌漬けと同じ種類のもの)300グラム

水:300ml

酒:50ml

昆布:適量

(調味料)

●魚の味噌漬けの残った味噌:大さじ1

●うす口醤油:小さじ1

【作り方】

1.魚のあらと、ちょうどいい大きさに切った昆布を鍋に入れます。さらに酒と水を入れて火にかけます。

2.煮立ったら、昆布を取り出して、アクを取ります

3.うす口醤油を加えて約10分煮ます。

4.味噌を加えてさらに約10分煮ると完成です!

【ポイント】

常温まで冷まして味を含ませてから盛りつけて下さい。

その他の簡単活用法

ここまでで紹介してきた活用法の他にも、味噌漬けの残った味噌にはさまざまな活用法があります。お手軽料理が好きな方に特におすすめしたい活用法がこちらです!

その他の簡単活用法

きんぴら:(味噌床の味噌と酒を1:1で、合わせ調味料を作り、炒める

キャベツと厚揚げの味噌炒め:味噌床の味噌をそのまま使って調味

サバの味噌煮:味噌床の味噌大さじ1~1.5程度を酒でのばし、少し醤油を加え、合わせ調味料とする

好みの魚・味噌床の味噌・きのこ・バター:ホイルに包んでグリルで焼く

【ポイント】

味噌床の味噌はかなり甘めの味つけなので、辛めの味つけが好きな方は醤油を足して調整しましょう。

まとめ:魚の味噌漬けの味噌を活用して気軽に和食を楽しもう♪

魚の味噌漬けの甘く上品な味わいには、日々の疲れを忘れさせてくれる癒し効果があります。揚げ物・ハンバーガー・ラーメンといったこってりした食事を摂り続けていると、味噌味の和食が恋しくなりますよね。

魚の味噌漬けの残った味噌を活用すると、懐かしい味わいの味噌味の和食を簡単に作ることができます。この記事を参考にして、味噌味の和食作りを楽しんでみてはいかがでしょうか?

おすすめの記事