味噌はどこのご家庭にも常備されている、日本人の食卓に味噌は欠かせない調味料ですね。海外でも健康食品として注目され、人気が出ています。
味噌は大豆のたんぱく質やビタミン、ミネラルのほか、酵母や乳酸菌など様々な栄養が含まれており、離乳食におすすめの調味料です。
味噌に使われるのは主に大豆と塩、米や麦のシンプルな材料で、余計なものが入っていないため赤ちゃんにも安心して食べさせることが出来ます。
この記事では味噌を離乳食に使うのに適した時期や使い方、おすすめの味噌について解説します。
目次
味噌を離乳食に使うのはいつからがおすすめ?
離乳食の開始時期は生後5~6カ月です。それまでは母乳やミルクを飲んで栄養にしていた赤ちゃんが、食べ物から栄養を摂れるように練習するのが離乳食です。
始めのうちは味付けをしないで作る離乳食も、だんだんと味を付けるようになっていきます。味噌などの調味料をいつごろから、どのくらいの量使ったらいいのかを見ていきましょう。
赤ちゃんの摂れる塩分ってどのくらい?
離乳食にはどのくらいの味付けができるのでしょうか。離乳食の期間別に分けて見てみましょう。
・前期(5~6カ月):味付けの必要はありません
・中期(7~8カ月):醤油、味噌、砂糖、塩でごく少量ずつ味を付けていきましょう。
・後期(9~11カ月):上記に加え、マヨネーズやケチャップなども使うことができます。大人の1/3~1/5くらいの薄さにしましょう。
・完了期(1歳~1歳半):ほぼ大人と同じ調味料が使えます。ただし大人の1/3程度の薄味がおすすめです。
赤ちゃんは胃や腸などの消化器が未発達なので、塩分をいきなり摂ると消化しきれずに肝臓に負担がかかる可能性があります。まずはごく少量だけの味付けから初めて、だんだん増やすようにしましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では6~11カ月の食塩摂取量の基準を1.5g未満としています。
母乳やミルクから摂る1日分の塩分摂取量は0.35~0.4g程度です。離乳食からは1日1g未満の塩分量を目安に、味付けを考えるといいでしょう。具体的には一食当たり0.1~0.3gくらいに抑えるのがおすすめです。
中期の味噌の使い方は?
離乳食中期には味噌や醤油などの日本で昔から使われている調味料を使えるようになります。とはいえ内臓が未発達な赤ちゃんですので、味付けと言うより「風味づけ」くらいのイメージで入れていきましょう。
味見をして味噌の香りがほんのりする程度、この時期はまだ味噌汁をメニューの一品にするのは避けましょう。塩分濃度の高さから赤ちゃんの肝臓に負担がかかってしまいます。
また離乳食の時期に味の濃い食べ物を与えると、大人になっても濃い味を好むようになる傾向があると言われています。
後期からは味噌汁はOK?
離乳食後期にはマヨネーズやケチャップなども使えるようになり、メニューのバリエーションも増えてきます。この時期からは味噌汁を一品のメニューとして加えてもOK。
市販の味噌は小さじ1杯で約0.4gの塩分が入っています。離乳食の味噌汁に入れる味噌の量は、一食当たり小さじ1/3~1/4程度が目安です。
大人の味噌汁を取り分けるなら、上澄みを3~5倍に薄めて与えましょう。具はつぶしたり切り分けたりして、食べやすい柔らかさにします。
離乳食の味噌、おすすめの選び方は?
味噌は日本人のソウルフードで、地方によって色も味も様々。味噌は江戸時代に製法が確立したものが多く、長い伝統の味が引き継がれている調味料です。
古くから栄養補給のための保存食として使われてきた栄養豊富な味噌は、大切な赤ちゃんにも少しずつ食べさせたいですね。ここからは離乳食に使う味噌のおすすめの選び方について見ていきましょう。
無添加の味噌を選ぼう
スーパーに行くと味噌のコーナーにはさまざまな種類の味噌が置かれて、どの味噌を選んだらいいのか悩んでしまいますね。
家で使っているいつもの味噌でも構いませんが、赤ちゃんの小さな体に優しい無添加のものを選ぶのがおすすめです。
味噌のパッケージの裏側に「大豆」「塩」「米(麦)」の3種類だけが書かれているものを選びましょう。
赤ちゃん専用に無添加味噌を買うなら小さなサイズを選ぶと、早めに使い切れますよ。味噌は冷凍しても凍らないので、冷凍保存がおすすめです。
だし入りはNG?
だしの入った味噌は塩分が濃い傾向があるため、離乳食には使わないのがおすすめ。ただし添加物や化学調味料を使わないだし入りの味噌なら、塩分濃度に注意して薄味にすればOKです。
無添加のだし入り味噌の中には「酒精」や「アミノ酸」と書かれたものがありますが、酒精は発酵アルコール、アミノ酸はグルタミン酸ナトリウムで食品添加物の一種です。
パッケージの裏面の成分表示をよく確認しましょう。
大人と同じ味噌は使ってもいいの?
大人の食事と赤ちゃんの離乳食を別々に作るのは大変ですね。大人の料理を取り分けて赤ちゃんの離乳食にできれば時短にもなり、忙しいママやパパが少し楽になります。
赤ちゃん用に使う無添加の味噌を、大人の料理にも使ってはいかがでしょうか。赤ちゃんの体に優しいなら大人の体にも良く、家族全員で健康な食事ができますよ。
離乳食におすすめの市販の味噌3選
赤ちゃんにはできるだけシンプルな材料で作られた、無添加のお味噌を選びたいですね。味噌はメーカーからいろいろな種類が売られていて、迷うことも多いでしょう。
ここからは先輩ママさんたちの口コミで評判の良い、離乳食におすすめの無添加味噌3種をご紹介します。
マルコメ【丸の内タニタ食堂の減塩みそ】
「タニタの社員食堂」と言えば、ヘルシーなお料理で知られる話題の食堂ですね。味噌を作っているのはマルコメで、1854年(安政元年)に長野県で創業した味噌を中心とした食品のメーカーです。
「丸の内タニタ食堂の減塩みそ」は、原材料に米、大豆、食塩だけを使った減塩味噌です。麹の量を2倍にすることで甘味とうまみを増し、減塩タイプにありがちな味の物足りなさを解消しています。
口コミでは「塩分控えめで大人用に買ったのが、そのまま離乳食にも使える」など、離乳食だけでなく家族全員で使っているとの意見が多く見られました。
価格は1パック650gで361~498円で販売されています。
フンドーキン【麹たっぷり無添加麦みそ】
フンドーキン醤油は1861年(文久元年)に大分県で創業した、醤油や味噌を中心とした食品メーカーです。九州でフンドーキンの醤油は、知らない人のいないほどメジャーだと言われています。
フンドーキンの「麹たっぷり無添加麦みそ」は、大麦に麹菌を植えて発酵させた麦味噌です。大豆の5倍の量の大麦麹を使い、甘味の強い味噌に仕上げました。
原材料は大麦と食塩、大豆だけで、甘い味の好きな赤ちゃんの離乳食にもおすすめです。
口コミでは「リーズナブルな価格でおいしい」「余計なものが入っていないので、味噌本来の味がする」など毎日の離乳食で使いやすい価格と味の良さが評価されていました。
価格は1パック850gで432~740円で販売されています。
和光堂【手作り応援 おみそしるのもと】
和光堂は1906年(明治39年)に和光堂薬局として東京に創業した、ベビーフードのブランドです。現在和光堂製品は、アサヒグループ食品が販売しています。
和光堂の「手作り応援 おみそしるのもと」は、お湯で溶くだけで簡単に使える粉末タイプのお味噌汁です。
だしとほうれん草が入っていて、お味噌汁の他におかゆに混ぜたり野菜を加えたり、いろいろアレンジがしやすいのが特徴です。
ネットの口コミでは「離乳食にもう一味がすぐできて、ありがたい」など、忙しいママに好評です。価格は徳用サイズが24g入りで、277~380円で販売されています。チャック付きで、一袋で12杯の味噌汁が作れます。
栄養豊富な味噌は離乳食にもおすすめ
毎日の離乳食には栄養豊富な味噌がおすすめです。離乳食は赤ちゃんがミルクから卒業して、食べ物を食べられるようになる練習の時期。味噌の塩分量に気を付けて離乳食中期から、ほんの少しずつ使ってくださいね。
赤ちゃんに使う体に優しい無添加味噌は、大人も一緒に使って家族で健康になりましょう。味噌汁だけでなくいろいろな料理の味付けに使える味噌を、少しずつ離乳食に取り入れてくださいね。