赤ちゃんは黒糖を食べちゃだめ?注意したい点とお子様向けレシピ
赤ちゃんには、何歳からなら黒糖を与えても大丈夫なのかな…?
体に良い食品だから早くから取り入れた方が良いのかな?

そんなお父さん・お母さんの疑問に答えます。

ビタミンやミネラルが豊富に含まれていて健康食品として見直されている黒糖。ですが、同様に栄養価の高い「はちみつはNG」とも言いますし、赤ちゃんに与えていいのか心配になりますよね。

この記事では、赤ちゃんに黒糖を与える場合の注意点や、いつからなら食べても大丈夫なのか、また離乳食に黒糖を使う場合のおすすめレシピなどをご紹介していきます。

赤ちゃんは黒糖を食べちゃだめなの?

赤ちゃんは黒糖を食べちゃだめなの?

離乳食を食べ始めた赤ちゃんに、ほんのりと優しい味わいだからと黒糖をあげたくなる気持ちは分かりますが、実は黒糖は赤ちゃんにはNGな食材です。

赤ちゃんが食べてはいけない理由と、食べてしまった時の注意点をご紹介していきます。

『乳児ボツリヌス症』を発症する恐れがある

「赤ちゃんにハチミツはだめ!」というのは聞いたことがある方も多いかもしれません。

これは乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性があるからですが、黒糖もまさに同じ病気に繋がる恐れがあります。

サトウキビの絞り汁を煮詰めてつくる黒糖は、ナチュラルな製法とあって、土や泥の中に住むボツリヌス菌が混入している恐れがゼロではありません。

1歳未満(特に生後6か月未満)の赤ちゃんは、消化機能がまだ整っていないので、この菌が体に入り込むと対応できず乳児ボツリヌス症にかかることがあります。

なお、加熱調理してもこの菌を除去することは難しいので、1歳になるまでは食べさせないよう気を付けましょう。

乳児ボツリヌス症の症状例

乳児ボツリヌス症の初期症状の特徴は「数日に及ぶ便秘」です。間違って与えてしまった場合は、赤ちゃんのお通じをチェックしましょう。

その他の症状としては、このようなものがあげられます。

乳児ボツリヌス症の症状例

・母乳やミルクを飲みたがらない

・泣き声が小さく弱弱しい

・表情があまり変わらずぐったりする

・最悪のケースは呼吸困難や呼吸停止の恐れも

まずは便秘から始まることが多いので、怪しいなと思ったらかかりつけ医を受診することをオススメします。

赤ちゃんが黒糖を食べてしまったときの対処法

黒糖には注意していたけれど、おばあちゃんがいつの間にか与えてしまっていた!
原材料に黒糖が入っていることに気づかず与えてしまった!

そんな時は、まずは落ち着きましょう。黒糖を食べたからといって、必ず乳児ボツリヌス症にかかるわけではありません。赤ちゃんに普段と違う様子が見られないかをチェックしていきましょう。

このボツリヌス菌が厄介なのは、潜伏期間が長いこと。一般的に3-30日と言われているので、忘れた頃に症状が出る可能性があります。

もし赤ちゃんの体調で気になる場合は「黒糖を食べたこと」を医師に説明の上で、検便や採決などで体内に菌がいないか診断してもらいましょう。

赤ちゃんは「黒糖」に似た糖にも注意!

乳児ボツリヌス症の可能性から、赤ちゃんに「黒糖はNG」ですが、合わせて気を付けたい「黒糖」をベースにして作られている糖をご紹介します。

黒糖と合わせて気を付けたい!

・黒砂糖(黒糖を粒状にしたもの)

・きび砂糖(黒糖よりも長めに精製して煮詰めたもの)

・加工黒糖(黒糖にショ糖やザラメ糖を混ぜたもの)

・黒蜜(黒糖をシロップ状にしたもの)

これらはどれも黒糖の仲間ですので、合わせて注意する必要があります。

とくに加工黒糖はお菓子に使われていることも多いので、市販のおやつを赤ちゃんに与える時には、パッケージの裏の食品成分表を確認するようにしましょう。

赤ちゃんはいつから黒糖を食べてもいいの?

赤ちゃんはいつから黒糖を食べてもいいの?

自然の風味を生かした黒糖は、優しい甘さを楽しめるだけでなく、ビタミンやミネラルも摂取できる健康食品として注目を集めています。

野菜嫌いの赤ちゃんでも、黒糖であれば丈夫な体を作るのに必要な栄養素を簡単に取り入れられるかもしれません。赤ちゃんは何歳から黒糖を食べて良いのかご紹介します。

赤ちゃんの黒糖デビューは1歳を過ぎてから

一般的に赤ちゃんに黒糖を与えても良いのは1歳を過ぎてからとされています。

1歳を過ぎるころには、胃や腸などの消化機能が発達してきて、ボツリヌス菌が体内に入り込んだとしても、対処できるようになってくるからです。

とはいえ、体はまだまだ成長途中ですので、体に良いからと言って大量摂取するのは控えてくださいね。まずは調味料として隠し味程度に使うところから始め、少しずつ体を慣らしていきましょう。

妊娠中のお母さんは黒糖を食べても大丈夫?

妊娠中こそ甘いものが食べたくなるお母さんは多いですが、妊婦さんが黒糖を食べてもおなかの中の赤ちゃんには影響がないといわれていますので安心してください。

適度にビタミンやミネラルを摂取して健康的な体を維持するためにも、そして甘いものを楽しんでリラックスするためにも、日常に黒糖を取り入れるのはオススメです。

健康や体に良いといわれる黒糖の効果・効能についてはこちらの記事をご覧ください。

授乳中のお母さんは黒糖を食べても大丈夫?

授乳中のお母さんが黒糖を食べても、母乳に影響は出ないとされています。授乳中は母乳を作りだすために、体が特にエネルギーを欲している時期です。

食べすぎには注意が必要ですが、疲労回復効果や持久力維持効果があるとされる黒糖は、積極的に取り入れたい食べ物です。

リラックスタイムのコーヒーに黒糖を入れるなどして、手軽に取り入れてみてください。もちろんデカフェコーヒーで作っても美味しいです!

簡単に作れる黒糖コーヒーの作り方はこちらをご覧ください。

赤ちゃんの離乳食向けオススメ黒糖レシピ

赤ちゃんの離乳食向けオススメ黒糖レシピ

黒糖は赤ちゃんが1歳を過ぎてから、少しずつ取り入れていきたい栄養価の高い食材です。赤ちゃんでも食べやすい黒糖を使ったレシピをご紹介していきます。

ふわふわの食感がたまらない黒糖蒸しパン

自分でもって食べたいお年頃の赤ちゃんはもちろんのこと、大人でも小腹がすいたときにパクパクと進んでしまうオヤツです。一度にたくさん作れるので、家族みんなで楽しめます。

黒糖蒸しパン
黒糖蒸しパン

【材料:6つ分】

ホットケーキミックス 100g

牛乳 100g

黒砂糖 10g

【作り方】

1.すべての材料をボールで混ぜ合わせる

2.市販のカップケーキ用の型に入れる(小さいカップで6個分ほど)

3・レンジで1分半チンをしたら完成!

ホットケーキミックスさえあれば、混ぜてチンするだけ!という手軽さなので、覚えておきたいレシピです。

握って食べたい黒糖入りきな粉のパンラスク

黒蜜好きにはたまらない自宅で簡単に作れるラスクです。アレンジとしてきな粉を振りかけると、より和風なお菓子感が漂います。赤ちゃんはミルク、大人はコーヒーに合わせてお楽しみください。

黒糖入りきな粉のパンラスク
黒糖入りきなこパンラスク

【材料:パン1枚分】

食パン 1枚

黒砂糖 25g

水 10g

バター 5g

【作り方】

1.黒砂糖と水を容器に入れて混ぜる

2.レンジでチンをして黒砂糖が完全に溶けるまで混ぜる

3.黒蜜が出来たところにバターを加えて溶かす

4.食パンを小さめ1.5㎝角に切り分け、3の入ったボールに加える

5.黒蜜バターでパンをコーティングするイメージでかき混ぜる

6.オーブンシートにパンを広げる

7.150度に予熱したオーブンで、30分ほど焼いて完成

粒状の黒糖を使ってもいいのですが、きれいに溶かすのが難しいのでより溶けやすい黒砂糖を使うのがポイントです!

ラクチンしたい方は、黒蜜を常備しておくのもお料理のバリエーションが広がるのでオススメです。

カルシウムも摂取できる黒糖牛乳寒天

ほんのりとした甘さとプルプルの食感が楽しめるので、お子様にも人気なこと間違いなしです。

しかも、牛乳からカルシウム、寒天から食物繊維、黒糖からビタミンやミネラルが摂取できるため、食が細かったり、好き嫌いの激しい赤ちゃんこそ、ぜひ挑戦してもらいたい簡単おやつです。

黒糖牛乳寒天
黒糖牛乳寒天

【材料:二人分】

寒天パウダー 10g

水 100ml

牛乳 200ml

黒砂糖 50g

【作り方】

1.水と寒天パウダーを鍋に入れて、沸騰するまで火にかける

2.沸騰したら弱火にして黒砂糖を加えながらかき混ぜる。こげないように注意

3.黒砂糖が溶けたら火を止め、牛乳を加えてかき混ぜる

4.カップなどの容器に流し込む

5.粗熱が取れたら、冷蔵庫で1時間ほど冷やして完成

小分けされているスティックタイプの粉寒天が使いやすくておすすめですよ!

まとめ:赤ちゃんに黒糖を与える際には注意が必要

消化機能が未発達の1歳未満の赤ちゃんには、黒糖は与えてはいけません

サトウキビの煮汁を絞って作られる黒糖ですが、ナチュラルな作り方をしているがゆえに、ボツリヌス菌が付着している恐れがあり、赤ちゃんには害となる可能性があるからです。

ある程度胃腸の強くなった1歳以降から、少しずつ食事に取り入れていきましょう。

とはいえ、砂糖ですので「体に良いから!」と沢山与えるのではなく、ほんのりと隠し味程度に使うところから始めていきましょう。

ご紹介したレシピはどれも自宅で簡単に出来るものなので、ぜひ挑戦してみてください!

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