少し時間はかかりますが、リンゴ酢を手作りするのはどうですか?手作りなら添加物なども気にならないし、自分の好みに味を調整できますよ。
この記事では誰でも簡単にできるリンゴ酢の作り方や、プロ級の本格的なリンゴ酢の作り方や時短テクニックをご紹介します。
目次
リンゴ酢の作り方ってどうするの?
リンゴ酢はりんごを原料にして作られたお酢です。市販のリンゴ酢にはりんご100%を発酵して作られたものや、りんごジュースにアルコールや普通のお酢を足して発酵させたものなどさまざまな種類があります。
最近はリンゴ酢にはちみつなどの甘味を加えて、そのまま飲めるようにしたリンゴ酢ドリンクも販売されるようになりました。
ドリンクなどは便利ですが、自分好みのこだわりのリンゴ酢を作る人も増えてきています。ではリンゴ酢にはどのような作り方があるのか、どのくらいの時間がかかるかなどを見ていきましょう。
リンゴ酢の作り方は2種類
自宅で作るリンゴ酢の作り方は大きく分けて2種類あります。
・市販の酢と砂糖でりんごを漬ける方法
・りんごを発酵させてお酢にする方法
りんごを漬ける方法は、誰にでもできて比較的短い期間で飲めるようになります。市販のお酢を使ってリンゴ酢を作っている人が大多数です。失敗も少ないので、初めての人にもおすすめです。
りんごを発酵させる方法は手間や時間がかかるので、こだわりのリンゴ酢を作りたい人向けです。本格的なリンゴ酢を作りたい、プロ級の人におすすめです。
作るのにどれくらい時間がかかるの?
リンゴ酢を作るのにかかる期間は、市販の酢を使うリンゴ酢の作り方なら1~2週間くらいです。りんごを発酵させる作り方は、自然の力だけで発酵させる場合は6か月くらいかかります。
リンゴ酢を作るのに6か月とは気の長い話ですね。筆者は恥ずかしながら初めて市販の酢を使ったリンゴ酢を作ったときには、1週間が待ちきれずに漬けた次の日から飲んでいました…。
酵母などを使った時短テクでもやはり1カ月から3カ月はかかりますので、まずは簡単にできるリンゴ酢を作るのがおすすめです。本格的なリンゴ酢は簡単リンゴ酢を飲みながら作れば、長い期間でも待てそうですね。
保存期間はどのくらい?
市販のお酢で作ったリンゴ酢は冷暗所に保管して、3~6か月くらい日持ちします。砂糖が保存料の代わりになっているため、砂糖の量を減らすと保存期間は短くなるのでご注意を。
本格的なリンゴ酢は、火入れすると冷蔵庫で半年~1年程度日持ちします。火入れしない場合は発酵が進むので、1~3か月で味や風味が変わってしまいます。
お酢なので腐るわけではありませんが、発酵が進んでいくと最終的にお酢は水になるので、味がなくなってしまうのだそうですよ。
【簡単手作り】りんごとお酢と砂糖で作ってみよう
ご家庭で気軽にできる、市販のお酢を使ったリンゴ酢の作り方です。リンゴの栄養は皮の周りにあるので、皮はむかずに使うのがおすすめです。
【材料】
りんご:2個
お酢:りんごと同じ量
氷砂糖:りんごと同じ量
密閉容器:2Lサイズ
【作り方】
1.りんごは皮をよく洗って芯を取り、重さを量って小さめに切り分けます。
2.密閉容器にりんごと氷砂糖を交互に重ねて、一番上に氷砂糖が乗るように入れます。
3.お酢を密閉容器に静かにそそいでフタをして、直射日光の当たらないところに保管します。
4.毎日1回よく振って混ぜて、1週間目くらいからが飲み頃です。
5.2週間たったらりんごを取り除きましょう。
【ポイント】
氷砂糖は量を減らすほか、使わずに作ることも出来ます。砂糖を使わないで作ったら、冷蔵庫で保存して1~2カ月くらいで飲み切ってください。
※りんごなどのフルーツを使ったフルーツビネガーの作り方は、こちらの記事に詳しく書いてあります。1日で完成させる時短テクなどもありますので、ぜひ併せてご覧くださいね。
りんごを発酵させたリンゴ酢の作り方
りんご酢は市販のお酢を使えば簡単に作れることがわかりました。次は一段階レベルアップして、「アップルサイダービネガー」などの酵母の活きたリンゴ酢を自宅で手作りできたらいいですね。
ここからは本格的なリンゴ酢の作り方や時短テク、水を使わずりんごだけで作る濃厚なリンゴ酢の作り方などを見ていきましょう。
【砂糖なし!】リンゴを丸ごと使って手作りしよう
自宅でりんごを発酵させて作るリンゴ酢は、添加物を一切使わないやさしい味のお酢になります。作り方の手順を見ながら、丁寧に手間をかけて作っていきましょう。
【材料】
りんご:2個(できれば無農薬)
水:適量
ビン:1~2Lサイズ
ガーゼ:30cm四方くらいの大きさ
【作り方】
1.ビンは煮沸またはアルコールで消毒しておきます。
2.りんごは軽く表面の汚れを落として、芯や皮ごと小さめに切り分けます。
3.ビンにりんごを入れ、かぶるくらいの水を入れます。
4.ビンの口にガーゼをかぶせて輪ゴムなどで固定します。
5.冷暗所に保管して、始めの1カ月は1~2日に1度混ぜます。
6.次の1カ月は1週間に1度混ぜてください。
7.さらに2~3か月、味見をして酸味が十分と感じたらガーゼやキッチンペーパーでりんごの実をこします。
8.実はガーゼなどでギュッと絞って中の汁を絞りましょう。
9.酢酸菌などの酵母を摂りたい場合はこれで完成です。このまま密閉容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。1~3か月程度日持ちします。
10.長持ちさせたいなら鍋に入れて、沸騰しない程度の状態で10分ほど加熱します。
11.粗熱が取れたら密閉容器に入れて、冷蔵庫で半年~1年保存できます。
【ポイント】
表面に浮いた白い膜は取り除いて混ぜましょう。緑色や赤い色の膜が出たらカビが発生していますので、残念ですが廃棄してください。
りんごは皮に酵母菌がいるので、できるだけ無農薬のりんごを使ってください。夏と冬では発酵の速度が違いますので、りんご酢が出来上がったかどうかは、酸っぱい匂いと味がしているかどうかで決めましょう。
りんごをたくさん食べるなら、実は食べて皮と芯だけで作ることもできますよ。皮と芯は必要な量が集まるまで、冷凍保存しましょう。
【1~3か月で出来る】種菌と砂糖を使った時短レシピ
「半年はさすがに待ちきれない」という人には、1~3か月でできる作り方があります。
手順はリンゴ酢の作り方と一緒ですが、りんごをビンに入れるときにイースト菌(パンに使うものでOK)を小さじ1杯と、砂糖を30~50g入れます。
イースト菌はりんごの皮にいる酵母と同じ仲間で、糖分を栄養にしてアルコールを作ります。加えた砂糖はアルコールになり、出来上がったリンゴ酢が甘くなることはないのでご安心を。
10日から20日くらいしたら、「アップルサイダービネガー」などの酢酸菌の入った濁ったお酢をスプーン1杯くらい入れると酢酸発酵が進んで早く完成します。
すりおろしりんごで水を使わずに作る
すりおろしたりんごで、水を使わない濃厚なリンゴ酢を作ることもできます。りんごをすりおろすと腐敗やカビが発生しやすくなるため、上級者向けの方法です。
基本的な作り方の手順は同じですが、実をこすタイミングを早くします。イースト菌を入れないなら1カ月後に、入れるなら10~20日後に実を絞ってジュース状にしてください。
まとめ~リンゴ酢はこだわりの度合いで作り方も変わる
リンゴ酢はりんごとお酢の両方の健康パワーを同時に摂れる食品です。フルーティな香りやまろやかな酸味で、ドリンクとして飲む他にドレッシングや酢の物などの料理にも使う人が増えています。
市販の酢を使った簡単なリンゴ酢は、誰にでも簡単に作れてすぐにリンゴ酢を楽しめるおすすめの方法です。本格的なリンゴ酢にこだわるなら、時間や手間はかかりますが手作りの発酵リンゴ酢を作ることもできます。
さまざまな方法で毎日リンゴ酢を楽しんで、健康で美しい毎日を過ごしてくださいね。