そんな疑問に答えます。
まろやかな味わいと食材をやわらかくする効果で人気の塩麹。料理本にも、塩麹を活用したレシピが多数掲載されています。
しかし、いざ塩麹を使おうと思ったときに家にない…そんな経験をしたことがある人、多いのでは?
ここでは、塩麹の代用として使えるおすすめの食材をたくさんご紹介していきます。おすすめの代用品レシピも紹介しますので、料理好きな方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
塩麹の特徴は?どんな効果が?代用は可能なの?
塩麹とは、麹に塩と水を加えて1週間ほど常温で発酵させた、甘酒のように白くどろっとした調味料です。
どろっとしたペーストタイプの塩麹が主流ですが、液体塩麹・粉末塩麹といった、使いやすいように改良した商品もあります。
ちなみに、よく似た名前の醤油麹は、醤油と麹で発酵させたものです。
肉などの食材を塩麹に漬け込むと、適度な塩味がつくと同時に、肉などがやわらかく仕上がります。
塩麹に含まれるたんぱく質分解酵素が肉の繊維を切断し、その結果、肉がやわらかくなるのです。
塩麹を料理に調味料として加えると、塩味だけでなく、旨みと甘みがプラスされます。
塩麹が家にない場合は、他の調味料を代わりに使うことが可能です。代用として使いやすい調味料を、以下でご紹介していきます!
塩麹の代用として使える食材~調味料として使う場合
塩麹を調味料として使用したいとき、もし家に塩麹がなかったら…どの家庭にもあるごく普通の食材を、代用品として使ってみましょう!
わざわざ買いに行く必要がないというのが、嬉しいポイント。以下で詳しくご紹介していきます。
塩+料理酒
塩麹を調味料として使用するレシピを使って料理するとき、塩麹がない場合は、塩で代用できます。
塩の分量は、塩麹の1/2が目安です。例えば、塩麹大さじ1を使うレシピであれば、塩大さじ1/2を加えます。
旨みと甘みが特徴の塩麹。しかし、塩には旨みと甘みがありません。その足りない点を補うために、料理酒を少し加えると、まろやかさとコクがプラスされるので、おすすめですよ。
味噌+水 or 料理酒
塩麹を調味料として使用するときの代用品として「味噌」もかなりおすすめです。
味噌は塩麹と同様、麹を使い大豆や塩などと発酵させた調味料です。まろやかな塩味が魅力で、食材の旨みを引き出す働きもあります。
味噌は塩麹と比べると食材となじみにくいので、水や酒などで溶いて使うといいでしょう。
ただし味噌を使用すると、塩麹を使用した場合と味わいがだいぶ変わってしまうので、その点にはご注意ください。
料理酒+お好みで塩気をプラス
塩麹を調味料として使用するとき代わりに使えるものとして「料理酒」もおすすめです。料理酒は、米・アルコール・米麹などから作られていて、原料としては塩麹とよく似ています。
料理酒を使うと旨みやコクを出すことができます。ただし塩分量が少ないので、少量の塩も加えて調理することをおすすめします。
塩麹の代用として使える食材~食材をやわらかくしたい場合
塩麹には食材をやわらかくする効果があります。家に塩麹がない場合、塩麹以外の「食材をやわらかくする効果がある」食材を、代用品として使ってみましょう。
以下で詳しくご紹介していきます。
ヨーグルト
肉をやわらかくする目的で塩麹の代用品をお探しの方におすすめしたいのが「ヨーグルト」です。簡単に言うと、ヨーグルトの酸っぱさ(酸味)が肉をやわらかくしてくれるのです。
肉のpH (酸性やアルカリ性の度合い:数値が少ないと酸性寄りで、数値が多いとアルカリ性寄り)は5.5前後。
pH 5.5というのは最も保水力が低いpH値です。つまり何も手を加えないと、肉というものは、固くパサパサになってしまうのです。
肉に酸性の性質を持つ調味料を加えてpH値を下げると、肉はやわらかくなります。ヨーグルトのpHは4.3~4.4、まさに最適だと言えます。
酸性の性質を持つ調味料には酢・ワインビネガーなどもありますが、塩麹と似た味わいに仕上げたいのならば、ヨーグルトが適していますよ。
甘酒
甘酒は塩麹と見た目や味が似ており、塩麹の代用品として広く使われています。塩麹がないときは、まず家に甘酒がないかチェックしてみてください。
甘酒に含まれる酵素が、肉などの食材をやわらかくしてくれます。味の点でも、甘酒には旨みを引き出す効果があるため、塩麹に近い調味料だと言えます。
ただし甘酒には塩味がついていないので、少量の塩を足すことをおすすめします。
甘酒には、米麹から作られたものと酒粕から作られたものがあります。より塩麹に近い効果を得るためには、米麹から作られた甘酒を使うといいでしょう。
また入手可能であれば「非加熱の甘酒」を使うことをおすすめ。非加熱の甘酒は酵母菌が生きているため、よりしっかりと酵素を作り出してくれますよ。
酒粕
塩麹の代用品として「酒粕」も大変おすすめです。酒粕に多く含まれる乳酸菌と酵母菌の作用により、食材がやわらかくなるのです。
酒粕はビタミン類や食物繊維が豊富で栄養満点。旨みを引き出す効果があるため、塩麹と比較的近い味わいだと言えるでしょう。
酒粕にはアルコールが含まれるので、調理するときにはしっかりと加熱することを忘れないようにしてくださいね。
パイナップル
パイナップルに含まれるたんぱく質分解酵素・プロテアーゼには、肉をやわらかくする効果があります。
肉をやわらかくする目的であれば、塩麹の代わりに「パイナップル」を使うことはおすすめです。具体的には、つぶすかすりおろしたパイナップルを使用。
漬け込み方には少し工夫が必要です。肉をパイナップルに漬け込むだけでは、やわらかくなるのは肉の表面だけ。
内部までやわらかくしたい場合は、フォークや串などで肉に穴を開けて、パイナップルを内部まで浸透させましょう。
また「漬け込み過ぎ」は厳禁!漬け込み時間は1時間程度にしましょう。それ以上漬け込むと、強い酵素の力で肉がぼろぼろになってしまいますよ。
塩麹の代用品で作るおすすめアレンジレシピ3選
ここまでで紹介してきた塩麹の代用品。実際に料理に活用してみたいですよね。ここでは、簡単に美味しく仕上がる、おすすめの塩麹代用品レシピをご紹介していきます!
甘酒で作るきゅうりの即席キムチ
キムチなどの野菜の漬物を作るとき、調味料として塩麹を使うのが、定番の作り方。塩麹のまろやかな風味が漬物にマッチするんです。
もし代用品で作るなら「甘酒」を使うのがおすすめ!甘酒の優しい甘みを生かした美味しいレシピをご紹介します。
【材料(4人分)】
きゅうり:2本
にんじん:1/3本
塩:小さじ1/2
●甘酒:大さじ2
●酢:大さじ1
●ごま油:大さじ1
●醤油:大さじ1
●にんにく(すりおろし):小さじ1
●白いりごま:大さじ1
●コチュジャン:大さじ2
【作り方】
1. きゅうりはヘタを切り落として斜め切りに、にんじんは千切りにします。
2. ボウルに入れ、塩を加えてもみ込みます。
3. 汁気を絞り、●の材料を加え、よく和えたら完成です!
【ポイント】
作ってすぐに食べることができますが、一晩おくと、味がなじんでさらに美味しくなりますよ。
鶏肉の味噌ヨーグルト漬け
安くて栄養満点な鶏むね肉。焼くとパサつきがちなのが欠点。塩麹に漬けてから焼くと、やわらかく仕上がります。
代用品としては「ヨーグルトと味噌」がおすすめ!冷めても美味しいという嬉しい特徴がありますよ。
【材料(1~2人分)】
鶏むね肉:1枚
ヨーグルト:180グラム
味噌:大さじ3
サラダ油:適量
【作り方】
1. 鶏むね肉はそぎ切りにします。
2. ヨーグルトと味噌は、しっかり混ぜ合わせておきます。
3. 1の鶏むね肉に、2の調味料を1時間以上漬け込みます。
4. サラダ油を多めにひいたフライパンで、鶏むね肉を弱火で焼きます。火が通ったら完成です!
【ポイント】
焼くときにヨーグルト味噌を落としたほうが、焦げにくいですよ。
酒粕のタンドリーポーク
豚肉を塩麹に漬けるとやわらかくなり風味も増すことは、よく知られています。
代用品で作る場合は「酒粕」を使うといいでしょう。塩麹を使った場合と味がほとんど変わりませんので、抵抗なく使えますよ。
【材料(2人分)】
豚ロース肉(厚切り):2枚
サラダ油:適量
●酒粕(ペースト):50グラム
●みりん:25グラム
●塩:小さじ1/2
●カレー粉:小さじ1/2
【作り方】
1. ボウルに●の材料を混ぜ合わせ、豚肉は縮まないよう切り込みを入れます。
2. 豚肉に混ぜ合わせた●を漬け、冷蔵庫で半日おきます。
3. フライパンにサラダ油を入れて熱し、弱火で両面各5分程度焼いたら完成です!
【ポイント】
お好みでにんにくやしょうがを加えても美味しいですよ。
まとめ:塩麹が家になくても…代用品で豊かな食卓を実現!
まだまだメジャーな食材とは言えない塩麹。使いたいと思ったとき、買い置きがない…そんなことってありますよね。でも、塩麹に非常に近い効果を発揮する代用品、実はたくさんあるんですよ。
この記事を参考にして、塩麹、そして塩麹の代用品を、日々のごはん作りに活用してみてはいかがでしょうか?