そんなあなたには、塩麹ドレッシングがおすすめです!
冷蔵庫にある食材や調味料を混ぜるだけで簡単に作れる上に、メリットも盛りだくさん!いつものサラダをワンランク上のごちそうサラダにすることだってできてしまいます。
この記事では、超簡単に作れる自家製塩麹ドレッシングの作り方やアレンジレシピをたっぷりとご紹介します。
目次
塩麹ドレッシングってどんなドレッシング?
塩麹で作ったドレッシングは、一般的なドレッシングと何が違うのでしょうか?最初に、塩麹ドレッシングの特徴についてご紹介します。
塩麹ドレッシングの特徴とは?
塩麹とは蒸したお米と塩を混ぜて麹菌で発酵熟成させた調味料です。似たような発酵調味料には、味噌としょうゆがあります。
味噌は大豆と塩を、しょうゆは大豆と小麦と塩を麹菌で発酵熟成させて作るので、塩麹もこれらの仲間といえますよね。
塩麹の最大の特徴は、たんぱく質分解酵素とでんぷん分解酵素を含んでいること。これらの分解酵素が原料の米のでんぷんやたんぱく質を分解して、糖分やうま味成分を作り出します。
塩麹は、でんぷんから分解された糖が味噌やしょうゆの約2倍含まれているため、塩辛さとともにまろやかな甘味があることが特徴です。
そのため、塩麹を使ってドレッシングを作ると、味に厚みのあるおいしいドレッシングを作れます。
栄養はある?身体に良くない要素はある?
塩麹には、ビタミンB群、マグネシウムや亜鉛などのミネラルが含まれていますが、1人分の塩麹ドレッシングで使用する塩麹の量は8~10g程度。
ですから、摂取できる栄養素は脂質と炭水化物が少しだけで、その他の栄養素はほとんど期待できないと思っておいてよいでしょう。
注意すべきポイントは塩分量です。塩麹ドレッシング1人分には1g程度の塩分が含まれています。
厚生労働省による1日の塩分摂取目標量は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満なので、塩麹ドレッシングだけで1日の塩分摂取量の約13~15%を摂取することになりますよね。
塩分摂取量が気になる場合は塩麹の量を減らすか、栄養成分表示を見て塩分(食塩相当量)が少なめの塩麹を選ぶようにしましょう。
塩麹ドレッシングは手作りがおすすめ!
塩麹ドレッシングはスーパーなどではあまり見かけませんよね。事実、市販されている塩麹ドレッシングはあまり多くありません。
一方、自家製塩麹ドレッシングは、塩麹さえあればあとは家に常備している調味料や食材で簡単に作れる上、市販の塩麹ドレッシングにはないメリットもあるのです。
自家製塩麹ドレッシングにはこんなメリットが!!
塩麹の最大の特徴は、でんぷん分解酵素やたんぱく質分解酵素が生きたままの状態で含まれていること。
これらの酵素は、塩麹を発酵熟成する過程でも効果を発揮しますが、さらに料理に使用する食材のたんぱく質やでんぷんを分解して、うま味(アミノ酸)と甘味(還元糖)を増やします。
市販の塩麹ドレッシングは、品質を安定させるために加熱処理などにより酵素の活性を止めているので、分解酵素は働きません。
しかし、塩麹ドレッシングを手作りすると、分解酵素が生きたままの状態で使えるので、食材のたんぱく質やでんぷんが分解されて、料理のうま味や甘味がさらに増す効果が期待できるのです。
うま味と甘味を増やすには生タイプの塩麹が必要!
塩麹ドレッシングの最大の特徴である、食材からうま味や甘味を増やしておいしさをアップさせるというメリットを生かすには、塩麹に含まれている分解酵素が生きている必要があります。
分解酵素は熱によって失活するので、自家製ドレッシングを作る際は加熱処理をしていない生タイプ(非加熱タイプ)の塩麹を選ぶようにしましょう。
パッケージなどに、「生タイプ」・「非加熱」・「生きている」などと書かれた商品を選ぶとよいですね。
ちなみに、塩麹の発酵が進まないように酒精(アルコール)が添加されている塩麹もあります。
基本的にアルコールは酵素の活性には影響しないので、生タイプであれば酒精が含まれていても特に問題はありません。生タイプの塩麹の一例として、次のような塩麹があります。
マルコメ 『プラス糀 生塩糀』
マルコメのプラス糀シリーズは、糀(麹)を手軽においしく利用できるように、女性の視点で開発された麹商品のシリーズ。
『プラス糀 生塩糀』は加熱処理をしていない生タイプで、クセが少なく使いやすいことが特徴です。塩分も控えめでスーパーで手軽に購入できる点もうれしいですね。
※食塩相当量 100gあたり9.3g
ひかり味噌 『生塩こうじ 麹の花』
たんぱく質分解酵素の「プロテアーゼ」の活性値を増やし、肉や魚をより柔らかくして、うま味を多く作り出せることが特徴の非加熱タイプの塩麹。
塩分を20%カットしているので、塩分量が気になる人にもおすすめです。
※食塩相当量 100gあたり8.6g
ハナマルキ 『液体塩こうじ』
一般的な粒状の塩麹を、特許取得の独自製法で液体にした少し特殊な塩麹。液体なので、さまざまな料理に使いやすいことが特徴です。
独自技術を使い、非加熱製法で製造しているので酵素が生きたままで活発に働きます。
※食塩相当量 100gあたり14.7g
自家製塩麹ドレッシングのメリットを最大限に生かす使い方は?
非加熱タイプの塩麹を使って塩麹ドレッシングを手作りする最大のメリットは、生きたままのたんぱく質分解酵素とでんぷん分解酵素が含まれていることです。
たんぱく質分解酵素は、たんぱく質を分解して肉や魚を柔らかくしたり、うま味成分となるアミノ酸を増やしたりします。
また、でんぷん分解酵素は穀類や芋類などのでんぷんを糖に分解するため、糖分が増えて自然な甘味が増します。
塩麹ドレッシングはサラダにかけるだけでも十分においしいのですが、肉、魚、卵などたんぱく質や、芋類やかぼちゃなどに混ぜて30分程度置くことで、うま味や甘味が増して料理がさらにおいしくなります。
自家製の塩麹ドレッシングのレシピをご紹介!
塩麹ドレッシングを作るために特別な工程一切不要。材料を混ぜるだけで簡単に作れます。自家製塩麹ドレッシングは作りたてがおいしいので、1回分ずつ作る方法がおすすめです。
基本の塩麹ドレッシングの作り方
基本の塩麹ドレッシングの材料はとてもシンプルで、作り方もとても簡単です。基本の分量を押さえておけばいろいろなアレンジも簡単にできるので、ぜひ覚えてくださいね。
【材料】(約2人分)
市販の塩麹 大さじ1
酢 大さじ1~1.5
食物油 大さじ1~1.5
【作り方】
・材料をボウルなどに入れて、ホイッパーなどでよく混ぜ合わせる。
【ポイント】
・ジャムなどの空き瓶に材料をすべて入れて、瓶を振って混ぜ合わせると簡単に作れます。
塩麹ドレッシングにおすすめの酢は?りんご酢・ポン酢でも作れる?
自家製の塩麹ドレッシングは材料が至ってシンプルなので、使用するお酢によって味がかなり変わってきます。それぞれの酢の簡単な特徴は以下のとおりです。
穀物酢:スッキリとした酸味。サッパリと仕上げたい場合におすすめ
米酢:まろやかな酸味が特徴。ツンとした酸味が苦手な人におすすめ
黒酢:濃厚なコクと甘味が特徴。まろやかでコク深い味わいが好きな人におすすめ
りんご酢:フルーティーな酸味が特徴。スッキリとした味わいにしたい人におすすめ
ワインビネガー:ブドウが原料でフルーティーで強い酸味が特徴。赤と白では白の方がクセが少ない
バルサミコ酢:ブドウを樽で熟成させるため、独特の甘味とコク、芳醇な香りがある
お好みでどのお酢を使っても良いですが、ポン酢はしょうゆや塩で味付けをしているものが多く、塩分が多くなるので避けた方が無難でしょう。
オリーブオイル?ごま油?おすすめの植物油は?
塩麹ドレッシングに使う植物油も、お酢同様どのようなタイプを使っても問題ありません。
ごま油やオリーブオイルは風味が強い植物油なので、ごま油を使うと中華風に、オリーブオイルを使うと洋風の塩麹ドレッシングになります。
また、植物油は化学構造によって、オメガ3、オメガ6、オメガ9と3つの系列に分類され、それぞれ身体への影響が異なります。
日本人の摂取量はオメガ6系列の油に偏りがちなので、健康を考えるならばオメガ3系列のエゴマ油やアマニ油、オメガ9系列のオリーブオイル、菜種油(キャノーラ油)、べに花油などを積極的に取り入れるとよいでしょう。
自家製塩麹ドレッシングはアレンジも簡単!
塩麹ドレッシングをいろいろな風味で楽しみたい場合は、手持ちの調味料や食材を足すことで簡単にアレンジすることができます。
ヨーグルト&レモンでまろやかな酸味に!
酸味がまろやかな塩麹ドレッシングを作りたい場合は、ヨーグルトを入れる方法がおすすめ。
さらに、お酢の代わりにレモン汁を入れるとツンとしないさっぱりした酸味になります。野菜サラダやポテトサラダ、かぼちゃサラダなどによく合います。
【材料】(約2人分)
プレーンヨーグルト 大さじ4
塩麹 大さじ1
レモン汁 小さじ2
オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
・ボウルや瓶などにすべての材料を入れて、よく混ぜ合わせます。
【ポイント】
・さらに甘くまろやかにしたいならば、はちみつを少々足すとよいでしょう。
梅と大葉でさっぱりと!
和風のサッパリの組み合わせといえば、梅&大葉ですね。野菜サラダの他、海鮮サラダや長芋を加えたシャキシャキサラダにもよく合います。
【材料】(約2人分)
梅干し(減塩タイプがおすすめ) 2個
大葉 1枚
酢 大さじ1
塩麹 小さじ2
植物油 大さじ1
【作り方】
1.梅干しは種を取り除き、包丁で叩いてペースト状にする。
2.大葉は、縦に3~4等分にしてから千切りにする。
3.材料すべてをボウルや空き瓶などに入れて、しっかりと混ぜ合わせる。
【ポイント】
・種を取った梅干しと他の材料すべてをフードプロセッサーやブレンダーを使って混ぜてもよいでしょう。
ごま&豆乳でまろやかクリーミーに!
塩麹ドレッシングにごまと豆乳を加えると、クリーミーなごまドレッシングができあがります。
【材料】(約2人分)
塩麹 大さじ1
酢 大さじ1
無調整豆乳 大さじ3
すりごま 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
ごま油 小さじ1
【作り方】
・ボウルや瓶などに材料をすべて入れて、しっかりと混ぜ合わせる。
【ポイント】
・すりごまとともに練りごまを入れると、さらにクリーミーになります。さとうやはちみつなどで甘みを加えてもよいでしょう。
にんじん&りんごでお子様にもおすすめ!
にんじんとりんごをすりおろして加えた、少しリッチな塩麹ドレッシングです。
【材料】(約2人分)
にんじん 1/4本
りんご 1/4個
塩麹 大さじ1
酢 大さじ1.5
オリーブオイル 大さじ1.5
【作り方】
1.にんじんとりんごは皮をむいてすりおろしておく。
2.ボウルや瓶にすべての材料を入れて、よく混ぜ合わせる。
【ポイント】
・りんごとにんじんの量はお好みで加減してください。
柚子やすだちでさっぱりと!
お酢の代わりに、柚子、すだち、かぼすなどの柑橘類の果汁を入れると、サッパリとさわやかな和風ドレッシングを作れます。
【材料】(約2人分)
塩麹 大さじ1
柚子やすだちなどの果汁 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
・ボウルや瓶にすべての材料を入れてよく混ぜ合わせる。
【ポイント】
・はちみつなどで甘さを少し加えてもよいでしょう。
市販もおすすめ!人気のご当地塩麹ドレッシング4選
塩麹ドレッシングをわざわざ作るのが面倒という人は、市販の塩麹ドレッシングもおすすめです。通販で購入できるおすすめのご当地塩麹ドレッシングをご紹介します。
会津天宝醸造 『塩糀ノンオイルドレッシング』
創業150年の会津味噌の老舗が作る塩麹ドレッシングです。
150年超の伝統が誇る米麹は、米本来の甘さが引き立つ良質なものを使用。米麹の程よい甘さと柚子のスッキリした酸味と香りがとてもよくマッチしています。
ノンオイルなので、サラダのドレッシングだけではなく、肉や魚のソテーや蒸し野菜やマリネなど、洋食和食を問わずさまざまな料理に使えます。
村の駅 『西浦みかんの塩麹ドレッシング』
「伊豆 村の駅」は、静岡県三島市に位置する食のテーマパーク。ここで伊豆みやげとして販売されているドレッシングが、『西浦みかんの塩麹ドレッシング』です。
西浦みかんとは、伊豆半島の北西部に位置する沼津市の西浦・内浦・静浦地区で栽培されているみかんのこと。駿河湾の温暖な気候を利用して栽培された静岡県東部の名産品です。
『西浦みかんの塩麹ドレッシング』は、西浦みかんの果汁を皮が入っていて、みかんの甘酸っぱさとさわやかな香りが特徴です。
よしの味噌 『広島レモンのサラダで酢』
「よしの味噌」は、広島県呉市に店を構える1917年(大正6年)創業の老舗の蔵元。
100年を超える老舗の伝統の味を守りつつも、創意工夫と遊び心を駆使して時代に合った新しい味を追及しています。
『広島レモンのサラダで酢』は、広島の特産品であるレモンとまろやかな風味のお酢に、素材の旨味を引き出す塩麹をプラスしたドレッシング。
広島レモンのジューシーでさわやかな風味を楽しめます。ノンオイルなので幅広い料理に使えるドレッシングです。
都城酒造 『塩こうじドレッシング』
「都城酒造」は宮崎県都城市にある1956年(昭和31年)創業の酒蔵で、芋をはじめ、麦、米、蕎麦などが原料の焼酎やリキュールを製造しています。
焼酎の醸造に欠かせない麹を使用したドレッシングが『塩こうじドレッシング』です。
焼酎の蔵元の甘酒麹(米麹)で熟成させた自家製の塩麹で作ったオリジナル商品で、米麹のほんのりとした甘さが素材の味を引き立たせます。
サラダはもちろん、豆腐や鶏肉のソテーなどとの相性もよく、さまざまな料理に使用できます。
まとめ:素材のうまさが引き立つ塩麹ドレッシングは手作りがおすすめ!
塩麹には、でんぷんやたんぱく質を分解してできた還元糖やアミノ酸が含まれています。
そのため、塩麹を使ってドレッシングを手作りすると、少ない材料でもおいしいドレッシングを簡単に作れるというメリットがあります。
自家製塩麹ドレッシングを作るには、基本的には塩麹と酢とオイルを混ぜるだけ。いろいろなアレンジも簡単にできるので、サラダだけではなく幅広い料理に利用できるのでとても便利です。
非加熱タイプの塩麹を手に入れて、オリジナルな塩麹ドレッシングを作ってみてくださいね。