ココナッツオイルは、健康や美容ブームで注目を浴びたことがきっかけで日本でも広まり、最近ではお菓子や料理に使う人も増えてきました。
とは言え、オリーブオイルやアマニ油などに比べるとまだまだ馴染みが薄いので、近所のスーパーなどで探しても売っていなかった!という経験をした人もいるかもしれませんね。
そこで、ココナッツオイルはどこで買えるのか、どのように選べばいいのか、などについてご紹介します。
目次
ココナッツオイルはどう選べばいい?違いはあるの?
通販サイトなどではたくさんの種類のココナッツオイルが販売されています。
使ってみたいと思っていても、どのように選んでよいのか分からないという人もいるのではないでしょうか。まずは、失敗しないココナッツオイルの選び方について解説します。
ココナッツオイルは大きく分けると2種類!
「ココナッツオイル」と検索すると、「バージンオイル」、「エキストラバージンオイル」、「オーガニック(有機)」などの表示があることに気付きますよね。
ですが、大丈夫。表示に惑わされず、ココナッツオイルには2種類ある、ということだけ押さえればOKです。それぞれ次のような特徴があります。
フレッシュな「バージンココナッツオイル」
ココナッツオイルは、ココヤシの実の白い胚乳部分から油脂分だけを抽出したオイルです。
バージンココナッツオイルとは油脂分を抽出して精製していないココナッツオイルのこと。搾ったままのオイルなので、ココナッツの甘い香りがあることが特徴です。
一般的に、バージンココナッツオイルのなかでも上質なものをエキストラバージンオイルと呼ぶようですが、調べてみると公的な基準はなく、製造者や製造者団体などが独自で規格を作っているようです。
精製したココナッツオイル
一方、搾った油脂分を精製した無臭のココナッツオイルもあります。精製(Refine)・漂白(Bleach)・脱臭(Deodorize)の処理がされているので、RBDココナッツオイルとも呼ばれています。
美容オイルや石けんの材料といった工業的な利用が主ですが、料理用の無臭のココナッツオイルも販売されています。
生産量の多い「フィリピン産」は良質なものが多い
ココナッツオイルの原料であるココヤシは、熱帯・亜熱帯地域に生息する植物で、赤道を挟んだ南北25℃のエリアが良質なココヤシが生息する「ココナッツベルト」と呼ばれています。
ココナッツの生産量ランキング:(2019年のデータ)
1位 インドネシア 27.4% 2位 フィリピン 23.6% 3位 インド 23.5%
ココナッツオイルの生産量ランキング:(2011年のデータ)
1位 フィリピン 46% 2位 インドネシア 26% 3位 インド 12%
ココナッツの生産量はインドネシアが1位ですが、ココナッツオイルの生産量はフィリピンが約5割のシェアを誇っています。
フィリピンはココナッツの生産にかなり力を入れていて、「ココナッツ庁」という政府機関まで存在するほどです。
国をあげて技術や品質の向上に取り組んでいるため、フィリピン産のココナッツオイルは良質であると言われています。
「製法」によって変わるコスパや香り
ココナッツオイルのメーカーのホームページや通販サイトなどでは、どのような製法で作られたココナッツオイルであるかが書かれていることがよくあります。
ココナッツオイルを選ぶ時の参考になるので、覚えておくと便利です。バージンココナッツオイルの主な製法には次のようなものがあります。
甘い香りを楽しみたいなら「低温圧搾法」
ココナッツオイルの産地で古くから行われている伝統的な製法。ココナッツの胚乳をすりおろして搾った液体からオイルだけを抽出する方法です。加熱をせずにオイルを抽出するので、ココナッツオイル特有の甘い香りがしっかりと残ります。
さらに、胚乳の液体からオイルを抽出する方法として、自然発酵して水分と油分を分離する発酵分離法(自然分離法)と、遠心分離機にかけてオイルを分離する遠心分離法とに分けられます。発酵分離法はココナッツの香りが豊かであるのに対し、遠心分離法で得られたココナッツオイルは香りがやや控えめです。
少しでも安い値段で買いたいなら「乾燥圧搾法」
ココナッツの胚乳を天日干しや熱風で乾燥させたコプラという原料を圧搾してオイルを抽出する方法で、大量生産ができるので低温圧搾法のココナッツオイルよりも安価であることが特徴です。
甘い香りは残りますがフレッシュ感には欠けます。精製・脱臭をするRBGココナッツオイルは、乾燥圧搾法で抽出されます。
迷ったら低温圧搾法のバージンオイルを選べばOK!
ココナッツオイルを使うメリットは、ココナッツ特有の甘い香りがあることです。
ですから、お菓子やエスニック料理などココナッツの香りを生かして調理に使いたい場合は、香りが豊かで品質の良い低温圧搾法のエキストラバージンもしくはバージンココナッツオイルを選ぶとよいでしょう。
また、ココナッツオイルのラベルを見ると、「有機」や「オーガニック」と書かれている商品をよく見かけます。
公的なオーガニック認証を受けた商品には、「有機JAS」、「USDAオーガニック認証」、「EUオーガニック認証」のマークが入っています。
「有機JAS」は日本の規格、「USDAオーガニック認証」はアメリカの規格、「EUオーガニック認証」はヨーロッパの規格ですが、どれも同等の意味を持ち、「USDAオーガニック認証」や「EUオーガニック認証」は日本でそのまま使うことも認められています。
大半のココナッツオイルは、有機ココナッツオイルなのでそれほど気にする必要はないでしょう。ただ、これらのマークが入っていると各国の有機認定を受けていることを示しているので安心して購入できますね。
ココナッツオイルはどこで買える?コストコや業務スーパーにはある?
ココナッツオイルはどのようなところで売っているのでしょうか?スーパーなど身近な店舗でも購入できるのでしょうか?
コストコや業務スーパーでココナッツオイルは買える?
コストコには大容量のココナッツオイルが売っています。輸入食品を多く扱っている店舗では、ココナッツオイルを置いてある可能性が高いと言えますね。
百貨店の食料品売り場、製菓材料の専門店、中国食材の専門店などでもココナッツオイルを置いている店舗が多いようです。
また、近所の業務スーパーやドン・キホーテも回ってみましたが、残念ながらココナッツオイルは見つけられませんでした。
SNSで調べてみると、業務スーパーで売っているという情報は見つけられなかったものの、ドン・キホーテでは売っていることもあるとの情報がありました。
確実に買いたいなら「カルディ」がおすすめ
イオンモールなどに入っていることの多い輸入食品/コーヒーの販売店「カルディ」では、ココナッツオイルを置いている店舗が多いようですね。
複数のサイズや、オーガニック/非オーガニック品など、常時2~3種類の商品を取り扱っているところもあるようです。
ただ、万一品切れをしていてはいけませんので、確実に買いたい場合は、訪問する前に事前に電話確認をしておくと安心ですね。
大手スーパーなどでも買える?売り場はどこ?
一般的なスーパーでも、ココナッツオイルを扱っているところは増えてきました。
売っている可能性が高いスーパーは、イオン、イトーヨーカドー、ライフなどの大手スーパー。店舗によっては扱っていないところもありますが、多くの店舗でココナッツオイルの購入が可能です。
また、コープ(生協)や大手以外の食品スーパーなどでも扱っている店舗はあります。成城石井でもココナッツオイルを扱っています。
ココナッツオイルを置いてある売り場は店によって異なりますが、一般的な食用油脂の売り場や中華料理素材などの売り場で扱っていることが多いようです。
カルディ・コストコ等で買えるのはこんなココナッツオイル
では、カルディ、コストコなどでは、どのようなココナッツオイルが売っているのかについて、具体的にご紹介していきましょう。
カルディで買えるココナッツオイル
カルディでは、次の2種類のココナッツオイルを取り扱っています。
チャオコー バージンココナッツオイル 157g
チャオコー(CHAOKOH)はタイのNo.1のココナッツブランドで、特にココナッツミルクは世界の6割のシェアを誇っているそうです。
日本でもチャオコーのココナッツミルクはよく売られているので、見たことがある人も多いのではないかと思います。
チャオコー バージンココナッツオイルは、タイ産のココナッツを低温圧搾法で搾っています。
有機認定は受けていませんが、タイNo.1ブランドなのでココナッツオイルの品質も良いことが窺えますよね。ココナッツの甘い香りが豊かなので、ココナッツ好きな人におすすめです。
ココティエ オーガニック バージンココナッツオイル 416g
タイ産の有機バージンココナッツオイルです。低温圧搾法で搾った”一番搾り”のバージンココナッツオイルで、ほのかに甘いココナッツの香りがすることが特徴です。
輸入をしている「株式会社オーバーシーズ」は、安全で高品質なだけでなく作り手の"高いこだわり"を提供することをモットーとしている会社なので、品質的にも安心ですね。それほどクセもなくほんのりとした甘い香りで食べやすい、という口コミが多く見られます。
コストコ・成城石井・大手スーパーで買えるココナッツオイル
続いて、コストコや成城石井、大手スーパーで購入できるココナッツオイルを紹介します。
カークランドシグネチャー 有機ココナッツオイル 2,285g
コストコで購入できるココナッツオイルです。フィリピンが原産の低温圧搾法で搾られたココナッツオイルで、アメリカの有機認証である「USDAオーガニック認証」を受けています。
ココナッツの甘い香りが強めという口コミが多く、それゆえに多少好みは分かれるようです。2,285gという大容量なのにコスパが良いと評判で、揚げ物や炒め物などにたっぷり使いたい人に人気があります。
ブラウンシュガーファースト 有機エキストラバージンココナッツオイル 425g
成城石井で購入できるココナッツオイルです。
「ブラウンシュガーファースト」は、輸入卸などを行う食品会社「ブラウンシュガーファースト」のプライベートブランドで、母親目線で「わが子に食べさせたいかどうか?」を基準に安心安全の食材を扱っています。
高い基準で厳選した食品を扱っているため、成城石井のほか、全国の有名百貨店でも多く取り扱われています。
ブラウンシュガーファーストの有機エキストラバージンココナッツオイルはタイ産で、「有機JAS」と「USDAオーガニック認証」の両方を取得しています。
イギリスの食品品評会でココナッツオイルでは最高位の2つ星を獲得したこともあるそうです。
高品質なココナッツから低温圧搾・遠心分離法で抽出したココナッツオイルで、鮮度が高く香りがマイルドで使いやすいと評判です。
日清 有機エキストラバージンココナッツオイル 130g
日清オイリオは、国内の製油メーカーで唯一ココナッツオイルを販売しています。大手スーパーなどでよく販売されています。
有機エキストラバージンココナッツオイルは、厳しい国際基準に基づいたフィリピンの伝統農法で栽培したココナッツを収穫して1週間以内に低温圧搾法で搾る、新鮮さにこだわったココナッツオイルです。「有機JAS」認証を受けています。
ココナッツの良い香りがするけれども香りは強すぎずクセもないと評判で、130gという使いやすい容量なので初めてココナッツオイルを使う人にもおすすめの商品です。
まとめ:ココナッツオイルはカルディや食品スーパーでも購入できる!
ココナッツオイルはオリーブオイルやオメガ3系のアマニ油やエゴマ油ほどの需要はありませんが、それでも数年前に比べるとずいぶん入手しやすくなってきています。
大手スーパー、百貨店、カルディ、成城石井など取り扱っている店舗も多くあるので、気になっている人はぜひ足を運んでみてください。
さらに、インターネット通販ではたくさんの種類のココナッツオイルが販売されています。産地やブランドによってそれぞれ特徴があるので、いろいろ試してみて自分好みの風味を見つけてみてくださいね。