そんな疑問にお答えします。
料理のアクセントに辛味が欲しいけど鷹の爪を買うのをうっかり忘れてしまった、など鷹の爪がなくて困ることってよくありませんか?
この記事では、そんな鷹の爪がない時でも代用として使える、便利な香辛料・食材などをご紹介していきます。
鷹の爪の代用におすすめのもの
鷹の爪が自宅にないけれど、あの「ピリ辛」スパイスを加えたいという時は、鷹の爪の味わいに近い香辛料や食材で代用してみましょう。それぞれ特徴がありますので、料理ごとに使い分けられるといいですね。
鷹の爪などの赤唐辛子を使用「一味唐辛子」
薬味として重宝されている一味唐辛子は、乾燥させた唐辛子の実をすりつぶし、粉末にした香辛料です。
原材料に鷹の爪や三鷹・本鷹・八房・カイエンペッパーなどの辛味の強い赤唐辛子が使用されることが多いため、鷹の爪の代用品としては最も近いですね。
粉末状になっているので、辛味が全体に行き渡りやすく、調理する時に活用しやすいですよ。ただし、かけすぎると辛くなりすぎるので、味見しながら使用してみましょう。
中南米の赤唐辛子が原材料「チリペッパー」
チリペッパーは、中南米を原産とする赤唐辛子の実を、一味唐辛子同様に粉末状にした香辛料です。
別名「カイエンペッパー」としても、流通していることもあります。辛味も、鷹の爪とほぼ代わりがないため、代用するにはふさわしい商品です。
パウダー状から粗挽きのものまで様々な商品があるので、用途に応じて使い分けもできます。ただ、鷹の爪より辛味が強い場合があるため、調理中の入れ過ぎに注意してくださいね。
韓国唐辛子を粉末にした「粉唐辛子」
粉唐辛子は、韓国唐辛子を粉末または粗挽きにした香辛料で、辛味が控えめで甘味があります。キムチを漬け込む際に使われることが多いですね。
鷹の爪の代用品として申し分なく使えますが、甘味もある分、料理の味わいに影響を与える可能性があります。さらに、入れ過ぎると仕上がった料理が真っ赤になることも。少量であれば、問題なく活用できます。
具として活かせる「ハラペーニョ」
主にメキシコ料理でよく使用されているハラペーニョは、青唐辛子の一種です。辛さが控えめではあるものの、鷹の爪の代用品として使うなら、具として取り入れると、料理に辛味をプラスできます。
実が割と大きめなので、食べ応えがあります。ただ、ペペロンチーノなどの洋風には合わせやすいですが、茄子の揚げ浸しやきんぴらごぼうなどの和食には不向きです。
激辛好きに大人気「ハバネロ」
丸みがあって赤ピーマンのような見た目のハバネロは、激辛ブームの一因にもなった唐辛子の一種です。鷹の爪の代用品として十分使えますが、約10倍の辛味があるので、入れ過ぎには注意が必要です。
また、猛烈な辛味の中に、柑橘系に似たフルーティで爽やかな香りも含まれているので、肉料理との相性がいいですよ。
生のハバネロは、辛味成分が皮膚や粘膜に強い刺激を与えるので、料理する際はゴム手袋で触るようにしましょう。粉末状やパウダー状だと少量使えて、ネット通販でも購入できるのでおすすめですよ。
中華料理の彩りとして人気「糸唐辛子」
糸唐辛子は、唐辛子を糸のように細切りにした、主に中華料理の彩りとして利用されることが多い食材です。
中国産の糸唐辛子はほとんど辛味がなく、国産のものは辛味が強いものが多いなど、産地によって辛味が異なるようです。
ただ、鷹の爪と比べると辛味は控えめなので、代用品として料理に使う場合は量を少し多くするなど調節しながら使ってくださいね。
ペースト状で使いやすい「唐辛子ペースト」
生の唐辛子を刻んでペースト状にした唐辛子ペーストは、生ならではの豊かな香りがあります。料理にも使いやすいので、鷹の爪の代用品としては申し分なく活用しやすいですよ。
ただ、商品によってはニンニク、お酒などを使用して加工している商品があり、他の材料が入っていることによって料理の味わいが思っていた通りにいかない場合があります。
購入する際は、原材料をしっかりチェックして代用するようにしましょう。
焙煎した赤唐辛子「レッドペッパー」
レッドペッパーは、焙煎した赤唐辛子を粗挽きした香辛料です。焙煎することで、辛味だけでなく香ばしい香りも味わえます。
鷹の爪の代用品として使えますが、香りが強いこともあるため、調整しながら料理に活用してみてくださいね。また、独特の香りを有効利用して、魚や肉料理の臭み消しなどにもおすすめですよ。
レッドペッパーの使い方やおすすめメニューについては、ぜひこちらの記事を見てみてくださいね。
青唐辛子の代表的な食材「ししとうがらし」
甘辛炒めやシンプルに焼いて食べると美味しい「ししとうがらし」は、青唐辛子の一種です。完熟して辛味が増す前の未熟な状態で収穫するため、辛味は鷹の爪と比べると控えめで、辛さにばらつきもあります。
なので、代用品として使う場合は、ハラペーニョと同じく、具として炒め物や煮物などの料理に取り入れるのがおすすめです。
鷹の爪の代用には注意が必要&不向きなもの
一見、鷹の爪の代用になりそうですが、使用する際に注意が必要だったり、不向きな香辛料や調味料もあります。
辛味成分があるものの、唐辛子以外の味が混ざっているため、料理の味を極端に変えてしまう恐れがあります。
7種類の香辛料をミックス「七味唐辛子」
うどんや豚汁などに好んでふりかけることが多い七味唐辛子は、一味唐辛子・山椒・麻の実・黒胡麻などの計7種類の材料をミックスした香辛料です。
一味唐辛子が入っているものの、辛さはやや控えめ。鷹の爪の代用として使えますが、香りや風味がとても豊かなため、入れ過ぎると料理の味わいが極端に変わってしまうことも。
加減をしながら、適量加えるのがおすすめです。
赤唐辛子主体のミックススパイス「チリパウダー」
チリパウダーは、赤唐辛子を主体にクミン・オレガノ・パプリカなど数種類のスパイスを組み合わせたミックススパイスです。
風味や香りはとても良いですが、七味と同様、料理の味を極端に変えてしまう恐れがあります。
鷹の爪の代用として使う場合、和食には不向きです。洋風料理なら味わいを損なわないので、加減しながら少量ずつ加えて味を整えてみてくださいね。
韓国の代表的な調味料「コチュジャン」
韓国の代表的な調味料であるコチュジャン。もち米麹と鷹の爪を主材料とした発酵調味料で、辛味もありますが甘味も強めです。
鷹の爪の代用として料理に使う際、辛味だけのアクセントとしての使い方は不向きですが、甘辛い料理とは相性がいいですよ。
国産原料にこだわった無添加の商品もありますので、筆者個人としては、辛みを付けたい(特に炒め物など)場合は、コチュジャンで代用することも少なくありません。
ラーメンや餃子に必須「ラー油」
ラー油は、ごま油に唐辛子を加えて、加熱することで辛味をつけた調味料です。一見、鷹の爪の代用品として向いているかと思いきや、かなり油分が多いので、辛味アクセントとしては不向きです。
特に、和食へは代用しない方がいいですよ。使うのであれば、中華料理やペペロンチーノなどのイタリア料理がおすすめです。
唐辛子と柚子を使った調味料「柚子胡椒」
唐辛子と柚子の皮をすり潰した調味料である柚子胡椒。唐辛子のピリッとした辛味があるものの、柚子の方が多く含まれていることもあり、香りが料理に大きく影響してきます。
なので、鷹の爪の代用としては不向きです。和食であれば、相性のいい使い方もあるかも。
中国生まれの辛味噌「豆板醤」
中国生まれの辛い味噌である豆板醤は、ソラマメ・大豆・ごま油に唐辛子の塩漬けを加えた発酵調味料です。加熱すると香りが引き立つため、具を調理する前にフライパンで炒めるとより美味しくなります。
ただ、辛さの中にコクがあり、風味や香りも独特なので、鷹の爪の代用として単純に辛味をプラスしたいだけの場合には不向きです。
代用する場合は、塩分が多いことを念頭におきつつ、使用量に注意しましょう。
辛味と酸味が強い「タバスコ」
ピザやパスタによく使われるタバスコは、原材料に酢が入っているため、辛味と酸味が混在している調味料です。
なので、料理に入れ過ぎると、酸味が過剰に加わってしまうため、鷹の爪の代用品としては不向きでしょう。
ただ、鶏の南蛮漬けのように、お酢を使用する料理にはタバスコが使われていることがあるので、相性がいいかも。
独特の刺激臭と辛味がある「からし」
からしは、アブラナ科の植物とからし菜の種から作られている香辛料です。おでんや焼売などにつける和がらしと、ホットドッグなどに使う洋からしの2種類あります。
独特の刺激臭と辛味が魅力ですが、赤唐辛子とは種類の違う辛さなので、鷹の爪の代用品としては不向きです。
鷹の爪の代用品で作るおすすめの絶品レシピ5選
鷹の爪の代用品で作るおすすめの料理レシピをご紹介します。鷹の爪を使って料理する時と比べて、違和感なく楽しめるレシピを厳選していますので、ぜひ作って確かめてみてくださいね。
一味唐辛子で作るペペロンチーノ
鷹の爪がない時は、一味唐辛子で代用した簡単なペペロンチーノを作ってみましょう。
<材料1人分>
・パスタ:100g
・一味唐辛子:適量
・オリーブオイル:大さじ2
・にんにく:1片
・塩こしょう:少々
<作り方>
1.鍋に水と塩少々を入れて沸騰させ、パスタを少し固めに茹でていく
2.フライパンに、にんにく・オリーブオイル・一味唐辛子を振り入れる
3.にんにくに色が付いてきたら、茹でたパスタを入れる
4.おたま1杯分の茹で汁を加え、塩こしょうで味を整える
5.茹で汁が乳化してきたら、お皿に盛り付けて完成
<ポイント>
・パスタの茹で汁に入れる塩は、多過ぎると塩辛くなるので注意しましょう。
・ブラックペッパーを少量入れても、美味しく仕上がりますよ。
豆板醤とコチュジャンで作る坦々アヒージョ
豆板醤とコチュジャンを鷹の爪の代用として使った、ピリ辛仕立ての旨辛アヒージョです。
<材料3~4人分>
・バナエイまたはブラックタイガー:8尾
・マッシュルーム:5個
・エリンギ・しめじ:適量
・ブロッコリー:適量
・玉ねぎ:1/2個
・豚ひき肉:200g
・アサリまたはハマグリ:適量
・にんにく:5~6片
・豆板醤:大さじ1
・コチュジャン:小さじ2
・昆布つゆ:大さじ3
・オリーブオイル:適量
・こしょう:少々
<作り方>
1.にんにくは皮をむいて、包丁の腹でつぶす
2.玉ねぎは粗みじん切り、きのこは適度な大きさに切る
3.エビの皮をむき、背ワタをとり、ブロッコリーは軽く茹でる
4.アヒージョ鍋にオリーブオイル・にんにくを入れて熱していく
5.香りが立ったら、豆板醤とコチュジャンを入れて軽く炒める
6.ひき肉を入れ、こしょうをふりかえて軽く炒める
7.具材がある程度浸るぐらいにオリーブオイルと昆布つゆを入れていく
8.エビ・きのこ・ブロッコリー・あさりなどを入れて一煮立ちさせる
9.あさりの殻が開き、具材に火が通ったら、完成
<ポイント>
・ある程度具材を食べ終えたら、残りのオイルにパスタを入れて、ペペロンチーノにもできますよ。
七味唐辛子で作るかぶの浅漬け
鷹の爪を七味唐辛子で代用した、あっさりと食べられるピリ辛風味のかぶ浅漬けです。
<材料>
・かぶ:500g(中3個)
・七味唐辛子:小さじ1/4
<Aの調味料>
・塩:小さじ1
・砂糖:大さじ1
・ほんだし:大さじ1
・酢:大さじ1
<作り方>
1.かぶを3~4mmの厚さに、茎も食べやすい大きさに切り分ける
2.かぶと、Aの調味料を袋に入れて揉み込む
3.全体的に調味料が馴染んだら、空気を抜いて袋の口を閉じる
4.1~2時間ほど冷蔵庫で冷やす
5.器に盛り付け、上から七味唐辛子を振りかけたら、完成
<ポイント>
・半日以上置くと、さらに味が染みて美味しいですよ。
・かぶがない場合はきゅうりでも代用できます。
一味唐辛子&豆板醤&ラー油で作るスパイシー唐揚げ
一味唐辛子・豆板醤・ラー油で、鷹の爪の辛味を代用して仕上げたスパイシー唐揚げです。辛さだけでなく、ジューシーな旨味がやみつきになる味ですよ。
<材料2人分>
・鶏もも肉:300g
・薄力粉:大さじ3
・片栗粉:大さじ3
・一味唐辛子:大さじ2
<漬け込みダレ>
・酒:大さじ1
・しょうゆ:大さじ1
・豆板醤:小さじ2
・鶏ガラスープの素:小さじ2
・すりおろしにんにく:小さじ1/2
・ラー油:小さじ1
・サラダ油:適量
<作り方>
1.鶏もも肉を食べやすいサイズにぶつ切りにする
2.漬け込みダレと鶏もも肉をチャック付きの保存袋に入れる
3.軽く揉み込み、冷蔵庫で30分程度おく
4.バットに薄力粉・片栗粉・一味唐辛子を合わせ、取り出した鶏もも肉をまんべんなく合わせる
5.フライパンにサラダ油を1cm程度入れて熱し、弱火~中火で鶏もも肉を揚げ焼きする
6.全体がこんがりとキツネ色になったら取り出し、お皿に盛り付けたら完成
<ポイント>
・一味唐辛子・豆板醤・ラー油の量を調整して、好みの辛さにしてみてくださいね。
・一味唐辛子がない場合は、チリペッパーでも代用できます。
七味唐辛子で作るきんぴらごぼう
鷹の爪の代用に、七味唐辛子を使ったおすすめのきんぴらごぼうです。甘辛い味わいがご飯によく合う逸品です。
<材料3~4人分>
・ごぼう:1本
・にんじん:中1本
・ごま油:適量
・酒:大さじ3
・砂糖:小さじ2~3
・七味唐辛子:適量
・しょうゆ:大さじ3
・みりん:大さじ1~2
・ごま:適量
<作り方>
1.ごぼうは皮をそげ落とし、太めの千切りにし、酢水につけてアク抜きをする
2.にんじんも、太めの千切りに
3.フライパンにごま油を熱し、ごぼうとにんじんを炒めていく
4.しんなりしてきたら、酒・砂糖を入れ、味を確かめる
5.七味・しょうゆを入れ、最後にみりんで照りを出す
6.ごまをふりかけて火を止め、お皿に盛り付けたら完成
<ポイント>
・ごま油は少なめだと、パサパサになるため多めに入れましょう。
・砂糖を入れる際に、しっかり甘さの調整してくださいね。しょうゆを入れてしまうと甘さが入りにくくなりますよ。
まとめ:鷹の爪がない時は代用品で料理にアクセントを
自宅に鷹の爪がなくて困ったとしても、意外に代用できる香辛料や食材はたくさんあります。
料理に活用する時は、使う量に気をつけながら味を整えて、いつもとはちょっと違う味わいの辛味を楽しんでみましょう!新しい発見があるかもしれませんよ。