みりん干しはアジやサバ、イワシやカレイなどの魚をタレに漬け込んで乾燥させたものです。ご飯にもよく合い、お弁当のおかずにも重宝しますね。
みりん干しは『つい焦がしちゃったランキング』を付けるなら、ダントツ1位なのでは?と言うほど焦げやすいのが特徴。みりん干しはどうやったら上手に焼けるのでしょうか。
今回は、みりん干しのいろいろな焼き方や焦がさないコツ、みりん干しのアレンジなどをご紹介します。
目次
みりん干しの焼き方いろいろ
油断するとすぐに焦げてしまうみりん干し。一番大事な焼き方のコツは『弱火で焼く』こと。強火だと表面ばかりが焦げて生焼けになってしまいます。
冷凍のみりん干しの場合は、凍ったまま焼くのがおすすめ。解凍するとドリップと一緒に旨味も流れ出てしまうからです。
ただし、焼く時間が長くなるので焦げやすくなるのも事実。そういう時は、半解凍にして短時間で焼き上げられるようにするとよいですね。
みりん干しをグリルで焼く
グリルで焼く時のポイントは、身を上にして焼くこと。皮目から焼く方がよいという話もありますが、皮が焦げやすいので身から焼く方をおすすめします。
焼く前に、グリルの網にサラダ油か酢を塗って、グリルをよく熱しておきましょう。そうすることで、みりん干しが網にくっつくことを防ぎます。
1.身を上にして弱火で8分程度焼く
2.ひっくり返して皮目を2分程度焼く
両面焼きの場合は、みりん干しの下にクシャクシャにしたアルミホイルを敷くと焦げにくくなりますし、後片付けも楽になりますよ。
焼き時間は、冷凍のみりん干しの場合や身の厚さによっても違うので、生焼けにならないよう注意しましょう。
グリルの掃除が楽になります!↓↓
余熱を利用する
火加減に注意しても焦げてしまうことがあるみりん干し。焦がさずに焼くのは難しいと感じる場合は、余熱を利用した焼き方がおすすめ。
身を6分程度、皮目を3分程度焼いたら火を止め、そのまま2分~3分放置します。グリルの余熱を利用して、中まで火を通すんですね。
焼き目が足りない場合は、余熱で火を通した後にもう一度火を点け、1分程度焼きましょう。目を離すと焦げる可能性があるので、しっかり見ていてくださいね。
みりん干しをフライパンで焼く
実はみりん干しの焼き方で一番おすすめなのがフライパンです。焦げ付きやすいみりん干しは、火加減が容易なフライパンが向いているんですね。
特にかれいなどの切り身になっているみりん干しは、身が柔らかいのでフライパンで焼く方がよいでしょう。
1.フライパンにクッキングシートをセットして温める
2.身を下にして、弱火で焦げ目がつくまで焼く
3.裏返して弱火のまま皮に焦げ目がつくまで焼く
フライパンでみりん干しを焼く際は、クッキングシートかフライパン用のホイールを用意しましょう。クッキングシートなしだと、焦げ付いたりくっついたりしやすくなります。
基本的に蓋はしません。ですが、身が厚いなど、焦がさないよう焼くのが難しい場合は、蓋をして蒸し焼きにする焼き方もあります。
フライパン用に成形する必要がなく楽チンです↓↓
みりん干しをオーブンで焼く
オーブンの天板は大きく、数枚を一度に焼けるというメリットがあるため、家族が多い方にもおすすめ。裏返す必要もなく、ひっくり返す際の身崩れを防げますよ。
1.オーブンを200度に予熱する
2.天板にクッキングシートを敷き、みりん干しの身を上にして並べる
3.15分~20分程度焼く
4.途中、焦げそうならアルミホイルをかぶせる
5.オーブンを止め、5分ほど余熱で火を通す
途中でひっくり返す必要はありませんが、焼き目が足りないと感じる場合は一度裏返して焼き目を付けてください。ただし、焦げやすくなっているので気を付けて、目を離さないようにしましょう。
みりん干しをトースターで焼く
みりん干しをトースターで焼くなら、冷凍ではないみりん干し、もしくは解凍したみりん干しがよいでしょう。
冷凍のみりん干しは焼き時間が長くなるため、うまく焼けなかったり焦げたりする心配があるからです。
1.天板にみりん干しを並べてトースターで5分加熱
2.焼き具合を確認、焦げ目がついていればアルミホイルをかぶせる
3.さらに5分加熱。焦げ目がついてきたらアルミホイルをかぶせる
4.余熱を使って火を通す
アルミホイルを使用すれば、ある程度焦げを防げます。アルミホイルは一旦クシャクシャにし、トースター用の天板に広げましょう。そうすることでくっつきも防ぎ、洗い物も少なくできますよ。
生焼け防止!焼けたかわからない時は?
「これ以上焼いたらみりん干しが焦げそう!でも本当に焼けてる?」そう思った時、どうやって確認しますか?
確実なのは少し身をほぐしてみることですが、見栄えが悪くなりますよね。この疑問を、つまようじ1本で解決しちゃいましょう!
みりん干しの身の厚い部分につまようじを刺して、そのつまようじを唇に当てます。温かくなっていれば火が通っている証拠。身をほぐすことなく、焼き加減が確認できますよ。
万が一、食べている最中に生焼けに気付いたら、ふんわりラップをかけて電子レンジで数十秒~1分程度加熱してくださいね。
生焼けだけじゃない!の食中毒に注意!
みりん干しが生焼けだった場合、腸炎ビブリオ菌やサルモネラ菌、ごくまれにアニサキスによる食中毒になる可能性があります。
いずれも保存状態に注意し、しっかり加熱することで防ぎやすいので、生焼けにならないよう注意しましょう。
また、生焼けではないのに食べている最中に舌がピリピリする、食後に蕁麻疹が出たという場合は、ヒスタミンによる食中毒かもしれません。
ヒスタミン食中毒はみりん干しの管理工程や保存状態によって引き起こされます。重症化することは少ないですが、なるべく早く医療機関を受診して適切な処置を受けてくださいね。
【焼き方自由!】みりん干しのアレンジレシピ
グリルでもトースターでも、みりん干しの焼き方は自由。でも、調理法は焼くだけではないんです。みりん干しのアレンジレシピ、残ったみりん干しのリメイク方法もご紹介します。
みりん干しの竜田揚げ
みりん干しの優しい甘味と生姜の風味がほどよくマッチする、みりん干しのアレンジレシピ。サバのみりん干しが使いやすいですよ。
材料(2人分)
- サバのみりん干し(半身)…2枚
- 料理酒…15cc
- しょうがの搾り汁…5cc
- 片栗粉…40g~50g
- 油…適量
作り方
1.サバの骨を取り、4等分カットする
2.料理酒にしょうがの搾り汁を合わせる
3.2に1を入れ、ラップをして冷蔵庫で15分~20分置く
4.サバの水気をふき取り、片栗粉をまんべんなくまぶす
5.170度に熱した油で揚げる(7分~8分程度)
6.油をしっかり切って盛り付ける
ポイント
- 大根おろしをトッピングしても美味しいです
- 焦げやすいため、片栗粉はしっかりめにまぶしましょう
みりん干しの混ぜ込みご飯
せっかく焼いたみりん干しが余ってしまった時は、混ぜ込みご飯にアレンジしましょう。サバやアジなど、ほぐしやすい魚がおすすめですよ。
材料(2~3人前)
- ごはん…2膳~3膳分
- みりん干し(焼いたもの)…1枚分
- 白ごま…適量
- 大葉…適量
作り方
1.焼いたみりん干しを、骨を取りながらほぐす
2.ごはんに1、白ごま、千切りに大葉を混ぜ込む
3.茶碗に盛り付ける
ポイント
- 焼いたみりん干しは軽く温めた方がほぐしやすいです
- ごはんは酢飯にしても美味しく食べられます
- 大葉の代わりに、茹でて刻んだかぶの葉などもおすすめです
献立はどうする?みりん干しに合う副菜
みりん干しは基本的にたんぱく質や脂質が豊富な食材です。そのため、副菜は野菜や海藻を使ったものがおすすめ。和食の味付けがよく合います。献立の参考にしてくださいね。
五目煮/ごま和え/酢の物/芋の煮っころがし/具だくさん味噌汁/切り干し大根/冷奴/ひじきの煮物/きゅうりの浅漬け/枝豆/
和食は塩分過多になりがちなので、塩分を排出するカリウム含んだ食材を上手に取り入れていくとよいですね。
もう焦がさない!みりん干しの焼き方は簡単!
みりん干しは、どんな焼き方でも、弱火でじっくり焼くことで焦がしにくくになります。どうしても心配な時は、アルミホイルをかぶせる工夫もおすすめですよ。
優しい甘さとほどよい塩加減で、ふっくら焼き上がったみりん干しは、ついご飯が進んでしまう美味しさ。上手に焼いて美味しく食べましょう。