にんにくは何歳から食べられる?赤ちゃんの離乳食に使う際の注意点

赤ちゃんが色々なものを食べられるようになってくると、離乳食のような細かい目安がなくなってきて、

この食材は何歳から食べられるの?

と迷うことが多くなります。

自宅でも外食でも、風味付けや食材の臭み消しとして、特によく登場する食材のにんにく。食べられるようになると、別に調理する手間が省けますし、外食の選択肢も増えますね。

この記事では、何歳からにんにくが食べられるようになる?という疑問にお答えし、他の薬味や香辛料が食べられるようになる年齢についても解説します。

にんにくは何歳から?赤ちゃんの離乳食に使えるタイミングを解説

にんにくは何歳から?赤ちゃんの離乳食に使えるタイミングを解説

にんにくを最初にあげるのは離乳食完了期(1歳~)以降

にんにくは、離乳食完了期以降、1歳代の赤ちゃんの頃から食べても大丈夫です。ただし、大人でもたくさん食べると、おなかの調子が悪くなったり、強い臭いが苦手という人がいたりします。

1歳代は本当に少量、風味付け程度ならOKでしょう。ただ、離乳食の進み方は、ご家庭の事情やお子さんの成長で変わってきますので、正確には月齢や年齢ではなく、お子さんがその食材を食べる準備ができている時期なのかが、大切です。

また、にんにくや、しょうがなどの薬味は、離乳食完了期以降に食べられることができる食材に入っています。

離乳食として与える場合の目安

・1日3食、食事から栄養が取れているか

・肉団子くらいの硬さのものが食べられているか

・赤身の肉、魚、卵、乳製品まで食材が進んでいるか

という点を目安に離乳食完了期として、にんにくを少量、食事に取り入れてみてもいいでしょう。

海外赤ちゃんの、にんにく事情

にんにくはアジアでもヨーロッパでも、世界中で食べられている食材なので、海外の離乳食ではどうなっているのか気になりませんか?

情報を見つけられた中で、一番早く赤ちゃんににんにくをあげている国がフィリピンでした。なんと、離乳食がはじまったばかりの6ヶ月ごろから、にんにくを食べさせるそうです。

にんにくをたくさん食べるイメージの韓国は、日本より少しだけ早い9~11か月ごろを目安にしているようです。

海外と比較すると、日本の離乳食は慎重に進められているので、あまり神経質にならなくてもいいのかもしれませんね。

にんにくを赤ちゃんにあげるときの注意点

にんにくを赤ちゃんにあげるときの注意点

にんにくを初めて赤ちゃんにあげるときの注意点

離乳期の場合、「初めての食材を与えるときは一日に1種類ずつ、赤ちゃんの様子をよく見ながら進める」という基本は守りましょう。

万が一、アレルギーの症状がでても食品が特定できるように、初めての食品は1日に1種類。にんにくをあげるときも、同様にしてください。量は風味付け程度に少し。これも、離乳食の基本ですね。

調理の際の注意点

・特に刺激が強い芽の部分はしっかり取り除く

・みじん切りや、すりおろしたものを少量使用する

・しっかり加熱する

にんにくは、離乳食の時期に必ず必要な食品ではありません。他の家庭であげているからと言って、急いで離乳食に取り入れる必要はありません。お母さんが納得できるタイミングであげてください。

大人と同じ食事を食べている場合は、あまり神経質になる必要はありませんが、一度にたくさんあげることは避けてください。

大人とまったく同じ味付けの麻婆豆腐やニンニクをたっぷり使ったパスタなどを食べられるのは、10歳以降だと考えるがよいでしょう。

にんにくで赤ちゃんにアレルギーは起こる?

もう一つ、離乳食期の赤ちゃんが初めての食べ物に触れるとき、気を付けたいのがアレルギーです。

食物を摂取等した際、食物に含まれる原因物質(アレルゲン:主としてたんぱく質)を異物として認識し、自分の身体を防御するために過敏な反応を起こすことがあります。これを食物アレルギーといいます。

<strong>主な食物アレルギーの症状</strong>

・軽い症状:かゆみ、じんましん、唇やまぶたの腫れ、おう吐、喘息

・重篤な症状:意識障害、血圧低下などのアナフィラキシーショック

にんにくは、「食品表示法」に定められた、特定原材料・特定原材料に準ずるものの中には入っていません

特定原材料(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生)

特定原材料に準ずるもの(アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)

しかし、子供は胃腸や気管支の粘膜が未熟なため、アレルギーを起こしやすい傾向があります。

食品表示法に定められていない食品でも、メロン、マンゴー、セロリなど赤ちゃんや幼児がアレルギーを起こしやすい食べ物はたくさんあります

にんにくも、アレルギーを引き起こす可能性のある食品の一つです。小さな子供にあげるときは、少量ずつ試すようにしてください。

特定原材料:特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高いもの。

特定原材料に準ずるもの:症例数や重篤な症状を呈する者の数が継続して相当数みられるが、特定原材料に比べると少ないもの。

子どもの消化器官が整うのは思ったより遅い

離乳食は、赤ちゃんが消化機能の発達に合わせた食事をし、消化機能の発達を促すためのものです。しかし、離乳食の時期が終わったからと言って、子供の消化機能が完成したわけではありません

胃や腸などの消化器官がほぼ完成するのが3~4歳、消化の機能が整うのが小学生に入ったくらいです。さらに、大人と同じくらいの消化器官および消化機能になるのは、小学校高学年(10歳以降)くらいと言われています。

にんにく独特のにおいと辛みは、ネギや玉ネギと同じ硫化アリル。玉ねぎを切るときの涙の原因になる成分です。硫化アリルは、調理の過程で酵素により分解され、強い臭いと強力な殺菌効果のあるアリシンに変化します。

アリシンを豊富に含むことは、にんにくが体い良いとされる理由の一つです。しかし、アリシンの強力な殺菌効果が赤ちゃんの消化器にとっては強すぎるため、腹痛や下痢を引き起こしてしまうことがあります。

離乳食で与える必要はあるの?

にんにくに含まれる主な栄養素はビタミンB群です。

ビタミンBは、肉や魚、緑黄色野菜から十分にとることができますし、にんにくの一般的な使用料でとれる栄養はほとんど、考慮する必要はないでしょう。子供が嫌がるなら、わざわざ食べさせる必要のない食品でもあります。

でも、にんにくが食べられるようになると、大人が好む味付けの物を一緒に食べられるようになるので、調理の手間が少し減りますね。

にんにく以外の薬味、香辛料は何歳から大丈夫?

にんにく以外の薬味、香辛料は何歳から大丈夫?

にんにく以外に1歳代からとりいれられるものは

スパイスや薬味などは、大量に食べない限り、毒になったりするものではありません。

でも、小さいうちは、にんにくのように消化器に負担をかけたり、皮膚がひりひりするような刺激があったりと、子供が食べるのに向いていないものもあります。

また、少量を風味付けや臭み消しとしていれるのと、味付けとしてたっぷり使うのでは、その刺激の強さも違ってきます。子供によっても、受け入れられる味に違いがあります。

にんにく以外にも、しょうが、カレー粉、こしょう、は臭み消しや風味付けとして少量なら、1歳代から食べられます。

辛味のないスパイス、代表的なのがカレー粉。先ほどの示した通り、1歳代から食べても大丈夫です。ほかにも、ターメリックやクミン、ナツメグなども大丈夫です。

そうめんの薬味としてなじみのある、大葉やミョウガ、ネギは少量なら、1歳後半からがよさそうです。

辛い物はさらに後から

辛味の強い、トウガラシやガラムマサラ、からしといったものは、そもそも赤ちゃんには味が受け入れられません。しかし、幼稚園くらいになると、中には食べられる子も出てきます。

それでも、消化機能が完成していないうちは、お腹への負担が大きく下痢や腹痛の原因になります。子供が欲しがっても、消化器官が完成する小学校高学年ぐらいまで積極的には食べさせないほうがいいでしょう。

日本人に身近な薬味、ワサビは特に刺激が強いので注意しましょう。

まとめ:にんにくは何歳から、と一律ではなく少量ずつ様子を見ながら

にんにくは、意外に早い離乳食完了期、1歳以降から食べてもOKです。

初めての時は、離乳食の基本「初めての食材を与えるときは一日に1種類ずつ、赤ちゃんの様子をよく見ながら進める」を守って、少量からあげてください。

他のスパイスや薬味についても「〇歳から食べても大丈夫、〇歳までは絶対食べてはダメ」という明確な根拠や決まりがあるわけではありません。

この記事を参考に、家族の食生活や、子供の様子に合わせて取り入れていってください。お子さんがいろいろな味に触れる、きっかけになると嬉しいです。

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