そんな疑問に答えます。
美容と健康に効果が高い発酵食品として、特に若い女性に人気が高い「米麹」。一般的には、料理上手の人が買う食材というイメージがあり、料理初心者からは敬遠される傾向があります。
しかし「米麹の使い方」、実は意外と簡単なんです!ちょっとしたコツを身につければ、料理が苦手な人であっても、気軽に使えちゃいますよ。
ここでは、そんな米麹の便利な使い方と簡単レシピを、わかりやすくご紹介していきます。
目次
【種類別】米麹の使い方~生・乾燥・粉末の違いは何?
米麹には、大きく分けると「生の米麹」「乾燥米麹」「粉末米麹」の3種類があります。それぞれ特徴と使い方が違いますので、用途に応じて使い分けることをおすすめします。
米麹を買うときに、どの種類を選べばいいかよくわからず、適当に買ってしまう人が多いよう。3種類の米麹には、それぞれまったく違う魅力や個性があります。
ぜひ、以下の解説を参考にして、自分に合った米麹を選んでみてくださいね!
『生の米麹』は抜群の使いやすさが特徴!
米麹と聞いて、多くの方がまず頭に思い浮かべるのが「生の米麹」だと思います。蒸した米を発酵させた、柔らかいタイプの米麹。
「生の米麹」は、水で戻すことなくそのまま使える、抜群の使いやすさが魅力です。
生の米麹の特徴と使い方
「生の米麹」は、蒸した米に麹菌をつけ発酵させたものです。非常に香りが良く、素材の魅力がダイレクトに伝わってきます。
後で説明する「乾燥米麹」との大きな違いは「水で戻すことなく」そのまま使える点です。なまものなので品質の劣化が著しいという特徴もあります。
使い方ですが「本格的な塩麹や甘酒を仕込む」という使い方がおすすめです。
「生の米麹」は、麹本来のパワーが十二分に発揮されるタイプの麹で、デンプンを糖などに換える力が強いのです。この作用により、美味しい発酵食品を作ることができます。
生の米麹の保存は冷凍保存がおすすめ
生の米麹を購入して、「まだ使っていない場合」は、冷蔵保存しましょう。冷蔵した場合は、3週間程度保存可能です。
未開封であっても、徐々に品質は劣化していきますので、購入したら、なるべく早く使うようにしてくださいね。
一方で、生の米麹を開封した後は、冷凍保存しましょう。開封した生麹は、急速に品質が劣化してしまいます。冷凍保存すれば、生の米麹の品質は保持されます。
冷凍した場合は、3ヶ月程度保存可能です。
冷凍の米麹は解凍&使い方もラクチン♪
冷凍した生麴の使い方も、気になるところですね。冷凍した生の米麹は、冷蔵庫に移して2時間ほど解凍してから使うようにしてください。
そうすると、元の生の米麹と同様に柔らかい状態に戻りますので、購入してすぐの生の米麹と同じように使えます。
生麹を購入した後の品質劣化が気になる方には「市販の冷凍米麹」を買うことをおすすめします。
長期保存可能な『乾燥米麹』は常備がおすすめ!
「生の米麹」を乾燥させた「乾燥米麹」は、長期保存が可能なので、日常的に米麹を使いたい方には、とてもおすすめです。
「水で戻してから使う」という手間がありますので、面倒と感じる方もいるかもしれませんね。
乾燥米麹の特徴と使い方
「乾燥米麹」とは、生の米麹(できたての麹)の水分を飛ばし、乾燥させた麹のことです。
なまものではないので、保存時に発酵が進むことがなく、風味の変化がありません。品質が安定しているのが大きな魅力。使うときに水で戻す必要がある点が唯一の欠点です。
使い方ですが「日常的に塩麹や甘酒を仕込む」という使い方がおすすめです。
長期保存が可能で、保存中にあまり品質が劣化しないため、頻繁に塩麹や甘酒を仕込みたいのなら、「乾燥米麹」が向いていると言えます。
乾燥米麹を戻してから使うには?
ここでは「乾燥米麹を戻してから使う方法」を具体的にご紹介していきます。
【材料】
乾燥米麹:200グラム
湯(50~60℃):100~250cc
【作り方】
1. 乾燥米麹を用意します。板状の乾燥米麹の場合は、ほぐしてバラバラにします。
2. 50~60℃の湯を加えます。量は200グラムの乾燥米麹に対して、100~250ccが目安。メーカーによって乾燥状態に差があるので、様子を見ながら加えていきます。
3. 全体に水分がいきわたるよう、まんべんなく混ぜます。
4. 乾燥を防ぐためにラップをぴったり乗せて、1~2時間おきます。
5. 途中で1~2回かき混ぜ、またラップしておきます。
6. 指で軽くつぶれるくらいになればOKです。生の米麹と同じように使えます。
【ポイント】
戻した麹は、その日のうちに使うようにしてください。
乾燥米麹の保存も冷凍保存がおすすめ
乾燥米麹を購入して、まだ使っていない場合は、涼しい場所で常温保存しましょう。3~5ヶ月程度保存可能です。
未開封の場合、発酵が進むことはありませんので、購入してすぐに使わなくても大丈夫です。
乾燥米麹を開封した後は、冷凍保存しましょう。開封した乾燥米麹は、発酵は進みませんが、徐々に品質が劣化していきます。冷凍保存すれば、乾燥米麹の品質は保持されます。
冷凍した場合は、3ヶ月程度保存可能です。使う際は、生の米麹の場合と同様、冷蔵庫に移して2時間ほど解凍してから使うようにしてください。
『粉末米麹』はそのまま使える万能調味料!
「粉末米麹」という名前、聞いたことがない方も多いのではないでしょうか?乾燥させた生の米麹を粉砕してパウダー状に加工したものです。
まるで「ふりかけ」のような見た目。そのまま食材にふりかけて、万能調味料として使うことができます。
粉末米麹の特徴と使い方
「粉末米麹」は、生の米麹を乾燥させ、きめの細かい粉末状に加工したものです。「米麹パウダー」という商品名で売られていることが多いようです。
麹に摩擦熱がかからないよう、独自の製法で粉砕しているため、酵素の力が失われず生きています。
使い方ですが「食材に直接ふりかける」という使い方がおすすめです。パウダーなのでダマにならないのが特徴。
下ごしらえの肉にふりかけたり、野菜に直接もみこんで漬物を作ったりできます。パンやクッキーに混ぜるなど、アレンジ次第で使い方は無限に広がりますよ。
粉末米麹の保存は常温保存がおすすめ
粉末米麹(米麹パウダー)は、常温保存がおすすめです。未開封の段階でも、開封した後でも、常温保存で問題ありません。1年程度保存可能です。
「生の米麹」「乾燥米麹」とは違い、いっさい冷凍保存の必要がないのは、大きな魅力です。
冷凍した麹を解凍する手順を面倒だと感じる方もいるでしょう。そんな方には「粉末米麹(米麹パウダー)」が一押しですよ!
米麹の基本的な使い方~人気の発酵食品を手作りしてみよう!
米麹を使って、人気の発酵食品「塩麹」「甘酒」を手作りすることができます。
「塩麹」と「甘酒」をそれぞれ購入すると、ちょっと割高。米麹を使って手作りできたら、リーズナブルですし、作りたての新鮮な「塩麹」「甘酒」を口にすることができ、嬉しいですよね。
おすすめのレシピをご紹介していきます!
食材の旨みをアップする「塩麹」の作り方
米麹を手に入れたら「塩麹」に加工して、日々のご飯作りに活用したいですね。
食材が本来持つ旨みを引き立たせてくれる万能調味料、塩麹。「塩麹」の作り方は、基本さえ押さえておけば、実はとっても簡単。
【材料】
米麹(生の米麹でも乾燥米麹でも可):200グラム
湯:300cc
塩:60グラム
【作り方】
1. 熱湯に塩を入れて溶かし、60℃まで冷まします。
2. 米麹はもみほぐして1に入れて混ぜ、タオルなどに包んで2~3時間保温します。
3. 米麹が柔らかくなったら、そのまま常温で冷まします。
4. 毎日1回かき回しながら発酵を確かめ、1週間ほどで完成です。冷蔵庫に保存し、使う分だけ容器に取り分けてご利用ください。
【ポイント】
米麹を寝かせて発酵させる際「毎日1回かき回す」ことを忘れないようにしてください。かき回すことで発酵が進みやすくなり、発酵が均一になります。
美容と健康に効果抜群!「甘酒」の作り方
米麹を使って、美容効果が高く女性に人気の「甘酒」を作ることができます。炊飯器の保温機能を活用して作るのがお手軽ですよ。
【材料】
米麹(生の米麹でも乾燥米麹でも可):200グラム
湯(約60℃):400cc
【作り方】
1. 米麹をもみほぐして、炊飯器の釜の中に入れ、湯と混ぜます。
2. 温度を55~60℃くらいに保ち、4~5時間保温したら完成です。完成した甘酒は、冷蔵庫または冷凍庫で2週間ほど保存できます。
【ポイント】
湯の温度管理が非常に重要です。温度計できっちり測るようにしてください。
絶品&簡単アレンジ♪試したくなる米麹の使い方!
米麹の中でも「生の米麹」は、「乾燥米麹」のように戻す必要がなく、そのまま料理に使うことも可能な便利な素材です。
ここでは、加工せずに生麹を使って調理できる、おすすめのレシピをご紹介していきます。
辛子味噌風味の茄子の漬物
1ヶ月日持ちする本格的な茄子の漬物を、簡単な手順で作れるレシピをご紹介します。米麹を加工することなくそのまま使える、お手軽メニューです!
【材料(茄子1キロ分)】
茄子:1キロ(中9本)
塩:60グラム
●米麹(粉状に粉砕):大さじ4
●味噌:大さじ4
●砂糖:大さじ3
●煮切りみりん:大さじ3
●煮切り酒:大さじ3
■和からし(粉):大さじ1+小さじ1
■チューブからし:大さじ1
【作り方】
1. 茄子はピーラーで縦に2ヶ所皮をむき、8ミリの輪切りにします。
2. 全体に塩60グラムを混ぜて、2~3キロの重石をして、1日置きます。
3. 茄子を洗い、水に浸けて1時間置き、塩抜きをします。
4. 茄子をギュッと絞り、タレ●とタレ■をからめます。
5. 一晩冷蔵庫で休ませたら完成です。保存は冷蔵庫で1ヶ月。
【ポイント】
和からしの量はお好みで加減してください。タレをからめた後、必ず一晩おいてから食べてください。
米麹ドレッシング
どうもお腹がスッキリしない…。そんなときに効果抜群、整腸作用に優れた米麹をたっぷり摂取できる、ドレッシングのレシピをご紹介します。
【材料】
米麹:大さじ2
酢:大さじ3
メープルシロップ:大さじ2
すりごま:大さじ2
マヨネーズ:大さじ1弱
【作り方】
1. マヨネーズとすりごまを混ぜ合わせます。
2. 1にお酢とメープルシロップを加え混ぜ合わせます。
3. 最後にほぐした米麹を入れてよく混ぜます。
4. 30分ほど冷蔵庫で寝かせ、米麹をふやかしたら完成です。
【ポイント】
米麹は最後に加えるようにしてください。全体をよく混ぜるのがコツです!
米麹チャーハン
米麹が大量に余ると、使い切るのに苦労しますよね。ここでは、大量の米麹ときのこを炒めた「米麹チャーハン」のレシピをご紹介します。
チャーハンといっても、ご飯は入っていません。米麹がご飯の代わりとなる、変わり種チャーハン!とっても美味しいので、ぜひお試しください。
【材料】
米麹:300グラム
えのき:半袋
しめじ:4分の1個
干ししいたけ:5個
ゴマ油:大さじ1弱
醤油:大さじ2
干ししいたけの戻し汁:150cc
【作り方】
1. 料理する前日に、干ししいたけを水に浸けて冷蔵庫で保存します。戻し汁も料理に使いますので、捨てないようにしてください。
2. きのこ類は、火が通りやすいようにカットします。
3. フライパンにゴマ油を入れ、温まったら、そこにきのこ類を入れて炒めます。
4. 3に米麹を投入します。ゆっくりと火をかけることによって、麹の甘みやまろやかさが増します。火力は中火で、1分ほど炒めます。
5. そこにしいたけの戻し汁を足します。分量は米麹の量の半分程度が目安です。火を弱火にして、5~8分ほど炒めます。そうすることによって、米麹の中まで火が通り、とろみと甘みが出てきます。
6. 最後に醤油で味つけしたら完成です!
【ポイント】
米麹がフライパンにこびりつかないか心配ですね。フライパンをよく熱しておけば大丈夫。加熱せずいきなり炒めないように注意してください!
まとめ:米麹の使い方をマスターして豊かな食卓を実現しよう♪
人気の米麹には「生の米麹」「乾燥米麹」「粉末米麹」の3種類があります。それぞれの特徴と使い方を知って、どんどん料理に活用していきたいですね。
この記事では、種類別の米麹の使い方や簡単レシピを、たっぷりとご紹介してきました。さっそく米麹を使って、健康的で豊かな食卓を実現してみてはいかがでしょうか?