入手困難な黒糖焼酎を飲んでみませんか?レアなおすすめの銘柄15選

黒糖焼酎ファンの皆さん!入手困難な限定品を飲んでみたいと思いませんか?

芋焼酎の『森伊蔵』や『魔王』や『村尾』が入手困難な超プレミアム焼酎であることは有名ですが、黒糖焼酎にも入手困難なレアな銘柄が出回っています。

そこで、人気の酒造メーカーの黒糖焼酎のなかから、レアな限定品を厳選してご紹介します。

なぜ入手困難な黒糖焼酎が存在するの?

なぜ入手困難な黒糖焼酎が存在するの?

入手困難の黒糖焼酎をご紹介する前に、なぜ入手困難な黒糖焼酎が存在するのか、その理由について解説します。

希少な黒糖焼酎が存在する理由とは?

酒税法では、黒糖焼酎は鹿児島県の奄美群島(奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島)でしか製造してはいけない、というルールがあります。

そのため、麦焼酎や芋焼酎に比べると、黒糖焼酎は生産量自体が限られています。また、少人数で運営している酒蔵や大量生産を行っていない酒蔵も多くあります。

もともと生産量自体が多くはない黒糖焼酎ですが、そのなかでも、原料や製造方法にこだわった黒糖焼酎であったり、長期間熟成している黒糖焼酎などは、さらに生産量が限られます。

そのような銘柄の場合、蔵元で出荷数を限定していることが多いのです。

レアな黒糖焼酎を手に入れる方法は?

入手困難な黒糖焼酎と言っても、プレミアム芋焼酎の「3M」のように価格が高騰したり、何年も待たなければいけないという訳ではありません。

限定品の黒糖焼酎の場合、普段から取引のある馴染みの酒販店で販売される可能性が非常に高いと言えます。

ですから、酒造会社の公式HP・SNSやインターネット酒販店のHPなどで、限定販売品の発売時期や扱っている銘柄などを事前にチェックしておけば、入手できる可能性が高くなります。

ここからは、入手困難な黒糖焼酎のなかからおすすめの銘柄をご紹介します。

入手困難で人気の黒糖焼酎~富田酒造場編~

入手困難で人気の黒糖焼酎~富田酒造場編~

富田酒造場は、奄美大島のなかで最も小さな酒蔵ですが、ファンの多いことで知られています。富田酒造場の黒糖焼酎のうち、入手困難な銘柄をご紹介します。

龍宮 琥珀・らんかん

富田酒造場では、伝統的な甕(かめ)仕込みで黒糖焼酎を造っています。

非常に手間がかかる製造方法であるのに加え、ほとんどの作業を人の手を介して行っているため、年間で400石(1石=180L、一升瓶なら100本分)ほどしか製造ができません。

そのため、富田酒造場の黒糖焼酎は、代表銘柄である『龍宮』をはじめ、どの銘柄も比較的入手困難な銘柄として認識されています。

『龍宮』のラインアップのなかで限定生産をしている銘柄は、『龍宮 琥珀』と『らんかん』です。この2種類の銘柄や富田酒造場のこだわりの製法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

まーらん船

『まーらん船』は年に1度、1000本ほどしか生産されない数量限定の黒糖焼酎です。

蔵元が世界一と絶賛する徳之島の徳南製糖の黒糖を、国産米と黒麹で仕込んでいます。徳南製糖の黒糖は、蔵元が十数年探し続けてやっと見つけたという黒糖で、薪を焚いて作る昔ながらの方法で製糖された純黒糖です。

古酒のようにトロリとしたやわらかい口当たりが特徴で、ろ過を抑えているため、徳之島産の黒糖の甘み、コク、旨味、豊かな香りがダイレクトに伝わってきます。

ラインアップは、『まーらん船 33度』と、『まーらん舟 無濾過原酒』の2種類。『まーらん船 33度』はストレートで、『まーらん舟 無濾過原酒』は冷蔵庫で冷やしてからストレートかソーダ割りで飲むのが、蔵元のおすすめの飲み方です。

★富田酒造場オンラインショップはこちら

入手困難で人気の黒糖焼酎~山田酒造編~

入手困難で人気の黒糖焼酎~山田酒造編~

山田酒造は、奄美大島の北部、龍郷町にある酒蔵です。親子2代だけ1で営んでいる小さな酒蔵なので、製造量は年間わずか約400石。製造量は少ないですが、手間を惜しまず、1本1本に心を込めたこだわりの黒糖焼酎を造っています。

山田酒造の希少な黒糖焼酎造り

山田酒造の黒糖焼酎造りは手作業が基本。米麹は「三角棚」という昔ながらの装置で造り、一次仕込みには甕(かめ)を使用しています。

常圧単式蒸留で蒸留した後は、黒糖焼酎本来の風味を生かすために、冷却ろ過は行いません。そして、仕次ぎ(年数の異なる焼酎を次ぎ足して熟成させる方法)をしながら2年以上熟成して、ようやく出荷されます。

このようにていねいに造られた黒糖焼酎は、香りが豊かでコクがあり、ふくよかな味わいに仕上がります。

手間暇かけて造っている山田酒造の黒糖焼酎は、もともとの出荷数自体が少なく希少な銘柄が多いですが、さらに入手が困難な限定品もいくつか存在します。山田酒造の入手困難な黒糖焼酎を3点ご紹介します。

あまみ長雲 新焼酎

山田酒造の代表銘柄である『あまみ長雲』 は、蒸留後2年以上熟成させたものを出荷しています。

それに対し、『あまみ長雲 新焼酎(30度)』は、でき上がった『あまみ長雲』を熟成させずにそのまま瓶詰めした、黒糖焼酎の「新酒」ならぬ「新焼酎」です。

焼酎は蒸留後数ヶ月から数年間熟成させて、味の角を取り風味を調和させてから出荷するのが一般的なので、新酒にはなかなかお目にかかれません。出荷本数もわずか1000本なので、かなり希少であると言えますね。

『あまみ長雲 新焼酎』は、新酒らしい荒々しさのなかに、若々しいサトウキビの豊かな風味を感じられるのが特徴です。1年に1回、毎年5月か6月くらいに出荷されるようです。

長雲 山田川(ヤマダゴゥ)

山田酒造の3代目代表は、「将来、自社産の原料を100%使った黒糖焼酎を造りたい」と夢見て、2009年からサトウキビ栽培をはじめました。

そして、2012年に自身が栽培したサトウキビで作った黒糖と、龍郷町産の米を使った、100%奄美大島(龍郷町)産の黒糖焼酎『山田川』を発売しました。

さらに、2016年からは米作りにも着手し、2019年に遂に自社産の原料だけで造った黒糖焼酎が完成したのです。

米作りから自分たちの手で行っているため、出荷数はわずか700本ほど。本数的にはもちろんですが、原料が自社産という黒糖焼酎は非常にレアなので、そのような意味でも入手困難な黒糖焼酎と言えるでしょう。

長雲 一番橋

黒糖の芳しい香りをもっとしっかりと出したい、という3代目代表の思いが形になった30度の黒糖焼酎です。

従来の製造方法では、黒糖を溶かす際に黒糖の芳しい香りがどうしても飛んでしまいます。そこで、試行錯誤の結果、低温でじっくりと長い時間をかけて溶かすことで、黒糖の風味を封じ込める方法にたどり着いたそうです。

黒糖の香りを重視して造られた『長雲 一番橋』は、黒糖本来の芳醇な香りやコクのある甘さを、より一層感じられます。まるで黒糖そのものを食べているような深い風味を味わうには、ロックやソーダ割で飲むのがおすすめです。

入手困難で人気の黒糖焼酎~奄美大島開運酒造編~

入手困難で人気の黒糖焼酎~奄美大島開運酒造編~

奄美大島開運酒造は、奄美大島・宇検村にある酒造会社です。

1996年に、宇検村出身の創業者が、後継者のいない酒蔵を引き継ぐ形で酒造会社を立ち上げて以来、代表銘柄の「れんと」をはじめ、人気の銘柄を次々と生み出してきました

奄美大島開運酒造の銘柄のなかから、入手困難な限定酒をご紹介します。

開運伝説

「奄美大島開運酒造の秘蔵の逸品」として、毎年12月にその年1年に感謝の意を込めて1000本だけ製造されるため、入手が困難な限定酒です。

黒糖焼酎の持つコクや深い味わいにこだわった銘柄で、伝統的常圧蒸留で黒糖の風味を引き出し、5年間熟成することでさらに深い味わいに仕上がっています。

重厚すぎず軽すぎない程良い飲みやすさを追及した黒糖焼酎で、黒糖蜜のようなやわらかい甘さと丸みのある味わいを楽しめます。

程良く飲みやすい黒糖焼酎なので、水割りやお湯割りをはじめ、どのような飲み方にもよく合います。

FAU

『FAU』とは、「想いを伝える1万人のラブレター」というキャッチフレーズで、毎年2月14日限定で発売されます。その年にできた宇検村産の黒糖を白麹で仕込み、初留(しょりゅう)取りをした希少な黒糖焼酎です。

初留とは初垂れ(はなたれ)とも言い、蒸留したときに最初に抽出されるいちばん濃い部分で、混じり気のない焼酎本来の香りと旨味が凝縮してるのが特徴です。

1回の蒸留からわずか2~3%程しか取れない初垂れは、アルコール度数が60度近くあるため、割水で44度に調整をしています。

なめらかな口当たりでありながら、初垂れならではの深い味わいと黒糖本来の香りの強い黒糖焼酎で、ウォッカのように冷凍庫で冷やし、パーシャルショットで飲むのがおすすめです。

うかれけんむん

「けんむん」とは奄美群島の伝説の妖怪。お酒造りの名人で、けんむんのお酒を飲むとうかれ出して元気になる、そのような伝説から取ったネーミングの黒糖焼酎です。

『うかれけんむん』は、黒糖の香りをしっかりと引き出す自社酵母と黒麹で仕込んだ黒糖焼酎です。常圧蒸留をしてから3年以上熟成し、奄美の最高峰「湯湾岳」の伏流水で割水をして33度に調整しています。

黒麹特有のコクと熟成による深い味わいがしっかりとあるにもかかわらず飲みやすいのが特徴で、5:5のお湯割りで飲むのがおすすめです。

https://twitter.com/MutaMota/status/1085138024822763520

生産数に限りがあるので、奄美大島内のみで販売している限定商品ですが、公式オンラインショップからも購入できます。

★公式オンラインショップはこちら

入手困難で人気の黒糖焼酎~喜界島酒造編~

入手困難で人気の黒糖焼酎~喜界島酒造編~

喜界島酒造は、「自然に逆らわず自然を生かす酒造り」をモットーとして、喜界島でなければ造れない、ただひとつの黒糖焼酎を造り出すことを目標にしている酒造会社。

昔ながらの常圧蒸留にこだわった風味豊かな黒糖焼酎は、国内外の品評会で数々の賞を受賞しています。喜界島酒造の黒糖焼酎のなかから、限定生産で入手困難な銘柄をご紹介します。

キャプテンキッド

「ロサンゼルス インターナショナル スピリッツ コンペティション」をはじめ、国内外の数々の品評会での受賞歴のある黒糖焼酎です。

厳選された43度の原酒を長期間貯蔵・熟成させた後、ウイスキーなどの熟成に使われる樫樽(かしだる)でさらに寝かせた黒糖焼酎です。

熟成によって生まれた深いコクに、樫樽で熟成させたことによる香りが加わり、その味わいは、まるで「和製ラム酒のよう」と評されています。

7年以上熟成させているため、度数の割には口当たりがやわらかいのが特徴で、芳醇な香りを楽しむにはロックやパーシャルショットで飲むのがおすすめです。

島凪

鹿児島県の「焼酎維新館」という酒販店のみで限定販売をしている鹿児島県限定の入手困難な黒糖焼酎です。

通常の黒糖焼酎は、蒸した米に種麹と酵母を混ぜて熟成させた一次もろみ(酒母)に、加熱して溶かした黒糖液を加えて発酵させます。それに対し、『島凪』は黒糖を溶かさずに固形のままで仕込むというレアな製造方法で造っています。

黒糖は加熱するとどうしても風味が逃げてしまいますが、『島凪』は黒糖を溶かさずに仕込むことで黒糖本来の風味をそのまま閉じ込めています。また、30度の黒糖焼酎ならではの芳醇な風味も同時に楽しめます。

『島凪』は、JR鹿児島駅直結のアミュプラザ内の「焼酎維新館」の店舗と、オンラインショップでのみ購入が可能です。

★店舗情報

住所 鹿児島市中央町1-1 アミュプラザ鹿児島B1

電話 099-812-8128

営業時間 10:00~20:30(月~木) 10:00~21:00(金〜日・祝・祝前日)

オンラインショップはこちら

入手困難で人気の黒糖焼酎~朝日酒造編~

入手困難で人気の黒糖焼酎~朝日酒造編~

朝日酒造は喜界島にある酒造会社で、喜界島にこだわった黒糖焼酎造りを目指し、主原料の黒糖の自社栽培・自社製糖に取り組んでいます。朝日酒造のこだわりの黒糖焼酎のなかでも、特に入手困難な銘柄をご紹介します。

尚、朝日酒造のこだわりについてはこちらの記事でも紹介しています。

陽出る國の銘酒(ひいずるしまのせえ)

自分たちの手で主原料の黒糖作りから一貫した黒糖焼酎造りしたい、という杜氏の理想が形になった黒糖焼酎です。

その年に製造された純黒糖だけを使用し、白麹で仕込んだ41~44度の原酒を7年間熟成させたもの。黒糖の奥深いコクと香り、そしてまろやかな味わいを楽しめます。

朝日酒造の黒糖は有機JAS認証を受けています。また、サンゴ礁のミネラルをたっぷりと含んだ喜界島特有の硬水で仕込むため、まさに喜界島の気候や風土が育てた黒糖焼酎と言えますね。

杜氏おすすめの飲み方は、最初はストレートで飲み、次にロック、最後に40度くらいのお湯割りで楽しむ方法です。原酒なので、さらに数年寝かせておくと、さらにまろやかになりカラメルに似た芳香も楽しめます。

南の島の貴婦人

熟成を終えた二次もろみを蒸留する際に、最初に抽出される初留(初垂れ)だけを集めて44度に調整した黒糖焼酎です。初留だけを集めた数量限定生産なので、入手困難な黒糖焼酎と言えます。

黒糖焼酎の旨味や香りが凝縮された、初垂れ特有の華やかな香りとやわらかい甘さが特徴で、甘い蜜に寄ってくる南の島の白い蝶・オオゴマダラ(別名:南の島の貴婦人)をイメージして作られています。

アルコール度数が高いため、冷凍庫に入れても凍らずにトロリとまろやかな味わいを楽しめます。また、アイスクリームにかけて食べたり、ラム酒の代わりにお菓子作りに使用するのもおすすめです。

神喜の目醒め

自家栽培・自家製糖の有機純黒糖で仕込んだ『陽出る國の銘酒』の異なる年度のものをブレンドして、2年間樽で熟成させた限定酒です。

タンク貯蔵期間は10年~17年、さらに2年間樽で熟成しているため、まさにヴィンテージの集大成と言える黒糖焼酎です。

熟成に使う樽は、バーボン樽、シェリー樽、赤ワイン樽、ブランデー樽、ラム樽、スコッチ樽の6種類。

長期熟成させた黒糖焼酎の芳醇な香りとまろやかな甘みに加えて、それぞれの樽の持つ洋酒のフレーバーが合わさって、『神喜の目醒め』でしか味わえない新たな風味を楽しめます。

それぞれ限定200本しか生産されない入手困難な黒糖焼酎なので、見つけたら早めに購入するのがおすすめです。

朝日 甕壺(かめつぼ)貯蔵

1916年(大正5年)の創業当時に使用していた甕壺を使用して、代表銘柄である『朝日』を貯蔵・熟成させたものです。

土でできている甕壺には小さな気孔がたくさん開いているため酸素が通りやすく、熟成にとって良い条件での貯蔵が可能です。

また、手作りされた甕壺はひとつひとつ違っているので、それぞれ個性のある味わいに熟成されるため、タンク貯蔵では出せない複雑な味わいを楽しむことができます。

限定商品のため、非常に入手困難な黒糖焼酎です。確実に手に入れるには、発売されたら早めに注文すると良いですね。

まとめ:発売情報をチェックして入手困難な黒糖焼酎を手に入れよう!

数量限定で入手困難な黒糖焼酎のなかから、おすすめの銘柄をご紹介しました。

数量限定生産の黒糖焼酎は、各酒造会社のこだわりが詰まっている商品と言えます。原酒であれば、購入後さらに数年熟成させて、オリジナルのヴィンテージ黒糖焼酎を作ってみてもいいですね。

入手困難な銘柄とは言っても、インターネットで手軽に購入できる商品も多くあります。発売時期や在庫状況をチェックして、ぜひ希少な黒糖焼酎を手に入れてみてください。

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