そんな疑問に答えます。
亜麻仁油は、健康効果が高い油として、病気の予防やアンチエイジングに関心がある人たちに人気です。
また亜麻仁油は、開封後に酸化しやすい(品質が劣化しやすい)のが特徴なので、使うときには注意が必要。
ここでは、亜麻仁油が酸化する仕組み、そして保存期間と保存方法について、くわしく解説していきます。亜麻仁油を美味しく使い切るためのおすすめレシピも、あわせてご紹介していきます!
目次
正しく保存しよう!酸化しやすい亜麻仁油
亜麻仁油は酸化しやすい(品質が劣化しやすい)油です。一度開封してしまうと、どんどん酸化が進んでしまうので、注意が必要。
ここでは、亜麻仁油の酸化のメカニズムと、亜麻仁油の正しい保存期間・保存方法について、わかりやすく説明していきます。
亜麻仁油は酸化しやすいってホント?
亜麻仁油などの油の品質が劣化する一因が「酸化」と言われています。
光と酸素により、酸化が起こります。亜麻仁油に酸素が結びつくことで亜麻仁油が変化し、有害な物質である「過酸化脂質」に変化します。光は酸素と亜麻仁油が結びつくのを増強させます。
サラダ油やオリーブ油など普段よく使う植物油のなかでも、亜麻仁油はとても酸化しやすい油です。
そのため、なるべく酸素を遮断して、高温多湿を避けた冷暗所に保存して酸化を遅らせることが大切です。
酸化するとどうなるの?
亜麻仁油が酸化すると、いったいどのようなことが起こるのでしょうか?そして酸化した亜麻仁油を摂ると、人体に悪い影響はあるのでしょうか?
実は、酸化した亜麻仁油を摂ったからといって、すぐに症状が出るわけではありません。長期的な影響の方が深刻です。酸化したときに発生する有害物質「過酸化脂質」、これが問題なのです。
過酸化脂質は、人体の脂肪膜から細胞の内部へ侵入して、細胞を内側から傷つけていく、厄介な物質です。
過酸化脂質が増えた場所によって、動脈硬化やがん、肌の炎症などの病気や老化が引き起こされる危険性が高まるのです。
過酸化脂質による影響はすぐに身体には現れないので、油断しがちですが、十分注意していきたいですね。
亜麻仁油が酸化しているかどうかの見分け方
亜麻仁油が酸化しているかどうかは、亜麻仁油の「見た目・匂い・味」に注目してみてください。
見た目については、亜麻仁油はもともと黄色っぽい色をしていますが、開封後、酸化することによって、徐々にその色味が濃くなっていきます。開封直後の色を覚えておくと目安になるでしょう。
匂いについては、酸化するとクセの強い嫌な匂いが出てきますので、よく確認してみてください。生臭い匂いだと感じる人もいるようです。
味については、酸化するとより苦みが強くなります。いつもより苦い…と感じた場合は、酸化してしまっている可能性があるため捨てることをおすすめします。
亜麻仁油の正しい保存期間と保存方法
酸化しやすい亜麻仁油。なるべく新鮮な状態を保つために、正しい保存方法を知っておきたいですね。あわせて、正しい保存期間を知り、期間内に使い切る工夫をしたいところです。
ここでは、亜麻仁油の保存期間と保存方法について、未開封の場合と開封後の場合に分けて、くわしく説明していきます。
未開封の亜麻仁油の保存期間と保存方法
未開封の亜麻仁油の保存期間(賞味期限)は約2年です。賞味期限切れの亜麻仁油を使っていいのかは、気になるところですね。
亜麻仁油は、たとえ未開封でも、容器に空気が入っていると、酸素と光によって酸化が進みます。賞味期限切れの亜麻仁油は、使わないように注意してください。
保存方法にも注意が必要です。光によって酸化が進む亜麻仁油は「冷暗所での保存」が基本です。台所のシンクの下の棚などで問題ないでしょう。
ただし、コンロの近くはやめておきましょう。亜麻仁油は熱にも弱いので、酸化が早く進む可能性があります。
夏の暑い時期の保存方法は要注意。台所に冷房が効いていないご家庭の場合は、冷蔵庫または冷房の効いた部屋で保存するようにしてください。
開封後の亜麻仁油の保存期間と保存方法
開封後の亜麻仁油は、酸化がどんどん進んでいきます。
「2~18℃の環境では、過酸化脂質の生成(=品質の劣化)が42日で最高値になる」と言われており、また「温度が高いほど過酸化脂質の生成が速くなる」のです。
42日で品質が劣化するということは、保存期間(賞味期限)は約1ヶ月と考えていいでしょう。保存状態が悪い場合は、もう少し短くなります。
温度が高い状態が好ましくないとなると、保存方法は「冷蔵庫保存」がおすすめ。
ただし、商品によっては常温保存したほうがいいものもありますので、商品パッケージの指示に従うようにしてください。
亜麻仁油の酸化防止に役立つ遮光容器
ここまでで説明してきた通り、亜麻仁油は光によって酸化が進みます。光といっても、太陽光だけではありません。蛍光灯の光でも亜麻仁油にとっては大敵です。
家で保存しているときだけではなく、店頭に並んでいるときにも、光による酸化は進行していくので、要注意です。
酸化防止のためには、容器がとても重要。遮光性の高いガラス瓶の容器に入っている商品を選びましょう。
長期保存できない亜麻仁油~おすすめ使い切りレシピ3選
亜麻仁油は、開封すると酸化が進んで品質が低下するため、長期保存することができません。開封後、なるべく早く使い切るために、バラエティ豊かなレシピを知っておきたいですね。
ここでは、味が抜群で簡単に調理できるおすすめレシピをご紹介していきます!
亜麻仁油のヨーグルト明太ドレッシング
亜麻仁油によく合うのは、亜麻仁油のくせを感じさせない、強い風味の食材。辛子明太子とブラックペッパーは、亜麻仁油との相性が抜群です。
生野菜をたっぷり食べられる美味しいドレッシングのレシピをご紹介します!
【材料(1人分)】
ヨーグルト:40グラム
辛子明太子:10グラム
にんにくチューブ:2グラム
レモン汁:小さじ1
亜麻仁油:小さじ1/2
ブラックペッパー:たっぷり(お好みで)
【作り方】
1. 辛子明太子を袋から絞り出し、ほぐしておきます。
2. ボウルにすべての材料を入れ、よく混ぜたら完成です!
【ポイント】
翌日まで保存することができないので、食べ切れる量で作るようにしてください。
小分けのバラ子をストックしておくと、すごく使いやすいですよ♪
ベビーホタテのトマト亜麻仁油ドレッシング
トマトとレモンのさわやかな酸味が特徴のドレッシングを活用したレシピ。亜麻仁油のくせが前面に出ない味つけとなっているので、飽きずに食べることができますよ。
【材料(3人分)】
ベビーホタテ(刺身用):9個
トマト:1個
玉ねぎ(みじん切り):1/4個
●亜麻仁油:大さじ2
●レモン汁:大さじ 1
●砂糖:小さじ1/2
●塩:ひとつまみ
お好みでブラックペッパー:少々
サラダ用の生野菜:適量
【作り方】
1. 玉ねぎをみじん切りにして、水に10分くらい浸しておきます。
2. トマトは1cm角に切ります。
3. ボウルに●の調味料をあわせ、軽くキッチンペーパーで水気をとったトマトとキッチンペーパーで固く絞った玉ねぎを混ぜ合わせます。
4. 仕上げに、お好みの野菜→ベビーホタテ→トマトドレッシング→お好みでブラックペッパーを振って、完成です!
【ポイント】
魚介類に合うようにレモン汁で酸味を効かせています。レモン汁がない場合は、お酢で代用可能ですよ。
ちくわの青のり和え
青のりの風味が広がるちくわ料理。亜麻仁油より青のりの香りが前面に出ているため、とても食べやすく、お子さんには特におすすめですよ。
【材料(4人分)】
ちくわ:4本
青のり:大さじ1
亜麻仁油:小さじ1
【作り方】
1. ちくわは斜め薄切りにします。
2. ボウルに、ちくわ・青のり・亜麻仁油を入れ、全体を和えます。
3. お皿に盛りつけたら完成です。
【ポイント】
ちくわは焼かずにそのまま使ってください。
まとめ:保存期間と保存方法に注意して亜麻仁油を正しく活用しよう♪
開封すると、どんどん酸化が進み、品質が劣化してしまう亜麻仁油。新鮮さを保ち美味しく味わうためには、保存期間と保存方法に注意する必要があります。
この記事を参考にして、亜麻仁油を正しく活用してみてくださいね!