マヨネーズといえば冷蔵庫に入っているイメージが強いですが、常温でも保存は可能なのでしょうか?筆者もマヨネーズをよく使うため、ストック用に買ってあるマヨネーズは常温で保存しており気になります。
そこでこの記事では、常温保存の可否やその条件、常温以外での保存方法や注意点などについて調べました。ぜひ最後まで読んでくださいね。
目次
マヨネーズは常温保存できるの?
マヨネーズは常温保存ができるのでしょうか?常温の条件や、未開封と開封後の違いなどについてご紹介していきます。
そもそも常温とは何度のこと?
マヨネーズは常温保存できるのかどうかですが、そもそも常温保存というのは気温何度の状態を言うのかご存知でしょうか?
JIS(日本産業規格)によると、常温とはおおむね15~25度と定義されています。つまり、夏場や冬の寒い季節、そしてお住まいの地域によって室温=常温とは言えない時期が発生する可能性が高いのです。一方で厚生労働省では、常温=外の気温を超えないものとしています。
厚生労働省の発表を踏まえると、夏場は25~30度前後、それ以外の季節は15~20度前後を常温と考えて良いかと思います。冬の寒い地域は暖房で気温調整が必要ですね。
とはいえ直射日光が当たる場所や高温多湿は食品全般の保存に向きませんので、夏場に常温で保存する場合は部屋の中で少しでも涼しい場所を選ぶことをおすすめします。
未開封であれば常温保存は可能!
マヨネーズには腐りやすそうな卵が使われているので常温保存は出来ないイメージがありますが、結論から言いますと未開封であればマヨネーズの常温保存は可能です。お店で売られているマヨネーズも常温で陳列されていますよね。
ちなみにマヨネーズの賞味期限の多くは10か月~12か月に設定されています。これは未開封であることを前提に設定されている期限です。つまり未開封の状態であれば、設定されている賞味期限の間であれば常温保存していても問題はありません。
未開封で常温保存できるのはなぜ?
あまり知られていませんが、マヨネーズには保存料や防腐剤を使うことが禁止されています。それなのになぜ常温保存できるのでしょうか?
マヨネーズの基本原料は卵、油、酢の3つです(塩などの調味料は使用可)。その中で卵以外の油、酢、塩は腐りません。そして酢には強い殺菌作用があり、塩には細菌の繁殖を抑える作用があります。
そのため、マヨネーズの中に食中毒の原因となるような菌を入れても、24時間以内にほぼ死滅すると言われています。
それほど強い殺菌作用がマヨネーズには働いているため、保存料や防腐剤が含まれていなくても未開封の状態であれば約1年の間常温で保存することが可能なのです。
開封後に常温保存した場合はどうなるの?
未開封であればマヨネーズは常温保存可能とお伝えしましたが、ご紹介したとおりマヨネーズには強い殺菌作用があるため、実は開封後に常温で放置してしまっても大きな問題ありません。
ただし開封後は酸化によって風味が徐々に落ちていきます。美味しくマヨネーズを食べるためにも開封後は賞味期限に関係なく、1か月を目安に使い切ることをおすすめします。
また、マヨネーズの油と他の成分が分離してしまっている場合は殺菌作用が弱まり傷む可能性があります。見た目で色が完全に二色に分かれていたり、ところどころ色が変わっている場合は分離が進んでいる状態ですので食べずに廃棄しましょう。
分離したマヨネーズの再生方法等については以下の記事で詳しく解説をしていますので、ぜひ、本記事と併せてご覧ください。
常温以外でのマヨネーズの保存方法について
基本的にマヨネーズは常温保存が可能ということが分かりましたが、その他の保存方法ではどうなのでしょうか?おすすめとNGの保存場所についてそれぞれご紹介します。
マヨネーズを冷蔵庫で保存する場合の注意点
開封後のマヨネーズは常温ではなく冷蔵庫で保存で保存している方がほとんどかと思います。それは正しいのですが、実はマヨネーズは冷やしたら良いというわけではありません。
このあとご説明しますが、冷蔵庫の中でも温度が低過ぎず、ある程度一定の温度を保てる野菜室で保存するのがベストです。チルド室ですと温度が低すぎてマヨネーズの保存には適していないため避けましょう。
また、マヨネーズ置き場といえば多くはドアポケット部分になると思いますが、冷蔵庫の開閉時の影響を受けやすく比較的温度が高めの場所になります。大きな温度変化も分離の原因となりますので、ドアの開閉は速やかに行うように気を付けましょう。
マヨネーズの冷凍庫保存はNG!
常温保存以外のマヨネーズの保存方法でやってはいけないのが冷凍保存です!
マヨネーズは低温(0度以下)で保存をすると傷む原因となる分離が起こります。それは冷凍の状態から自然解凍などをすることによって激しい温度変化にさらされて乳化力が弱まり、油と酢が分離してしまうのです。
また、購入した際に他の冷凍食品や保冷剤などと触れる状態でショッピングバッグに詰めてしまうと、同様の原因で分離してしまう可能性があります。念の為マヨネーズは別のバッグに入れるなどの対応を行うと良いでしょう。
なお、マヨネーズが一度分離してしまうと元に戻ることはありません。
手作りマヨネーズの保存方法
手作りマヨネーズは常温保存ができるのかというと、そもそも手作りのマヨネーズの場合は市販のマヨネーズのように乳化状態を保つことが難しく、常温保存はおろか長期保存に向いていません。
当日中に使い切るか、清潔な容器に入れてしっかり密封し、一定の温度がキープされる野菜室に保存して2~3日以内には使い切るようにしましょう。
まとめ:マヨネーズの常温保存は可能!ただし常温条件と分離には注意。
いかがでしたでしょうか?
未開封のマヨネーズは賞味期限内であれば常温保存をしても問題ありませんが、常温は何度でも良いわけではないので、室内でも温度変化があまりない冷暗所などで保存をするようにしましょう。
またマヨネーズは傷みにくい食品ではありますが、分離していないかどうかのチェックは行い、開封後は冷蔵庫に保存して早めに使い切るように心掛けましょう。