【永久保存版】料理酒の代用酒を徹底検証!日本酒使えばプロの味!?
料理酒がない!代用で使うにはどんなお酒がいいの?
料理酒の代わりに使えて、もっと料理がおいしくなるお酒はないのかな?

料理酒は、和食をはじめいろいろな料理に欠かせない調味料ですよね。

さまざまな料理のレシピにも「酒」と書かれていることが多々あります。料理酒がない場合に他のお酒で代用はできるのでしょうか?

この記事では、料理酒の代用として使えるお酒を効果の面から徹底検証するとともに、料理酒の代わりに使えて料理酒よりも料理がおいしくなるお酒もご紹介します。

料理酒の役割を知れば代用できるお酒がわかるようになる!

料理酒の役割を知れば代用できるお酒がわかる!

そもそも、料理酒はいったい何のために使うのかよくわからずに入れているという人も多いのではないでしょうか。

料理酒がないときに何で代用できるのかを知るために、まずは料理酒の役割を知っておきましょう。

料理酒ってどんな調味料なの?

料理酒は、文字通り料理に使う専用のお酒のことです。料理酒を大きく分けると以下の2種類があります。

その1:醸造調味料(加塩料理酒)

スーパーなどで「料理酒」として販売されている調味料です。

基本的には日本酒と同じように蒸した米と水を麹(こうじ)菌で発酵させて造りますが、お酒として飲めないように食塩を加えていることがポイントです。

食塩で不可飲処理をすることで「酒類」ではなくなるため、酒税がかからない分安く購入できます。アルコール度数は10~15度と商品によって幅があります。

加塩の料理酒には「純米料理酒」と「料理酒」の2種類があります。

(加塩)純米料理酒

原材料は米、米麹、水、食塩で、仕込み時に不可飲処理のための食塩を入れますが、それ以外は日本酒と同じように作られます。

基本的な原材料は米と米麹と水だけなので、米本来の風味やコクが残っていることが特徴です。

(加塩)料理酒

加塩の純米料理酒を醸造アルコール(※)で3倍ほどに薄めて、水あめやうま味成分などで味を調整した調味料です。

いわば、純米料理酒の低価格版ですね。醸造アルコールを足しているため米本来の風味は純米料理酒よりも劣ります。

※醸造アルコール:主に廃糖蜜(サトウキビから砂糖を精製した後に残る液体)を蒸留した純度の高いアルコールのこと

その2:酒類調味料(料理用清酒)

食塩が入っていない料理酒で「料理用清酒」とも言います。日本酒と同じように蒸した米と水を麹菌で糖化・発酵させて造ります。酒税法では日本酒と同じく「清酒」に分類されていて酒税がかかるため、加塩の料理酒よりも価格は高くなります。

米と米麹だけの純米タイプと醸造アルコールが添加しているタイプがあり、醸造アルコールを添加しているタイプも精米歩合や仕込み方や熟成期間などを変えることで、料理によく合うように工夫されています。アルコール度数は13~14度で、食塩が入っていないので日本酒に近い風味があり、そのまま飲むこともできます

白鶴 コクと旨みたっぷりの料理の日本酒 1.8Lパック
日の出 料理専用 米だけの酒 900mlスリムパック
キング醸造

料理酒の役割を知ろう!

では、料理酒はいったい何のために入れるのでしょうか。料理酒が料理に与える効果には以下のようなものがあります。

料理酒の調理効果

1.素材の臭みを消す

2.肉や魚を柔らかくする

3.味を染み込みやすくする

4.肉や魚のうま味を閉じ込める

5.野菜の煮崩れ防止

6.料理にコクやうま味をつける

7.料理によい香りをつける

このうち、1~5はアルコールの効果によるものです。また、6と7は、料理酒を醸造時に発生する香り、甘味、うま味成分などによる効果です。

料理に良い風味を付けたりコクやうま味を引き出したりすることに役立ちます。

料理酒のなかで最も効果が高いのはどれ?

加塩料理酒、加塩純米料理酒、料理用清酒のうち、どれがいちばん効果が高いのでしょうか。比較してみましょう。

加塩料理酒加塩
純米料理酒
料理用清酒
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける〇~△
7.料理によい香りをつける〇~△
8.価格の安さ

上の表を見るとわかるように、料理酒の種類によって効果に若干の差があります。

加塩料理酒・加塩純米料理酒は食塩が入っていることが影響して、肉や魚を柔らかくする効果や味を染み込みやすくする効果などが料理用清酒に比べるとやや落ちます

また、米と米麹だけで造られた加塩純米料理酒や料理用清酒に比べると、醸造アルコールが添加された加塩料理酒は、米本来のコク・うま味・風味が劣ります

しかし、価格の面では加塩料理酒が最もお手頃です。

日本酒は料理酒の代用として最適!どんな日本酒がおすすめ?

日本酒は料理酒の代用として最適!どんな日本酒がおすすめ?

料理酒の代用としていちばん先に思い浮かぶのが日本酒ではないでしょうか。

実は、日本酒は料理酒の代用として最も適しているお酒です。料理酒の代わりに使うには、どのような種類の日本酒を選べばよいのでしょうか。

日本酒は料理酒の代わりに最も適している!

料理用清酒は料理用で日本酒は飲用、と目的が異なるために香りや味の特徴に違いはあるものの、原材料や製造工程は料理用清酒も日本酒もほぼ同じで、アルコール度数も12~15度と料理酒と同じくらいです。

ですから、日本酒は料理酒の代用として使うには最も適したお酒と言えます。

実際に、安価な加塩料理酒が普及するまでは、日本酒は普通に料理にも使われていましたし、伝統的な和食に使う酒は加塩料理酒よりもむしろ日本酒であるとも言えますよね。

料理酒の代用にはパックの日本酒がおすすめ!

日本酒にもいろいろな種類がありますが、料理酒の代わりに使うならできるだけコストを抑えたいものですよね。お手頃価格の日本酒にはパックに入った以下のような日本酒があります。

純米酒

米、米麹、水だけを原料とし、醸造アルコールを添加していない日本酒です。

アルコール度数は13~14度くらいで、米と米麹だけを使用しているため、米由来のうま味やコクや、米のふくよかな風味がしっかりとあります。

本来は、口当たりが濃厚な濃醇タイプの日本酒ですが、最近ではスッキリとした味わいの淡麗辛口の純米酒も増えてきています。

普通酒

普通酒とは、原材料の品質や醸造方法や精米歩合などの法細かい基準が決まっている「特定名称酒」以外の日本酒のことです。

特定名称酒には、純米酒、本醸造酒、大吟醸・吟醸酒などがあるので、それ以外の日本酒ということになりますね。

日本酒パックの主流で、『白鶴 まる』や『月桂冠 月』など、お手頃価格のおなじみの銘柄はだいたい普通酒に該当します。

米と米麹で醸造した日本酒に醸造アルコールを加えただけのタイプと、さらに糖類や酸味料などで味を調整しているタイプがあります。

合成清酒

醸造アルコールをベースに、ブドウ糖などの糖分、アミノ酸やコハク酸などのうま味成分、酸味料などを加えて本酒風の味に調整したお酒です。

主原料は醸造アルコールで「米、米麹、水を主原料として発酵させて濾したもの」という清酒の定義に当てはまっていないので、厳密に言うと日本酒には該当しません

品目も「日本酒」ではなく「合成清酒」となっています。

「米だけの酒」っていったい何?純米酒との違いは?

パックの日本酒には、「米だけの酒」という名前の付いた日本酒があります。

さらにパッケージに”純米酒の規格に該当しません”と書かれた商品と、”純米酒”と書かれた商品がありますが、いったいどういう日本酒なのでしょうか。

純米酒には、[1]原材料が米、米麹、水だけ、という以外にも、[2]麹米(麴用の米)の割合が15%以上、[3]農産物検査法で3等以上の米を使用という規格があります。

”純米酒の規格に該当しない”と表示のある「米だけの酒」は2か3に該当しないため、純米酒ではなく普通酒に分類される日本酒ということになります。

また、以前は、純米酒は精米歩合の数値が70%以下という規格がありましたが、2004年に法律が変わり純米酒の精米歩合の基準がなくなりました。

”純米酒”と書かれている「米だけの酒」は、2004年以前は精米歩合が基準に足りておらず純米酒を名乗れなかったので「米だけの酒」という名前が付けられましたが、法律が変わって純米酒と名乗れるようになったのです。

つまり、パッケージに”純米酒”とある「米だけの酒」は、れっきとした純米酒ということになります。

日本酒の種類によって効果に違いはある?

パックの純米酒、普通酒、合同清酒は料理酒の代用におすすめですが、種類によって効果に違いはないのでしょうか?

純米酒普通酒合成清酒
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける
7.料理によい香りをつける
8.価格の安さ

1~5のアルコールによる効果については、加塩タイプの料理酒よりも日本酒や合成酒の方が高い効果が期待できます。

また、普通酒は純米酒よりも米由来のコクは弱くなる傾向があります。

一方、合同清酒は醸造アルコールが主原料なので、上の表の1~5は加塩料理酒よりも高い効果が期待できます。しかし、うま味、コク、良い風味を付ける効果はあまり期待できません。

効果の面から考えると、料理酒の代わりに使うために最も適している日本酒は純米酒ということになります。

本醸造酒や吟醸酒は料理酒の代わりになる?

本醸造酒や吟醸・大吟醸酒などの高級な日本酒は料理酒の代用として使えるのでしょうか?

高級な日本酒は良い香りやキレを出すために米の外側を大幅に削っています

通常、食べる米は糠を取るために1割程度しか削っていませんが、本醸造酒では3割、吟醸酒では4割、大吟醸酒では5割以上も削っています。

これは、米の表層部にはたんぱく質や脂質が多く、雑味の原因になるためです。しかし、これらの雑味はコクやうま味のもとになる成分でもあります。

つまり、高級な日本酒を料理に入れても、コクやうま味を出しにくいということになりますよね。

もちろん、他の効果や日本酒の風味はあるので、風味が落ちた高級日本酒を料理に再利用することは問題ありません。

料理酒の代わりに純米酒を使うとプロの味に近付くって本当?

日本酒は料理酒の代用として最適なだけではなく、実は、料理酒の代わりに使うことで料理がよりおいしくなるのです。加塩料理酒と純米酒の効果を比較してみましょう。

純米加塩
料理酒
料理用
清酒
日本酒
(純米酒)
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける
7.料理によい香りをつける
8.価格の安さ

表の1~5の効果は、食材に浸透しやすいというアルコールの性質によるものです。加塩の純米料理酒は塩が入っている分、無塩の日本酒よりもアルコールが食材に浸透しづらくなります。

しかし、純米酒はアルコールが食材に浸透しやすいため、これらの効果は料理酒よりも純米酒の方が優れています。

ですから、加塩料理酒を使うよりも料理が本格的に仕上がります。実際に、本格的な和食のプロは加塩の純米料理酒ではなく日本酒(純米酒)を使うことが多いようです。

純米酒を使うと料理がおいしくなりますが、料理酒に比べると価格が高いことがネックになりますよね。純米酒を使いたいけれども値段が高いと躊躇している人におすすめしたい商品が、醸造アルコールを添加しているタイプの料理用の清酒です。

醸造アルコールを添加してあるため、本来ならば純米酒よりも米本来の旨味やコクが劣るところですが、醸造方法を工夫することでうま味成分となる有機酸を増やして、旨味やコクをアップしています。スーパーで購入すると純米酒よりもかなり安価で購入できるためおすすめです。

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんは料理酒の代用として使える?

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんは料理酒の代用として使える?

日本酒は料理酒の代用に最適ですが、焼酎や泡盛、ホワイトリカーは料理酒の代わりに使えるのでしょうか。

また、料理酒と同じような調味料にみりんがありますが、本みりんは料理酒の代用になるのでしょうか。

焼酎、泡盛、ホワイトリカーは蒸留酒の一種

料理清酒や日本酒は、米を麹菌で発酵させてアルコール化する「醸造酒」と呼ばれる部類のお酒です。

それに対し、焼酎や泡盛(本格焼酎)、ホワイトリカー(焼酎甲類)は、原料を酵母で発酵させて造ったアルコールをさらに蒸気で蒸留することで、アルコール濃度を高めた「蒸留酒」という部類になります。

醸造酒と蒸留酒のいちばんの違いはアルコール度数の高さです。日本酒のアルコール度数は13~14度程度であるのに対し、蒸留酒は20~45度くらいあります。

また、本みりんは、もち米と米麹と焼酎をいっしょに仕込んで造ります。

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんの特徴は?

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんはどのような特徴があるでしょうか。

本格焼酎

米、芋、そばなどの原料を麹菌や水といっしょに発酵させてアルコール化し、一度だけ蒸留を行ってから熟成します。

アルコール度数は20~45度と日本酒よりも高めで、原料由来の味わいや香りがしっかりと残っています

泡盛

黒糖、タイ米、黒麹を原料として沖縄県で造る焼酎のことを「泡盛」と言います。一般的な焼酎とは原料や製造方法が異なるため、焼酎よりも濃厚な口上がりで芳醇な香りが強いことが特徴です。

ホワイトリカー

主に糖蜜などの原料を酵母で発酵させてアルコール化し、機械で何度も蒸留することで純度を高めた焼酎で、果実酒や酎ハイ用として利用されます。

アルコール度数は35度のものが多く流通しています。何度も蒸留するため、香りやクセがほとんどないことが特徴です。

本みりん

蒸したもち米と米麹と焼酎(または醸造アルコール)を糖化熟成した酒類調味料で、甘くて濃厚な味わいが特徴です。

大量生産の安価な本みりんは醸造アルコールを仕込んでいるため香りが弱いですが、蔵元で造る本格的な本みりんは焼酎を仕込んでいるため独特の芳香があります。

ちなみに、「みりん風調味料」は、水あめ、米麹、うま味調味料などをブレンドしてみりんに似せた調味料で、アルコールはほとんど含まれていません

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんの効果は料理酒と同じ?

焼酎、泡盛、ホワイトリカー、本みりんは、料理酒と同じ調理効果があるのでしょうか。調理効果を比較してみましょう。

本みりんみりん風
調味料
焼酎泡盛ホワイト
リカー
1.素材の臭みを消す×
2.肉や魚を柔らかくする×
3.味を染み込みやすくする×
4.肉や魚のうま味を閉じ込める×
5.野菜の煮崩れ防止×
6.料理にコクやうま味をつける×
7.料理によい香りをつける×
8.価格の安さ〇~△

本みりん、焼酎、泡盛、ホワイトリカーはアルコール度数が高いため、1~5も高い効果が見込めます。

本みりんは料理酒と同様の効果がありますが、甘さが非常に強いので砂糖の量を調整する必要があります

また、焼酎と泡盛はよい香りを付ける効果もありますが、クセが強いので場合によっては料理の風味を邪魔してしまう可能性もあります。

沖縄料理のラフテーは泡盛で煮込むことで豚肉に泡盛の良い香りを付けているので、味が濃いめの肉や魚の煮込み料理などには、焼酎や泡盛を使っても良いかもしれませんね。

焼酎、泡盛、ホワイトリカーを料理酒の代用として使う場合は、アルコール度数が高いのでしっかりと沸騰させてアルコールを飛ばすようにしましょう。

ビール・ワイン・ウイスキーなどは料理酒の代用として使える?

ビール・ワイン・ウイスキーなどは料理酒の代用として使える?

焼酎や泡盛などと違い、ビールやワインやウイスキーなどは海外から伝わったお酒ですが、料理酒の代用としてに和食にも使えるのでしょうか?

ビールや発泡酒は料理酒の代わりになる?

ビールや発泡酒は日本酒と同じ醸造酒に分類されるお酒ですが、アルコール度数は5~9%と料理酒や日本酒に比べるとかなり低めです。

ご存じのとおり、独特の苦みと香りがあることが大きな特徴ですよね。

ビール発泡酒
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける
7.料理によい香りをつける〇~△〇~△
8.価格の安さ

ビールはアルコール度数が低いため、1~5の効果は多少はあるものの料理酒よりもかなり劣ります

ビールにはコクやうま味はしっかりとありますが、発泡酒はビールに比べるとコクやうま味は控えめです。また、どちらも料理に使うと香りや苦みがダイレクトに残るので、料理の風味に影響します

そのため、ビールや発泡酒は多少の調理効果はあるものの、料理酒の代用にはあまり向いていないと言えます。

赤ワインと白ワインは料理酒の代わりになる?

ワインも日本酒と同じ醸造酒に分類されます。

料理酒や日本酒は米を麹菌で発酵させるのに対し、ワインはブドウ果汁を酵母で発酵させて造ります。アルコール度数は9~15%(平均12~13%)で、料理酒や日本酒とほぼ同じくらいです。

また、ワインも日本酒と同じようにうま味やコクが強く、芳醇な香りが強いことが特徴です。このように、ワインと日本酒には共通点が多いお酒ですが、料理効果はどう違うのでしょうか?

白ワイン赤ワイン
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける
7.料理によい香りをつける◎~〇
8.価格の安さ〇~△〇~△

白ワインも赤ワインも料理酒や日本酒とだいたい同じような効果が見込めます

特に、赤ワインはタンニンというポリフェノールの力で、肉を柔らかくしたり臭みを取り除いたりする効果は日本酒や白ワインよりも高いと言えます。

白ワインは日本酒よりも酸味がやや強い傾向があるので、料理によっては多少気になることもありますが、料理酒の代用として和食にも使いやすいお酒です。

一方、赤ワインは渋みと独特の風味があるため、白ワインよりも使える料理が限られます。基本的には赤ワインは肉料理、特に牛肉料理に向いています。

ウイスキーやブランデーなどの洋酒は料理酒の代わりになる?

ウイスキーやブランデーは焼酎と同じ蒸留酒の仲間です。焼酎よりもアルコール度数が高く、40~43度くらいのものが多いので、料理酒の3~4倍ほどのアルコールが含まれていることになりますね。

ウイスキーの原料は大麦やトウモロコシなどの穀類で、スモーキーな香りと穀物由来の深いコクがあることが特徴です。

一方、ブランデーの原料はブドウやリンゴなどの果物で、フルーティーでまろやかな甘さと芳醇な強い香りがあります。

どちらも、日本酒やワインと同じように、軽くスッキリとしたものから重厚感のあるものまでさまざまなタイプがあります。

ウイスキーブランデー
1.素材の臭みを消す
2.肉や魚を柔らかくする
3.味を染み込みやすくする
4.肉や魚のうま味を閉じ込める
5.野菜の煮崩れ防止
6.料理にコクやうま味をつける
7.料理によい香りをつける◎~〇
8.価格の安さ

ウイスキーやブランデーは料理に合いにくいイメージがあるかもしれませんが、上の表を見てもわかるように、実は料理酒の代用として優秀なお酒です。

香りが強いので料理の邪魔になるのでは?と思うかもしれませんが、香りの成分は揮発性が高いので、意外と和食にも合います。

ただし、薄味の煮物や蒸し物など、素材の味を生かす料理では香りが気になるかもしれませんね。

ウイスキーやブランデーはアルコール濃度が非常に高いので、長めに沸騰させてアルコールを飛ばすようにしましょう。

まとめ:料理酒の代用として使えるお酒は意外に多い!

料理酒の調理効果のうち、臭みを消す、肉や魚を柔らかくするなどの効果はアルコールによるものです。

ビールやチューハイは料理酒に比べてアルコール度数がかなり低いので効果は落ちますが、アルコール度数が10%以上あるお酒は、基本的に料理酒と同等かそれ以上の効果を見込めます

また、味や香りを良くする効果はお酒の種類によって変わります。クセの強いお酒は料理の邪魔になってしまうこともあり得るため、使うお酒を選んだ方がよいかもしれませんね。

代用できるお酒のなかでも、料理用の清酒や日本酒は加塩料理酒よりも効果が高いので、普段使いにも特におすすめです。

価格が高くなってしまうことがややネックですが、加塩料理酒を料理用清酒や日本酒に切り替えるだけで、プロの味に近付けますよ。ぜひ、試してみてくださいね。

おすすめの記事