今回はそんな疑問にお答えします。
今では、お菓子のフレーバーになっていたり、家庭の調味料としても一般的になってきている柚子胡椒ですが、いつどのように出来たのか、ご存じの方はあまり多くないのではないでしょうか?
この記事では、柚子胡椒発祥の地や歴史、老舗の柚子胡椒などについて紹介していきます。
目次
柚子胡椒発祥の地と柚子胡椒の歴史
柚子胡椒発祥の地は大分?福岡?
発祥地としての説は大分の日田市とする説や福岡県と大分県にまたがる英彦山(ひこさん)という説ありますが、一番有力な発祥の地は大分県の”日田市”ではないかと思われます。
柚子胡椒なので”柚子+胡椒”と勘違いしている方も多いとおもいますが、実際は”柚子+唐辛子+塩”で出来ています。
柚子胡椒の正式な呼び方は”ゆずごしょう”らしく、古くから九州地方では方言で唐辛子の事を”こしょう”と呼んでいます。
私たちが胡椒と認識しているものは九州地方のおじいちゃんおばあちゃん世代には”洋胡椒”として認識されているようです。このことから日本の中でも、九州地方に絞ることが出来ます。
九州地方でも大分県の日田市は柚子の産地であり、津江地方(上津江村・中津江村・旧前津江村)での栽培が盛んだったようで、農家の方が各家庭でオリジナルの柚子胡椒を作ったのが起源だと考えられます。
しかし、福岡県の英彦山でも柚子の木がたくさんあり、古くから柚子胡椒が一般的な薬味として使用されていたので、どちらが発祥かはっきりは分かっていません。
その後、商品として発売が開始されたのが1950年(昭和25年)で、福岡県田川郡添田町にある会社が販売を始めたとの記録が残っているようです。
柚子胡椒の歴史
柚子胡椒発祥の地は大分県というのが有力な説ですが、その理由は柚子と唐辛子の歴史にありました。
柚子の歴史
柚子はもともと中国の揚子江上流生まれであり、飛鳥、奈良時代に朝鮮を経由して日本に入ってきたと言われています。そこから、日本各地に広まったようです。
当初は薬用として栽培されていましたが、今では食用として多く栽培されるようになりました。九州のほか、現在の日本の柚子出荷量半分以上を占める高知県・徳島県を中心に全国で広く栽培されています。
唐辛子の歴史
唐辛子も、もともとは日本ではなく海外から来ました。これには諸説あり、原産国は中南米ということは分かっていますが、日本に入ってきた経緯は実際のところ分かっていません。
1.ポルトガルから豊後国(今の大分県)に南瓜が持ち込まれた際に一緒に持ち込まれた説
2.豊臣秀吉が朝鮮に出兵した際に持ち帰った説
大分県に持ち込まれた説もあるので、柚子胡椒誕生に無関係では無いと考えられます。柚子と唐辛子を同じ地域で栽培していた大分県(豊後国)で先人の知恵のおかげで柚子胡椒が誕生したのではないでしょうか。
九州発祥の柚子胡椒は九州の名産品!老舗店の商品を紹介
味噌や醤油と違い、柚子胡椒の歴史は浅くここ60~70年で登場した調味料です。鍋や肉料理・魚料理・サラダにラーメンなど、どの料理にもいいアクセントになります。
柚乃香(ゆずのかおり)
創業70年の歴史があり、おしゃれではないですが昔ながらの英彦山山伏伝来の味を守り続けています。
福岡県産にこだわっており、明治神宮・伊勢神宮献納品という実績もあり、第三次南極観測隊に食糧支援として南極に渡りました。
他にも食のノーベル賞など、多数の受賞歴があります。蓋を開け柚子の香りを楽しんだ後に、口に入れるとピリッという辛味が食欲をそそる一品です。
ながお梅園の無添加ゆずこしょう
柚子胡椒発祥の地とされている大分県の日田市で製造されています。原材料は柚子・唐辛子・塩の順に表示されており柚子の割合が多いので、辛いのが好き!という方には物足りないかもしれません。
着色料・保存料は使用されていませんので表示されている期限内よりも早く食べ終えた方が美味しく頂けるようです。もし、期限内に使い切れない場合は冷凍庫で保存して少しずつ使うのが良いでしょう。
ホシサンの柚子こしょう
九州の熊本の老舗本舗の”ホシサン”で製造されているこだわりの柚子胡椒です。スーパーなどで販売されている柚子胡椒より風味も味も良い一品になっています。
瓶タイプとパックタイプがあり、パックタイプは絞り出すだけで使えるので、スプーンも不要で雑菌が入りにくくなっています。
赤唐辛子を使った赤柚子こしょうも新たに発売され、辛味重視の方にオススメです。唐辛子の割合が多いので辛いのが好きな方におすすめです。
まとめ:柚子胡椒発祥の地は大分県が有力説!
諸説ありますが、有力情報は大分県の日田市が発祥地でした。
柚子に含まれるビタミンCは免疫力を上げ、唐辛子に含まれるカプサイシンは代謝を促進してくれます。是非美味しい本場の柚子胡椒を召し上がってみて下さい。